ナースセンターの角、小さなテーブルを囲んで看護師達がお茶会をしている。亜留美もその輪の中だ。  
「でも、亜留美ちゃんも無茶するわね。」  
「あははー。」  
「…で、どうだった?地丹くん。」  
「なにがです?」  
「いや、だから…アソコの具合とか、テクニックとか色々と。」  
「おっきかったですよー。ビックリしちゃいました。」  
それはちがうわよ。しえは思う。しえは拘束衣を着て動けない地丹のしびんを替えてて勃起させてしま  
ったことがあるのだが、思ったより少し大きいかな、くらいなものだった。  
(地丹が『ごんぶと』だというのは、改蔵が作り出した箱庭設定である。)  
亜留美にとっては、初めてだったから大きく感じられただけなのだろう。  
「出ちゃうまで何分くらい保ったの、彼?」  
「えっと、一回目は、30秒くらいかな…二回目は2分くらいかな?」  
「早いわね。」  
「仕方ないわね。」  
「ま、そんなもんかしらね。」  
先輩看護師達は、自分達同士で納得する。なんか今日は暇で、ナースコールも全く鳴らない。  
「でもさぁ、いいの?地丹くんなんかと…その…しちゃって?」  
「いいんですよー。」  
「ふーん…」  
少し会話が途切れる。怪訝そうな亜留美。少ししてから独り言のように言う。  
「おっかしいなぁ…みんな訊くんですよね、『地丹くんなんかとSEXして平気なの?』って。そんな  
に変かなあ…ねえ神崎先輩?」  
「へ?私?い、いや、変じゃないけど…初体験って、もう少し相手を選ぶもんじゃないの?普通。」  
「地丹くんが初体験の相手じゃ、変でしたかね?」  
「…いや、まあ…てことはさ、亜留美ちゃん…あなたも地丹くんの事、好きなわけ?」  
「え?」  
 
「単に献身的に身も心も捧げて患者さんを治したい、ってだけじゃ出来ない事でしょ、違う?」  
亜留美は意味が判らないらしく、きょとんとしている。  
美智子はそれ以上は突っ込んだ質問はしないことにした。  
経験から無意味だと知ってるのだ。  
亜留美が配属前に研修に来た当初は、美智子もしえも他の看護師たちも、亜留美の男性関係や経験に興  
味を持ってお茶会や飲み会で突っ込んで訊きだそうとしたものだ。なんせかなり可愛いし、こういうき  
ゃぴきゃぴ系の看護師がこの病棟に来るのは初めてだったからだ。  
しかし何を訊かれても、亜留美は『あははー』と笑うかきょとんとしてるかで、要するに質問にちゃん  
と答えなかった。最初ははぐらかしてるのかと思った先輩看護師達だが、何回か質問するうちにわかっ  
てきた…亜留美は、その手の質問に答えられるだけの経験をした事がないのだ。  
亜留美が今までSEXの経験がなかったどころか、本格的な恋愛の経験もないことは間違いなかった。  
先輩たちの濃い恋愛談義にも全くついていけないのもそのせいらしかった。  
 
病棟の廊下で、よし子が『授業』をしている。生徒は地丹と若先生の2人だ。  
よし子は一種の異能児で、実際に高校生に授業をする知識と才能を持っている。ただそれでいながら、  
自分が実際には7歳児でここは病院内だという事実に関しては認識できていないのだが。  
彼女は若先生の重要な研究対象で、なぜこんなアンバランスな精神の持ち主になったのかをこうして授  
業を受けてるフリをしながら調べられている。  
もちろん地丹はそんなことは知らない。しかも今は授業を聞いておらず、椅子に座ったままニヤニヤし  
つつボッキさせている。どうやら、今夜どうやって亜留美を攻略するか妄想してるらしい。  
「では、今日の授業を終わります。起立、礼!」  
よし子は自分で言うと、ぺこりと頭を下げて自分の部屋に入る。小さなセーラー服がひるがえる。  
地丹の脳内ではここから放課後だ。よし子の病室前から、箱庭の部屋に移動する。  
いつもなら科特部の部室(に行ったつもり)ですず、亜留美(改蔵と羽美がいなくなってからは正式に  
科特部員になってる)とムダ話をしつつ時を過ごすのだが、今日は入ってきた亜留美にすぐ声をかけた。  
「亜留美ちゃ…いや先輩、今日は帰りましょう。」  
 
彼女がきょとんとしていると、すずが小声でささやいた。  
(部室前であなたを待ち構えていた、って設定らしいわよ。早く帰ってエッチしたいんでしょ、きっと。)  
亜留美はああそうかという顔になる。そして言う。  
「こら、一緒に帰ると怪しまれるからいつも別々に帰ってるじゃないの。ね、また街でお互い時間をつ  
ぶして別々におうちに帰るのよ、判った後輩クン?」  
「はーい先輩。」  
地丹は素直にそういうと、箱庭内で自分の人形を学校から街の中へと移動していった。  
「なんだよ全く一人だとつまんないな…そもそも、改蔵と羽美ちゃんが黙って転校なんかするから…」  
例の口癖を言いつつ、人形を鉄道喫茶や鉄道グッズショップに短時間だけ立ち寄らせる。そしてすぐに  
自宅位置に移動させ、箱庭の部屋を走るようにして出て行った…自分の病室へ向かったのだ。  
「あらあら、早い帰宅だわね。早くあなたとエッチしたくて仕方ないんでしょうね…。」  
すずがそう言うと、亜留美はちょっと顔を赤らめた。が、すぐに地丹の後を追う。  
「じゃ、先生、私…地丹くんとセッ…あの…彼の治療をしに行きますね。」  
 
<以下、箱庭世界>  
ただいまーと亜留美が帰宅。いつも通り、そのまま直接地丹の部屋に入ってドアに鍵をかけた。  
地丹は、昨日は2回とも結局は必死で何がなんだかわからないうちに始まって終わってしまったので、  
今日は冷静に色々試しながらやってみるつもりでいる。  
まずは彼女の制服を思い通りに脱がせてみよう。  
学校指定のセーターを脱がす。ついで、ぎりぎりまで短いスカートを…脱がさず、めくり上げてパンツ  
を脱がせる。アソコがあらわになった。彼女は制服を来たまま外性器を地丹に見せていることになる。  
「な…地丹くん、これ、何かイメクラの制服プレイみたいだよ?」  
「何でイメクラなんて知ってんだ亜留美ちゃん。てか、いつもやってることじゃん。」  
「そ…そうだね、確かにそうなんだけどお…」  
亜留美はそう言っておとなしくなった。  
外陰部をなめてみる…ほのかに石鹸の味。ひく、ひく、と蠢く。そして濡れてくる…滲み出てくる雫。  
 
頃合いを見てブラウスを脱がせる。チューリップ柄のブラをめくり上げる…『隠れ巨乳』が、ぼよよん  
と弾けるように開放され、元気いっぱいに揺れる。乳首を吸うと、それは堅くなり突き出してきた。  
「やあ…ん、もう…ねえ、早く…う…」  
そうかそうか、もう前戯はいいっていう意味だよな。地丹は、紺のソックスを履いている以外は全裸状  
態にした亜留美の太股を両腕でぐいっと広げ、せっかちに挿入した。  
で結局、地丹は今回も2分持たずに出そうになってしまった。自分で手で刺激するのとは違う、膣内と  
いう環境の熱くぬるぬるした気持ちよさがわかるようになってきたのだ。  
「あ、亜留美ちゃん…だめだぁ…でちゃうよぉ…」  
「…ね、出して、いっぱい…あ、イク…イク…イッちゃう…」  
どくっ、どくっ、どく…射精の満足感と、大好きな女を自分のものにしているという征服感。  
ふう…とため息。地丹はささやいた。  
「好きだよ、亜留美ちゃん…」  
亜留美は、なぜかちょっと意外そうな顔をした。  
 
<以下、病院内>  
モニタでの監視を中断したすずの診察室に婦長が来訪。すず自らお茶を入れて菓子も出しつつ訊く。  
「で、どうでした?」  
「はい、だいぶ収入も安定してきたみたいです。あそうそう、羽美ちゃん大検(大学入学資格検定)を  
受験しなおして、今度はほぼ間違いなく受かったみたいですよ、改蔵くんとの答え合わせだと。」  
「ほんと?良かった。」  
「これで二人そろって大学にいけますね。」  
お茶を飲む婦長。彼女は改蔵と羽美の部屋をたまに訪れ、退院後のケアをしているのだ。  
本当はすずが自分でやりたいのだけれど…しばらくは会えない。  
それは、あの箱庭世界で密接にかかわった人が現実世界でしばしば顔を会わせるようだと、『むこうの  
世界』に引き戻される…つまり病気の快復が無になってしまう可能性を危惧しているからだ。  
婦長も確かにあの箱庭世界に『地丹の母親』役で出てきた(現在も出続けている)。しかし改蔵・羽美  
とは接点が薄かったので、この役を任されているのだ。  
 
ちなみに、改蔵たちの消息を知りたがってる看護師は多いが、そんな理由もあって、すずは彼女らには  
二人の現状は詳しくは教えていない。尋ねられると「さあ…うまくやってるんじゃないの?」とかあい  
まいに返答することにしていた。  
さて。改蔵と羽美は現在、この病院から程近いアパートの一室を借りて同棲生活をしている。  
婦長によれば、二人は、午前中はアルバイトをして午後は予備校に通う生活をしているらしい。  
改蔵は春の大検にあっさり合格してしまっていた。羽美は同時に受験して不合格だったので…秋の大検  
に備え、大学の夏期講習とかにも参加して頑張っていた。夏期講習キャンパスには、改蔵も大学受験に  
備えるため一緒に行き、例によって学生達の会話に蛇足的な突っ込みをいれたりしたらしい。  
『羽美ちゃん「改蔵のあーゆー性格、病気と一緒に治して欲しかったのに」って愚痴ってましたよ。』  
それが婦長が前回に彼らの元を訪れた際に聞いてきて、すずに伝えた伝言だ。  
話を戻そう。  
「そうそう、面白い話があるんですよ…実はですね、彼らのアパートの隣の部屋に住んでるOLの人と  
話す機会があったんですけど、なんかその女性、あの二人の夜の生活に結構詳しかったりするんです。」  
「あらあら。どうも壁の薄いアパートみたいですしね。」  
「で、二人のいないときを見計らって、改蔵くんと羽美ちゃんが引っ越してきた日の夜の事をそのOL  
さんにさりげなく訊いたら、彼女もう『待ってました!』とばかりにぺらぺら話してくれたんです。誰  
かに話したくってしょうがなかったんでしょうね。」  
婦長の目がきらきら輝いている。彼女もすずに話したくってしょうがないらしい。  
「引っ越してきて挨拶のあった日の夜はですね、OLさんが壁にコップで耳を押し当てて聞いてたら…」  
「あら、本格的ね。」  
「隣の部屋では、会話して笑いあったりするのが20分くらいあってから、ふっと会話が途切れて…喘  
ぎ声が5分くらい続いたなと思ったら『痛い痛い』って羽美ちゃんの声がして…『じゃあやめようか』  
って言う改蔵くんの声がして、また元通り会話して笑いあうのが20分くらいあって、またふっと会話  
が途切れて喘ぎ声が始まって…夜明けまで延々それを繰り返すだけで、結局できなかったんですって。」  
「ふんふん…それで?」  
 
「で、次の晩も同じパターンだったんですけど…何回目かの羽美ちゃんの『痛い痛い』に対して、改蔵  
くんがやめなくなったんですって。ガマンできなくなっちゃったんですね。で、そのOLさんが壁に耳  
を押し当ててハラハラしてたら、羽美ちゃんの『痛い』が急に止まって改蔵くんの『ごめんな』って声  
がして…翌朝に顔を合わせたら、二人はラブラブでベタベタだったんだそうです。」  
「ふふふ。」  
「でも次の日も羽美ちゃんは痛がってたらしいんですけど、さらにその次の日には感じるようになって  
来たらしくって…OLさんは『いいところなのにちょっともったいないなあ』と思いながらも、以前か  
ら計画してた3泊4日の香港旅行へ行ったんだそうです。」  
「たしかにそれはもったいないわね。」  
「ですね。で、帰ってきたら、夜には隣の部屋からはすでに…羽美ちゃんの悦びの声が何度も何度も聞  
こえるようになってたんですって。」  
「今も仲良くしてるのかしら?」  
「みたいですよ。あまりにも毎晩仲良く愛し合ってるんでそのOLさんもあてられて、ケンカしてた元  
カレとよりを戻して、今ではこちらは週一ペースで楽しんでるそうです。」  
すずは微笑んだ。色々これから苦労もあるだろう。けど、あの二人の上に確かに幸せは訪れているのだ。  
そこにインタホンの看護師の声が。  
『彩園先生、隠しマイク音声だと、そろそろあの二人、今日2回目を始めそうな雰囲気ですよ。』  
「あらそう…婦長さんごめんなさい、続きはあとで聞かせてね。」  
婦長も興味深そうに身を乗り出す。思いついたようにインタホンに向けて言う。  
「山田さん、あなたも一緒に見たくない?ここに見に来ない?」  
インタホンから『山田さん』のくすっという微笑。婦長が『あそうか』という顔になる。  
「あ、ごめんなさい山口さん。いやだわ、私ったらまた旧姓で呼んじゃって…」  
いいんですよとインタホン。苗字が変わったのは2年以上前なのだけれど、たまにまだ間違われるのだ。  
 
すずの机上のiMacの1ウインドウに見える、服を脱ぎだした地丹と亜留美。地丹はパンツを下ろす  
所だ。彼の勃起したものがびょん、と元気いっぱいに跳ね上がるのが、液晶画面に映し出された。  
 
<以下、箱庭世界>  
地丹はパンツを下ろす所だ。彼の勃起したものがびょん、と元気いっぱいに跳ね上がるのが、亜留美の  
視界にとび込んできた。何でそんなに元気なの、という表情を浮かべる亜留美。  
なんせ、地丹は早く2回目を始めたくって仕方なかったのだ。  
引きこもり状態で同じ部屋にずっといる亜留美が、ノーブラで丈の短いキャミソール姿ですごしている  
わけで…ちょっとこっち向きで屈んだだけで綺麗なピンクの乳首が見えるし、素足の太腿は露わなまま  
だし、木綿のパンツのお尻はおいしそうだし、近くにくるとシャンプーと石鹸のいい香りがするし…。  
地丹は今回は、灯りを落とさずに亜留美のパンツを脱がせた。さすがに困ったように言う亜留美。  
「やだ、明るすぎるよぉ…全部見えちゃう…」  
「なんだよ、いつもこうしてるじゃないか。」  
「…まあ、そうなんだけどぉ…」  
亜留美はそうつぶやくと、恥ずかしそうに両脚を開いて陰部を地丹にさらけ出した。  
明るい所だと、こんなに細かいとこまで見えるものなのか…地丹は少しビックリ。  
亜留美の割れ目の両側は全くの無毛ではない事がわかった。肌のほかの部分(太腿とか)と比べるとほ  
んの少しだけうぶ毛が長くて濃いのだ。  
地丹は割れ目を押し広げてみた。  
まだ全く色素の沈着してない色鮮やかな粘膜の襞と二つの穴。まるで薄桃色の和菓子細工――ちょうど  
『すあま』で作るとこんな感じか――のような、美しく、可愛らしく、そして淫らな造形だ。さらに広  
げると、破れかけの処女膜も良く見える。  
いじってみる。繊細に反応しヒクつく。恥ずかしい突起が肥大してくるのも、下の穴から透明な液が滲  
み出してくるのも、実に良く見える。地丹はお尻の穴も触ってみた。こっちもピンク色で実に…  
「ちょ、ちょっと、ねえ地丹くん?ほんとに…そんなことも前からしてたっけ?」  
「してたよ、何言ってんだよ亜留美ちゃん。」  
「そ、そうだっけ?そうだったんだ…そうかなあ…」  
それきり黙る亜留美。地丹は調子に乗って、肛門から膣口にかけてのあたりを舐めて味わい始めた。  
 
つづく  
 

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