父方の田舎から帰って直ぐだった…。  
慣れない日本の夏の暑さに暑気あたりしたのか、旅行の疲れも相俟ってか、  
   
エルシィの奴が熱を出した…。  
   
母親はといえば、今度は自分の方の実家に帰省する為に朝早く出掛けてしまって留守だ。  
本来は僕達もついて行く予定だったが、エルシィの容体を考えて残る事になってしまった…。  
   
「ママさん、お店休めるの明日までですから、私のことは構わずにお母様に会って来て下さい…」  
「…エルちゃん、すまないわね…。桂馬!!ちゃんと看病してあげるのよ!?」  
   
へ〜い、と返事はしたものの、頭の中は積みゲーの事でいっぱいだった…。  
 
母親を送り出した後、エルシィを居間のソファーに転がしたまま自室へと足早に階段をあがった。  
   
積みゲーが待ってる、僕の未来の恋人達が助けを求めているんだ!!ふふふふ…。  
   
   
………  
………………  
何時間が過ぎたろうか…。生理現象の為に後ろ髪引かれながらも自室から出ると、  
辺りは既に真っ暗になっていた。  
   
(…しまった……エルシィの奴、大丈夫かな…)  
   
階段を下りて居間に入ると、いつの間にかエアコンが止まっていて部屋の中が蒸し暑い…。  
   
(…マズいな…)  
   
ソファーに近づくと、エルシィの荒い息遣いが聞こえた。  
(…薬を飲ませないとダメか)  
   
素早く空調を整え、母親に指示されてた薬を用意したが…  
当のエルシィが意識がない。かなり高熱らしい。  
 
「ハァ…ハァ…、か、神にぃさ…ま…」  
   
顔を紅潮させたエルシィが呟く。起きたのかと思い声を掛けてみるが返事がない。  
   
(…なんだ、譫言か…)  
   
こうなったら一刻も早く薬を飲まさなければ…。  
エルシィの顔の傍で跪き、そっと唇に指を置いた。優しく唇を持ち上げて、錠剤を置いてみるが飲み込む様子がない。  
   
(…クソ!!此処に来て看病イベントかよ!!)  
   
   
桂馬には、心の奥底にしまい込んだ誓いがあった。  
…メインヒロインの攻略、つまり真のエンディングはラストまで見ない!と云う事。  
つまりエルシィとのイベントは極力避けて、フラグを立てないと云う誓いだった…。  
   
しかし此処までお膳立てが出来ていて、イベントを成功させないというのは゛神゛として名折れではないのか?  
   
水の入ったコップを持つ手が震えている…。  
今この状況で不謹慎かもしれないが、熱にうなされるエルシィの顔は理性が働かなくなる程そそられる。  
桂馬は持っていたコップの水を口に含むと、ゆっくりとエルシィの唇に自分を重ねた…。  
 
初めて触れる彼女の唇は、柔らかく、艶やかで、そして熱を帯びていた。  
舌先でそれをこじ開け、自分の口中の水を流し込む。  
 「…ん、…んく…」  
無意識に水を飲み込むエルシィに、何故だか愛おしい気持ちが溢れてくる。  
もう一度水を口に含む。  
喉が渇いていたんだろう…。素直に全てを飲み干すエルシィに少なからず鼓動が速くなる。  
口中の液体が無くなった後もそのまま舌で、普段より熱い彼女の口内を弄った。  
「…んんん、…ん、ふ…」  
熱で朦朧とする中、今まで味わった事のない感覚に吐息を漏らすエルシィに、桂馬の血流が股間に集中した。  
今度はもう少し奥へ自分の舌も差し込むため、彼女の頭の下に手を入れて少し持ち上げ、もう片方の腕を腋の下から背中にまわした。  
   
ソファーに接していた部分が濡れている…。  
   
(寝汗を相当かいたな…。このままじゃ……って、またフラグが!?)  
   
ヤバいヤバい!!このままだと本当にエルシィエンディング!!しかも全てのイベントを消化しないままのノーマルエンディングだ!!  
   
 (考えろ考えろ考えろ……)  
   
端から見たらばカイジのような顔にみえるであろう…今の僕は。  
それだけココの分岐は重要且つ深刻なイベントなのだ…。絶対に間違いは許されない。  
   
桂馬の現在進行形で進めているリアルという名のゲーム…。  
そのゲームの真のヒロインはエルシィ以外考えられない。こういっちゃ何だが、アイツは理想の女性の条件を全て満たしている……。  
黒髪長髪童顔で、ドジっ娘属性に加え、更に血の繋がりのないお兄ちゃん萌の妹属性(ひとつ屋根の下付き)!!  
正に最強!!最高!!至高の存在!!  
このリアルというゲームの最後の最後に、ひとつの漏れなくイベントを発生させ真のエンディングを迎える…。  
アイツと出会ってからは、ただそれだけを考えて行動して来たんだ…。  
   
   
(それなのに、こんな所で…!!)  
   
しかし放っても置けず、ハァハァと荒い呼吸のエルシィを横目に溜息をつく。  
   
(…!!………そうか、本人の気が付かない内にサッサと着替えさせてしまえばフラグは立たないよな…。)  
   
そうと決まれば話は早い。すぐさま脱衣場の乾燥機から乾いた新しいタオルと、エルシィの下着と着替えを取り出し、彼女の傍らに用意した。  
   
(………ゴクリ)  
   
着替えさせてやるだけだから、と自分に言い訳をしてからエルシィのシャツのボタンに手を掛けた。  
ひとつひとつ、丁寧に外していく。全て外し終えると、彼女の白い肌が露になった…。  
   
ゆっくりと背中側に手を入れて、下着の金具を外す。と、押さえ込まれていたふたつの膨らみが、解放されたかのように弾け出てきた。  
   
愛しい彼女の胸の頂きを目の前に、激しく動揺し、そして今までの頭の中の御託が理性と共にどこかへ消し飛んでいく。  
 
白く、形のいい彼女の胸は、汗に濡れてテラテラと艶やかに光ってどことなく艶めかしい。  
   
ずくっ……と桂馬の中で何かが締め付けた…。履いてるチノパンが急にキツくなる。  
瞬間、桂馬はエルシィの上に覆い被さり、胸の頂きにむしゃぶりついた。  
   
「……っ!?ん、ふ…ぁあ!!」  
たまらず喘ぐエルシィに、桂馬の残っていた理性は完全に吹き飛び、本能に突き動かされ更に激しく吸い付く。  
   
「…??か、神にぃさ……ま、はっ、んぁっ!!あ、あ、はぁ……ん!!」  
   
覚醒の途中で、状況を呑み込めないエルシィは、初めて陥る感覚について行けずにいた。  
桂馬は自分の頭頂から聴こえる彼女のいやらしくも甘い鳴き声に酔いしれながら、尚も舌先でチロチロと乳首を弄んだ。  
 
もはやエルシィの荒い息遣いは、熱の為なのかそれとも桂馬の愛撫の為なのか判らなくなっていた。  
桂馬はしばらくの間、エルシィの乳首を思うまま堪能していた。  
尖らせた舌先で乳輪をなぞるように円を描いたかと思うと、すぐさま突起を強く吸い上げ、かと思えば唇で優しく甘噛みしたり、その都度彼女の反応を楽しんだ。  
   
「ぃや…あ、あぁっ、は……んんん!!」  
   
エルシィの甘い鳴き声に我を忘れてしまいそうになる。  
……可愛い。  
思う心のままに、桂馬は自分の猛りをエルシィの中に突き入れたい衝動に駆られた。  
   
右手と舌で胸を弄びながら、左手でエルシィの身体を隅々までまさぐる。  
胸から、腰、背中、太腿にかけて、まるで測量をするかのように丹念に触れていく。  
その内に桂馬の息も荒くなり始め、「んぁ…っ」と艶かしい喘ぎが漏れた。  
   
桂馬はもう止まらなかった。片手でもどかしくチノパンのベルトを外して下着をずらした。  
そしてエルシィの手を取り、自分の猛りを握らせてみた。  
途端、電流のような痺れが背筋に走る。  
   
「……っ!!」  
(エルシィの…手が…僕の…)  
   
興奮が更に桂馬を突き動かした。「こう、してくれないか…」と呟く。  
自分の男根を握っているエルシィの手を上から押さえ込み、上下に動かす。  
 
「あ、……いいよっ!いいよっエルシィ!!……凄いぞ…!!」  
   
「…ハァハァ、……か、神にぃさま、…私…私も…!!」  
   
もうどうしようもない幸福感に満ち溢れ、桂馬は絶頂を迎えてしまった……。  
エルシィのはだけた胸と腹に、自分の白濁した液体がおどっている…。  
その光景を見下ろしながらフツフツとした多幸感に浸っていると、片肘をついて上半身をもたげたエルシィの顔は明らかに涙に曇っている。  
桂馬はその顔を見て一気に現状を察した。  
   
「…ご、ごめん。」  
(…か、看病イベントだったのに!!看病しなくてはいけないところを…エルシィの身体を使って自慰……って最悪じゃないか!!  
 …バッドエンド確定だろコレは…)  
神とまで呼ばれた自分がまさかのメイン攻略失敗!!  
   
(あぁ…エルシィの顔が直視出来ない…)  
   
桂馬は視線を逸らしながらもう一度短くゴメン、と謝るとエルシィの上から身体を外そうとした。  
   
「いいんです。初めてはきっとみんなあんなもんですよ!」  
   
エヘっと笑うと、エルシィはグイッと身体を起こし、そのままの勢いで今度は桂馬を押し倒した。  
   
「……え?」  
   
桂馬は何がなんだか判らなかった。さっきまで自分が跨っていたエルシィが、今度は桂馬の身体に跨っているのだ。  
 
「…私も!!って言ったのに、1人でイっちゃった罰ですよ!…今度は私がリードしますから…。」  
   
そう言うと、エルシィは桂馬の頭を挟むようにソファーに手をついた。  
   
「……どっちのオッパイから吸ってくれますか?」  
   
そう言いながらも恥ずかしそうな、紅潮した顔のエルシィを下から俯瞰する。  
目の前にぶら下がった形のいい豊満な胸とこのシチュエーションに、戸惑いながらも先程と同様桂馬の下半身が疼きだす。  
桂馬の唇にエルシィの硬くなった乳首が触れた。  
   
「ん…はぁ…ん!!」  
   
瞬間、エルシィが甘い溜息をつく。その声に反応して、桂馬の肉棒は完全に復活した。  
   
「エルシィ……」  
   
チュク…チュク……ちゅる…ちゅっ、チュパ……  
   
「あ…あ…っ!!」  
   
桂馬はワザと音を立てながらエルシィの差し出してきた乳首をしゃぶりだした。  
   
「んんん!!……は、ぁん…気持ち…いいです…。」  
   
「じゃあ…こっちは?」  
   
そう言うと桂馬は、脚を開いて自分に跨るエルシィの、その内股を撫で上げ、下着越しの秘処に指を這わせた。  
「!!?」  
ビクリと身体を硬直させるエルシィを見て、ゾクゾクとした昂ぶりを桂馬は感じていた。  
薄い下着を通して、既に拭いきれない程の密液が溢れ出していた。  
   
少し這わせただけの指にタップリと粘液が絡みついてきた。  
   
「エルシィ…これ…」  
   
「……っ!? あ……その、…や、やっぱりダメです!!」  
   
耳まで紅くして慌てて脚を閉じようとするエルシィを両手を使って止め、彼女に真顔で質問した。  
   
「……本当に途中で止めてもいいのか?」  
   
「…………」  
涙目をした彼女は戸惑った表情を見せた。  
   
「………ここでやめるなら僕から降りろ。」  
   
「……神にぃさま…あの、」言い掛けるエルシィの言葉を桂馬が遮った。  
   
「……ゴメン、嘘だ。お前の答えがどっちだろうと、僕自身がもう後には引けない!!」  
   
そう言うが早いか、エルシィの脚を押さえていた手を片方外し、自分の再びイキリ立った欲望を掴むと彼女の下着越しに押し当てた。  
「!!?」  
驚いて腰を引こうとするエルシィをもう片方の手で押さえ込み、更にグリグリと秘処を男根で押し広げた。  
   
「は、…あぁ〜!!」  
   
押し寄せる快感にエルシィの声が上擦る。下着が寄れて、とうとう彼女の花弁が露わになった。  
密壷からは鼻を擽る液体が溢れ出し、桂馬を誘っている。  
   
(……もう何も考えられない……)  
   
桂馬は誘われるままにエルシィの中に自分を収めた。  
ツプ…。  
   
「……っ!?」  
   
異物感を感じて捩れるエルシィを、桂馬は下から興奮しながら仰ぎ見た。  
 
それまでの乳首への愛撫で、エルシィの中は桂馬を迎え入れるのに充分過ぎる程潤っていた。  
難なく桂馬をすべて受け入れると、グジュル、と桂馬によって押し出された愛液が、二人の体毛を濡らした。  
   
「……あぁん」  
   
エルシィの切なそうな喘ぎと、彼女の中のあまりの気持ちの良さに、桂馬は直ぐにも射精してしまいそうになるのをグッとこらえた。  
桂馬は身体を起こし、エルシィの尻を鷲掴みにしながら抱え、上下に動かす。  
   
「ん!!…ふぅ、……ん、あっ…!!…は、ん、…あっ!!」  
   
突き動かす度にエルシィの口から吐息が漏れる。  
喘ぐ彼女の口を覆うように自分の唇を被せ、口腔を蹂躙する。  
   
「ん〜…………、ふぅ、ぁん、あっ…、は、…ふっ…うん!!」  
   
長いキスの間も桂馬は腰の動きを止めようとはしない。エルシィの頭はもう真っ白で、ただただ身体中で桂馬を感じていた。  
桂馬はエルシィの唇から離れると、今度は耳朶をそっと甘噛みする。  
   
「……か、神にぃさ…ま、…あぁ!」  
「……桂馬って呼べ…」  
   
尚も桂馬に激しく打ちつけ続けられ、エルシィは虚ろながらも言い直した。  
   
「…け、桂馬……お…願い………私…の」  
「……ん?」  
「…わ…私の………しゃぶっ……て…」  
 
   
上下する度に桂馬の胸板に乳首が擦れ、先程の甘い刺激を再び味わいたい欲求をエルシィは押さえられなかったのだ。  
 
形のいい乳房をすくい上げ、乳首を口に含む。  
舌で転がし、舐め、吸い上げる度エルシィの身体は甘い鳴き声をあげ、艶やかに紅潮し、桂馬高みへと誘う。  
この体制だと、桂馬の肉棒が子宮口を直撃して、エルシィは身体の内側からすべて押し上げられるような感覚を受けていた。  
   
「あぁ、あ……は、……あっ、あっ、あっ!!」  
   
ぱん、ぱん、ぱん、と上下に揺すられるたびになまめかしく喘ぐエルシィを、桂馬は恍惚とした表情で眺めた。  
   
「気持ち……いいか?」  
「…ん、あっ…は、はい……き、気持ち…いい…」  
「エルシィ……好きだ。」  
「!!」  
   
きゅう……と膣が収縮し、桂馬のソレを締め付ける。桂馬の言葉にイってしまったみたいだった。  
   
「うっ…!!」  
   
これには桂馬もたまらず唸ってしまう。そして一番奥に達した瞬間、桂馬の動きが止まり、エルシィの中にすべてをぶちまけた。  
   
「あ……はぁ、…に、にぃさま……し、痺れちゃい…ま…した…、ん!!」  
「……名前で呼べ…って言ったろ……くっ…」  
 
初めて流し込まれる熱い液体に、エルシィは身体の痺れる感覚を覚え、まだ自分の中にくわえている桂馬の肉棒が脈打っているのを恍惚の中、感じていた。  
   
力の抜けたエルシィが、その柔らかな身体で桂馬を包む様にもたれ込んで来た。  
桂馬は優しく抱き止めると、自分の胸にエルシィの頭を抱え込んだ。  
シャンプーと汗が混じった彼女の香りに、抱えた腕にギュッと力を込める。  
 
 
気が付くと、腕の中でエルシィは意識を失っていた。  
ふと窓の向こうを見ると、夜が明け始め白々としている。  
桂馬はエルシィの汗を拭う為に用意したタオルで、彼女にまとわりついた精液を拭った。  
そして新しい下着とパジャマをエルシィに着せてやると、そっと居間をあとにした。  
・  
・  
・  
・  
   
「ウフフ……け〜いま!!」  
   
居間のソファーで寝転びながら携帯ゲームにニヤける桂馬に、エルシィが声を掛けた。  
   
「………はぁ?なんでお前に呼び捨てにされなきゃならないんだ?」  
   
ゆっくり身体を起こしながら冷たい視線をエルシィにぶつける。  
   
「…………………え」  
「…ふん、着替えさせてやったからって、お前の下僕になったわけじゃないぞ僕は。」  
「…え?え?え━━━━━━━━っ!?」  
「…なんだよ。」  
「だだだって、私たち、あの、恋仲に…」  
「……なんで着替えさせた位で恋仲なんかになるんだ。裸を見られたからか?あいにく3次元の裸体に興味はないぞ。」  
ふん、とPFPに視線を戻す。  
   
「…………ゆ、夢だったのかな……。」  
   
ガックリとうなだれ部屋から出て行くエルシィをチラリと見やる。  
そして彼女のうなじに残した桂馬の付けた印を確認すると、満足げにまたゲームを再開した……。  
   
(…真のエンディングを迎えるには、あの看病イベントはまだ早かったからな……)  
 
   
   
   おしまい  
 

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