股間から粘液を垂れ流しながら、可奈子は薄暗い廊下を歩いていた。  
時折足がふらついて、壁に手をつく。  
「ぁんっ」  
冷たくひんやりとした手触りの壁に向かって、可奈子は熱い吐息を吐いた。  
先ほどの透とのセックスが、満足には至らなかったのだ。  
一度火がついてしまった身体は、さらなる快楽を求めて疼いていた。  
程よく脂肪のついた白い太腿を、愛液に薄められた透の精子が伝い落ちる。  
可奈子は切なそうに眉根を寄せて、太腿をすり合わせた。  
「誰か……」  
微妙な曲線を描く廊下をふらふらと歩く。  
片側に並ぶ扉のひとつひとつに耳を当ててみるが、どの部屋にも人の気配は感じられなかった。  
が、階段のあるラウンジまで辿り着いたちょうどそのとき、続く廊下の奥から女の悲鳴のような声が  
聞こえてきた。  
反射的に、可奈子の膣内がきゅっと締まる。  
女の悲鳴に、嬌声に似た悦びの響きが混じっていたのを感じたからだ。  
可奈子は目の色を変えて、奥へと歩を進めた。  
「いやーぁん…あんっ……ぁあっ」  
ひとつ、ふたつと扉をやり過ごすと、先ほどの女の声が艶めかしさを伴って再び聞こえてくる。  
そして、ついに可奈子はその部屋を突きとめた。  
「ほら、吐き出さんと、しっかりしゃぶってえな」  
微かに漏れてくる男の声は香山だ。  
無意識に速くなる可奈子の呼吸。  
可奈子はそっとドアノブを回して、部屋の中を覗き込んだ。  
 
「あ!」  
そこには、彼女の想像を超える光景があった。  
一人の女が二人の男に同時に犯されている。  
女は小林真理だ。  
真理は四つん這いになって、仁王立ちする香山の男根を頬張りながら、ヴァギナにも別の男の肉棒を  
咥え込んでいた。  
「おっと、また締まりがよくなった。上と下、両方いっぺんに犯されるのが、そんなにいいのかい?」  
後ろから真理を貫いているのは美樹本。  
一突きごとに潤みを増し、泡立つ愛液がぬぷぬぷと卑猥な音を奏でる結合部を見て満足そうに笑っている。  
「んんっ…ちがっ……じゅるっ…んぐっ…ずずずっ」  
そんな美樹本の問いを否定しながらも、真理は頭を前後に動かして、香山の極太に奉仕していた。  
「ちゅぽっ…れろっ…んふっ…じゅば…じゅじゅるっ」  
「おおっ、なんちゅう舌使いや。ほんまに今日が初めてやったんか、フェラ」  
だらしなく緩んでいた香山の顔が、押し寄せる快感に歪む。  
「そう言ってましたけどね」  
片や、自分のペースで腰を動かす美樹本には余裕が見える。  
最奥に肉棒の先端を食い込ませながら腰をグラインドさせれば、とたんに膣圧が上がり、香山の肉棒を咥える  
口の隙間から、ぐふっと息が漏れた。  
可奈子は呼吸をするのも忘れて、二人の男に犯される真理を凝視していた。  
男根を啜りあげる音と、秘裂が掻きまわされる音、そしてそれぞれの荒い息遣いが、館の重い空気を伝って  
可奈子の欲求を煽りまくる。  
これまでに3Pの経験はない。  
してみたいと思ったこともなかったが、今の真理が感じているであろう快楽を想像すると、正直羨ましくて  
仕方なかった。  
しかし実際のところは、初めての行為に対する恐れと、相手が香山という点で、部屋に踏み込む勇気はない。  
ただ、立ち去ることもできなくて、可奈子はおのずと自分で自分を慰めるために、股間に手を差し入れた。  
「あっ…熱い」  
開ききり蜜を蓄えた秘裂の間をぬるっと指が滑っていく。  
「んんっ」  
声が出ないようにともう片方の手の指を口に含み、可奈子は勃起した陰核を弄り始めた。  
そうしている間にも、部屋の中では状況が変わっていく。  
 
「そろそろ、俺も本格的に責めたいんで、香山さん早くイってくださいよ」  
香山の股間の位置が高すぎて苦労している真理を見かね、美樹本は彼女の両手首を掴んで後ろ手にし、  
手綱の要領で女の上半身を上に引き上げた。  
「ぁああぅんぐっ」  
「うおっ。喉の奥まで当たるようになったで」  
「じゅぱっ…じゅるっ…んぐふっ…ぁふっ」  
「喉で絞めてきよる!」  
角度が変わったことで真理はスムーズに頭を前後させ、誰に言われるまでもなく一心不乱に肉棒をしごいた。  
垂れ下がる白い乳房が、その動きに合わせてぷるぷると揺れる。  
「真理ちゃん。すごい……ぁん」  
可奈子は真理の痴態に見入りながら、口に含んでいた手で自らも乳房を揉みしだき、身体をくゆらせた。  
「あかん! もう限界や」  
やがて、香山が情けない声でそう言って、腰を前に突き出した。  
膨れ上がり、びくびくと脈打つ肉棒の動きに応えるように、真理が舌と口腔全体とできつくしゃぶりあげる。  
「ぐあっ!」  
次の瞬間、香山の体が強張って、肉棒から発射された熱い迸りが真理の喉奥を勢いよく打った。  
「んんんんっ…にが…ぃ……」  
眉をしかめながらも、真理は香山の長い射精を受け止める。  
満足した香山が萎えた肉棒を抜くと、彼女はすぐさま口内に溜まった精液をシーツの上に吐き出した。  
「ううっ、まずい……」  
「なんでぇ、飲んでくれへんのかいな」  
「ご、ごめんなはい……」  
口内にまとわりついた残滓さえ飲み込めないようで、真理は白濁の絡まった舌を出して呆然としていた。  
「ま、そのうち自分からおねだりするぐらいに好きにさせたるわ。覚悟しとき」  
香山がにたりと笑う。  
「こっちのペニスの存在も、忘れちゃ困るぜ」  
「ぁああんっ!」  
待ちかねた美樹本が、一旦抜けるぎりぎりまで引いた肉棒を最奥へとねじり込んだ。  
 
本格的に律動を始めた美樹本に、真理はすぐに翻弄されていた。  
美樹本が腰を引くたびに、丸い尻の間から覗くグロテスクな肉棒に、可奈子は膣壁を収縮させる。  
「ぁんっ、私も……ほ…しぃ」  
あの血管の浮き出た赤黒く太い肉棒が自分にも挿入されたら、どうなってしまうのだろう。  
想像しただけで可奈子の全身を甘い痺れが駆け巡った。  
「はぁ……ぁあっ…んっ」  
肉棒の換わりにと自分の指を二本入れて、ぬかるむ蜜壺を掻きまわすが、到底本物にはかなわない。  
もどかしさに可奈子は唇を噛みしめた。  
「ぁ、あ、ぁあああんっ!」  
一方の真理は、美樹本のモノとテクニックを存分に堪能し、盛大に喘いでいた。  
「いやぁあっ……はげしっ…んあぁぁは!  
 もっと、やさしくっ……ああっ…んっ…美、樹本さん、っふああぁ!」  
「そんなこと言って、尻の穴までひくひくさせるほど、締め付けてるじゃないか」  
美樹本が真理の両腕を引いて淫肉を深く抉ると、ぐじゅぼっと粘液と空気が撹拌されるいやらしい音が  
結合部から漏れ、真理は身体をしならせた。  
「ぁぁはっああああっ!」  
香山の精液が混じった唾液が、シーツの上にぽたぽたと飛び散る。  
ずちゅっ、ずちゃっ、ぐぼっ、ぬぽっ。  
肌の打ち合わさる音と結合部のネバついた水音は、ドアに張り付いて自慰をする可奈子の元まではっきりと  
聞こえてきた。  
「んっ…はぅ…ぁぁっ」  
真理の嬌声に隠れるようにして、可奈子も控えめに喘ぐ。  
痛いくらいに乳首をつねり、美樹本の荒々しい律動をまねて膣内をほじくりまわしても、可奈子の疼きは  
高まるばかりで満たされなかった。  
乱入して、自分も犯してと、この熟れきった花弁を見せつけたい。  
けれども、文句のつけようもない真理の魅力的な肢体と、男の劣情と嗜虐心を絶妙に煽る痴態を見ると、  
ドアの前で足踏みをしてしまう。  
美樹本に犯されている真理は、女の可奈子から見ても扇情的で、嫌がりながらも強制的に送り込まれる  
快感に飲まれて男の肉棒を貪る様は、可奈子の疼きを加速させた。  
とても美樹本が真理を放り出して自分の相手をしてくれるとは思えず、可奈子は無意識に涙を流した。  
 
「いやあんっはああああっ!」  
室内では、一際甲高い声で真理が啼いて、その上半身を反り返えらせる。  
「おっと、なかなかクるね」  
余裕を見せていた美樹本が動きを止めて、尻の筋肉を強張らせた。  
と同時に手を離したので、真理はシーツの上に突っ伏して、肩を上下させて息をする。  
「はうっ……あんっ……いやぁっ……はあぁぁっ」  
「イっちゃったんだね。膣がザーメンを搾り取ろうとしてる」  
緩急のついた真理の膣の伸縮に、美樹本は下卑た笑いを浮かべて、突き出された白い尻を撫でまわした。  
「もう少しで出そうだったよ。いや、少し出しちゃったかもな」  
「だめぇ…なかは、………そ、外で」  
本気とも嘘ともつかない美樹本の発言に、絶頂の余韻冷めやらぬ真理はのろのろと首を横に振った。  
「分かってるよ」  
にたりと笑い、美樹本が再び腰を動かし始める。  
「あんっ、激しく…されたら、もう」  
「分かってる」  
美樹本は真理の白い背中に覆いかぶさると、赤く染まる耳に舌を這わせた。  
先ほどと打って変わってゆっくりと小さなストロークで敏感になっている淫肉を責め、シーツの上に垂れた乳房を  
揉みしだく。  
「んっ、ぁっ、ぁあっ、あんっ」  
真理の喘ぎ声も、男に媚びるような甘い声へと変化していた。  
やがて、美樹本の律動に合わせて、真理の腰も僅かだが揺れ始める。  
可奈子は胸が締め付けられるようだった。  
自慰を止め、ただただ羨望のまなざしで、恋人のように絡み合う男女の姿を見つめていた。  
愛液だけが止まらずに、細いふくらはぎを伝って足首まで落ちる。  
とそのとき、廊下の奥に人影が浮かび上がった。  
だが可奈子は、部屋の中の情事に夢中だ。  
「可奈子ちゃん!」  
呼びかけられるまで、可奈子は男の存在に気付かなかった。  
 
「俊夫さん……」  
驚いて声のした方へ顔を向け、さらに愕然とする。  
俊夫は服を身に着けていなかったのだ。  
どうして、裸?  
そう思ったが、自分も人のことは言えない。  
それよりも、可奈子は俊夫の股間に目が釘付けになっていた。  
萎えてはいるが、勃起すれば美樹本のそれと遜色がないだろう。  
「こんなところで、何してるんだい?」  
俊夫は可奈子の視線に気づきながらも、自信があるのか、隠そうともせず近づいてきた。  
我に返った可奈子は、慌てて人差し指を口の前に持っていき、俊夫に黙るように促す。  
素直に沈黙した俊夫は、可奈子の全身を舐めるように見まわした。  
あからさまな視線に恥ずかしくなった可奈子は、赤くなって乳房と股間を手で隠す。  
すると、そのタイミングで部屋の中から声が聞こえてきた。  
「あっあっ、そこは、だめ、ゃあん!」  
真理の声は完全に恋人に甘える声音だ。  
それを聞き、真顔になった俊夫がドアへと一直線に駆け寄った。  
「あの、覗きとかじゃなくて、たまたま通りかかったら扉が開いてて、見えてしまったの」  
部屋を覗きこんで固まる男に、可奈子は嘘の弁解をしたが、その声が俊夫の耳に入ったかは怪しかった。  
「うおっ、真理ちゃん! なんで美樹本なんかと!? う、うわ、やらしすぎる!」  
音量は抑えつつも、俊夫は興奮した調子でまくしたてた。  
「三点責めだと、やるな美樹本。ああ、真理ちゃんあんなに乱れて……」  
「俊夫さん! そんなに開けたら、見つかっちゃうわ!」  
「あれ、あそこに転がってるのって、香山さん!? マジ、3Pかよ」  
目を爛々とさせ、美樹本と真理のセックスに見入っている俊夫の姿に、可奈子は軽く失望した。  
裸の俊夫を見た瞬間から、密かに心の奥底で期待していたのだ。  
それなのに目の前の俊夫は、今にも部屋に押し入って、真理の空いた口に己が分身を突き立ててしまい  
かねない勢いだった。  
 
「お、ラストスパートに入ったか。可奈子ちゃんも見てみなよ」  
「え?」  
「早く!」  
振り返った俊夫が、可奈子の腕を捕まえて引き寄せる。  
「あ、ちょっと」  
あっという間に、可奈子は俊夫の前に立たされて、部屋の中を覗く形になった。  
「あっ、あっ、あんっ、んっ」  
部屋の中では、真理に覆いかぶさった美樹本が、高速で腰を打ちつけていた。  
「あーあ、あんなにケツ振っちゃって」  
可奈子の耳元で俊夫が低く囁いた。  
逞しい肉棒が膣壁を擦りあげ、子宮口をこじ開けるように突き込んでいる。  
小刻みに動く美樹本の腰を見て、可奈子は真理の膣内を想像した。  
新たな蜜が、可奈子の秘裂を押し広げた。  
「すごいよ。真理ちゃん。膣が蠢いてる」  
「あはんっ、おく、気持ち、いいのっ、あっ、あっ、ぁああんっ!」  
昇りつめようとする二人を見て、可奈子は知らずと熱いため息を吐いた。  
 
「真理ちゃんが羨ましい?」  
突然、俊夫が背後から可奈子の細いウエストを引き寄せた。  
「ち、違うわ」  
「ここが、こんなになってるのに?」  
閉じ合わされた内腿に大きな掌が差し入れられる。  
柔らかい太腿を揉む俊夫の手が、足の付け根へと向かっていく。  
「すごいな。どろどろじゃないか」  
可奈子の股間には、粘度の高い愛液がたっぷりとまとわりついていた。  
ぬかるむ割れ目に俊夫の節くれだった指が入っていく。  
「あっ、俊夫さん、やめて……」  
「本当にやめていいのかい?」  
肉襞をかき分ける俊夫の手が止まると、可奈子は震えながら小さく首を横に振った。  
「そうだろ」  
俊夫は顔をいやらしく歪めて、可奈子の秘孔に指をずぷりと埋め込んだ。  
「ぁあん」  
指一本だけでも、自分のものではない異物の挿入に、可奈子の身体は戦慄いた。  
身体を捻って、さらなる愛撫をねだるように俊夫の肩に顔を擦りつける。  
それに応えるように俊夫は膣に挿入した指をゆっくりと抜き差しし、剥き出しの肉芽を親指で嬲った。  
「はぁあうんっ」  
もう片方の手は、下から救うようにして乳房を揉み始める。  
乳首も大きめの乳輪も、すでにはちきれんばかりだった。  
「あんっ……いいっ……素敵よ、俊夫さん」  
可奈子はやっと捕まえた雄の身体と臭いに酔いしれていた。  
 
一方の室内では、転がっていた香山がむくむくと起き上ったところだった。  
それを見た美樹本が、結合を解く。  
「ああっ、いやっ。抜かないで……」  
涙ながらにねだる真理。  
「大丈夫。すぐにまた挿入れてあげるよ」  
そう言って美樹本は、真理の身体を反転させ、仰向けにしてしまった。  
膝裏に手を入れて腰を持ち上げ、真理と香山にもよく見えるように足を大きく広げる。  
「おお、こりゃ、ぐっちゃぐちゃやな。びらびらも伸びきっとるし、まん毛までおつゆまみれやないかい」  
「いやあ! 見ないで!!」  
だらしのない顔で自分の秘所を視姦する香山を見て、真理はいたたまれず叫んだ。  
「しかし美樹本君、またどデカイ穴開けたな。入口がぱくぱくしとる!」  
「香山さんほどじゃないですよ」  
香山の茶々を軽く受け流し、美樹本はひくつく秘裂に再び怒張を沈めていった。  
「ああっぁああああんん!!」  
赤く腫れた肉襞をも巻き込んで、肉棒が膣穴に埋まっていく。  
 
美樹本と真理が繋がるところは、扉の向こうの可奈子からも丸見えだった。  
「ああ、真理ちゃん……」  
他人のセックスを覗いて発情し、無意識に膣に挿入された男の指を食い締める可奈子を見て、俊夫は厭らしい  
笑いが止まらなかった。  
「可奈子ちゃんも欲しいんだろ」  
指を抜き、尻に勃起した肉棒を押しつける。  
「はあっ、熱くて、固い」  
「美樹本なんて目じゃないぜ」  
俊夫が先走りを尻たぶになすりつけると、可奈子はドア枠に手を伸ばして前傾姿勢を取った。  
きゅっと上がった尻を揺らしておねだりをする。  
「ぁあっ、欲しい。私も、真理ちゃんみたいに犯されたいの!」  
「ああ、今すぐぶち込んでやるよ」  
可奈子の右太腿に手をかけて片足を上げさせれば、ぱっくりと割れた襞の中心、鮮やかな珊瑚色の肉壺から  
糸が引くように蜜が滴った。  
張り出した亀頭でぬらつく秘裂をなぞると、膣口がびくびくと痙攣する。  
「はうっ!」  
亀頭が淫肉にめり込んだところで、可奈子が大きな声を発したので、反射的に俊夫は可奈子の口を左手で  
塞いだ。  
そして、そのままの勢いで、狭い淫裂にぐいぐいと肉棒をねじり込む。  
「んんんんんーーっ!!」  
可奈子が背中を仰け反らせた瞬間、俊夫は下から突き上げるようにして一気に肉棒を根元まで挿入れた。  
わずかに左足で爪先立ちするだけの可奈子は、ほぼ全体重を俊夫に預け、熱い楔に貫かれた。  
 
一突きされただけで、可奈子は絶頂を極めた。  
仰け反ったまま硬直する肢体とは対照的に、膣壁だけは激しく蠕動して俊夫の肉棒をきつく締め上げる。  
あまりの膣圧に、俊夫も下半身に力を入れて何とか射精を堪えた。  
一度春子に出していなければ、暴発させていたかもしれなかった。  
「入れただけでイっちゃうなんて、すごいな、可奈子ちゃん」  
俊夫は徐々に力の抜けていく可奈子を支えながら、その耳元で囁く。  
「意外と淫乱なんだ」  
「はうっ……ぁっ…ぃい」  
意識が朦朧としているのか、俊夫の声は可奈子に届いていないようだった。  
「まあ、俺は嫌いじゃないよ」  
腰を抱え、最奥まで突き込んでいた肉棒を一旦入口付近まで引き抜くと、床にぼたぼたと愛液が滴る。  
すぐにもう一度突き上げれば、卑猥な水音を響かせてネバついた蜜が二人の繋ぎ目から押しだされた。  
「はんっ…あっ、あんっ、俊夫さん、だめっ! 変になっちゃう!」  
そのまま腰をグラインドさせれば内部の肉襞がにゅるにゅるとまとわりつく。  
感度も悪くないようで、楽しめそうだと俊夫はにやけた。  
 
ようやく待ち望んだ肉棒を咥え込んだ可奈子は、恍惚の表情で涙を流していた。  
挿入されただけで一気に達してしまい、それからしばらくの記憶がはっきりしていない。  
気がつけば壁に手をつかされて、後ろから俊夫に犯されている。  
それまでの疼きが嘘のように、可奈子は俊夫の固く反り返った肉棒に満足していた。  
「ああんっ、いいっ!」  
夢心地で快感を貪っていると、部屋の中から悲鳴が聞こえてくる。  
可奈子はハッとして、部屋の中を覗きこんだ。  
 
「いやあ、ああーっ! 抜いてっ! ぬ、抜いてぇえ、美樹本さん!」  
真理が悲痛な声をあげている。  
真理はまんぐり返しの状態で、美樹本にペニスを突き込まれていた。  
その律動は激しく、濁音混じりのいやらしい水音と白く泡立った愛液の飛沫とが、とめどなく結合部から溢れていた。  
「いやっ、なかは、だめぇえ! お願い、おねがっあああっ!!」  
「そんなこと言ったって、君のココが離してくれないんだ」  
真理の絶叫に人の悪い笑みを浮かべ、美樹本はさらにねっとりと抉るように肉棒を抜き差しした。  
膣内では、美樹本の言う通りに肉壁が男根を逃すまいと強烈に締め付けている。  
美樹本の肉棒は、いつ放出してもおかしくないほどにぱんぱんに膨れ上がっていた。  
「たっぷり、出したったらいいがな、美樹本君」  
香山が揺れる乳房を揉みしだきながら、下卑た笑いを浮かべていた。  
「ええ、言われなくても、濃いのを、注いで、あげますよ!」  
額に汗まで滲ませて、美樹本は見せつけるように真理のヴァギナに肉棒を叩きこんだ。  
「ほら、真理ちゃん、しっかり、見てくれ! 君のオマンコにザーメンが注がれるところを!!」  
「いやあっ! ダメよ! やめてっ! お、ねがいっ、だからーーっ!!」  
「そらっ!」  
「あっあああぁぁああっ!」  
最奥に突き込まれた美樹本の肉棒が一際大きく脈動すると、真理の胎内に勢いよく精子が放たれていった。  
次の瞬間には、真理も後を追うように全身を痙攣させて、アクメを迎える。  
真理の心とは裏腹に、淫肉は注がれた白濁を飲みくだそうと忙しなく蠢き、二度、三度と放出する肉棒に  
必至に絡みついていた。  
 
真理の悲壮な悲鳴を聞いて、可奈子は自分の膣内にある俊夫の肉棒の形をよりくっきりと意識していた。  
「ああっ、真理ちゃん、なかに出されてる……」  
一寸の隙もないほどにがっちりと繋がって硬直する二人を見て、真理の胎内の熱い奔流を想像する。  
自然と腰を振って、無意識のうちに自分もとねだっていた。  
「えげつないなー、美樹本」  
可奈子が腰を振るのに任せて、俊夫も同様に室内の行方を見守っていた。  
しばらくして美樹本が真理のヴァギナから肉棒を引き抜くのと同時に、可奈子が小さく息をのむ。  
濃い白濁が、赤く捲れあがった真理の肉襞の中心からごぷりと確かな音をたてて零れ出した。  
それを見た香山が、絶頂に意識を飛ばしている真理の頬をぱしぱしと張って、下品な言葉で白く汚された  
ヴァギナを揶揄した。  
さめざめと泣きだした真理の姿に、また可奈子の膣壁がきゅうっと締まる。  
「可奈子ちゃんて……」  
垂れ下がる乳房を鷲掴みして、俊夫が耳元で囁いた。  
「男に酷いことされたい願望でもあるの?」  
芯までも柔らかい乳肉を揉み、唯一固い乳首をつねる。  
あくまで推測の域だったが、可奈子は見るからに動揺した。  
「そんなこと…ないです!」  
否定しながらも、頬を染めて真理を見つめる可奈子の眼差しには羨望の色が滲む。  
「香山さんと美樹本に、前と後ろ同時に責められたり、とか」  
「そんなの絶対に嫌です。ひっ、やっ、そこは!」  
俊夫の手が尻肉を割って亜麻色の菊門に指を押しつけると、可奈子は後ろを振り返って身体を震わせた。  
「どろどろになるまでザーメンぶっかけられたりされたいんだろ!」  
そろそろ自らもイきたくなって、俊夫は律動を再開させた。  
部屋の中でも泣き叫ぶ真理に香山がのしかかり、正常位で挿入しようと試みていた。  
他の男の子種にまみれた淫裂に、黒ずんだ極太が入っていく。  
「ほら、可奈子ちゃん見て、美女と狸親父のセックスだ」  
重量のある腹をものともせず、香山は悠々と腰を振り、ぷるぷると揺れる乳房を揉み回していた。  
一突きごとに、拒絶の悲鳴が嬌声に変わっていく。  
「うわー、ねちっこいな、香山さん」  
俊夫は香山のストロークをまねて、ゆっくりと可奈子の膣を味わった。  
「あの、厭らしさは年の功だな。可奈子ちゃんも味わってみたいんじゃないか」  
「いやっ、んっ、ぁんっ、私はだめっ」  
部屋の中から目を逸らし、可奈子は何度も首を横に振った。  
「でも、真理ちゃんだって、あんなに嫌がってたのに、もうよがってる」  
言われて可奈子が視線を戻すと、乳房を潰すように覆いかぶさった香山の腰に、真理の綺麗な長い足が  
回されていた。  
その結合部からは大量の白い粘液が溢れている。  
「そんな……」  
睦み合う二人の姿を見ているうちに、可奈子は誰に貫かれているのか分からなくなってきた。  
「いやっ、私は俊夫さんが!」  
意固地になって、自らも膣に力を入れる。  
「あっ、俊夫さんが、ホントは真理ちゃんとしたいんでしょ?」  
痛いところをつかれて、俊夫は苦笑した。  
「何いってるのさ。俺が今挿れているのは、可奈子ちゃんじゃないか」  
誤魔化すように荒々しく膣奥を抉り、俊夫は覗いていた扉を音をたてないように閉めた。  
「ああんっ、私だって、今は俊夫さんしか……、ねえ、もう、欲しくて堪らないの! 熱いのをなかに!」  
扉が閉められたことで、可奈子は遠慮なく淫らに求めてきた。  
壁に手をつくと、より深い挿入を求めて腰を突き出す。  
「分かった! たっぷり出してやるよ!」  
俊夫は引き締まった尻をがっちりと掴むと、物欲しげに蠢く淫肉に、一層固く屹立した男根をめり込ませた。  
 
 

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