僕は真理に振られた。
あの日雪の降るペンションで…
僕と真理は談話室のソファーに二人腰掛けていた。
「ま、真理…俺は」
好きだっと声にしようとした瞬間、ヤケに五月蝿い階段を降りる音がした。
「やあやあ、お二人さん熱いねっ」
美樹本さんである。
「やだっ美樹本さんったら。ただ、お話してただけよ」
「本当かい?はは」
美樹本さんは笑ってはいるが、目は笑っていない…何故か真理を睨んでいる。
「ちょっと透君借りて良いかな?」
えっ…何ですか?と口に出して言おうとしたら…
「どうぞどうぞ!」
と真理が言ってしまって仕方なく美樹本さんの後をついて行く事になった。
美樹本さんの部屋に近付くと、何故か何か鞭見たいなものでひっぱたく音と、高い男性の苦しそうな息遣いが聞こえてきた。
「み、美樹本さん…な、中で何をやって…」
美樹本さんはくすりと笑うと、人差し指を唇に当て片手で部屋のドアを開けた。
…其処にはエナメルのボンテージに身を包み、赤い仮面舞踏会のようなマスクをつけ、これまた赤い鞭を持つ香山さんと…首輪をつけ、乳首にピアスをあけ、女性が着るようなビキニを乳首だけ穴をあけたような、卑猥な上着に…
下は女性のブラジャーの様なものを玉につけただけで、何故か目が荒い網タイツを身にまとった股間のアレをパツンパツンに大きくした、傷だらけの俊夫さんであった…
ヤバい、逃げなきゃっと本能が告げたが、美樹本さんはしっかりと僕を逃げられないように、俊夫さんにガン見する形で僕を掴んでいる。
「ひっ…」
そんな怖れる僕に構わずに、香山さんは俊夫さんに言う。
「ほら、新しい仲間が来たで。お前のイヤらしい雄豚の体を見せつけて歓迎してやりなさい。」
「はいっご主人様っ」
俊夫さんは…嫌悪と恐怖の目で見る僕に、所謂まんぐりかえしになって、両手でお尻の穴を広げて言った…
「ようこそっ淫乱の花園へっ」
続かない