「くっ・・・・」  
 
ドサリ・・・・  
戦いに敗れ傷ついた桂香が霊剣 獅子王を取り落とし地に膝を着く。  
霊力も体力も底を突き、荒い息をつきながら自分を破った妖怪をそれでも闘志を失わぬ瞳で睨む。  
 
「ククク・・・・いい目だ。それに大した巫女よ。数百年生きたがワシをここまで苦しめた巫女はそうは居らぬ」  
 
鵺・・・・猿の頭に虎の身体、蛇の尾を持ち、雷を操り、雷雲とともに飛翔すると呼ばれる高位妖怪。  
それが桂香を敗北へと追い込んだ妖(あやかし)の正体だった。  
 
「さて・・・・しかし敗れたおぬしがどうなるかは・・・・解っておるな?」  
 
にやり・・・・邪悪な笑みをその猿の顔に貼り付け、屈辱に歪む桂香の美しい顔を覗き込む。  
 
「くっ・・・・」  
 
淫らな予感に好色げに歪められた視線を避けて顔を背ける・・・・妖怪に敗北した巫女は犯され、その妖怪の子を孕まされる。そしてそれを避けるには男性の精をその身に受けなければならない。  
どちらも生娘である桂香には辛過ぎる試練だった。だが、四肢にはろくに力が入らず逃げる事も抵抗することも出来ない。  
 
「気丈な娘だ・・・・いいだろう。お前を抱くのは止めよう」  
「・・・・え?」  
 
桂香の驚きの視線が鵺を見上げる。  
 
「お前の強さに敬意を表そうというのだ・・・・異論はあるまい?」  
「そ、それはそうだけれど・・・・」  
 
意外すぎる提案だった。  
霊力も体力も尽きた今の自分など低級妖怪にさえ抵抗も出来ずに犯されるしかない。  
それを・・・・・  
 
「無論条件はある」  
「・・・・条件?」  
 
訝しげ自分を見据える桂香の顔を覗き込みながら鵺が笑う。  
 
「お前のその可愛い口でワシのモノを慰めてもらおうか?」  
「なっ・・・・!?そ、そんな事・・・・」  
「嫌ならばよい。この場でお前を抱くだけだ」  
 
羞恥と怒りに頬を真っ赤に染める巫女を見下ろし、そう告げれば断れない事を承知の上で狡猾な妖怪は笑う。  
 
「くっ・・・・!」  
 
選択枝が無い事を悟り桂香は悔しげに押し黙る。  
妖怪の精を受ければ口であろうと何処であろうと子を孕んでしまうことには違いは無い。  
だが、純潔を失うこと、そして後の治療の事を考えれば・・・・  
 
「わ、わかりました・・・・」  
 
屈辱と悔しさに表情を歪めながらも、鵺の提案を受け入れるしかない。  
 
「そうか・・・・ならばワシにお願いをするのじゃ」  
「え・・・・?」  
 
だが妖怪は何処までも狡猾だった。  
穢れを受ける事を苦悩する巫女にさらなる屈辱を与えるべく恥辱の提案をその耳元へと囁く。  
 
「そ、そんな・・・・そんないやらしい事・・・・」  
「いやなのか・・・・?」  
 
告げられた言葉のあまりの内容に絶句し逡巡する桂香を追い詰める鵺の言葉。  
断れば身体を奪われ、初めてをこんな汚らわしい妖怪に捧げてしまう事になる。  
 
「くっ・・・・お、お願いしま・・・・す。ど、どうかあ、貴方様のち・・・・ち・・・・」  
「う〜〜〜ん? 声が小さいのう」  
 
教えられた通りに屈辱の言葉を紡ごうとする桂香に、鵺の残酷な要求が告げられる。  
 
「お願いします。ど、どうか貴方のち、ち○ぽを卑しい私の口で・・・・な、慰めさせて・・・・ください!」  
 
羞恥に耳まで赤らめたまま桂香が叫ぶように屈辱の言葉を紡いだ。  
目の端から涙が零れ落ちる惨めだった。悲しかった。妖怪を調伏するべき巫女である自分が、こんな浅ましい言葉を妖怪に強要され、しかも・・・・  
 
「ふふん、淫らな巫女よのう。妖怪であるワシのモノをその唇で咥える事を自ら望むとはのう・・・・」  
「くっ・・・・」   
 
ニヤニヤと笑う侮蔑と嘲弄の笑みが猿の顔に浮かぶ。  
自分を嬲ってからかっている。自分が羞恥と屈辱に苦しみ悲しむのを喜んでいるのだと解ってもどうも出来ない。  
 
「まあ、良い。ではやって貰おうか・・・・ほれ」  
「・・・・・っ!」  
 
獣の胴体を持つ鵺のモノを人である桂香が咥えようとするならば、獣同様に手を突き膝を突いて地を這わなければならない。屈辱の四つ這いを強要され、唇を血が滲むほどに噛み締めた。  
促されるままに鵺の前足の間を四つ這いでくぐり、ゆっくりとそこに顔を近づける。  
 
「うっ・・・・」  
 
そこから匂うあまりに強烈な獣臭に顔を顰め、思わず呻き声を漏らした。  
 
――――く、臭い・・・・―――――  
 
鼻が歪みそうなほどの悪臭・・・・そして初めて目にするおぞましい異形の逸物・・・・  
 
――――こ、こんな汚らわしいモノをく、口で・・・・?――――  
 
想像しただけで口の中に酸っぱいものがこみ上げ、その場で嘔吐しそうになる。  
だが出来ない・・・・そんな事をすれば鵺はそのばで自分を犯そうとするだろう。  
 
恐る恐る開く桜色の唇・・・・その巨大で醜悪な肉塊を咥えようと僅かに小さな口を開き、迷うようにまた口を閉じる。  
早くしろと言うように無言の催促でその肉塊が揺れ、空気が動き悪臭が桂香のほうに押し寄せ、思わず吐きそうになった。  
 
「あっ!」  
 
ヒクン・・・・おもわず桂香の身体が震え、顔を仰け反らせ頭上にある鵺の腹に頭頂をぶつけた。  
四つ這いになり顔を正面から獣の股間に近づければ、逆に獣の顔は桂香の下半身の方にあることになる。  
緋袴に包まれた桂香の尻に鵺の鼻面が押し付けられたのだ。  
 
「良い香だ・・・・清楚でその癖、汗に蒸れた濃い女の匂いよのう」  
「くっ・・・・や、やめ・・・ど、どこの匂いを嗅いで・・・・」  
 
腰を必死に振って逃れようとするが力の入らない今の桂香では僅かにお尻が左右に揺れるだけ、しかも四つ這いで鵺の胴の下に潜っているこの体勢ではそんな動きさえ自由にならない。  
 
「お前がさっさとせぬからであろう? このような扇情的な姿勢でワシに尻を突き出しておるのだぞ? 早くせねばワシの理性がもたぬかもしれん」  
「あっ・・・・や、やめ・・・・」  
 
ぐりぐりと鼻の先をお尻や敏感な部分に緋袴の上から押し当てられおぞましさに背筋が震える。  
 
「く・・・・っ」  
 
もはや迷っている暇は無かった。羞恥も恥辱も必死に押し留め舌をそれでも恐る恐る伸ばして鵺のソレに近づける。  
 
「う・・・・っ」  
 
熱いその塊に触れる舌先・・・・舌先を刺す様に痺れさせる経験したことの無い味・・・・それでも舌を這わせ、唇を近づけていく。  
僅かに先端が唇に触れる・・・・その口内に含んだ・・・・  
キスさえ知らない自分が妖怪のこんなおぞましいモノに口付けている・・・・屈辱に思わず目の端から涙が零れ落ちる。  
 
――――な、なんて味・・・・・――――  
 
そして口の中いっぱいに広がる形容のし難いおぞましい味と匂い。  
おぞましさと不気味さ、不潔さが混ざり合い、押し寄せる吐き気を必死に堪える。  
 
「くくく・・・・良いのう。お前の口の中は気持ちが良いぞ。ほれもっと咥えぬか」  
 
屈辱の賛美とともに更なる屈辱を要求され、大地に突いた手がきつく土塊を握り締め小刻みに震えた。  
 
「んっ・・・・むっ・・・・んん」  
 
鵺の巨体に見合った太さと長さを誇るそれを咥える為唇を広げ、必死に口内へと導く。唇がその表面を擦り、その感触と口内の熱の心地よさに鵺が呻く。  
 
「おお・・・・良いぞ。美しい巫女の口の中は暖かくて・・・・気持ちよいわ」  
 
頭上から響く上ずった声と荒い鼻息が鵺の興奮の高さを現している。無論桂香にとってそんな褒め言葉など屈辱以外の何物でもない。神事に関わり神へと捧げる祝詞を読み上げる同じ口で妖怪に奉仕しなければならない自分の無力さに涙した。  
 
ゆっくりと鵺が腰を使い始めた。  
先端が桂香の喉の奥を突付き、思わず吐き出しそうになるが当然鵺はソレを許さない。  
 
「んっ・・・・んん・・・・・ううんむっ!」  
 
口の中一杯に征服する獣の逸物に口内を穢され、喉の奥を突かれ成すがままに鵺に唇を捧げるしか出来ない。  
口を塞がれ呼吸は鼻に頼るしかなく、その為に鵺のおぞましい獣臭と不潔なすえた悪臭を否応無く胸いっぱいに吸い込まされる。  
 
――――悔しい・・・・わたし・・・・どうして・・・・こんな――――  
 
惨めだった。腹立たしかった。  
女として唇を汚され、巫女として誇りを踏みにじられ、人として尊厳を貶められる自分が・・・・無性に情けなかった。  
 
「うううんっ!!」  
 
再び、桂香の尻に鵺の頭が押し付けられる。  
 
「ワシばかり奉仕してもらうのも悪いしのう。どれサービスじゃ・・・・」  
 
――――そ、そんな約束が違う――――  
 
美貌を蒼ざめさせて狼狽し、必死に拒絶しようと首を振り言葉を紡ごうとするが、長大な逸物に喉まで貫かれた状態では首さえろくに振れず、無論言葉など吐けるわけもない。  
 
「うむっ・・・・うううん!・・・・ん〜〜〜っ!」  
 
桂香の唇から漏れるのはくぐもった哀れな悲鳴だけ、緋の袴の上からゆっくりと鼻先で尻肉が擽られ、足を閉じようとしても鵺の前足が強引に両足の間に割り込み力づくで開いてしまう。  
 
「ん〜〜〜。良い感触、良い香りじゃ。唇と言い、この尻といい本当に大した巫女よのう・・・・ここまでワシをそそらせたのもお前が初めてじゃぞ?」  
 
――――ひ、卑怯・・・・卑怯者っ!!――――  
 
声にならず、ただただ心中で罵倒するしか出来ない。この妖怪は最初から約束など守るつもりは無かったのだ。  
解っていたはずなのに、妖怪とは陰の気の集合体、慈悲の心などそもそも持ち合わせてもいない。  
 
「ん・・・・んぅ・・・・んんっ・・・・」  
 
鵺は鼻の先を使い巧みに淫撃を、小さく揺らして逃れようと足掻く尻や秘部に加えてゆく。  
鼻腔や肺内に満ちる悪臭に頭が霞み、口はおろか肺の中まで犯されているような感覚に陥りながらもどうすることも出来ない。そして緩やかにしかし確実に下半身から湧き上がる淫らな感覚に背筋と脳が痺れる。  
 
――――こ、こんな・・・・こんな・・・・ど、どうして?――――  
 
巫女服の上から加えられる淫撫だけで高ぶっていく自分が信じられない。こんなおぞましい妖怪に嬲られて感じ始める自分が解らない。  
鵺ほどの高位妖怪の纏う陰の気を霊力の尽きた巫女が長時間浴びればどうなるか? 陰は淫に通じる力。  
どれほど格の高い巫女であろうと今の状態ではその力に抗うことは出来ず。そして桂香にはそれに気付く余裕もない。  
 
「ん・・・・ふぅ・・・・んっ・・・・んぅっ」  
 
塞がれた唇の端から漏れるくぐもった声に甘いものが混ざり始めていることに鵺は気付き、邪悪にほくそ笑み、腰の動きを早く、深く、大きくして行った。  
喉を突かれても痛苦を感じなくなる。獣臭を吸い込んでも吐き気が湧かなくなる。そして腰の奥から湧き上がる未知の疼きに脳が痺れてしまう。  
 
――――だ、駄目・・・・駄目・・・・こ、こんな・・・・こんな――――  
 
湧き上がる感覚を堪えようと閉じられた眼瞼は切なげに震え、妖しく揺れる緋袴の中心は湿りを帯び、わずかに濃い色へと変色している。  
 
「そろそろか味あわせてもらおうか」  
 
ズルリ・・・・鵺の牙の生え揃う口隙間から異様に長い舌が伸びた。  
まるで獲物を探す蛇のようにその赤黒い肉の槍は虚空を泳ぎながら揺れる緋袴の脇から侵入する・・・・  
 
「んんん〜〜〜〜〜〜〜っ!!」  
 
ピクン!!  
 
くぐもった悲鳴が喉の奥から漏れ、その細い体が震えた。  
弾かれたように腰が跳ね、背中が仰け反る。鵺の突き込みにされるがままに揺れていた顔が反り上がり、閉じられていた瞳が驚愕に見開かれた。  
 
「くくく・・・・良いのう。甘露な蜜液よ。ほれどうしたまだまだ溢れてきおるぞ?」  
 
クチュクチュクチュクチュ・・・・  
 
ゆっくりと脇のスリットから緋袴の中へと侵入を果たした舌が蠢く度に濡れた水音を響かせる。  
細く長い舌は後方、尾骨の辺りから尻の割れ目を通って窄まりをくすぐり桂香を甘く囀らせると、そのまま秘部の溝を擦る様に過ぎ去り最も敏感な核に到達するとそこを優しくつつき続ける。  
 
「んっ・・・・んっ・・・・ん〜〜〜〜〜っ!」  
 
濡れた長大な舌の腹が尻肉を、不浄の蕾を、秘めやかな女淫をゆっくりと前後しながらくすぐり、舐めねぶり、擦りあげた。なにより女性にとってもっとも敏感な点が尖った舌先に淫らなノックを繰り返されてしまう。  
 
――――だ・・・・め・・・・だめ・・・・駄目・・・・駄目ぇ〜〜〜〜〜〜っ!――――  
 
執拗にソコに加えられる淫撃は壮絶な激悦を生み出すと背筋を桃色の稲妻と化して駆け上がり、桂香の聡明な脳を激しく揺さぶり、痺れさせ、溶かし、蕩けさせた。  
逃れようと動かない腰を必死に振っても巧緻な妖怪は、その動きさえ利用して桂香の悦楽を引き出し、更なる高みへ引き上げてゆく。  
 
――――こ、こんな・・・・わたし・・・・も、もう・・・・私――――  
 
桜色の唇から唾液に濡れた長大な逸物がピストンのように出入りを繰り返し、幾度も喉の奥を突かれ、口内の隅々を蹂躙された。  
白足袋を履いた足の指は草履の紐尾を千切らんばかりに爪先立ち、身体を支える手足は腰の奥から迸る淫悦の前にガクガクと震え今にも崩れ落ちそうになる。  
 
「良いぞ! 良いぞぉ! お前のアソコからも濃厚で淫らなメスの香りがするわ。気持ち良いか? 心地よいか? 堪らないか?」  
 
猿顔が美しい巫女を快楽に堕とす昏い愉悦にだらしなく弛み、ゆらゆらと蛇頭を持つ尾が鵺の腰の上で揺れ、その蛇の顔さえ歓喜に緩んでいる。  
 
「ン・・・んちゅ・・・・んんっ・・・・ん〜〜〜」  
「おっ・・・・おおっ・・・・出すぞ出すぞ」  
 
鵺の興奮に満ちた荒い鼻息と唸り声が頭上から聞こえてくる。  
肉棒に塞がれた唇から擦れて漏れる声に宿る甘い響きは既に隠す事も出来ず。獣の舌と共に水音を奏でる腰は淫らな刺激を求め、媚びるような動きで揺れ踊る。  
 
――――お、大きく・・・・なってる?――――  
 
自分の口内の逸物が時折震え、熱感と硬さを増し太くなってゆくのに気付き、自分の破局が近い事を悟った。  
 
獣の・・・・妖怪の・・・・精を飲まされる――――  
最悪の予感に身を震わせる・・・・でも、どうにもならない・・・・もう・・・・どうでもいい。  
狂わされた巫女の身体は何処までも高ぶって行き、快楽に染められた意識はどこまでも堕ちてゆく。  
 
――――咆哮――――  
 
獣の雄叫びと共に喉の最奥を貫かれ、長大な舌の腹を躍らせてその上で濡れる性感帯の全てを一気に舐め嬲った後、最後に秘核を舌の先で押し潰された。  
 
――――その瞬間の形容し難い感覚を桂香は決して忘れられないだろうと思った。  
背筋を膨大な電流が駆け上がってくるのをまるでスローモーションの様に知覚し、恐怖と、おぞましさと、認めたくない期待感に目を見開いた。  
駄目だ・・・・嫌だ・・・・助けて・・・・あれは、あの電流に・・・・自分は・・・・自分は・・・・  
 
雷光は脊椎を通り過ぎ、延髄を通り抜け、頚椎を駆け抜ける。最期に・・・・その淫虐の雷光が桂香の脳を容赦なく撃ち抜き激しく揺さぶった。  
 
「んんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」  
 
女としての敗北の悲鳴・・・・望まぬ快楽に屈した巫女の断末の絶叫は肉棒に塞がれ弾かれ声として紡がれる事はなかった。  
 
同時に――――  
 
ドクン!!  
 
喉の一番奥に居座った肉棒の先端・・・・その醜い肉塊が歓喜の震えと共にその顎(あぎと)を開く。  
迸る灼熱の粘塊。人のソレとは比較にならない濃さと量と熱感を宿した獣の精は、初めての絶頂に打ちのめされる桂香の口内を強襲し、蹂躙した。  
 
ドクン! ドクン!! ドクン!!!  
 
獣の腰が快悦に震え蛇頭の尾がピンと伸びる。桂香の唇に腰を押し付け、その汚らわしい尻を震わせながらおぞましい精を快楽に屈した巫女の口内に注ぎ込んでいく。  
 
「んぐっ・・・・んんっ・・・・・んん〜〜〜〜っ」  
 
喉を塞がれ汚らわしい精を食道に直接注ぎ込まれ、嘔吐することすら出来ずに不気味な粘塊を嚥下するしかない。  
未だ襲いくる絶頂感、そしてそれに対する敗北感に身を震わせながら、その精を受け止めることしか出来ず。喉の奥から押し寄せる嘔吐感にえづきながらも呼吸を確保するためにソレを飲み込むしかない。  
 
ズルリ・・・・  
 
どれほどその精を飲まされただろうか? 食道がぬめる粘塊に穢され、胃がおぞましい汚濁に満たされているのを感じる。  
 
「ゲホっ・・・・・ゲホッ」  
 
喉の奥を犯していた肉棒が引き抜かれ、解放された途端に押し寄せる酸素の渇望に必死になって穢れた唇に手を当て必死に咳込み、喘ぐ。  
 
「前を向け・・・・」  
「え・・・・?」  
 
間を置かずに掛けられた声・・・・その声に疑問を挟む暇さえなく反射的に顔を上げ、正面を振り仰ぐ。  
眼前に居座る未だ硬度を保ったままの肉棒・・・・呼吸するように開閉する鈴口・・・・目論見に気付いた時には遅かった。  
 
ドピュッ!!  
 
視界を覆い尽くす白の断幕・・・・ベチャリ・・・・音さえ立てて桂香の顔は獣の黄色味を帯びた白濁の精に穢される。  
飲まされた精に汚れる唇をさらに白く染め、整った美貌を粘塊が滴り落ち、黒く艶やかな長髪を黄白の汚濁に濡らした。  
 
ドピュッ!!  
 
2射目が胸元にあたり装束の白衣を獣の精が濡らし、穢す、巫女としての自分が何処までも堕とされていく・・・・。  
そこで満足したのかようやく私の背中を圧迫していた鵺が退いた。  
 
「・・・・いい顔だ・・・・」  
 
立ち上がる気力も湧かず四つ這いのまま虚ろな目で荒い息を吐く桂香の正面から鵺の顔が覗きこみ、美しい巫女を快楽に屈服させ、その体内と口と顔を汚した征服感に酔う。  
 
「あ・・・・っ」  
 
妖怪の囁きに呆然としていた顔に表情が戻り、焦点と輝きを失い曇っていた瞳に力が宿る。  
同時に自分が妖怪の与える快楽に屈した事を思い出し、精に濡れる唇を噛み締め、鵺の屈辱の視線から逃れるように顔を背けた。  
 
「くくく・・・・どうだ?巫女として封じてきた「女」を解放された気分は? 心地よかっただろう・・・・?」  
「だ、誰が・・・・あっ!」  
 
ぞろりと長大な舌が頬を舐める。その舌に付着した唾液とは違うぬめりを頬に塗りつけられる。  
 
「解るだろう?・・・・これはお前の・・・・」  
「いやっ!!」  
 
妖怪の言葉を必死に遮り、首を振る。腰まで伸びた黒い髪が揺れ、濡れた前髪から白い雫が僅かに飛び散った。  
 
「諦めるがいい・・・・」  
「ううん!!」  
 
醜悪な猿の顔が近づきあっという間に桂香の唇を塞がれる。  
驚愕に瞳を見開き、一瞬だけ硬直し、弾かれるように首を振って重ねられた鵺の唇を振り払った。  
袖口で汚された唇を拭うと、精の混ざった唾液を吐き出す。  
 
「強情な娘だ・・・・・いよいよ気に入った。だが約束だ。お前は抱かずに解放する。」  
「え・・・・?」  
 
意外だった。  
妖怪との口約束などほとんど期待もしていなかっただけに呆然と自分を辱めた妖怪を見上げる。  
 
「何を驚く? そういう約束だっただろう?」  
 
その視線を受け止めながら鵺はしかし狡猾な笑みを隠さない。  
 
「それに・・・・お前を抱かずとも次の獲物が自分から来てくれたようだしの?」  
「え、獲物・・・・? ど、どういう・・・・」  
 
鵺の言葉に不安が拭えない、いやな予感が消えてくれない。  
その言葉の意味を桂香が問い詰めようとしたその時だった。  
 
「お・・・・ちゃ・・・〜――――」  
 
ビクリ・・・・  
 
不意に夜の森に響いた聞き覚えのある声に桂香の身体が震える。  
 
――――まさか・・・・あの声は――――  
 
「来た様だな・・・・・」  
 
ニヤニヤニヤニヤ・・・・  
邪悪な笑みを浮かべる鵺が四つ這いのまま恐ろしい予感に震える桂香を置き去りにし、ゆっくりとその場を離れようとする。  
 
「ま、待って! ・・・・あうっ!」  
 
美貌を蒼白に染めて、桂香が必死に鵺を呼び止めるべく立ち上がろうとするが腰に力が入らず、そのまま地に伏してしまう。  
 
「・・・・どうした? もうお前は自由だ。去るがよい」  
 
静止の声に歩を止めるが振り向きもせずに冷徹な声を紡ぐ。  
 
「あ、あの娘(こ)を・・・・は、初花をどうするつもりなの・・・・?」  
 
答えなど聞かずとも解っている。この妖怪は自分の代わりに・・・・  
 
「決まっておろう・・・・お主を捜して愚かにも一人で森をうろつくお主の妹を代わりに抱くだけじゃ」  
「そ、そんな!」  
「愚かよのうお主を案ずるあまり一人で来るとは・・・・あの男と共に来ればワシも手を出せなかったじゃろうが、あの娘一人ではワシには勝てぬ」  
 
突きつけられた事実に桂香を絶望が包み込む。  
鵺の言葉は事実だ。幹也と初花ならこの鵺を退けることは出来ただろう。  
だが、獅子王を持つ自分を破ったこの妖怪を初花が一人で勝てる通りなど何処にも無い。  
 
「や、やめて! い、妹に・・・・初花に手を出さないで!」  
 
どれほど生意気だろうとも初花は大切な妹だ。それを妖怪の毒牙にかけるなど絶対に許容できるわけが無い。  
しかも初花は妖怪に敗北し自分を救いに来た・・・・自分のせいで・・・・  
 
「ほう・・・・?」  
 
初めて鵺が振り向きにやりといやらしい笑みを桂香に向ける。  
 
「妹を救いたいか?ならば・・・・解るな?」  
「う・・・・っ」  
 
言葉に詰まる。解っている・・・・この妖怪は妹を見逃す代わりに自分を抱かせろと犯させろと言っているのだ。  
 
「ワシはどちらでも構わぬぞ? お前も美しいが・・・・あの幼い娘もそれはそれでそそるしの」  
 
ニヤニヤニヤニヤ・・・・何処までも邪悪な笑み。  
卑劣な狡猾な妖怪の策略に絡め取られてしまったのだと桂香は今更ながら気付いたがもうどうにもならない。  
 
「わかり・・・・ました。」  
 
俯き、蚊の鳴くような声で桂香が呻く。  
 
「う〜〜〜ん? 何が判ったんじゃ?」  
 
底意地の悪い笑みを浮かべ、ゆっくりと鵺が四つ這いのままの桂香に近づき、更なる屈辱の言葉を要求する。  
 
ギリッ・・・・  
俯いたまま屈辱に奥歯を噛み締め、両手に握った土塊を手が白くなるほど力を込めて握り締める。  
 
「わ、私を・・・・は、初花の・・・・か、代わりに・・・・くっ・・・・」  
 
噛み締めた唇の端に血が滲む。  
自分の初めてをこんな妖怪に捧げる事、自分から求めて妖怪に抱かれる事・・・・何もかもが桂香の心を砕いていく。  
 
「初花の代わりに・・・・私を・・・・・・・・・・・・・抱いて・・・・・ください」  
 
目の端から涙が零れ落ち、ツッ・・・・・と頬を伝い落ちた。  
 
「くくくくく・・・・・くはははははは!!」  
 
美しくも格の高い巫女の屈服の言葉に鵺が天を仰いで哄笑する。  
 
「そうか・・・・抱いて欲しいか? ワシのものになるか?」  
「・・・・・・・はい」  
 
嗚咽を漏らして身を震わせ、俯いたまま顔を上げない桂香の後頭部を見下ろしたまま鵺が嘲笑を交えた言葉を紡ぐ。  
 
「くくく・・・・良かろう。こちらに尻を向けろ。安心しろ結界がはってあるからこちらから解除せぬ限りお主の妹はワシらには気付かぬ」  
「・・・・・・・はい」  
 
自身に選択枝は無い・・・・四つ這いのまま鵺に背中を向ける。  
 
「ふふふ・・・・可愛い尻よな」  
 
緋袴の上から尻の割れ目に鼻面をまた押し付けられ身体が小さく震えた。  
顔を柔らかい尻肉に押し付け、頬擦りしながら緋袴の布地の感触とともに楽しむ鵺に成すがままに耐え忍ぶ。  
 
「良い香だ・・・・清らかな巫女の、美しい少女の、そして濡れ蒸した淫らなメスの香りだ・・・・・くくく」  
 
清潔に洗濯した衣服に焚かれた香、戦闘によって流された汗、そして快楽に屈した証たる秘蜜の香り・・・・  
肺一杯に吸い込み恍惚とした表情で鵺は屈辱の言葉を背後から紡ぐが、それを拒絶することさえ今の桂香には許されない。  
 
シュルリ・・・・・  
 
蛇頭の尾がその口を使って器用に袴の帯を解く。  
渇いた音を立てて地に突いた膝のところまで落ちる緋の袴。ずり上げられる下半身を覆う白衣。  
そして最後に桂香の下半身を隠す純白の下着が剥ぎ取られる。  
 
「・・・・・・っ!」  
 
冷たい夜気がひやりとむき出しになった桂香の下半身を撫で、小さな呻きと共に背中が震えた。  
 
「どれ・・・・脚を開かぬか」  
「あっ・・・・・!」  
 
ヒクン・・・・  
屈辱に俯いていた桂香が跳ねるように喉を反らし屈辱の涙に濡れた顔で正面を仰ぎ見る。  
ヌメヌメと赤黒く光る舌が伸び、額を使って押し開いた太ももの間、尻の割れ目を通るとまたもゆっくりとその腹で桂香の秘唇を舐め始めた。  
 
「あっ・・・・んっ・・・・・くっ」  
 
望まずも絶頂に導かれ敏感になっているソコは簡単に舌の責めを受入れ、緩やかなその動きに綻び、ジワジワと快楽を生み出しながら唾液と内から溢れる蜜で濡れていく。  
 
「浅ましい巫女だのう・・・・先ほどワシの責めに気を遣ったばかりだと言うのに・・・・」  
「そ・・・そんな・・・・事・・・・はっ・・・・ン」  
 
恥辱の言葉責めに耳まで赤く染まった桂香が必死に反論しようとするが股下で水打つ音が唾音だけでない事が自分自身にも解ってしまい俯く。  
 
「準備は良いようじゃの・・・・それでは頂くとするか・・・・」  
 
鵺の言葉にも振り向かない。しかしその小さな背中は震え、奥歯を噛み締める音が小さく響く。震える両手は土塊を再びきつく握りしめた。  
 
「・・・・・っ」  
 
覆いかぶさってくる鵺の体熱と気配が白衣越しに背中に感じる。自分を抱く興奮に荒く臭い鼻息が耳を擽り、熱い何かが自分の濡れたアソコに押し当てられた。  
 
「生娘として最後に何か言う事はあるかの?」  
「・・・・抱きたければさっさと抱きなさい! 私はいつか絶対貴方を・・・・っ!」  
 
倒す! 鵺の囁きに怒りに満ちた瞳を背後の外道に向け、そう言いたかった・・・・だがその誓いが紡がれる直前その刹那  
 
ズプッ!  
 
桂香は鵺に貫かれていた。  
 
「あっ・・・・あ、あああああああああああ〜〜〜〜っ!!」  
 
可憐な唇から迸る絶叫。  
十分なほど濡らされていたとは言え、処女の桂香に鵺の規格外の逸物はきつすぎた。  
白い喉を反らし、瞳を見開いたまま、巫女は敗者の消える事無き烙印をその身と心に刻み込まれる。  
 
「くくく・・・・お望みどおりさっさと抱いてやったぞ?」  
「あっ・・・・痛っ・・・・くぅ・・・・」  
 
何の呵責も手加減も無く一気に処女膜を引き裂き、桂香の奥まで貫いた鵺は肉棒に伝わる桂香の中の感触と熱を存分に味わい、堪能し、嘲笑った。  
きつく握りしめた手がブルブルと震え、押し寄せる破瓜の激痛と圧迫感に呼吸すらままならない。  
 
「くくく・・・・犯してやった。あの獅子王の主たる巫女の初物をこのワシが奪ってやったわ」  
「ふっ・・・・ふっ・・・・」  
 
背後で愉快そうに笑う妖怪を桂香は涙の浮かぶ横目で睨みながら呼気を整えようと荒く息を吐く。  
自分の中に確かに感じる圧倒的な異物感と熱、そして痛みが否応無く実感させる。  
自分がこの妖怪に犯されたのだと・・・・この卑劣な外道に初めてを捧げ、処女を奪われ、純潔を散らされた・・・・・女にされてしまったのだと・・・・・  
 
「桂香よ・・・・」  
 
そっと生臭い息が耳元に吐きかけられ、愉悦に歪んだ声が鼓膜に響く。  
 
「まだまだ・・・・これからだぞ?」  
 
ズン!  
 
「ああああっ!!」  
 
言葉と同時に激痛と衝撃が桂香を襲った。  
桂香の中に侵入した肉棒が激しく突きこまれ、抜き出され、また奥まで突きこまれる。  
処女を失ったばかりの桂香の身体を激しい痛苦が遅い、圧迫感に息が詰まる。  
 
「っ・・・・痛っ・・・・痛いっ・・・・ぐうう・・・・」  
 
だが鵺の責めはそれだけに留まらない。  
鵺の背後で蠢いていた蛇頭の尾がゆっくりと桂香の腰へと近づいていく。  
 
――――え・・・・?――――  
 
激痛の中、後ろの窄まりに不意に感じた違和感。  
細く濡れたなにかがソコを擽っているような・・・・・  
 
「あっ・・・・くっ・・・・な、何を・・・・?くあっ!」  
 
襲い来る痛みに疑問を投げる事も反発する事もできない。その間も不浄の窄まりにチロチロと感じる優しい刺激は続く。  
 
――――な、なに・・・・?なんなの・・・・?――――  
 
不意にその刺激が消え、何かが窄まりの中心に押し当てられた。  
 
――――ま、まさか・・・・?――――  
 
嫌な予感にはっとなり振り向くよりも早く・・・・  
 
「あ、ああああ〜〜〜〜〜〜っ!」  
 
後ろの穴にまで何かが潜り込んで・・・・・くる。  
 
「くくく・・・・ここでも楽しませてもらうぞ?」  
「そ、そんな・・・くっ・・・・そんな所・・・・だ、駄目っ!」  
 
おぞましい事実と感覚に痛みさえ忘れて桂香が絶叫した。  
その間も侵入し蛇の頭は回転し、捻転しながら桂花の尻の奥に人では味わえない背徳の淫撃を捻じ込みながら、奥まで突き進んでくる。  
 
「くっ・・・・あっ・・・・く、苦し・・・・え?」  
 
最初に在ったのはただの異物感、そして圧迫された苦しさ。  
だが腸内に侵入した蛇の頭がその二股の舌を伸ばし、腸壁をくすぐりながら舐め始める。  
 
「な・・・・あっ・・・・何?・・・・・ああっ! 何・・・・な、何なの・・・・?」  
 
体内にチロチロと灯されていく異形の感覚。尾がうねりながら、舐めながら、ゆっくりと蠢き始める。  
それがジワジワと桂香を追い詰めていく・・・・痛みが苦しみが消えていく・・・・・。  
 
「そ、そんな・・・・う、嘘・・・・嘘よ!」  
 
肉体の痛苦が消えるほどに変わりに湧き上がる感覚・・・・認めない。認めたくない。  
 
なのに・・・・なのに・・・・・  
 
肉体を責めさいなむ痛苦が消えるほどに、心があげる苦しみと痛みが増してゆく。  
 
――――お尻が玩具にされるている。お尻が狂わされてしまう。お尻が・・・・気持ち・・・――――  
 
「あっ・・・・い、いや・・・・駄目・・・・そ、そんなところ・・・・駄目・・・・駄目なんだから〜〜〜〜〜っ!!」  
 
うねりながら突きこまれる蛇の尾に生える鱗が括約筋と腸壁と粘膜を削りながら人では味わえない禁断の、そして背徳と退廃の快楽を桂香の尻に仕込んでいった。  
前を貫かれる痛苦、後ろに教え込まれる人外の快楽。その相反する二つが共鳴し、増幅し、融合しながら前後から桂香を追い詰めていく。  
 
「どうじゃ? 人では味わえぬ深い深い快楽の味は? 人間どもが行う交わりなどワシら妖の行為と比べれば稚拙な児戯よ。お前に教えてやる。魔の愉悦を、人外の快楽を、妖と交わる悦びを!」  
「いやっ・・・・いやっ・・・・い、いらない。あっ! そ、そんなの・・・・ああっ!い、いらないから〜〜〜〜っ」  
 
いつの間にか長大な逸物に穿たれる痛苦も違和感も圧迫感さえ消えていた。  
変わりに押し寄せてくる壮絶な悦楽に誇りをかなぐり捨てて泣き叫ぶ。不浄の穴に無情に刻み込まれる忌むべき肛悦を必死に否定しようと漆黒の髪を振り乱し激しく首を振りたくった。  
 
「無駄じゃ無駄じゃ・・・・お主はもう戻れんよ。ワシに抱かれ、交わり、堕とされた女はもう並みの快楽では満足できぬ・・・・気付いて居るのじゃろ? 心の内から湧き上がる渇きを飢えを・・・・」  
「ち、違っ・・・・あっ・・・・違う・・・・そ、そんなの・・・・そんなの絶対・・・・あああっ!!」  
 
必死に逃れようとニ穴を貫かれながらも這いながら前に進む。  
 
――――妖怪に感じさせられたくない。お尻でイキたくなんかない。いやだイやだイヤだイヤダ――――  
 
自分の中に残る僅かな尊厳に縋った。自分の中の砕けた誇りの破片を必死で掻き集め、手折られた心を無心に継ぎ止めた。  
桂香の尻と鵺の腰がぶつかる肉の打ち合う音と粘りある水音が静かな夜の森に響き、桂香の中から溢れ出る秘蜜は地面を濡らして水溜りの様になっている。  
 
「くくく・・・・人であることに縋るか・・・・良いじゃろ。見てみい」  
「うっ・・・・くっ・・・・え?」  
 
背後から囁かれる声に誘われるままに仰ぎ見た桂香の焦点がボヤけはじめた瞳に映った見知った少女。  
 
「は、初花・・・・」  
 
いつの間に現れたのか? 鵺の言った結界のせいで初花にはこちらの姿が見えないのだろう。  
声も通さないのか初花の声は聞こえないが、必死に周囲を見回し名を呼ぶそぶりをし、姉である自分の姿を探しているようだ  
呆然としながらその光景を見つめる桂香を貫き、責めながら鵺が耳元で残酷な言葉を紡ぐ。  
 
「今から・・・・結界を緩める」  
「はぁ・・・・あ、ああっ・・・・な、何ですって・・・・?」  
「姿は見えぬし、気配も伝わらぬ、普通に話す分には声も聞こえんが・・・・あまりヨガリまくればどうなるか・・・」  
「な・・・・・っ?」  
 
蒼白になって背後を振り向く桂香を激しく突きこんで黙らせ、鵺は愉快そうに笑う。  
 
「ワシの声は聞こえぬが・・・・ふふふ聞かせてやれば良かろう。妹に犯されよがるお主の浅ましい声を・・・・」  
「そ、そんな・・・・あっ・・・・そんなぁ・・・・ああっ!」  
 
この妖怪はどこまで自分を嬲り、弄べばいいのか? 悔しさも悲しさも怒りも屈辱もなにもかもこの妖怪の掌の上で遊ばれているのを痛感する。  
 
「ほれほれ・・・・聞こえてしまうぞ? ほれっ!」  
「っ・・・・んんっ・・・・〜〜〜〜〜っ!」  
 
腰が回転を加えながら子宮奥を小突きあげ、尾がうねりを加えながら腸の奥まで捻じ込まれる。  
血が滲むほどに唇を噛み締め、骨が軋むほどに手を握り締めながら漏れようとする甘い鳴き声を必死に押さえ込もと儚く足掻いた。  
 
――――に、逃げて!・・・・は、初花。お、お願いだから・・・・逃げてぇ〜〜〜〜っ!!――――  
 
心の中で必死に絶叫し、懇願する。なのに声を届かせてはいけない、届かせるわけにはいかない。  
初花に気取られれば自分の痴態が知られるだけでは済まない。  
きっと初花は自分を救おうと自分を犯す鵺に戦いを挑もうとするだろう。  
 
そうなれば初花は・・・・初花まで・・・・  
 
「まったく頑張るのう・・・・ほれほれ! まだ我慢するか? まだ抗うか?」  
「っ・・・・っ・・・・・・〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」  
 
いやだ・・・・ぜ、絶対にそれだけは駄目だ。  
穢れた自分に人としての幸せはもう掴めない。堕ちた自分はきっともう光の世界には戻れない。  
心がどれだけ苦しんでも高ぶる身体は止まらない。お尻が狂わされ、あそこが淫らに作り変えられてゆく。  
破滅の時は一歩一歩確実に歩み寄って来ていた・・・・・  
それでも桂香は・・・・犯し尽され、穢し尽くされ、堕とし尽くされたのに・・・・妹を守ろうとする。  
 
――――さようなら・・・・初花・・・・お願い。幹也さんと幸せになって――――  
 
自分と同じ人に恋した妹、自分が初めて恋した人・・・・  
 
「お、お姉ちゃん・・・・?」  
 
――――・・・・・え?――――  
 
その時、聞こえるはずが無い声は響き、快楽に押し流されかけていた桂香の思考が停止した。  
目の前に驚愕の表情で自分を見つめる妹の姿。  
自分は見えないはずなのに・・・・声は聞こえないはずなのに・・・・・  
 
「そ、そんな・・・・ど、どうし・・・・」  
「おおおおおおおおおっ!!」  
 
その時、鵺が背後で高々と吼えた。腰を桂香の尻に叩き付け、貫ける最奥まで尻尾を捻じ込む。  
子宮の奥で何かが爆発するような錯覚と共に灼熱の粘塊が胎内に叩きつけられ・・・・桂香の心と魂は完全に屈服した。  
 
「あっ!!」  
 
ビクン!!  
 
虚を突かれた桂香にその怒涛の奔流に耐える術は無かった。  
 
「あ、あああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
惨めで、浅ましくて、淫らな負け犬の咆哮を上げ一溜まりも鳴く妹の前で絶頂を迎えさせられる。  
 
ドクン! ドクン!! ドクン!!!  
 
全身が壊れた機械の様に立て続けに跳ね上がる、背中が折れるほどに仰け反った。胎内を荒れ狂う白濁の精の奔流に全てが押し流されてゆく。  
 
ドクン! ドクン!! ドクン!!!  
 
背後で鵺は断続的に射精の奔流に腰を震わせ、繋がった桂香の中へと一滴残らず注ぎ込むべく跳ねる桂香の腰を逃がさぬように自分の腰を押し付ける。  
初花の前で犯される自分。妹の前で抱かれる自分。家族の前でイカされる自分。大切な人の前で孕まされる自分。  
桂香と言う人間が何処までも何処までも堕ちてゆく。心は手折られ、魂は穢され、身体は狂わされ・・・・  
 
「ああああああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
全身を襲う絶頂に次ぐ絶頂の嵐に桂香は心の奥で何かが砕ける音を聞いた気がした。  
 
ドサリ・・・・  
 
やがて解放された桂香の身体が糸が切れた人形の様に鵺の足元に崩れ落ちる。  
   
ドピュッ! ドピュッ!!  
 
倒れた桂香の背中に白濁が浴びせられ、漆黒の髪に白濁が飛び散る。白衣に緋色の袴に浴びせられ穢してゆく黄色を帯びた白濁の精。  
 
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」  
 
精に全身を汚され、自分の身体からも立ち込める濃い精の臭いに包まれ、桂香は全身の力を失って四肢を投げ出し荒い息を吐く。  
 
「お、お姉ちゃん!!」  
 
――――初花・・・・・お願い逃げて――――  
 
悲鳴に近い呼び声をあげながら駆け寄ってくる妹、背後で嘲笑う妖怪。  
 
「・・・・安心するがいい。お前の妹も美味しくいただいてやる」  
 
全てが遅い。全てが無駄だ。言葉にならない願いは届く事は無く。桂香の意識は絶望と共に闇へと堕ちていった。  
 
<完>  
 

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