さて、何から書きはじめようか。  
これがUNIXコンピュータの2038年問題とか、来るべき惑星大直列とか、宇宙人と心霊写真の  
相関関係とかに関する執筆依頼だったらいくらでも文章が思い浮かぶのだが、「初体験の状況を書け」  
という話なので、ちょっと難しい。もう結構前の出来事だし、その後に起きた二人目との体験と密接  
に繋がっていて、本当はこっちだけ書くのは片手落ちなのだが…。  
まあ、出来が良ければ、エリア51への無料招待券が貰えるとの事なので、頑張ってみよう。  
とりあえず、初体験の相手とその日最初の会話を交わした所から書き出そうか。  
 
「あら、今日は羽美ちゃんと一緒じゃないの?」  
「あ、博士。たいした事じゃないんです。またいろいろと。あいつ先に帰っちゃいまして。」  
「あらどうして?改蔵君がまた何か妙な事言ったんじゃないの?」  
この「博士」、つまりわが科特部の部長こそが俺の最初の相手だった人だ。  
西暦2002年12月25日の出来事であった。  
とらうま校は公立高校なので、その日はちょうど2学期の終業日で授業は無く、下校時間でもまだ昼  
だった。  
並んで歩きながら会話する。  
「いや、夕べの事でまだもめてるんです。」  
「クリスマス・イブに複数の女の子に予約を入れてりゃそりゃ怒るわよ。」  
「しかし、当日のキャンセルは効きませんので…」  
 
ちょうど昼飯時だ。二人でハンバーガー屋に入る。  
いつの間にか会話は昨日の話から普段の俺と羽美の関係の話に移っていた。  
「…しかし、電波入ってる女と一緒にいると大変なんですよ。会話してても妙な部分で振り回された  
りして。」  
「振り回されるって、例えば?」  
「例えば…言おうとした本筋でない所に怒って食ってかかるとか。特に考えなしに言った言葉に妙に  
反応して喜んで舞い上がるとか。それでいて、喜ばせようとして褒めた時に限って機嫌が悪かったり  
とか。あ、あと、なんでもない会話のなんでもない部分に傷付いて突然泣き出したりとか…。」  
 
この時、俺たちは二人用のテーブル席に向かい合わせて座っていた。博士は微妙な表情をした。飲ん  
でいたLサイズのアイスレモンティーのストローから口を外し、ちょっと乾いた口調で言う。  
「…それって別に羽美ちゃんが電波だからって訳じゃ…。」  
「はい?」  
それには答えずにトマトレタスバーガーを食べ終わると、博士は紙ナプキンで口を拭いた。ナプキン  
に口紅がつく。つけているのか判らないくらいの自然な色の口紅だ。  
 
「わかってないのね。」  
口紅を引き直すと、すっ、と体を乗り出し、少し小首を傾げるようにして博士は俺の目を覗き込む。  
まるで心の奥底まで見透かすようだ。不公平な事に、博士の目を覗き込んでも、彼女が何を考えてる  
のかまるで見えてこない。  
「改蔵君童貞?」  
「は?」  
「羽美ちゃんとエッチした事ないの?山田さんとは?他の女の子とは?」  
ハンバーガー屋は昼過ぎの時間帯で混み合っている。席と席の間は腕一つ分くらいしかない。そんな  
状況でさらっと凄い事を言う人だ。いつもの「最近この界隈で、ドジョウとウナギを間違える人が続  
出」とか言う時と同じ口調だ。(例文に特に意味はない。)  
「やっぱりないんだ、SEXの経験。」  
黙っていたのを肯定と受け取ったようだ。まあ、当たっていたのだが。博士は思案顔だった。  
今にして思えば、次の瞬間、博士の表情は新しい悪戯を思い付いた子供のように輝いた。しかし当時  
の俺にはそんな事は判らない。  
「要するに、あなたたちのトラブルの大半は、改蔵君が『女の子の本当の意味での扱い方』を身をも  
って覚えれば、解決する事なのよね…。」  
どういう意味だろうと思っていると、博士は俺の両手を包み込むように握り、微笑んで誘いかけてき  
た。  
「ねえ、改蔵君、今日…それを実体験してみようか?」  
 
午後二時頃には、二人は某ホテルのスイートルームにいた。名前を言えばどこにあるか誰でも知って  
る都心のホテルだ。  
どうなっているのか、博士はフロントを介さずに直接エレベータに乗り、最上階のこの部屋まで俺を  
連れて来た。途中で出会ったボーイは博士に深々とおじぎすらした。もちろん二人とも制服のままだ  
ったが、誰も気にしないのも妙だ。いつも学校に持って行ってるバッグから、彼女は手慣れた仕草で  
カードキーを取り出し部屋のドアを開けた。  
「改蔵君、先にシャワー浴びていて。」  
博士は部屋の電話機を操作している。シャワールームは豪華な風呂やトイレ(独立したビデまでつい  
ている)とは別にきちんと個室になっていた。スイートの居間にはミニバーもある。  
乱雑に服を脱いでシャワーを浴びる。体を洗い終えた頃、  
「入っていい?」  
と言って博士がシャワールームに入ってきた。  
全裸だ。恥じらう様子はない。奇麗な白い肌、ヌードグラビアから抜け出してきたようなプロポーシ  
ョン。ただグラビア等と違うのは、脱いだばかりの衣服の跡の生々しさだった。  
「俺…出ましょうか?」  
「いいのよ、一緒に浴びましょ。」  
お湯をかけてあげる。博士の肌はきめが細かい。かけたお湯は、すぐに水滴になって弾かれた。熱い  
シャワーに反応し、白い肌が紅く染まる。俺は下半身が勃ち上がって来たが、この状況では鎮める事  
も隠す事もできなかった。  
 
身体を洗い終えると、博士は俺と向き合う形で顔を近付けてきた。  
シャワールームの壁に背中をもたれた俺の体に、彼女の体が密着する形になった。俺の胸に押し付け  
られた豊満な乳房が、ムニュッとした感触でつぶれる。背中は壁で冷まされた水滴で少し冷たく、胸  
はお湯で温められた博士の肌で少し熱い。亀頭が彼女の臍の上に押し付けられる。  
つま先立ちになってさらに密着し顔を近付け、博士は俺の唇を奪った。口紅の味。  
博士は両手で俺の頬を抱え込んでいる。二人は随分と長い間キスをし続けた。唇を離すと尋ねた。  
「さすがにキスは初めてじゃないみたいね?」  
「ええ、まあ。」  
「誰と?」  
「えーと、いろいろと。」  
「こら。正直に言いなさい。」  
博士は俺からキスの体験を聞き出しにかかった。その間も俺の首筋にキスをする。  
 
尋問するように彼女は続ける。なんとなく逆らえない。  
「羽美ちゃんとキスしたことないなんて言わせないわよ。もちろん唇同士でよ。」  
「まあ、ありますけど…」  
羽美とは小学生の頃から、10回以上のキスをしている事(ただし高校に入ってからは確か3回だ)。  
山田さんとも2回キスしている事。その他、別なクラスメート、下級生、他の学校の娘…。初めての  
キスは小学生の頃近所のお姉さん(中学生)とだった事。全て喋ってしまった。  
 
博士はその尋問の間、俺の乳首にキスをし、次第に屈んであちこちにキスをし続けた。臍から腰骨、  
そしてひざまづいて…。  
「なかなかカッコいいね。」  
というと、その「カッコいいもの」にキスをした。次いで口に含む。  
換気が弱いのか、まだシャワールームには湯気がこもっている。ぬるぬるした感触。舌が絡み付く。  
くちゅ…くちゅ…と、狭い室内に舐める音が聞こえ続けた。  
 
暫くして、俺が爆発しそうになる。すると彼女は口を外した。まだ出させない気だ。立ち上がると、  
俺の手を取り自分の胸に持って行く。  
重く柔らかく弾力がある乳房。俺が嬉しそうに揉んでいるのを、彼女は微笑みながら見つめていた。  
しばらく胸を触っていたかったが、揉んでいた俺の手を博士は今度は自分の股間に導いた。  
「ほら、濡れてるよ…」  
柔らかい肉のひだの間に指を滑り込ませる。シャワーのお湯ではない液体がじっとりと漏れ出してい  
た。誘導されるまま中指を膣口から中に入れた。とても熱い。  
博士は反対の手で俺のものをゆっくりとしごいていた。彼女の唇は俺の首筋から鎖骨のあたりにキス  
を続ける。俺は右手で彼女の膣内をいじり、左腕は腰を抱きしめていた。石鹸の残り香が心地よい。  
 
こうして抱きしめると博士は見た目より小さく、しなやかで、柔らかい。二人は立って密着したまま  
互いを愛撫をし、俺は間もなく彼女の指使いで果てた。精液は博士の右手と右胸の下にべっとりと付  
着した。博士自身はイカなかったが、俺が大量に出した事に満足そうだった。  
 
バスタオルを巻いただけの姿で、小さいが凝った作りのクリスマスケーキとシャンパンの腹ごしらえ  
をし終えた頃は、日の短い12月の事、そろそろ空は茜色に染まり始めていた。  
カーテンを閉める。  
「灯りどうする?じっくり体を見ながらエッチしたい?それとも、暗いままの方がムードが出るか  
な?」  
「ええ、まあ…明るいほうが。っていうかいいんですか?本当に。」  
少し黄みがかった室内灯をつけると、博士は無言で体に巻いていたバスタオルをパサリと床に落とし  
た。ほの暗い中ベッドサイドのスタンドのみの灯りに照らされ、その見事な肢体が強調される。その  
まま俺の顔を見つめながら後ろ向きに歩いていき、キングサイズのダブルベッドに寝そべった。  
「いらっしゃい。」  
事そこに至って、躊躇するのは野暮と言うものだ。腰に巻いたタオルを近くのソファに投げ捨て、俺  
は博士に覆いかぶさった。  
「改蔵君の好きにしてみて…ただし、優しくね。」  
 
俺は博士に口付けた。舌を入れてみる。思った通り、入れ返してくる。しばらくの間、絡め合わせる。  
それから、頬から耳たぶ、首筋にキスをし、鎖骨から乳房の辺りにも吸い付く。乳首をしゃぶる。ピ  
ンク色の大きめの乳首が硬くなっていた。  
今ならもう少しそこで楽しむのだが、余裕のないその時の俺はすぐ唇を脇腹、下腹部へと這わせて行  
って、最終的に顔を彼女の股間に移動した。  
 
肉感のある太腿を押し開き、博士のアソコを観察する。  
陰毛の生え際はきれいに手入れがなされていた。指で割れ目の両脇の肉を押し広げると、厚ぼったい  
が素直な形の肉のひだがむき出しになる。彼女の口紅とほぼ同じ色だ。今時だから、女性器は裏物の  
本やビデオでいくらでも見て知っていたが、「あれよりずっと綺麗だな」と思った。  
「見とれてちゃ、駄目よ。女の子は見られてるだけなのは嫌いなものよ。」  
せかされて俺は舌や指を使いそこを愛撫し始めた。  
刺激されるたびに博士はぴく、ぴくと反応する。一度だけ「ちょっと痛い、もう少し優しくして」と  
注文を付けてきたが、それ以外はなすがままだ。暫くすると、シャワー室で漏れ出していたのと同じ  
熱い液が膣口からにじみ出し始めていた。  
 
さてどうしよう、と俺は考えていた。次にする事と言えば一つしか思いつかないのだが…当時の俺は  
まだ頃合いか分からずにいたのだ。  
「どうしたの…もう入れたいでしょ?していいのよ。ああ、アレ?アレは引出しにあるわ。」  
いそいそと引出しを捜し、避妊具を装着する。これの事は考えてなかったのだが。  
「もうシャワーの時に一度出しちゃってるし、すぐは出ないかしら?今日私とはこの一回をイケばい  
いよね。夜もある事だし。」  
最後の言葉にちょっとだけ引っかかったが、それに気をかける前に彼女は言葉を継いだ。  
「さあ、来て。途中までは教えてあげる。後は自分でがんばってね。」  
 
博士は脚を広げて俺を受け入れる構えだ。濡れそぼった性器が良く見える。彼女が手を添えて誘導す  
るのに従って挿入する…入り口はすでに濡れて柔らかくなっていて、すんなりと入っていった。博士  
がぴくんと反応する。ぐっ、と腰を沈める。角度がちょっと違う、少し腰をずらし、もう一回…。  
「あ、あふぅ…、あ、ああ」  
口のそれとはまた違うヌメッとした感触が押し包んだ。狭いのに柔らかい。入れる途中でも微妙に膣  
壁が蠢いている。挿入しきると、俺は彼女に密着した。博士は俺の背中に手を回してくる。  
「ちょっと…重い…体重かけちゃ駄目…。」  
そこまで頭が回らなかった。そういうものなのか。腕で自分の体を支えるようにした。  
「あまりいきなり…強く突かないで…。そうそんな感じ…いいよ、よくなってきたわ…ああ、なんだ  
かこれなら私もイケるかもしれない…。」  
 
アドバイスに従っていると、しばらくしてだんだん調子が出てきた。結合部の出入りするぐちゅ、ぐ  
ちゅという音が聞こえる。頑丈なベッドのスプリングが軋む音もする…他にはベッドサイドのアンテ  
ィーク時計が時を刻む音だけ。外の世界は存在しないかのように静かで、全世界がこの部屋だけにな  
ってしまったようだ  
 
「もっと早く出ちゃうかと思ったのに…結構保つわね…あたしがイクまで持続できるかな?改蔵君の  
コレ…硬くて凄くいいから自信持って…。」  
小さく喘ぎながら博士が囁いた。意味のあるセリフで覚えているのはそれが最後だ。後はもう、取り  
留めのない単語の羅列ばかりでほとんど思い出せない。  
熱く湿った締め付けが続く。彼女の一番奥が俺の先端に当たっていた。俺は自分の考えで、体位を二  
回変えた。深く突いてみたり、広く掻き回したり…。博士のアソコが俺を搾り取るような感じになっ  
てきた。喘ぎ声のトーンが高くなる。冬だというのに、額に汗をじっとりとかいていた。  
「あ…うっ、い、いい…よぉ…、もっと、もっと…。」  
彼女をイキそうな状態に持っていく事に成功したのだ。  
その時、俺は「女の子を扱う」ために必要な何かを掴んだような気がしていた…つもりであった。  
 
それから数分あまり、射精せずに保ったのは、先にシャワー室で一度出していたのと、シャンパンの  
アルコールのせいもあるのだろう。とは言っても大変な数分だった。もう出かかっているのに、博士  
はもう少しで自分もイクからちょっと我慢して、と懇願しつづけたのだ。  
いつも冷静で何事にも動じない博士が取り乱すのを見たのはこれが初めてだった。なんとなく、この  
人はSEXの最中もシレッと平然としているんじゃないかと思っていたのだ。俺に必死でしがみつい  
た博士がうわごとのように何かを言い続ける。今にも泣き出しそうな切羽詰った表情。  
 
博士のアソコの締め付け方が変わってきた。痙攣するような感じ…俺にしがみつく腕に力が入る。俺  
も今度こそ我慢ができない。博士の声が裏返る。  
「ああ、もう、だめ、だめかも、だめえ」  
それより早く、俺は全ての吐出を開始していた。迸る時の突き抜けるような快感。そしてついに彼女  
も絶頂に達した。海老反るように硬直し、そのまま動けない…その間も俺は搾り取られ続ける。そし  
て博士は急に全身すべての力が抜け、喘ぎ声だけが残った。  
 
 
「…本当に初めてなの?…よかったよ…久しぶりだわ…。」  
まだ涙声の博士が、ベッドの隣にごろんと横たわってようやく息が整ってきた俺に囁きかけた。  
俺は魂が抜けきったような感じになっていた。彼女はしばらく俺の腕枕に甘えるように身を預けてい  
たが、俺は応えてやる事ができなかった。  
博士はやがて惚けていた俺の頬に軽くキスをすると、立ち上がってシャワールームに向かった。俺が  
シャワーを浴びる気になったのは、博士が出て戻ってきて少し経ってからだった。  
浴び終えてふと窓の外を見た。日はとっぷりと暮れて下界の夜景が美しい。眺めながら、今日はいつ  
もと違う新しい1日だった…そう考えた。  
そう。俺は「だった」と既に過去形で考えていた。その勘違いを、すぐ思い知ることになるのだが。  
 
寝室に戻ると、博士はまだ裸のままだった。なぜか携帯のカメラ機能で俺のシャツと自分の制服を並  
べて撮っている。  
「改蔵君のシャツって、ボーダーのシャツなんだと思ってたら違うのね。」  
「ガ…ガチャピンって言うなぁー!」  
「そうは言ってないけど。」  
博士は普通の時の彼女に戻っている。さっきまで目に涙をためて俺にしがみついていた女の子だとは  
とても思えない。口を縛った使用済み避妊具も撮ると、博士はさっき撮ったシャツの画像と合わせて  
メールでどこかに送った。  
 
嫌な予感がした。  
「…博士、それ、どこに送ったんですか?」  
「羽美ちゃん。」  
「へ?」  
「今、改蔵君がシャワー浴びてる間にね、羽美ちゃんにメールしたのよ。『今改  
蔵君とホテルにいます、改蔵君の童貞頂きました。』ってね。私が本気でイッちゃった事も含めて事細  
かに。何か羽美ちゃん、信じてないみたいな返信を返してきたから、証拠の写真として送ったの。こ  
れでも信じなかったら、全裸の私達のツーショットを送るしかないわね。」  
めるめるめるめると、博士は次に送るべきメールの文章を打っていた。しかしそれは使われる事はな  
かった。博士の携帯に新メールが着信したからだ。  
博士はそれを読んで嬉々としている。博士が返信をしないでいると、どんどん連続してメールが送ら  
れてきた。  
「うふふ、改蔵君、羽美ちゃん事態を理解したみたいよ。」  
 
じき、今度は俺の携帯に大量にメールが着信し出した。メールの題名がひどく混乱していた。本文も  
恐ろしい事になっているというのは察しが付く。とても見る気になれない。通話の方まで鳴り出した  
ので、慌てて電源を切った。  
「な、なんでこんなこと…?」  
「あら、言ったでしょ、忘れたの?今日は改蔵君には『女の子の本当の意味での扱い方』を身をもっ  
て覚えてもらうって。これからそれをやってもらうの。」  
博士はまだ全裸のまま、ベッドに腰掛けて頬杖をつき小首を傾げ、またこちらの瞳の奥を見透かすよ  
うに見つめていた。  
 
何となく今度は、博士の目の奥に、彼女が何を考えているかが見えたような気がした。  
「さ、羽美ちゃんの所へ帰りなさい。そして彼女と元通り以上に仲良くなるの。今までのやり方で、  
どうすればいいかわかったでしょ?そうね、今夜一晩じゃ、なだめ切れないかもしれないから、あさ  
っておうちまで聞きに行くから結果を教えてね。その時、羽美ちゃんにもロストバージンの感想を聞  
かなくちゃね。」  
そして博士は最高の笑顔で微笑み、こう言ったのだ。  
 
「クリスマスも過ぎて今年もこれで終りだわ。改蔵君、2003年元旦の0時0分0秒の瞬間は、関  
係が進展した羽美ちゃんと、一緒にこたつでTVとみかんと雪見大福かなんかで迎えられるといいわ  
ね。」  
 
−完−  

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