網タイツの目をぬって、薄らと漏れる月明かりに浮かび上がる、妙に艶かしい肌。  
頬を赤らめ、伏せた目で指を噛む小林の肩を  
困惑の表情を浮かべつつも美樹本の手は優しく撫でた。  
「美樹本くん…」  
見詰め合う2人の距離は、少しづつ、しかし着実に近づいていた―――  
 
 
ヒソヒソ…  
「(どうするんですか、出られないですよ!)」  
「(仕方ないやろ、終わるまで我慢するしかない)」  
「(ええっ?!嫌ですよ…!俺こんなオーナー見たくないです!)」  
「(しっ、静かにしいや俊夫君…!)」  
 
ベッドの下で蠢く二つの影に、  
魅かれ見詰め合う2人は気づく事は無かった。  
夜は、まだ始まったばかりだ。  
 

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