扉の隙間から漏れ聞こえた女の喘ぎ声に、俊夫は足をとめた。  
この部屋は、確か春子さんか。  
俊夫は急激に膨らむ好奇心のままに、うっすらと開いた扉の隙間から、室内の様子を窺った。  
「!」  
てっきり元旦那とお楽しみ中かと思いきや、予想に反して彼女は一人だった。  
「はあんっ。んんっ」  
あきらかに性的な悦びを含んだ声をあげる春子が、全裸でベッドに横たわっている。  
よく見れば、その顔には目隠しがされており、両腕がベッドの支柱に繋がれているようだ。  
驚いた反動で俊夫は扉を押してしまい、蝶番が軋んだ音をたてた。  
「あなた。もう、堪忍して……」  
目隠しをされた春子は、部屋に入ってきた人物を香山と勘違いしたようだ。  
俊夫は、女の濃い淫臭に誘われるように、ベッドの側まで歩み寄った。  
「早く……ああっ、早く」  
女が熟れ切った白い肢体をくねらせている。  
手のひらで包むのに丁度いい形の乳房には、薄茶色の乳首が揺れ、きれいに括れた腰周りには  
程よく脂肪がついている。  
微かなモーター音に気付いた俊夫は、濃い陰毛に隠された割れ目に注目した。  
「早く抜いて! あなたのをちょうだい!」  
春子がブリッジをするように、俊夫の前に腰を突き出すと、歳相応にくすんだ色の陰唇の間から、  
透明な粘液にまみれたコードが延びていた。  
俊夫は思わずにたりと笑う。  
香山さんならやりかねない。  
「はうっ!」  
俊夫の反応に焦れたのか、突然春子がりきみだした。  
ひくつく陰唇の奥に濡れ光る秘孔から、震えるローターがほんの少し顔を出した。  
白く濁った愛液が、コードを伝って零れ落ちる。  
「あなたぁ……」  
最早、俊夫は後先考えることなく、固くなった肉棒を張り詰めたズボンから開放した。  
そして、ぬぽっと音をたてて女の膣からローターを抜くと、替わりに自分のものを突き入れた。  
「はぁうっ!」  
一息に奥まで貫かれた春子の膣は、待ち望んだ感触に歓喜して、絶妙に俊夫を締め付けた。  
が、彼女の顔からは、さーっと血の気が引いていく。  
「いやああ! 誰!? 抜いて! ぬいてーーっ!」  
パートナーとは異なる肉棒の形に、錯乱する春子。  
そんな彼女に構わずに、俊夫は猛然と腰を振るった。  
久しぶりの女の味に、我を忘れてピストンを繰り返す。  
「だめぇっ! あなたー! たすけて……ううっ」  
暴れる女を押さえ込み、ずちゃずちゃと音をたてて子宮口を叩く。  
目の前で揺れる乳房が誘っているようで、反射的に手を伸ばす。  
突起を口に含んで舐め回せば、膣内がきゅうっと肉棒を締め付けた。  
「んっ、んっ、んっ」  
春子は、喘ぎ声を抑えることだけに精一杯になっていた。  
「あん!」  
固くしこった乳首に歯を立てると、こらえきれずに嬌声が漏れる。  
やがて、終わりの近づいた俊夫は、上から押し込むようにして肉棒を叩きつけ、元人妻の最奥に  
大量の精子を注ぎ込んだ。  
「あ、あああああーーーっ!」  
俊夫の熱い迸りを受けて、春子も強制的な絶頂を味わう。  
入りきらなかった白濁液が、二人の結合部から溢れ出し、彼女のつつましい菊門を濡らした。  
俊夫が、萎んだ自身を抜き取って春子から離れると、ごぽりと音をたてて、白い塊がシーツにも  
こぼれ出る。  
荒い息の中、女が鼻をすすっている。  
目隠しの下で泣いているのだろう。  
俊夫は急に罪悪感を覚えて、何も言わずに部屋を後にした。  
 
 

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