ふむ…どうやら時間は夜更けのようだ…、
だが朝日も照らさない内に、既にボクの意識は覚めていた。
それは安眠を妨害する輩が直ぐ目の前に居るからだ、
何となく部屋に侵入してきた不審者の気配に気付き、
ドキドキさせつつも薄く目を開かせると、そいつはジッとベッドの上に浮かび、
このボクの顔を覗き見してるのが見えた…
「…なんでお前がここに居る!?」
「きゃっ!?べ…別にいいじゃない細かい事は…」
眠っていると思ってたのいだろう、ボクが薄く目を開かせたまま声をかけると、
こいつは大きな目を見開き驚きつつも、何故か顔を赤らめて視線を反らす、
ちなみに目の前に現れたのは女…名はハクア、
きっと今頃はぐっすりと寝てるであろうエルシィと同じ、地獄から来た悪魔だった。
「こんな夜中に不法侵入してくるくらいだ、何かボクに用か?」
「別に用ってわけじゃ…その…ちょっとね」
なんだ?妙にそわそわしてるが、言葉も詰まって不自然な感じがする…
まさかまた駆け魂を逃したとかか?
この手の面倒事はエルシィだけにしときたいのだが…
「ねぇ、ここ…座っていい?ちょっと話があるのだけど」
「ああ、構わないが」
仕方なく起き上がってベッドに腰をかけると、その直ぐ横に腰をかけるハクアだ、
やはり間近で見ると顔色は赤い…ほんのりと火照らせてるかのようだ。
それに耳元で聞こえる呼吸の音も、どこか荒いようだが…なんだ病気か?
それとも…いやそれは流石に無いだろう。
ふと頭に過ぎった可能性を却下させた、確かに以前に購入したゲームの展開で、
ヒロインが主人公の寝床で密会し、こんな感じになっていたというイベントがあった、
しかしまさかこの女が同じ理由でとは、とても考えられない…って!?
そんな事を考えていた時だ、急にハクアは鼻の息が当たるくらいに間近に、
その顔を迫らせてくる…そして耳元に温かい吐息を吹きかけたのだ。
「ねぇ…ちょっと提案なんだけどさ」
「な、なんだ…」
「あなた、エルシィの協力者やめて、私の協力者になりなさいよ」
突然のスカウトに思わずボクは呆気にとられてしまう、
まさかこの前の事で、ボクは利用できると睨んだのか?
うむむ…この要求に少し深く考えてみる事にする、
とりあえずこれが本当の目的とは思えないがな…
「確かにエルシィよりは使えそうだなお前は」
「でしょ?」
「だが面倒だからパスする、それだけ色々とされそうだしな」
「ちょっ!」
確かに少し抜けてる部分はあるが、基本性能的にはハクアはエルシィよりは優秀だろう、
だが…だからこそだな、今でも大変だというのに、
これ以上に面倒事に巻き込まれてもかなわない。
よって誘いを却下させてもらった、
ゲーム時間に費やす筈の時間を削られてたまるか。
しかし…こいつはしつこかった。
「ねぇ…もう少し考えなさいよ、そうだ…わ、私の協力者になったら色々と特典あるわよ!」
「なんだ、その特典とは?」
「そ、そうね…じゃあ、とりあえずお試しって事で…」
目がキョロキョロ動き落ち着かないと思えば、
うつむいて考え込み…先程から赤面になっていく顔が、
ますます更に赤みをましていく…と思えばまた顔を上げるなり、
今度はハクアの口元が薄く妖艶に笑む、そしてだ…ゆっくりとこっちに近づいてくる。
何だ?そう不審に思うと同時に、この接近してきた顔が視界から下に消えた!
「な、何…うっ!!」
「こ、こんな事をしてあげるんだから…んっ」
「ちょ…ま、待て!まさか…うっ!あぁっ!!」
チャプッ…
な、何だと!?一気に強烈な刺激が下から上に、電光石化の様に流れ込んでくる!
こ…こいつ、何て真似をしてるんだ!衝撃に戸惑いつつ、目を下に向けると、
ボクの目には信じられない光景が映った。
ハクアは何と、ボクの穿くズボンを脱がせ…そこから飛び出したのを、
その口で咥えこんでいたのだ!!
「うぅっ!おまえ…何を…くっ!!」
「言ったじゃない、特典だって…んっ、あむっ…」
小さな口を大きく広げ、それの先端を咥えこんでいく、
すると熱いくらいに温かな口の中で、それ自体が生き物の様に蠢く、
小さな柔らかな舌で絡ませてくるのだ…うぅっ!!
互いの先同士で軽く突き、過敏な箇所を舐め上げて…表面を摩り、
しばらくし口から抜くと、今度は全体を舌先で舐め這わせてもいく。
「はぁはぁ…この上級悪魔である私が、人間の…こんな粗末なのを咥えてあげてるのよ」
「お、お前な…うっ!あぁ!!」
「もぅ…んっ!はぁ…あ…ちゃんと洗ってるの?臭いし…カスだって、ほら皮との隙間に…んんっ」
「余計なお世話だ…んっ!うわぁぁっ!!くぅ…そこは…!!」
これは…何て強烈な刺激感なんだ!
頭の中に次々と、まるで電流を流されてるように、
ビリビリと激しい波が来てる!
くっ…しかし平気なのか、そんな場所を…うっ、
口で…舌で触れて…うぅっ!しかも皮との隙間にも捻じ込み入れてきて…
最初こそ躊躇してる感じもあったが、段々と慣れていくものなのか、
今は大胆な感じもするくらいに、とても手加減している様子は無かった。
「どう…エルシィより上手いでしょ?」
「別に…うっ!あいつとは…うぉっ!!」
「あの子には…負けれないもの、んんっ…あっ…」
くぅっ…何という事だ、たとえ興味が無くとも…人間の生理現象は働いてしまうのか、
もうボクの股間のは、刺激され大きくなって固くなって変化していく、
すっかり勃起状態になっている様だな…そしてそれは、
もはや全体がハクアの唾液にすっかりまみれていた。
しかしそれでも不十分だと言いたいのか、ハクアは裏スジをなぞりつつ、
その根っこまでを…くぅっ!ふ、袋まで舌を絡め舐め這わせていく。
当然に一段と激しい刺激の波が襲ってきてた、
それはもう…自分としては不本意だが、身体の生理的現象が、
一段階先へと進むくらいにだ!
まずい…このままでは出る!!すると…
「はい、ここまで…ここから先は契約した後のご褒美だから」
それを察したのか、ハクアは手と口を離してしまった。
しかし息は荒い…目も何処か満ちてない様な…そんな風に見えていた、
だがハクアは余裕の微笑みをなんとか下手糞にも演技し、
ジッとボクの目を訴える様に見つめてくる。
「ここから先は本契約の後のお楽しみなんだけども…どう?」
「そうか、ならいい」
「そうそう素直に私の協力者に…って!ちょっと!!」
「後はボクが自分で処置する、期待に応えれずにすまなかったな」
そう言ってあっさりと引き下がるのだ、
そうだ…そんな後にどうにかなるかわからない悪魔の契約を結ばずとも、
その気になれば自身の手で何とかなる、リスクを負う必要性は無いのだ。
迂闊に選択すれば、また今の駆け魂を巡る状況の様にイベントフラグになりかねん。
この判断は英断だとボクは思った、ところがそのボクの選択にハクアは、
一瞬で余裕の顔が壊れ、驚愕の顔に変わってしまうのだった。
「待って、ちょっと…今の無し!無しだから!」
「ん?」
ハクアは焦って呼び止める…なんだ、もう全然に余裕ない様子じゃないか。
メッキが剥がれるのが早い奴だ、全身を震わせてまた顔を真っ赤にし高揚してる。
「この先をしてほしくないわけ?」
「ああ」
「なっ!す、すっきりするわよ!」
「別に高いリスクを支払ってお前にしてもらう必要性は無いだろう」
「うぅ…!こうなったら!!もう少しサービスお試し期間を延長してやるから!」
「何?…!な、何をする!」
「つ、続きよ!んんっ!!」
ボクの制止を振り切り、再び股間に顔から潜り込んだハクアは、
そのままさっきの続きをするのだった。
またボクの股間のイチモツを口で咥え、勢いよく舌を絡めていく…
くぅっ!!さっきよりも恍惚してる表情に見えるのは気のせいだろうか?
しかし…一度中断されたとはいえ、感度はまだ冷めてない…
だからこのまま続けられると…うっ!
「おい…やめろ、コレ以上すると…うっ!」
「んっ…んんっ!!!」
もはや外部の声が聞こえないかのように、ますます一心に行為を続けてる、
まずい…もう本当に限界だ!このままそんなに…うっ!激しくされると…うわぁぁぁっ!!
ドブッ…ビュクゥゥゥゥゥ!!!
「んっ!?んぐぅ…ぷはぁっ!何…んっ!」
目の前が一瞬白くなった…と同時に口の中に突然に注がれ驚くハクアだ、
くっ…何という事だ、ついに出してしまった…
唖然とした表情のハクアの口の中から、一気に抜き出されたソレの先端からは、
まだ噴出し続けていて、ハクアの顔を粘りある液状ので白く汚していく…
「いやっ!熱っ…これって、まさか…なの?」
顔に…そして口の中にかけられた粘液の正体に自問自答してるようだが、
そうだ…これは精子、ハクアの責めに生理現象が起きて、射精した結果だな。
「何…勝手にイってるのよ!しかも…私にこんな汚くて臭いのをかけるなんて…」
「待て待て!お前の所為だろうが!」
「んっ…口の中にも粘々したのが…気持ち悪い、それにマズイし…」
人の話を聞け…勝手にボクを悪者扱いし責めるハクアだが、
きっと経験が無いのだろう…その口に注がれた男の精液の感覚に、
心を乱されて咳き込みつつ苦しんでいる、しかし…その時だ、喉が動いたのは。
「んっ…んくっ、やだ…飲んじゃったじゃない、こんなバッチィのを!」
……ゴクッと飲み込んだ、ちょっと待て、これはどう見てもこいつの意志だよな…
何故かそれでもボクの所為にする気なのか?
口に入ったのを悶えつつも飲み込み、更に顔に付着した分も指で拭い…
ボーっと熱い眼差しで指に絡みつく白い粘液を見つめている。
吐息が荒々しくなり、いかにも火照らせて発情でもしているかのような仕草だ、
するとそんな変化を見せるハクアはキッとボクを睨みつけ、そして…
「えいっ!」
「なんだ!うわぁぁっ!!」
ボクを押してベッドの上に押し倒す、そして…その身体の上に乗り被さってきたのだ、
唖然とボクはハクアを見つめる…きっと自分のしてる行動に、
一応は恥じらいを感じているのだろうが、
それなのにハクアは今度は自分のスカートの中に手を忍ばせ、
そこから…下着を脱ぎ下ろしていた!
「おい…何をしてる!」
「はぁ…んっ…黙ってなさいよ、んっ…全部あなたが悪いんだから!」
まったく滅茶苦茶だな…しかし滅茶苦茶はこれからだ、
ハクアは腰を下ろしていく…一度放っていながらにまだ固くし、
勃起状態のアレの上に…それはつまり!!
「お、おい…まさか!うっ!!」
「あっ!あぁぁっ!!!」
グジュッ…ジュブッ…
「んんんん─────っ!!!」
うぉぉっ!!これは…激しい衝撃が下から拡がっていく!
快楽の波が津波となって押し寄せてきたようだ!
温かいのに包まれて絡まれて締め付けられて…
過敏なそこを一層刺激しまくっていた、この感触は間違いない…繋がっている、
あの場所に…ハクアの膣内部に入っている!
互いの性器が交わり…いわゆる性行為の状態になっていた!!
「はぁ…んっ、入って…きてる!人間の…なのに…あぁ!!」
「お…お前、お試しは終わったんじゃなかったのか?」
「と、特別サービスよ…ふん、あ…あぁ!!ひゃぁぁっ!!」
ハクアも激しい衝撃を…快楽の波に襲われてるらしい、
下半身が動いて、揺らされ動きつつ互いの性器同士が、
何度も何度も深く結合して、敏感なそこを刺激し合い…
淫靡な感覚を互いに引き起こすのだ。
「もう…んっ!そんなに…あっ、突かないで…お腹の奥に…あぁぁ!!」
「うぅっ!それをしてるのは…あっ、お前だ…あぁ!!」
そう…実は意志も無く下に倒されてるボクには、
そんな交わる様な真似は無理なのだ、先から腰を上下し交わりを続けてるのは、
明らかに全てハクアの意志による行動だった…うっ!
中で…ギュッと握られて、無数の舌先にでも絡ませてこられるみたいだ!
「知らない…あっ!勝手に腰が…あぁっ!だから…あんたのせいよ!あぁ!!」
「くっ!あぁ!!おい…また激しくなったぞ…うぅ!!」
淫らな効果音が部屋に響く、そして互いの喘ぎも…卑猥なBGMだ、
繋がってるのだから感じる、ハクアの体温が上昇してるのが分かる…
それに汗か…それとも口元がだらしなく垂らす唾なのか、
体液が上から度々に垂れ零れてきていた…うっ!
当然だが股間で繋がってる箇所は、そんなの比で無いくらいに、
ハクアの膣で分泌される体液によって濡らされていた。
もちろんそこにはボクのも混じっているだろうが…うっ!
まずい…うっ!また…頭の中が白くなって…
「うぅっ…くっ!もう…」
「はぁ…あっ!出そう?出しそうなわけ!?」
コクッと頷く間にも…段々と感覚は高まっていく、
いくら何でもこのままでは…マズイ!
「ちゃんと…んっ、外に射精してよ…あっ!人間の精子を中でなんて冗談じゃ…あっ!ないわ…」
「わ、わかって…くっ!」
言われなくてもわかってる、これがどんな結果をもたらすかくらいの性知識なら身についてるさ、
この年齢で父親になるエンディングなんて迎える気はない、
だからこそ今の体勢でもボクは何とか抜こうと腰を引こうと努力した…しかし!
「うぅっ!!?」
「ちょ…あっ!駄目よ…あんっ、中でなんて…絶対…あぁ!!」
って、お前!そんなに足を絡めていたら…抜けないじゃないか!
言葉とは裏腹に、ハクアの足がボクの胴体を完全に固定して、
こちら側からは引き抜けなくしていたのだ。
しかも…口では嫌がっているくせに、ハクアは一向に行為をやめない、
それどころか腰の動きを加速している様にも見える!?
まるでこいつは母親になるエンディングでも目指してるかのようだ!!
「馬鹿…これ以上は!うぅっ…もう我慢が…」
「駄目!駄目!!絶対…やめて!中に…あぁぁ!!」
「だから口とやっている事が逆だぁぁぁ!!うぅう…もう…あぁぁぁ!!」
そして…頭の中が一気に白くなる、
必死に堪えてたのが耐えれず、解放されてしまった!!
ビュクゥゥゥ!!ドクドクゥゥゥゥ!!!
「!!?あぁぁっ!!うそっ…出てる!あぁぁ────!!」
「くぅぅぅ…あぁぁぁ──│!!」
そうだ…射精してしまった、中で…ハクアの膣内に、
盛大に生で精液を放っていく!!白く…汚す!!
「あ…あぁ…人間なんかの精液が、私の中に…んっ」
その射精される感覚に、ハクアはうっとりした顔で悶えた…ビクビクと痙攣し、
完全に絶頂してしまったようだ…
「あ…イってないもん、誰が人間なんかに…あぁっ…あうっ」
否定する言葉が嘘だと、誰でも一目で分かる顔をしているな、
そしてようやく腰が上がり、ハクアの中に納まってしまっていた、
ドロドロになっているこのボクの股間のイチモツが抜けてくる、
すると…その上からドロッと白い粘液が垂れて零れてくるのだ。
それがボクの放った精液だと、直ぐに互いに理解していた。
「こんなに…出したの?あ…できちゃうじゃない!」
「…人間と悪魔でも子供は作れるのか?」
「し、知らないわよ…そんなの、でも…もしそうなら今日は…」
おい…まさか狙ったようなタイミングだが、マジでそういう日じゃないだろうな!
ハクアのモジッとした態度に、不安が積もる…
たぶんボクの顔は蒼白になってるであろう、ハクアは…赤いままだが、
それでも気にはしている…のか?うつむいて身体を震わせ…そして!
「ねぇ、まだ固い…出し足りないわけ?」
「!?いや…そういうわけじゃない、うっ!」
ズブッ…
お、おい…今の感覚は何だ?また敏感な箇所で、
熱く濡れた柔らかいのに包まれた、あの気持ちの良い感覚が伝わってきたが!
「ちょっと…あっ!入れないでったら…あっ!まだ…あぁ!!」
「ちょっと待て…ボクじゃないぞ…うっ!」
「私がするわけ…ないじゃない!あ…あぁ…やだ、さっきより感じてる!」
だからどう見てもハクアからだ!またしても…繋がってきたのは!
膣に射精され動揺してるかと思えば、何故か再びボクとハクアの身体は繋がってしまってた!
まったく何を考えているのだ、こいつ…うぅっ!!
くっ…確かに絶頂の後だからか、感覚は過敏さを増してるようだな…こんなにも!
「熱い…あぁ…」
「!?おまえ…何、脱いでる!?」
「熱いから仕方ないじゃない…あっ、そんなに…見ないで…あぁぁ!!」
無茶苦茶だな…ついには上半身の衣類を脱ぎ捨て、
胸元の肌まで晒してくる…うっ!二次元でも見えそうで見えない部分がくっきりと…
なのにそこを隠しもせずに、堂々と淫らな行為を続けるのだ!
「やだ…あ、そんな熱い視線で見ないで変態…あっ!」
「いや…うっ、見せてるのはお前だから…くっ!」
「私…んっ…ほら胸だって、私…小さい方だし、こんなの見ても…んっ…」
「いや、貧乳キャラは需要あるが…うぉっ!」
「な、何…言ってるの、馬鹿!あ…そんな事…んっあぁっ!!」
くっ…失言だったか?思わず反応し応えてしまったのがきっかけか、
ギュッと一段と絞まってきていた、このままじゃ…また!
「出さないで…もうこれ以上、あんな汚いのを注いだら許さないんだから!」
「なら…離れろぉぉ!うぅっ…もう…」
「お、奥にビュッビュッかけちゃ…許さないからぁぁぁ!!あぁぁ───!!!」
ビュクッ!ドクドクゥゥゥゥゥ!!!
「んっ!あぁぁぁぁぁぁ──────んんっ!!!」
次の瞬間…また弾けた、必死に堪えたが堪えきれずに…
再びハクアの熱い内に注ぎ出してしまっていく!!
そして意識が…朦朧としていく、くっ…また現実の女を相手にイってしまった。
「熱い…あ…いっぱい、イカされちゃったなんてぇ…はぅ…あ…んん」
お腹を摩り、熱い吐息を吐きハクアは震えながらに呟く。
その様子から彼女もまたイってしまった事は明白だった。
どうやら胎内に射精された感覚にまだ酔い浸っている様子だな。
そしてボクもまた悔しく思いつつ、性の快楽に果ててしまった…
「はぁはぁ…もう、あなた…人間のくせに、私を孕ますつもり!」
「いや、お前が離さなかったから…んっ!?」
ここまでやっておきながらに、いまだに認めず、
ボクの所為にしようとするハクアだから、
こっちも文句の一つを呟くもの…その口を塞がれる!?
ハクアの唇が…重なった、な…なんだ!
大きく見開くボクの眼差しは、潤ませた瞳で熱く見つめるハクアの目を見つめてた。
「んっ…ま、まぁいいわ!そ…その時は絶対に責任とってもらうから」
「だから話を聴けぇぇぇ!!…って、責任て!?」
「一生…私のモノにしてやるんだから、私だけの…桂木桂馬に…」
お、おい…ますます鋭くなった熱い視線が、ボクの瞳を貫く…
そして少し間を置いて…離れた唇が再び重なってくるのだ、
しかも今度は強引に舌も入り込ませて…内で強引に絡ませてくる。
理解もできないまま深いキスをしてきていたハクアの行為を、
ただボクは唖然としたまま受け入れていた。
そしてギュッと抱擁され、肌の柔らかな感触と、
彼女の温もりが伝わってくる…心臓の鼓動も一緒に響いていた。
「な、なんなら…私が貴方のモノにでも…」
「おい…お前、ハクア…」
ドンドン!!!
「っ!!?」
『神にーさま〜何だか騒がしいですけど、どうしましたか〜?』
な、何ぃ!!するとその時だ、廊下の方から良く知る声が響いたのは!
その途端…互いの目が大きく見開いて、段々と目の前のハクアの顔が…
みるみる赤く染まっていく!まるで湯気が出そうなくらいに!!
と次の瞬間…凄まじい衝撃がボクを襲った!!
ドッカァァァァァァ!!!!!
「ふぇ!?きゃぁぁぁっ!!か、神様!?」
「あ…あいつ…ぐほっ」
強烈な衝撃と共に、ドアを破壊し、部屋の外へ弾き飛ばされ、
廊下の壁にめり込んだボクは、朦朧とした意識の中で、
既にボクの部屋の内には誰も居ないのを察する、
どうやら窓が開けっ放しな所からして、咄嗟に飛び去っていったようだ。
そして…エルシィが目の前の状況にわけもわからず、
ただオロオロしてるところを見たのを最後に、スッと意識が途切れるのを感じた。
……ふぅ、願わば次に目を開いた時、
先程の出来事をまとめて夢オチである事を願うぞ。
それにしてもあいつ…最後に何を告げるつもりだったのだろうか?
:::::
「はぁはぁ…危なかった、でも…私…何て事を!」
さっきまでの信じられない様な自分の行動に、
夜空の下で一人になった今更になって、
もう死んでしまうくらいの恥ずかしさを実感していた、
あぁぁ〜〜もぉぉぉ!!何処にこのモヤモヤをぶつけたらいいの!
くらくらするくらいに、私は自己嫌悪していたわ…
うう…、あ…あんな破廉恥というか、あんな事やこんな事まで…しちゃったなんて!
今度も夢だと思いたかったけれども、ほら今も…んっ、
まだ下腹部に余韻が残ってるし、お腹の中に感じる熱さが…
こんなにも満ちて感じてるし、はぁ…この感覚があれは夢じゃなくて現実にあった事だと、
もうイヤでも私に認識させていたの。
そしてまた思い出す…さっきまでの出来事、もしかしてあのまま邪魔が入らなかったら、
私…あの人間にあの言葉を…服従の言葉を口にしてたんじゃ。
ドックン…それを想像して胸が高鳴った、うぅ…何でこんな事になっちゃったのよ!
「あ、あの夢が悪いのよ!そうよ、そうじゃなきゃ…誰があんな人間なんかと…」
あれがきっかけだったのは確かね、まぁ…あの夢までは過激じゃなかったけれど、
でも…結果的に一線を越えてしまったもの、
まさかオチまで同じにならないでしょうね?なんか不安…はぁ。
そうやって心配しつつ、私はお腹を摩って…思い出して、
またポッと火照りつつ胸がドキドキしてたわ、
これはもう今夜は胸の高鳴りはしばらく収まらないかも。
「はぁ…人間なんかに、あんな奴に…上級悪魔の私が抱かれてしまうなんて、悔しい…」
でも一番悔しいのは…どうしてこんなにも、こんなにも…
すっきりして幸せな気持ちが残ってるのって事よ!
「確かに気持ちよかったけど…うぅ、やっぱり悔しい!!気の迷い…そう気の迷いよ絶対!」
きっと私はまだこの時は認めきれてなったのだと思う、
そう…もうとっくに自分が、あいつに攻略されてた…堕とされてる事実に。
だからこの後、何度も気の迷いを繰り返すのだけど…それはまた別の話。
今はただあいつの事だけを考えていた…この身体を火照らせて。
【おわり】