「──まぁ、ありがとう、とは言っておくけど」
「で、いつ帰ってくるのよ。エルちゃんには罪はないけど、あの件には決着をつけるからね」
「は、覚えがない? あんたの素行からいって、どこからそんな言葉が……」
「……やっぱり今日はいい。そんなことのために電話くれたんじゃないだろうし」
「仕事、うまくいってるー?」
「ふうん、そう。え? こっち。こっちは平気よ。安心しなさい」
「は? 写真をメールで? あれ、つけたところを?」
「やーよ。恥ずかしー」
「ば、ばかっ それこそそんなの無理に決まってるでしょ」
「……ど、どーしても見たいなら、早く家に帰ってきなさいよ」
「駄目、想像なんてしたら。もう私も若くないんだから」
「こんな胸、維持するのが大変なだけ」
「で、電話でそんなこと……!」
「国際電話でしょ。た、高いから切るから」
「インターネット使ってるから高くない? ……ホント?」
みたいなやり取りに耳をすますLCまで妄想できた。