「はい、どうそ。そんなに時計ばっかり見てたって仕方ないでしょう。」  
敬介にコーヒーを渡しながら私はいった。  
「もう大丈夫だと思うんですけどね。」  
自分の接合されたばかりの腕を見ながら敬介は不満げだ。  
「3時間後に最終チェックをするからそれまで待つようにと  
結城に言われたんでしょう。他のライダーだって今はピラミッドに  
手は出せないようだし。」  
結城はここ数日の徹夜がたたり、隣の部屋で仮眠中だ。  
(アマゾンがオリジナルの腕を拾ってきてくれたのはいいが  
それを修理するのはかなり大変だったらしい。)  
 
「でも本当に綺麗に治ったみたいね。良かったわ。」  
「ご心配かけてすみませんでした。」  
「そんなこと・・・」  
少々後ろめたい気分になった。  
私は、今敬介が腰掛けているベットの上で彼を救出に向かおうとする  
結城を引き止めてしまったのだから。  
あの時の自分の大胆な行動を思い出してしまい、身体が熱くなるのを感じる。  
 
気をとりなおして顔を上げると、敬介と目があった。  
「顔、赤いですよ。」  
「え、そう?」  
なんだか心の内を見透かされたような気がして焦る。  
「カップ、片付けるわね。」  
敬介の傍をすりぬけて部屋を出ていこうとしたが、腕をつかまれて  
抱き寄せられた。  
「ちょっと、ふざけないで!」  
「大声出すと結城さんを起こしちゃいますよ。」  
はっとして、耳をすましたが隣からは何の反応もない。  
 
「結城さんはいいですよね、あなたという人がいて。」  
「敬介・・・」  
部下だった水城涼子と霧子を死なせてしまったことは私の責任  
でもある。私ももちろん苦しんだけれど敬介はもっと・・・  
「あ、駄目よこんな・・・」  
水城姉妹のことで頭が一杯になっていた私は、敬介の意図に  
気付いて、逃れようともがいた。  
「嫌じゃないんでしょう?だってこんなに・・・」  
シャツの上からでもわかるくらい、立ってしまった乳首を弄びながら  
耳元でささやかれ、ぞくりと身体が震える。  
「本当に駄目。」  
力一杯手首をつかんで押し戻す。流されてしまうわけにはいかない。  
「だったら・・・ これ何とかしてくれます?」  
手をとって下半身に触れさせられた。冗談じゃないと思ったけど  
それくらいはしてあげたい気もした。  
 
少しためらってから、彼自身に口付けた。裏筋に唇を這わせると  
どんどん血が集ってくるのが判る。軽く歯を立てながら鈴口を  
舌でくすぐる。そして強く吸い上げようとした時、  
「そんなに割り切られてもつまらないんですけど。」  
引き剥がされて、ベットに組み敷かれた。  
抗う間もなくジーンズを引き下ろされ、強引に押し入ってこられて息が詰まる。  
 
「や、痛い・・・」  
「すみません。」  
口では謝っているものの一向に止める気はなさそうだ。  
乱暴に犯され、それでも声は上げられなくて苦しくて涙がにじむ。  
それでも・・・ もっと辛そうな顔をしている彼を憎む気にはなれなかった。  
 
 
 
「結城さん、起きてくださいよ。3時間立ちましたよ。」  
「あ・・・ もうそんな時間か。じゃあ最終チェックしようか・・・  
そういえば、アンリは?」  
「なにか用事が出来たみたいですよ。」  
流石にあなたと顔を合わせる勇気はなかったんでしょうね。  
そう言いたい衝動に駆られたけど、止めておいた。  
                                  (終)  

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル