1のシュプールが舞台  
 
 
(もうダメだ。これ以上、我慢することなどできない)  
皆が寝静まった夜、小林を意を決し、階段を上がった。  
真理の部屋をノックする。  
「……誰?」  
部屋の中から警戒した声が聞こえた。  
「私だ、真理」  
「叔父さん? 何かあったの?」  
真理はドアを開け、小林を部屋に入れる。  
「どうかしたの?」  
「真理、アルバイトしないか?」  
「アルバイト?」  
「これだ」  
小林は持って来た袋の中から、SM用のムチを取り出す。  
「お、叔父さん、それって……!」  
「頼むよ」  
「そ、そういうのは叔母さんとしてよ」  
「いやそれがな、最近相手にしてくれんのだよ。更年期でなぁ、気分が乗らんらしい。  
それで、みどり君に頼んでみたんだがグーで殴られた。しかも俊夫君に告げ口されて、さらにひどい目にあった」  
「そ、そう……」  
「頼むよ真理。引き受けてくれれば、お前と透君の宿泊費はタダ。さらにお小遣い付きだ」  
「本当っ?」  
真理はガラリと表情を変え、「これで叩けば良いのね?」とムチを手にする。  
「ああ」  
ピシッ  
「ぐあっ、お、おい、いきなりか。ムードぐらい出してくれ」  
「女の子みたいなこと言わないでよ」  
「真理、お前はサバサバしてるな」  
小林は服を脱ぎ、全裸になると縄を真理に差し出す。  
「分かったわ」  
真理は顔を紅潮させ、妖しい微笑を浮かべながら小林を後ろ手に縛る。  
そして下着姿になって、自ら床に転がる小林にムチを打った。  
ピシッ ピシッ  
「ああ! 良いぞ、真理!」  
「こら二郎、女王様、でしょ!?」  
「ま、真理……?」  
 
ノリノリの若い女王様に、小林は何度もムチを打たれた。  
「やだ二郎、オチンチン大きくなってる」  
ピシッ ピシッ  
「打つたびに脈打って、大きくなっていくわ」  
「あ、遊ぶなよ真理――じゃない女王様。でも、良いですけど」  
「オチンチン、歳の割りに元気じゃない? 姪にムチで打たれて、そんなに気持ち良いの?」  
「姪だから興奮するんです、この場合」  
「ふーん」  
「ああ、こんなに興奮したのは久しぶりだ。女王様、どうか私めにご奉仕させて下さい」  
「い、良いわよ」  
真理は恥らいながらブラジャーを外す。小林は手を縛られたまま起き上がって、キスをした。  
舌をイヤらしく絡ませ、唾液の交換をする。そして白く、形の整った豊かな乳房に頬ずりをした。  
「凄いスベスベだ。弾力も素晴しい」  
甘美な香りに包まれながら、小林は乳首をなめ、口に含んでチュウチュウ、チュパチュパと音を立てて吸う。  
「ン――あっ、二郎、上手よ」  
「そりゃ、だてに歳くってません」  
小林は、真理の素晴しいプロポーションをした体の前にひざまずいた。  
真理は、しなやかな自分の良さを知っているようにクスッと笑い、男を挑発する目をしながらパンティーを脱ぎ捨てる。  
「女王様、何で最近はショーツというのでしょう。私はパンティーの方が好きなんです。響きが」  
「そんなの訊いてないわよ」  
真理は肩幅より少し広めに脚を開き、両手で自分の女性器を拡げた。  
「なめなさい、二郎」  
「はい」  
小林は荒い呼吸で茂みへと顔を近付け、舌を筋に這わせる。  
「ああっ」  
ビクッと真理の体が反応する。  
ピチャ ピチャ  
クリトリス、小陰唇に対する吸引は勿論、小林は舌先を尖らせ、膣口に割り入れる。  
「あぅん!」  
蜜のように溢れ出る愛液を飲み込む。  
「女王様のオマンコ、乳首と同じで綺麗な色をしていますね。  
私は、もう少し色付いている方がイヤらしく見えて欲情するんですが」  
「だから訊いてないってば」  
真理は少し呆れたような顔をして、小林を足蹴にして床に転がした。  
縛られたまま仰向けになった小林に跨り、69の体勢でフェラチオを始める。  
「ああ、そんな清純そうな顔をして、何て積極的なんですか。  
結婚しても、いつまでも夫に対して恥じらいを忘れない、そんな妻になりそうな『顔』をしていて!」  
「うるさいなぁ。二郎もちゃんとオマンコをなめなさい。勝手にそんなイメージ持たれても迷惑なのよ。  
透も、そう思っちゃってるし。ああ、処女じゃないって知ったら、ガッカリするかしら」  
 
互いに相手の性器を刺激することに没頭し、気分が最高に昂ったところで、  
真理は小林に顔を見せるように跨り直し、いきり立ったペニスを自分の濡れ光る膣口に押し当てる。  
そして腰を落とし、小林の生ペニスを膣内に受け入れた。  
「ンン! 凄い、オチンチンが中でどんどん大きくなる」  
真理は瞳をトロン、とさせながら腰を振った。本気汁が溢れ、結合部からグチュグチュと淫猥な音がする。  
「あはっ、こんなに硬いなんて!」  
腰をグラインドさせ、小林の腹に手を置くようにして上下にも動かす。乳房が大きく揺れた。  
真理は、叔父のペニスで快感を貪っていた。  
叔父とセックスするというタブー感が、普段以上の興奮をもたらしていたのだ。  
「出たり入ったりするところが丸見えだ!」  
その激しい腰使いに、小林はすぐさま射精感に襲われた。  
「キツくて、凄すぎる!」  
「二郎、姪のオマンコで感じちゃってるのっ? 最低ね!」  
「そ、そうです、私は最低です!」  
侮蔑する言葉に、小林はこれ以上なく悦ぶ。  
「二郎も腰を使って!」  
命令に従い、小林は一生懸命に真理を突き上げた。  
「ああ! そこっ、そこぉっ!」  
真理は口端から涎を垂らし、上半身をそらせ、オーガズムの訪れに膣内を収縮させた。体が小刻みに震える。  
「うおっ!」  
小林は頑張ったが限界だった。締め上げに声を上げると同時に、真理の中に勢いよく射精していた。  
「はぁ……はぁ……」  
呼吸を整える中、真理は小林に跨ったまま、傍に落ちていたムチを拾う。  
「そうだわ。これがあれば、透も本当の私が分かるわね」  
ヒュッと振るいながら、真理は絶頂の余韻の中、フフッと愉しげに笑った。  
その時、とても便利なノック音が!  
「真理、もう眠ったのかい?」  
「透?」  
真理は驚き、我に返る。  
「いいぞ透君、入りなさい。今、お酒を飲みながらお喋りしてたところだ!」  
小林は勝手に言う。  
「ちょっと、叔父さん」「大丈夫だよ」  
ドアノブが回り、透が部屋の中に視線を入れる。当然、そこには裸で小林に跨る真理の姿が――。  
「ま、真理、君は……」  
ショックのあまり、透はドアを閉めて逃げ出そうとする。  
「待ちたまえ!」  
小林は仰向けスッポンポンのまま、真面目な顔をして透を呼び止める。  
 
「小林さん、何なんです、これ!」  
「かくかくしかじか」  
「あっ、そういうことだったんですか」  
透は納得し、だらしないヘラヘラ顔に戻った。  
真理の背中からヒップにかけた美しいラインを見ただけで、勃起してしまっている。  
「そうよ、その顔をしていてこそ透よ。私の大好きな透」  
ピシッ  
「うわっ」  
真理は小林から体を離すと、女性器から白濁液を垂らしながら透に向かってムチを振るった。  
「真理、僕にはそんな趣味ないんだよ」  
「これから覚えるのよ」  
「君がそんな女の子だったなんて。それに、もう男を知っていたのか」  
「失望した?」  
透は小林に全裸にされ、羽交い絞めにされたあげく、何度も真理のムチを受ける。  
「なんという展開!」  
透は何かの力が働いているのを感じながら、真理が振るうムチに快感を得始めていた。  
「な、なんだこれ、気持ち良い!」  
「そうでしょ? さぁ、目覚めたご褒美よ」  
透はベッドの上に寝るよう指示される。真理は彼のペニスをシゴき、豊かな胸の谷間に挟んだ。  
唾液を垂らして潤滑液にし、両手で胸を寄せるようにして刺激する。  
「うわっ、僕、童貞なのにこんなことされて……!」  
「ふふ、私が最初で最後の女になってあげる」  
ペニスが怒張するあまり、透は苦しげに呼吸を乱し始めた。  
「楽にしてあげるからね」  
真理は透の変わりに仰向けになり、スラリと伸びた美しい脚を大きく開く。  
「ここよ、ここに挿入て。透のオチンチン」  
「真理、真理は、今は僕を見てくれてるんだよな?」  
「もちろんよ」  
「ああ、だったら!」  
透は自分のペニスを手を添え、愛しい真理の優しい誘導に従って、正常位で膣に挿入する。  
「うっ、気持ち良いよ。温かくて、ヌルヌルしてて締まる!」  
(そのヌルヌルには私が貢献している)と小林は思ったが、黙っておく。  
透は手を伸ばし、憧れだった真理の乳房を揉みしだく。  
初めて出会った日から、何度この胸を好きにしたいと思ったか知れない。  
そんな膨らみが、いま自分の手の中にある。  
いや、それどころではない。組み敷き、痛いくらいに隆起した男根を秘裂にハメているのだ。  
「僕は幸せだ!」  
真理の膣壁は透の腰使いに合わせ、射精を渇望し、促すように収縮を繰り返している。  
 
「あんっ、あんっ、あぁんっ」  
初めてだと言うが、透の腰使いは想像以上に上手で、真理は本気で喘いでいた。  
欲情しきって瞳は潤み、乳首でさえ、二度目のオーガズムを呼び起こそうとしている。  
「はぁ、はぁ、ごめん。僕、もうイキそうで……!」  
「いいのよ。私のオマンコに透の精子、好きなだけ出して!」  
「真理、好きだぁ!」  
透は叫びながら精子を注ぎ、果てた。  
「あっ、ああ、あぅんっ!」  
敏感になり過ぎた膣が、奥に放たれた熱い粘液を感じさせて、真理を絶頂に導いた。  
(いいものだなぁ)  
小林は愛し合う若者のセックスを、憧憬の思いで見ていた。  
(私も今日子と初めて肌を重ねた時、こんな感じだった。  
まぁ、今日子の奴は真理と比較にならんくらい男を知っていて、淫乱だったが)  
壮年を迎えていた小林は物思いにふけりながら、再びペニスを硬直させていた。  
「よぉし、真理、透君、私も混ぜてくれ」  
 
数日後、真理と透は予定通りに帰ってしまった。  
しかし、真理を見ていて『使い分ける』ことを学んだ小林は、みどりと関係を持つようになっていた。  
みどりに対しては、Sなのだ。  
パンッ パンッ  
「あぁんっ、オーナー、凄く激しい!」  
みどりは立ったまま、後ろから小林にペニスを突き挿入られている。  
二人は今日子、俊夫の目を盗んでは、セックスをするようになっていた。  
今回は今日子が出かけていることをいいことに、夫妻の部屋で情事に及んでいる。  
「ははっ、みどり君、今日もオマンコ『借りて』、済まないな」  
「ううん、良いの、オーナーの硬いオチンチンなら、いつだって!」  
そこへ、突然ドアを開けて俊夫が入って来た。  
「やっぱり、前からおかしいと思っていたんだ!」  
「俊夫、邪魔しないでよ! 私はオーナーとのセックスが良いんだから!」  
「み、みどり、本気なのか……?」  
その一件以来、俊夫は『いいちこ』を手放せなくなった。  
上司として、いずれ円満な解決をしなければなるまい――と小林は決意する。  
その時は今日子を交え、四人が幸せになるように気を配るつもりである。  
 
 
おわり  
 

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