わらべ唄篇13章より派生
「どうしたの、透」
「え?い、いや……何でもないよ」
「当ててみましょうか」
真理はいたずらっぽく笑った。
「お互いの近況報告をしているうちに、暗くなってきたんでしょ」
図星だった。
「近況報告なんて、前は必要なかったものね。だって、住んでるところも近くだったし、大学も一緒だったし……」
そう……そうなんだ。
「何をしているか説明しあわなきゃならないなんて、悲しいわね」
「真理……」
「でも、ほんとは近況報告なんていらないよね。今、私たちはここで二人きり。これが、私たちの今。二人の今を大事にしたいよね」
「そ、そうだね……」
僕は急に気持ちが楽になった。
そうだ……大事なのは、今、目の前に真理がいるということだ。
ぼくは、真理の膝の上に置かれている手の上に、ゆっくりと自分の手を重ねた。
しなやかで、触れただけでとても気持ちがいい。
確かに真理がぼくの前にいる……
真理のぬくもりが手を通じて感じられる。
ぼくは顔を上げて真理を見つめた。
あどけないさが残る、だけど、大人の女性のような落ち着いた表情。
パッチリと大きく、まるで吸い込まれそうな瞳と、長いまつげ……。
長く艶やかな黒髪が、白く透き通るような首筋に揺れる……。
真理……。
やはりぼくは切なくなってしまった。
二人の今が大切……。
だけど、明日、この旅行が終わる。
あの、真理のいない空っぽの日々が、また始まる……。
全てがモノクロームのように灰色の日々……。
孤独な、日々……。
反射的に、ぼくは真理を抱きついていた。
その小さな肩を、両腕できつく抱きしめていた。
真理は、びくっと体を強張らせる。
その瞬間、ぼくは我に返った。
ああ、何てことをやっているんだ、ぼくは……。
自分自身の行動に驚き、慌てて真理の体から離れようとした。
が、真理の両腕は、ぼくの背を抱きしめた。
……え?
真理が、ぼくを受け入れてくれている……?
ぼくの背中には、確かに暖かな手が添えられている。
ぼくは真理の顔を見ようと思ったが、抱き合っているので、真理の表情を見る事はできない。
「……透……どうしちゃったの……?」
真理は、子供をなだめる時のような優しい声で言った。
真理の意外な反応に、ぼくは更に戸惑った。
何の事かわからなかった。
そして、ぼくは自分の体が小さく震えている事に気が付いた。
……真理は、震えるぼくを優しく抱きしめてくれていたのだ……。
ぼくは恥ずかしくなった。
「ご、ごめん、真理……。その、突然こんなこと……」
「……大丈夫だよ……大丈夫……」
真理の包み込むような声の中、ぼくは目を閉じた……。
真理は、ぼくの背をさすってくれている……。
安心感が、ぼくを包んでいく……。
ぼくは、真理に抱かれて、何も考えられなくなった……。
そのまま、しばらく時間が流れた。
落ち着いてきたぼくは、真理に全てを打ち明けたくなった。
「真理……。真理が北海道へ引っ越してから、ぼくはとても辛かったんだ。
大学でも、家にいても、独りでいると真理のことが気になって……心配で……。
この旅行が終わり、また真理と離れると思ったら……」
「そっか……透は、そんなにも私のことを想っていてくれてたんだ……」
真理は、ぼくの頭をゆっくり撫でていた……。
ぼくは、真理がいなくては生きていけない、と本気で思った。
「でもね、私だって、透と会えなくなって寂しかったのよ」
「ほんと?!」
ぼくは真理から体を離して、真理と向き合った。
「本当よ……」
真理は照れたような微笑みの後、ゆっくりと、目を閉じた。
ぼくは、心臓の音が部屋に響き渡っているんじゃないかと思うくらいに緊張していた。
ぼくは、真理の唇に顔を近づけ、そっと、唇を合わせた。
ぼくの唇に柔らかな感触が当る……。
そして、離れていく……。
真理がゆっくり目を開いた。
「透、そばにいるよ……」
「ああ、真理……これは……夢じゃ、ないよね……」
ぼくは、涙ぐんでいた……。
真理とのキス。
信じられないくらいに幸せだ……。
「フフ……夢かどうか、もっと確かめてみて……」
真理は、ぼくの首に手を回してきた。
ぼくは、反射的に真理の細い腰を抱いていた。
「……透、私はここにいるよ……ほら、もっと抱きしめて……もっと確かめて……!」
「真理……もう離さない!」
ぼくは真理の唇に激しくキスをした。
ぼくは夢中で真理の唇に吸った。
真理もぼくの唇に吸い付き、舌を吸われる。
真理は、ぼくの舌を味わうようにゆっくり舐める。
両手で顔を引き寄せられ、激しく吸われる。
ぴちゃぴちゃ、という音だけが、部屋に響く……。
ぼくはそのまま真理をベッドに押し倒した。
唇が離れ、真理と目が合う……。
荒い息……。
真理の顔は少し汗ばんでいる。
「……まだ、足りないよ……。もっと確かめて……」
真理の手が、ぼくのシャツの中に滑り込んできた。
背中を愛撫される……。
「ああ……」
あまりの快感に声が出てしまった。
真理は、目を細めて微笑んだ。
「透、私にも……ね?」
心臓が高鳴る。
ぼくは震える手で、ゆっくりと真理の服を脱がせていった……。
真理のまぶしい肌がどんどん露になっていく。
真理もぼくの服を脱がせていく。
気がつけば、二人とも下着だけになっていた。
真理は、形の良い胸を、ぼくに見せるようにして言った。
「これも、脱がせて……」
ぼくは、ゆっくり彼女の背中に手を回し、ブラジャーのホックを探った。
真理の吐息がぼくの耳にかかる……。
ぼくはホックを外し、真理の肩に掛かっている紐を引いて脱がせた。
目の前には、真理の綺麗な胸があった……。
小さな乳首は上を向き、それは尖っていた。
真理は上目遣いでぼくを見ている。
綺麗だ……。
と、思ったとたん、真理はぼくに抱きついてきた。
柔らかい胸がぼくの体に当る……。
温かく、柔らかな感触……。
ぼくの体は硬直した。
「これ、いらないね……」
真理は、ぼくのパンツに手をかけ、すーっと下ろした。
「あ……」
驚いて声が出てしまった。
ビンと上に跳ね上がるぼくのモノ……。
真理は体を離すと、ぼくのモノをうっとりと見ていた。
「透……すごいわ……興奮してるのね……?」
真理の手が、ぼくのモノを包んだ……。
ビクン、とぼくのモノが反応する。
「私の体、魅力あるかしら……?」
真理は可愛く首をかしげる。
「とても……綺麗で……魅力的で……興奮する……」
ぼくは、たどたどしく返事をした。
「嬉しい……!」
そう言って真理は口を開けて、ぼくのモノを包み込んだ。
「あう……!」
ぼくのモノは硬直した。
それを信じられないような快感が包み込む。
真理の舌が、ぼくの先っぽに絡み、すべる。
「ううっ……すご……い」
もう一度ぼくは唸った。
真理が、ぼくのを口に含んだまま、上目遣いでぼくを見て微笑む。
真理は、もっと深く、ぼくのを飲み込む。
先っぽが真理の喉にぶつかるのがわかった。
ぼくのモノは、彼女の口に収まり、見えなくなった。
すべてが、生暖かい真理の口の中に包まれていた。
「ん……」
真理がちょっと苦しそうに声を出す。
真理は、そのままゆっくりと顔を引いていった。
真理の唇がぼくのモノに絡みながら、抜けていく。
そして、また奥まで入っていく。
それが繰り返された。
「んぐ……」
真理の口の周りには、いやらしく唾液が滴る。
「ああ、真理……もう……」
ぼくが声をもらすと、真理はすっと口を離した。
「まだ、だめだよ……私にも、ね……お願い……」
真理は立ち上がってぼくに抱きついてくる。
彼女のの艶かしい肢体がぼくの体に絡みつく……。
真理の柔らかな肌を、全身に感じていた。
ぼくは左手を真理の腰に、右手を真理のパンティに持っていく。
パンティに触れると、じっとりと濡れている……。
こ、こんなに……。
ぼくはパンティの上からさすってみた。
「あっ!……んあ……はぁ……はぁ……」
ぼくにしがみ付きながら、真理は腰をくねらせた。
ぼくの指には、べっとりと真理の愛液が絡まる。
「ねぇ……透、もっと……して……」
ぼくはパンティの中に手を入れる。
「んはあぁぁぁ……!」
びくんと真理の体が反応した。
そのまま陰毛をかき分け、真理の泉に中指を少し入れる。
「あ……!」
かくっと真理の膝が折れる。
「真理、大丈夫?」
「ん……ダメ……もっと、もっと……」
真理はまどろんだ表情で答えた。
ぼくは、真理のパンティを下ろした。
真理の秘部とパンティは糸を引いていた。
……もう、真理を被うものは何もなくなった……。
ぼくは真理の上に覆い被さり、キスをした。
そして、そのまま真理の尖った乳首に触れる。
「んふぅぅ……」
真理はキスをしながら声を漏らし、ぼくの首に腕を回してきた。
ぼくは真理の乳首を弾いたり、摘んだりする。
「ん……!んー!」
真理の体がピクピクと反応している。
ぼくは真理から口を離すと、乳首に吸い付く。
「あああ!!!」
今までで一番大きな声だ。
ぼくの頭は真理の手に押さえつけられる。
舌で先っぽを転がし、口に含んで吸い込む。
「あっ……あっ……気持ちいいっ……!」
ぼくは真理が感じていることが嬉しくなり、舌を高速で動かした。
「あああっ……!!」
真理の手に力が入る。
「ねぇ、透……私……もう我慢できない……入れて……」
「え、何を?」
と、ぼくは間抜けな返答をしてしまう。
「何って……もうっ……意地悪する気なの……?」
真理は照れたような表情で、恥ずかしそうにぼくを見る。
「そんなつもりは……」
と言いかけた瞬間、真理はぼくの腰を掴んで引き寄せる。
「これ!これが欲しいの……!ね、透……意地悪しないで、入れて!お願い!」
ぼくは導かれるままに真理の中に入っていった。
「ふあぁぁぁ……!!」
真理の腰に力が入るのがわかる。
真理の中はぬるぬるで、ぼくに絡みつき、締め上げる。
ぼくは、ずぶずぶと奥に進んでみる。
「んはあぁぁ……!!!」
ぼくは真理の体を抱きしめ、ゆっくりとピストン運動をはじめた。
「真理……真理……!」
「透っ……んはぁっ……もっと……もっとよ……」
ぼくは真理を力いっぱい抱きしめる。
真理の小さな体が壊れてしまうんじゃないかと思うくらいに。
……ぼくは、次第に腰の動きを速める。
「真理……ああ……ああ……!」
「透……私……ああ!!」
真理の爪がぼくの背中に食い込む。
ぼくの腰は最高速に達する。
「真理……!!愛してる……!」
「ああああ……!!透ーーーっ!!」
絶頂を迎えたぼくは、真理の中にどくどくと精液を吐き出していた。
ぼくは真理の体にしがみ付き、真理はぼくにしがみ付いている。
もう、絶対に離さない。
その間にも、どくどくと真理の中に精液を送りつづけている。
真理の体は小さく痙攣している。
「はぁ……」
ようやくぼくは力を緩めた。
真理は目を閉じてぐったりしていた。
「真理……」
真理の目が開く。
「……ね、夢じゃないでしょ……?」
「うん……」
「透、ずっと一緒だよ……だから、もう何も心配しないで。何があっても、私たちは一緒だからね……」
「真理……」
ぼくはまた涙を流してしまった。
……ぽたぽたと真理の顔に落ちる。
「もう、透ったら、泣き虫ね」
真理はぼくの頭を撫でながら、キスをしてくれた。
しょっぱい、キスだった……。