「……俊夫さん、あれ以来、すっかり変わった。私、心配なんです。  
……みどりさんだってきっと─」  
みどりの名をだされて我慢できなくなった  
「いいからほっといてくれ!!真理ちゃんに何が分かるっていうんだ!」  
怒鳴りつけると彼女は一瞬びくっとして、それでも俺から目をそらさなかった。  
たまらなくて目をそらしたのは、俺の方だった。  
「私、俊夫さんのこと本気で─ 本気で、心配してるんですよ。」  
彼女の表情は真剣そのものだ、本当に俺のことを心配してくれているらしい  
彼女は俺のほうに歩み寄ってくると、うつむいたままの俺の隣に腰を下ろした  
俺はうつむき黙ったまま、隣に座った彼女の様子を窺う  
彼女も黙ったままなので、部屋は静まりかえる  
…そういえば、あの事件以来、女性と接する時間が極端に減った  
隣に座った彼女から感じる女の匂いが、とても懐かしく思える  
みどりと初めて出会ったあの頃のような甘い感情が、俺の記憶の底から蘇るのがわかった  
 
「……みどりさんが今の俊夫さんを見たら─」  
彼女が何か言いかけたが、俺は無視して彼女の肩を掴むと  
力一杯にこちらへ引き寄せ、両手で彼女を抱きしめた  
 
「きゃっ…と、俊夫さん…?」  
彼女は一瞬、体を硬直させると俺の腕から逃れようと抵抗をする  
両手の力を抜き、俺は彼女の耳元まで口を近づける  
「真理ちゃん、…しばらくこのままでいさせてくれないか……?」  
OKという合図なのか、彼女の抵抗が次第に弱くなっていく  
俺の胸にあった手も腰へと下ろしていく  
頭の奥がしびれるような感覚が俺を襲う、何故、彼女を急に抱きしめたくなったのか─  
酒のせいなのか、それとも、自分の知らないうちに俺はかなりの欲求不満になってしまったのか  
俺の腕の中にいる彼女は潤んだ瞳でこちらを見つめている  
肩は微かに震えている、怯えているのかもしれない  
柔らかい肌に触れたせいか、俺の鼓動は激しくなる  
彼女の胸を…足を…  
 
─駄目だ  
これ以上は先に進んではいけない  
そう思い、彼女の腰にまわした手を離そうとしても、何故か離すことができない  
まるで自分の手ではないみたいに、いうことを利いてくれない  
彼女には透くんがいる…  
そして俺にはみどりが……  
 
みどり……!!  
 
そのとき俺の脳裏に最後の面会でみどりに離婚を申し出られた場面が鮮明に浮かんだ  
何度出向いても面会にも応じてもらえない日々…  
何度も捨ててしまおうとしたが結局捨てられないままの結婚指輪…  
提出も出来ずに、名前すら書けずにタンスにしまいこんである離婚届…  
 
そうだった…  
終っていたのだ、彼女達とは違い、俺とみどりの関係は……  
気が付くと、俺の両手は彼女から離れていた  
天井を見上げる俺の顔には大粒の涙がとめどなく溢れだしていた  
「俊夫さん……」  
彼女はゆっくりとハンカチで俺の涙を拭ってくれた  
そして黙って俺の顔を胸に抱き寄せた  
 
「…みどりは言ったんだ…」  
真理ちゃんの胸の中は温かく、そして心地良いものだった  
気が付くと俺は、彼女になにやら語りはじめている  
「俺のためにも─自分のためにも、別れたほうがいいって…」  
何を言っているんだ俺は─  
だが語らずにはいられなかった  
「俺がよくても、彼女に、みどりにとって俺という存在は、負担にしかならないみたいなんだ…」  
彼女は俺の話に黙って頷き返す、そして俺の頭をゆっくりとさすってくれた  
その一つ一つの仕草から、実は彼女は俺たちの事情を全て知っているのではないか、とさえ思いもした  
「何があっても一緒に乗り越えていこうって約束したのに…俺は…みどりの力にはなってやれなかった  
逆に…みどりを追い詰めることになってしまった…」  
そこまで言い終えると、再び溢れた涙が頬を伝う  
だが、話を聞いてもらったことで、多少、俺の気持ちは落ち着いたようだ  
彼女は抱きしめていた俺の頭を離すと、俺の隣に腰を下ろした  
 
しかし、どうして彼女はこんな俺に優しく接してくれるのか  
いきなり抱きついたり、急に泣き出したり─  
普通の子なら声を上げて逃げ出してもおかしくはない  
俺は彼女の顔色を横目で窺う  
彼女は心配そうな表情で俺を見つめていた、俺と目が合うとほんの少しだけ微笑んだ  
その時俺には彼女が、どん底に落ちた俺を救いだしてくれる女神のような存在に思えた  
それと同時に、ほんのり頬を紅く染めた彼女を見てたまらなく愛しくなった  
 
─彼女が欲しい  
 
激しい衝動に襲われた俺は、こんなことを口走る  
「…真理ちゃん、君を抱きたい、……抱かせてくれないか…?」  
彼女は一瞬驚きの表情を見せた、勘のいい彼女のことだ、雰囲気から次の俺の言葉を察していたのかもしれない  
「…一度だけでいい、もちろん他言はしない。君を抱くことが、今のグズグズした生活から抜け出せる  
きっかけになる気がするんだ…」  
「俺はみどりと付き合ってた頃から、真理ちゃんのことは奇麗だと思っていた…、いや…何を言ってるんだ俺は、  
…みどりのことは愛していた、いや、今でも愛している、だけどそれ以上に今は真理ちゃん、君のことが  
愛しくてたまらないんだ」  
彼女は黙ってうつむいたままだった、部屋はしばらくの間、静まり返った  
 
「…あの、…その最後までじゃなければ、…最後までしないって約束してくれるなら……」  
しばらくして俺が自分の発言に後悔の念を抱きはじめたころ、彼女はゆっくりと話しはじめた  
「…私、そういうこと経験なくって、…だから初めては…その……、だから最後までしなくてもいいなら…」  
きっと透くんのことを気遣っているのだろう、俺は深い罪悪感にかられながらも彼女に顔を近づける  
「わかった、約束する。…本当にありがとう、愛してるよ、真理ちゃん…」  
優しく彼女の顎を引くと俺は彼女のくちびるを奪った  
 
「ちゅ…ちゅる…、んっ、んん…ん……、あぁ…んちゅ…」  
経験がないというのはどうやら本当らしく、彼女の動きは固かった  
「あぁ…ちゅ、ちゅるる、うんっ…んっ…ちゅぱ…ちゅぱ…」  
舌を入れると彼女はぎこちなく舌を絡ませてくる、俺は素早くブラのホックをはずすとTシャツを脱がせた  
 
 
食事の後片付けも終わり、ぼくは2階にあがると真理の部屋に向かった  
真理の部屋は確か11号室だった。  
ぼくは部屋の前に立ち、ノックをした  
……返事がない  
どこかにいったのだろうか。応接室にでも戻ろうと思ったとき、隣の部屋から真理の声が聞こえてきた  
12号室  
俊夫さんの部屋だ、続いて俊夫さんの声も聞こえてきた  
真理はこんなところで俊夫さんと一体何の話をしているのか?  
いやな予感がしたぼくは、そっとドアに近寄って聞き耳を立てた  
 
「ふぅん…ん、んちゅ…、うんっ…んっ…ちゅぱ…ちゅぱ…」  
すると話し声のかわりに、チュパチュパと何かを吸っているような音が聞こえてくる  
「あぁ…と、俊夫さん…わ、私、恥ずかしい…あんっ…ヤダ、そんなに吸わないで……」  
─真理の声だ  
「胸、あぁぁ…すごい…、んんっ、んっ、はぁはぁっ……ん、ちゅ、ちゅ…んんっん〜」  
ぼくはめまいがしてよろめき、壁に手をついた  
真理が……真理が俊夫さんと……?  
嘘だ。そんなはずはない  
そんなはずは─  
みどりさんが刑務所に入ってる間に、二人はそういう関係になっていたのだろうか  
再びドアの向こうからいやらしい音が聞こえてきた  
これ以上忌まわしい音を聞きたくなかったが、ぼくは真実をこの目で確かめようとそっとドアノブに手をかけた  
音をたてないように慎重にノブをひねる  
鍵はかかっていなかった  
ゴクリと唾を飲み込むと、ぼくはゆっくりとドアを開く  
部屋の中は薄暗かった、ぼくはドアの隙間から顔をだし部屋を覗き込んだ  
すると驚くべき光景が目の前にひろがった  
ベッドの上で生まれたままの姿の真理が、後から俊夫さんに両手で胸を揉まれていた  
俊夫さんも全裸で、その股間には立派なモノがいきり立っていた  
彼は真理の首筋にくちづけをすると、ちゅうちゅうと音をたてて吸い始めた  
どうして二人が─  
ぼくは目の前で行われている二人の行為が理解できなかった  
わかったことといえば、普段、真理の服の下に隠された肉体はやはり素晴らしいものだったということ─  
俊夫さんのモノが、自分のと比べるとかなり大きいサイズだということ─  
もうダメだ。  
これ以上は見たくない  
この信じられない悪夢のような場所からぼくは逃げ出したくなった  
だが、ぼくはその光景から目をそらすことはできなかった  
ぼくに気付かない二人は、固まって動くことのできないぼくの目の前で行為を進めていった…  
 
俊夫さんは真理の首筋から乳房へと舌を這わせるとチロチロと乳首を舐めた  
真理の豊かな乳房を優しく揉みしだきながら愛撫していく  
「あぁっ………、あふぅん……、ん……ん……」  
鼻息の混じった声をあげる真理。乳首はピンと立っていた  
俊夫さんは音をたてながら乳首を吸い始める  
「ひんっ…あ、あぁぁ……ぁぁっ……と、俊夫さん……、んんっ…」  
身体を固くして、快感の声をあげる真理。目の前にぼくがいるとも知らずに─  
すると真理は、俊夫さんの首に両手をまわすと自ら口づけをせまった  
「んっ、あふんっ、ちゅるる……ちゅぅぅ…ジュパジュパッ、んんんん〜はぁはぁっ…ちゅう、ちゅ、ちゅ…」  
お互いに足をからめあい、溶けるような口づけを交わす  
濃厚なキスが終ると、今度は俊夫さんの手が真理の秘部へと伸びていく  
「あ、あ……」  
真理の身体は一瞬ビクッとすると、両手で俊夫さんの手を掴んだ  
「ん……、…その…優しくしてね…」  
甘い声で俊夫さんに哀願する真理  
「ああ、わかっているよ…、もっと力を抜いて…」  
俊夫さんは真理の頭を優しく撫でると、スラリと伸びた足を開かせ真理のアソコに指を沈めていった  
くちゅ…くちゅ…  
真理のアソコはかなり潤っていたらしく、大きくいやらしい音が部屋に鳴り響く  
「はぁっ…んっ…く…、あふんっ…んふっ…あぁ…」  
真理の表情からは快感の色が濃いことがはっきりとわかった  
ぼくは、そんな彼女の姿を見て、くちびるを噛みしめる  
俊夫さんは埋めていった指を小刻みに動かした、すると真理は上半身をビクリとさせ、甘い声をあげる  
俊夫さんはしばらく指を色々と動かし刺激を与えていく、そして今度は自分の顔を真理のあそこに近づけ舐め上げる  
「っ…あぁっ、だ、ダメ…いやっ…んん…は、恥ずかしいよ…あぁぁっ…」  
俊夫さんはそんな真理の言葉を無視して愛撫を続ける  
「くっ……あふぅ…ダメ……汚いよ……あぁっ」  
涙目になりながら甘い吐息を吐きつづける真理  
ジュルルルッ、ジュルルッ、ジュパジュパ  
俊夫さんは勢いよく吸い上げ、両手で秘部を開き、クリトリスを舌先で転がす  
「あぁぁっ!…すご、すごい…ぁぁぁ、と、俊夫さんっ…わ、私…んっ、くふんっ…」  
舌先で転がす動きに指でのピストン運動も加えると、真理の腰は宙に浮いた  
「あぁぁぁぁっ…、イヤッ…も、もう…ぁあんっ……変に、変になっちゃう…あぁっ…ダメ…んんんっ─」  
 
 
AVでよく見る絶頂シーンのように真理はよがり狂っていた  
ぼくの手ではなく俊夫さんの手で─  
ぼくはやりきれない思いで一杯になった  
ぼくの知らないうちに二人はこんな関係になってしまっていた  
だとするとぼくは一人相撲をとっていたということか?とんだ道化だ。  
…真理………どうしてぼくじゃ駄目だったんだ…?  
 
ベッドの上の二人を見ると、今度は俊夫さんが横たわり、真理が俊夫さんのモノをぎこちない手つきでシゴいていた  
真理は俊夫さんの乳首にキスをする、そして舌先でチロリ、チロリと舐め始めた  
舌先はどんどん下に降りていくと俊夫さんのモノまで辿り着く、そして信じられないことに真理はそのモノを口に含んだ  
「んっ、んっ、んっ、ぷはっ……チュルル、チュパ…プッ、ジュプ……んっ、んっ、んっ」  
垂れてくる髪の毛を手でかきあげながら、懸命に俊夫さんに奉仕する真理  
「ジュルルル〜ジュパッ……チュゥゥゥチュポッ…チルチルチル……はぁはぁっ…ねぇ…気持ちいい…?」  
 
ぼくはそれ以上この光景を見ることはできなかった  
いや、涙が溢れて何も見えなくなったというのが正しいか  
黙って部屋を出たぼくは、やみくもに廊下を走り出した  
もう全てがどうでもよくなっていた、ついさっき春子さんの前で誓ったことも馬鹿らしい  
 
ぼくは真理に裏切られたのだ─  
 
ぼくは一人になりたくて適当に近くの部屋のドアを開けた  
部屋に入り、中を見渡すと驚くべき光景が目に入る  
「透くん……なんでここに…」  
部屋にいたのは、僕の裸の写真がプリントされた抱き枕を抱え、全裸でオナホールを使って自分のモノを  
シゴいている美樹本さんだった…  
ぼくは大声をだして逃げ出したかったが、足がすくんでしまい、その場に座り込んでしまった  
「!!!!…その膨らみは……!!」  
先ほどの真理と俊夫さんの行為を見て膨らんだぼくの股間を見た美樹本さんは、何か勘違いをしたようだ  
ゆっくりと美樹本さんはぼくに近づいてきた…そして………  
 
          終   
    
 No.801    新しい恋人  
 

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