「光恵ちゃん、、私、神様になっちゃった、、」
−−いきなり訳判らないことをまた、、
彼女、一橋ゆりえは私の中学の同級生。結構天然が入ってる。
小学校低学年からの付き合いで、そのまま今に至りお弁当を一緒に食べる仲。
まあ小さな町だし学校は知り合いだらけではあるけど、通学路が同じのいわゆる「ゆるい親友」というヤツだ。
「、、で、なんの神様?」
「・・・わかんない、昨日の夜に成ったばかりだから、、、」
はぁ、神様っていきなりなる物なのか、
「そうね、、うーん、福の神・・・、って感じじゃないし、愛の女神からは一番遠いところにいそうだし、」
「光恵ちゃん、まじめに考えてないでしょ、、、、むう、、」
とはいっても神様なんてそんなに知らないし、、そういえば同級の子に家が神社の人がいたような、、
後で専門家の意見をあおいでみるのも良いかもね。
「あんがいエッチな神様だったりして、」
「え〜、、なんでぇ、、そんなんじゃないよ。・・・判らないけど、、、」
顔を真っ赤にして何一生懸命になってるんだかこの娘は。本当、からかうと面白いなぁ
でもそういえば神様って人の欲望の代弁者であり、またそれを具現化した物であるケースも多い。
頼る対象である反面、恐ろしい二面性もあったりして。
たとえば縁結びの神様が誰かの仲を持ったとする。
そのとき逆にその為に結ばれなかった者の願いはどこに行くのか。
実は同じ神様がその恨みを受け取る役目を担ってたりする場合もある。
また一見結ばれたように見える二人も、その結びつきは自然の法則に従ったものではないわけで、、
「あなた、いま神様の話をしてたでしょ!!」
そして神社の娘こと三枝祀の乱入を期に、私たちはゆりえが何の神様なのかを調べることになるのだ。
その為に3人があんな目に遭う事になるとはその時は思いもしなかったのだけど。
・・・続かない。