すず「で、結局改蔵君は羽美ちゃんのこと、どう思ってるの?」
改「嫌いじゃない…というか気になるのは確かですけど何かトキメキがないというか。
別に今関係を進めなくても、と思いまして。」
すす「なるほど、それで他の女の子にちょっかい出してるって訳ね。
分かったわ…でも一番大切なものを無くしてしまうリスクも胸に留めといて。」
改「はぁ…じゃあ僕はもう帰ります。デートあるんで。」
すず(要するに、羽美ちゃんに惚れられてるのを分かっててワル乗りしてるわけね。
羽美ちゃんの性格からして男も出来ないだろうと踏んでるのか…タチ悪いわね。
まあ距離が近すぎるってのもあるんだろうけど。)
すず(ふーん、このバランスを崩してみるのも面白そうね。改蔵君のリアクションが楽しみだわ。)
あの男にやらせてみるか…。)
メルメルメル
なにやらすずはメールをはじめるのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜下校途中〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
羽「はぁ〜私、クラスで孤立してるし、メル友にはアドレス変えられるし、家庭崩壊してるし。
結局アイツに頼るしかないのに…そっけないし…。うざがられてるだけなのかな。」
ドン
男と肩がぶつかる。男の荷物が散らばった。
羽「あ、すっすいません、考え事してて。」
男「いえいえこちらこそ、ってもしかして君友達募集してなかった?」
羽「う、あ、そーんなこともあったかな、なーんて。」
男「いや、してたしてた。確か名取さん、じゃなかったっけ?今月のトラウマウォーカーにのってた。
実は俺、引っ越してきたばっかりだからこの辺知った人いないんだよね。
袖振り合うも縁っていうし、良かったら友達になりませんか?」
羽「え!本当ですか!!(よく見たらかなりカッコイイし悪い人じゃなさそう)
わ、私…どちらかっていうとクラスで避けられてるほうだし…
友達とかもあまりいないし、何かとやらかすけどそれでもいいの?」
羽「って図星ぢゃん…。」
男「あはははは!名取さんって面白いし可愛いしこちらこそラッキーですよ。
じゃあとっととアドレス交換しましょー。
………そうだ。名取さんはこれから時間あります?なんなら何か
食いに行きません?俺おごりますよ。」
羽「え、えーと、でももう6時だし、人の家で食べさせてもらってるんで遅れたら
あれかな、なんて…。」
ピロポロピロポリ
羽美の携帯に改蔵母からメール。
『今日あの子遅いらしいし、私も実は夫と集会いかなきゃならないから
悪いけど外で食べてもらえるかしら。急なことでほんとに悪いんだけど。』
羽「う…あっでも…やっぱりOKです。てかむしろ御願いします。
(人におごられるなんて初めてだし誉めてくれるし、良い人!)」
男「じゃ、そーと決まったら早速行きましょ。って僕の名前言ってませんでしたね。
アキラです。呼び捨てでいいっすよ。名取さんの下の名前教えてくださいよ。」
羽「あ、羽に美しいで羽美です、美とか似合ってないってほざく輩もいますケド。」
ア「あははは、そんな事ないよ。そうだねーポジションで言ったらヒロインだね、
羽美ちゃんは。(さてと第一段階は突破したか。すず様に報告せねば。)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜一方改蔵〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
しえ「あはは楽しいね〜、って改蔵君どうしたの?元気無くない?」
改「いやそんな事ないよ。元気元気。(何だ…博士の言葉が気になってるのか?まさか)
じゃあそろそろご飯食べにいこっか。どこにする?」
ピロポロリン
改(博士か…ん?駅前のCAFE憂鬱の無料電子チケットペア券?よく分からないけど
使えって事か?相変わらず博士の考えてる事はつかめないな。)
改「あー思い出した。俺実はCAFE憂鬱のタダ券もってるんだよね。
ほらほら、新しく出来たやつ。行こうよ、雰囲気いいんだよあこ。」