「ふぅ・・・・」  
 
桂香は降ろした便座に腰掛け、息を吐くと身体の力を抜いた。  
ここは桂香の通う女子高。最新式の洋式トイレに腰掛け用を足そうとする桂香の顔はしかし暗かった。  
 
「うっ・・・・くっ・・・・」  
 
下腹に力を込める。我慢し続けた便意に苦しめられた腹痛は引いてゆき解放の快感と共にやがて排泄の瞬間が訪れる。  
 
ポチャン・・・・  
 
「あっ・・・・うんっ」  
 
排泄物がトイレに着水する音、しかしそこに訪れるのは人ならば誰しも感じる排泄の開放感などではなかった  
菊座を排泄物が通り抜けるたびに奔るおぞましい淫悦。あの日以後、桂香の身体は時折背徳の淫欲に熱く疼く。  
 
ポチャン・・・・  
 
「う・・・・くぅ・・・・ううん!」  
 
トイレに着水する音が個室に響くたびに身体は高ぶっていく。  
震える身体は俯き。固く閉じられた眼瞼が細かく震える。血が滲むほどに唇は噛み締められ、自然に漏れようとする甘い鳴き声を押し込めた。制服のスカートの上に揃えた拳を固く握り締め自分を苛む感覚に耐える。  
 
「くくく・・・・随分いい声で鳴くではないか?」  
「・・・・え?」  
 
ポチャン・・・・  
 
「あうん!」  
 
不意に背後から掛けられた声に巨を突かれた瞬間。迸った肛悦に思わず甘い声が漏れ背中を反らせる。  
その瞬間、逆さになった視界に映る嗜虐に歪んだ河童の顔。  
 
「な、なんで・・・・?」  
 
スッ・・・・呆然と見上げる桂香に構わず、河童が桂香との身体の間を遮る便座の蓋を力任せにへし折り放る。  
遮るもののなくなった桂香の背後に立つとセーラ服の上から胸の膨らみをその水かきのついた両手で掴んだ。  
 
「や、やめ・・・・」  
 
キュルルルッ  
 
「う・・・・くうっ」  
 
立ち上がろうにも未だ激しく便意を訴える身体は便座から立ち上がる事を許さず、何より武器も持たず、パンティを膝まで下げ座ったような状態で妖怪に抵抗など出来るわけもない。  
 
「ふふふ・・・・いいのか?騒げば人が来る。お前の恥ずかしい姿を曝す事になるぞ。もっともただの人など何人こようと俺の敵じゃないがな。」  
「くっ・・・・ひ、卑怯者・・・・」  
 
ゆっくりとセーラ服の上から胸を捏ね回されながらも背後の化け物を睨み据える。  
頭上にある白い皿、水かきのついた手、暗緑色の肌と背中に背負われた亀の様な甲羅・・・・伝説の水妖 河童。  
 
「くくく・・・・気丈だな。桂香・・・・」  
 
水かきのついた片方の手を胸から離し桂香の顎をしゃくり、その不気味な妖光を放つ眼が桂香を上から覗き込む。  
 
「だがこの前もその身体に教えてやったはずだぞ? お前は俺には勝てない事を・・・・」  
「く・・・・っ」  
 
屈辱に頬を染め、河童の侮蔑と好色の視線から捕まれた顔を僅かに背けた。  
数日前、退魔の際に敗北した桂香はこの水妖に敗れた。そして妖怪に敗れた巫女の例に漏れずこの河童に抱かれたのだ。  
処女のまま尻を貫かれ純潔を散らされた自分。妖(あやかし)に不浄の穴を貫かれる背徳の性交のもたらす快楽に屈し、浅ましく鳴いた自分。  
屈辱の記憶を呼び起こされ唇を噛み締める。巫女として女として人として敗北したあの日から屈辱を果たそうと腕を磨いたというのに自分はまたこいつに・・・・  
 
「それともまた俺に抱かれたいか?」  
「くっ・・・・だ、誰が!」  
 
河童の侮蔑の言葉に、反らしていた視線をキッと鋭いモノに変えて叩きつける。  
 
「ふふふ隠すな隠すな」  
「あ・・・・っ!」  
 
背後から力強く引き寄せられると河童の逞しくも生臭い胸の中に背中から倒れこみ抱きしめられる。その生臭い獣臭を思わず吸い込み、恐怖と自分でも気付かぬ僅かな期待に身体を震わせた。  
 
「は、離しなさい!」  
「ふふふ・・・・どうした? まだ何もしていないと言うのに随分と濃いメスの香りがするぞ? もう濡れているのか?」  
「な・・・・っ!?」  
 
セーラ服の肩を強引に抱き寄せ、細い首筋に顔を寄せると河童がわざと大きく鼻を鳴らして息を吸い込み、嘲笑と共に侮蔑の言葉を紡ぐ。  
 
「ふざけた事を・・・・あっ!」  
 
あまりの恥辱に吹き上がる怒りのまま言葉を叩きつけようとした桂香の身体がギクンっと大きく震え硬直した。  
河童の水かきのついた手が便座に腰掛ける桂香の後ろの窄まりを的確に突いたのだ。不浄の恥穴から迸った電流に撃ち抜かれ目と口を見開いて硬直する桂香の顔を横目で見ながら河童が笑う。  
 
「くくく・・・・ここも随分と敏感になったな。初めて貫いてやった時あれだけ痛苦に泣き叫んでいた乳臭い小娘がこうまで淫らに美しく咲くとはな。ここの悦びを教えてやった甲斐があるわ」  
「だ・・・・黙りなっ・・・・あっ・・・・さ、い・・・・」  
 
クリクリと加えられる鮮烈な淫撃。見えない急所を指でほじくられ、くすぐりぬかれる。  
背徳の恥悦が背筋を稲妻と化して駆け上がり、桂香の怒りを苦しみを悲しみを打ちのめし、揺さぶり、痺れさせる。  
 
「こ、こんな・・・・こんな・・・私・・・・私・・・・また・・・・」  
「ほれどうした・・・・排泄の途中なのだろう? 続きをやれば良かろう」  
 
屈辱とおぞましい感覚に震える桂香の後ろの窄まりから指を離し、その指先を桂香に見せ付けながら美味しそうに舐め、さも当然の様に排泄ショーの続きを促した。  
 
「あ、貴方は!」  
 
グイッ!  
キュルルル・・・・・  
 
「う・・・・くぅ・・・・」  
 
セーラ服の上から河童に乱暴にお腹を押され下腹から響く異音。身体は桂香の意に反して排泄の欲求を腹痛を伴い訴え続ける。再び両の胸をゆっくりと揉まれる。立ち上がる事は許されず。助けを呼ぶ事も今の状況では出来ない。  
 
「さあどうした?」  
「・・・・・・っ」  
 
それに、人として暮らす以上どうしても避けることの出来ない絶対の欲求だ。いつまでも我慢など出来るわけもない。  
何より便意に苦しんでいるような状態では反撃さえ叶わない。人としての尊厳を穢される恥辱と退魔の使命の狭間に迷い。やがて意を決し限界に来た便意を屈辱に唇を噛み締めながら解放する。  
 
ポチャン・・・・  
 
「く・・・・・っ」  
 
着水する音に否応なく妖怪に排泄を見られている自分の現状を突きつけられ、羞恥に紅潮した顔を背け身体を震わせる。  
そんな桂香を背後から伺うように覗き見、河童は桂香の形良い胸を脇の下を通した両の手でゆっくりと大きく揉み回しはじめた。  
 
ポチャン・・・・  
 
「う・・・・ふぅ・・・・ン・・・・んん」  
 
我慢し続けた便意と、背後の河童に教え込まれた肛悦に餓(かつ)えた身体は排便の感覚にさえ高ぶり続ける。  
もともと排便の快感は人であれば大なり小なり存在するが、だがこれは明らかに次元が違った。  
桂香にとって長い長い排泄と言う名の拷問。  
 
ポチャン・・・・  
 
「ん・・・・くぅ・・・・」  
 
それに一度、河童に抱かれる事で性の悦びを教え込まれた桂香の身体は背後からの胸への責めさえ緩やかな快楽として受け止め始めていた。  
 
「随分と気持ちよさそうだな・・・・ふふふ俺に抱かれてから尻穴を自分で慰めたのではないか?」  
「そ、そんな・・・・あうっ・・・・ち、違・・・・うっ・・・・違う」  
 
ゆっくりと胸を嬲りながら背後から囁く妖(あやかし)の言葉に桂香は耳まで紅くなり、顔を俯けたまま首を左右に振る。腰まで伸ばされた漆黒の髪が制服の背で大きく揺れた。  
 
「くくく・・・・そうか、そうか」  
 
うなじまで紅く染めた桂香の動揺に河童が薄く笑う。妖怪に自分の恥ずべき行為を悟られた事を知り恥辱に戦慄いた。  
 
――――悔しい――――  
 
この妖(あやかし)に後ろの穴を犯され貫かれてからだ。アソコの浅ましい欲求に身体が時折切なげに疼く。  
不浄の行為に対する恥じらいと背徳感と自己嫌悪に苛まれながらも耐え切れず指で尻穴を初めて慰めた夜。  
惨めだった。情けなかった。悔しかった。それからも思い出したように疼く自分の淫らな身体を叱咤し、戒め、時間が自分の狂った身体を癒してくれるのを待とうと足掻いた。  
 
――――でも・・・・でも・・・・でも・・・・――――  
 
それも無駄だった。  
 
「ん・・・・くっ・・・・あぁ」  
 
胸の膨らみが大きく円を描いて動き、そこからじわじわと湧き上がる淫熱に浮かされ、いつしか桂香の身体から力が抜け、背後の妖怪の成すがままに任せ、ぼんやりと潤んだ瞳で虚空を見つめ妖怪の胸板に背中を預ける。  
 
ポチャン・・・・  
 
モジモジと両膝が切なげに擦り合い、僅かに脚の間から湿った音が響いた。  
 
時が経つほどに羞恥も屈辱も押しのけて心は背徳の恥悦の渇きを訴え、熱に浮かされ疼く身体は快楽に飢え四六時中自分を苛む。  
身体の奥深くに消えることなく刻まれた背徳と退廃の魔悦。手折られた心と屈服させられた魂に刷り込まれた肛悦への渇望は時間による風化さえ許さない。  
 
「くくく・・・・それで、満足できたか?」  
 
胸をゆっくりと捏ね回し続けながらの河童の問いに小さく身体が震える。  
ニヤニヤニヤニヤ・・・・嗜虐の笑みを浮かべ恥辱に震える桂香を見下ろす妖怪は更なる残酷な質問を投げかけた。  
全てを見透かされた桂香は無言で顔を俯け、小さく啜り泣く。  
 
「・・・・・っ」  
 
そう・・・・屈辱にまみれ、欲望に負け、泣きながら慰めた身体はそれでも決して満足出来なかった。  
無知で、臆病で、稚拙な桂香の指戯などでは、この妖(あやかし)に不浄の穴へと無情に教え込まれ、刻み込まれた快楽の傷は癒せず慰める事さえ満足に叶わなかったのだ。  
 
ポチャン・・・・  
 
「んん・・・・はぁ・・・・」  
 
その間も排泄物が後ろの窄まりを抜けるだけで迸る甘美な電流。甘い声を抑えようと左手の人差し指を咥え、右手は膝の上に置き固く握り締める。ゆっくりと揉まれる胸の膨らみの動きにあわせセーラ服が揺れた。  
自分の通う女子高のトイレの中で妖怪に両胸を揉まれながら排便の快楽に悶える自分の姿が、目を閉じてさえ鮮明に脳裏に浮かび、閉じられた目の端から涙を零した。  
 
ポチャン・・・・  
 
「うっ・・・・くっ・・・・」  
 
沼の中で背後から河童に突き犯され、その際にも散々揉み嬲られた胸の膨らみは既に芯が抜け自在に河童の手の中で面白いほど形を変え、後ろの穴から沸きあがってくる恥ずかしい悦楽と溶け合いながら快美の電流を桂香の脳へと送り込む。  
緩やかに形を変え捏ね回される膨らみの柔らかさを楽しみながら河童は胸への責めを続けていった。  
 
ポチャン・・・・  
 
「あうん!」  
 
そして・・・・無限とも思える時間が過ぎ、最後の排泄が桂香の窄まりを抜け、水音を立てた。  
思わず背を反らして背後の河童の肩に後頭部をぶつける、そのまま妖怪の胸に背中を預けもたれ掛かる。  
固く閉じ合わさっていた膝が脱力し、その上に置かれ血の気が引くほど握り締められていた両の拳は身体の脇に力なく垂れ、荒い呼吸に合わせ搖れていた。  
 
「はぁ・・・はぁ・・・・お、終わった・・・・」  
 
ようやく終わりを告げた拷問。しかしその油断が破滅を招く。そう何も終わってなどいないのだから・・・・  
便座から立ち上がろうとする桂香。それを眺めていた河童の指が触れた御手洗のウォッシュレットの冷水ボタン。  
 
「ああああああっ!!」  
 
菊座に叩きつけられた冷たい水撃は、散々に高められていた身体は、油断していた桂香に呆気なく止めを刺し・・・・一溜まりもなく気をヤらされる。  
僅かに浮かせた腰が便座の上に尻餅をつくように落ち、再び背後の河童の胸に倒れこみ背中を預けた。  
 
ジョロロロロッ・・・・  
 
同時に脱力した身体から尿が排出されてゆく。  
壮絶な恥辱が湧き上がり、排泄と共に誇りや尊厳までも一緒に押し流されていくかの様な開放感。  
 
「あ、あ、そ、そんな・・・・あああああああああああああああああああああっ!!!」  
 
そしてソレが引き金となって決壊した理性の堰は、最早止められず桂香は自分の通う女子高のトイレの中で恥ずべき絶頂に達した。  
 
「くくく・・・・ただの水に気をやるとはな」  
「私・・・・私・・・・っ」  
 
そんな桂香を笑って見下ろす河童に、桂香は自分を嬲った相手を屈辱の涙に濡れた瞳で見上げる。  
そして、あまりに浅ましく変わり果てた自分の身体と心に便座に座ったまま俯くと桂香は啜り泣いた。  
 
「ううんっ!!」  
 
そんな桂香に追い討ちをかける様に背後から腕が引かれ、河童の胸の中に抱きすくめられる。  
そのまま河童に唇を奪われ、生臭い吐息と唾液を口内に注ぎ込まれ飲み下されてしまい。侵入してきた青黒い舌に口内を蹂躙され、舌を絡め取られた。  
 
「んっ・・・・んんっ!」  
 
手が桂香の肩に回されきつく抱きしめられるが振り払う気力が湧かない。  
口内は喉の奥や歯の一枚一枚の裏や間まで舐め穢され、次々と口内に注ぎこまれた生臭くおぞましい河童の唾液に胃が満たされ穢された。  
 
「ん・・・・ん・・・・う・・・・ん」  
 
スルリ・・・・  
便座の隙間から滑り込ませた手がお尻の中心・・・・不浄の窄まりに触れた。  
 
「んんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」  
 
隠し切れない甘美と歓喜の響きに濡れた浅ましい泣き声は皮肉にも塞がれた唇によって外に漏れる事はない。  
直接指に触れられ、くすぐられ、抉られ、貫かれる悦び。鮮烈な雷光は遠慮も容赦も微塵さえなく、未だ儚く足掻き抵抗し続ける哀れな桂香を打ちのめした。  
 
「んん、んん。んんん!ん〜〜〜〜〜〜〜っ!」  
 
弱弱しく首を左右に振り、見開かれた目から涙が零れ落ちて宙に舞う。  
散々解され、以前の肛交で淫らに開発され尽くしたソコは嬉々として河童の指を受入れ咥え込み、桜色の括約筋がキュッキュッと美味しそうに妖の指に喰いついた。  
 
――――だめ・・・・駄目・・・・駄目ぇ・・・・――――  
 
見えなくても解るほど激しく蠢く河童の手。滲み出てきた腸液。指が引き抜かれ、押し込まれ、回転するたびに湿った音が当たりに響く。  
口虐と肛虐・・・・上下からジワジワと沸き上がる異種の悦楽に桂香が溶かされてゆき、膝はガクガクと震え、もう立ち上がろうと足掻く事さえ出来ない。  
 
「ぷはぁ・・・・」  
 
長い人外との口づけが、口交がようやく終わり解放される唇。交じり合った桂香と河童の唾液が糸を引き、互いの口を銀の橋が継ぐ。  
 
「はぁ・・・・はぁ・・・・あぁ・・・・」  
 
淫らの熱に浮かされ、潤んだ瞳で今も自分の恥穴を辱め続ける背後の妖怪を見つめるその姿に人に仇名す魔を調伏する凛々しき巫女の姿は既にない。  
そんな桂香をしばらく黙ってみていた河童が便座に腰掛けたままの桂香のスカートを捲り上げる。  
 
「・・・・え?」  
 
絶望に打ち拉がれていた桂香がまだ何も終わっていない事に気付き、顔を上げた時にはすでに次の辱めは始まっていた。  
 
ペロリ・・・・  
 
「あ・・・・っ!」  
 
弾かれるように俯いていた桂香の顔が上がる。  
 
「な、なに・・・・を? あっ!」  
 
長く伸びた河童の赤黒い舌が未だ無防備に剥き出しになている不浄の穴へ伸びゆっくりと擽る。  
なま暖かいものが桂香の不浄の恥穴の入り口にゆっくりと触れ、ゆるやかにそれが入り口の皺をなぞり始める。  
 
――――こ、この河童、私のアソコを舐めている・・・・の?――――  
 
「い、イヤ、そこ・・・・汚い・・・・」  
「汚くなどない・・・・ふふふ、桂香の味だ。美味だぞ」  
「そ、そんな・・・・」  
 
慌てて便座から立ち上がろうと中腰になるが、セーラの夏服の短い袖から伸びる両手の肘を背後から水かきのついた両手で掴まれ便座に無理矢理座らされ、便座が高い音を立てた。  
 
「あっ・・・・くうっ」  
 
不浄の穴だ。むろん毎日入浴時に綺麗に洗っているとは言え、それを妖怪に触れられるどころか舐められる。  
しかも今自分は排泄したばかり、想像を絶するおぞましさだった。おぞましい・・・・はずだった。  
 
「や・・・・めっ・・・・あうっ!!」  
 
舌の先端を蕾の中心に押し当てゆっくりと揉みこんでいく・・・・  
しわを伸ばし、繰り返し撫で、ほぐすような動作を続けた。以前の性交で散々に嬲られ、今また排泄と指により高ぶり緩んだそこは、河童の舌がもたらすおぞましい感覚をたやすく背筋を走る電流に塗り替えてしまう。  
 
――――こ、こんな・・・・私・・・・―――  
 
知らず腰が浮き上がる。信じられないほど呆気なく快楽に崩れ落ちる自分の身体に戸惑い、狼狽し、喘いだ。  
 
「くくく。我が子を産んでいないところを見ると浄化したのだろう? あの男に抱かれてどうだった?」  
「・・・・・っ」  
 
舌の動きは休むことなく、舌を伸ばしたまま喋ると言う器用な行為を河童は行う。  
 
浄化・・・・聞こえは良いが女性の体内を穢す妖怪の精を男性の精をその身に受けて中和する事。  
つまり・・・・  
 
「どうだった? この俺だけでなく惚れたあの男にも尻を開いたのだろう?」  
「くっ・・・・だ、黙りなさい!!」  
 
火花が散るほどに怒りの光を放つ瞳を殺気を乗せ、自分の尻に顔を埋め嬲る憎んでも憎みきれない妖怪に叩きつける。  
あの日、自分の恋は終わった。思いを寄せていた幹也との初めての思い出が妖怪に穢された自分の・・・・あんな所で・・・・  
踏みにじられ砕け散った切ない想い。辱められ汚された淡い恋の終焉。知らず涙が零れ落ちる。  
 
「あっ!た、倒す・・・・貴方は絶対私が・・・・くぅっ・・・・」  
「くくく・・・・威勢が良いな。いいだろう殺してみろ・・・・」  
 
舌はゆっくりと皺の一枚一枚を伸ばすように繊細な動きで蠢き、時折固く尖がらせた舌先が菊座を引っ掻く。ジワジワと痺れるような淫悦と思い出したように鋭く迸る淫撃を桂香の不浄の箇所へと送り込んでくる。  
否応無くかつて施され、教え込まれ、刻み込まれた後ろの悦びが思い出してしまう。頭でいくら否定しても堕ちた身体は憶えこんでいた。  
 
「お前のこの美しい身体をまた存分に味わえるならそれも悪くはない」  
「や、やめ・・・・はぁ・・・・こ、こんな・・・・こんな・・・・」  
 
狂おしいほど憎いのに、殺したいほど増悪しているのに、自分の仇、自分を辱め堕とした憎き妖怪の舌で尻穴を舐められ感じてしまう身体が憎い。  
震える両足が快楽を堪えようと開き、両膝を繋ぐ白いショーツがそれに併せて伸びる。押し寄せる屈辱の肛悦に全身を震わせた。  
 
「くくく・・・・どうした? 何か舌に伝ってくるぞ?」  
「あっ、ああっ・・・・・え?」  
 
クリクリと舌で尻をほじられながら、自分を辱める妖(あやかし)に背中を反らして震える桂香に尻の下から囁かれ告げられる事実。  
 
ポタリ・・・・  
 
スカートに隠された便座の中に幾度目かの雫・・・・桂香から溢れた恥ずべき蜜が滴り落ちる。  
散々に辱められた後ろとは対照的に残酷なまでに放置され続けた秘部。嬲られてもいないそこすらも切なく疼く。  
悲しいほどに焦らされたそこは涙を流して哀切を訴え、涎を垂らして渇きを訴える。  
 
「くくく・・・・甘いな。桂香の蜜は随分と甘露な事だ」  
 
それが脚の間を伝い、後ろを嬲る河童の舌まで濡らしていた。  
 
「う、嘘・・・・! くううっ!!」  
 
否定の言葉は脚の間を通って前に回った舌に潤んだ秘唇を一舐めされるとあっけなく弾け、屈する。  
放置されたそこに始めてもたらされた淫悦に背中を反らせて桂香は悦び喘いだ。  
 
「まったく、尊厳だとか誇り(プライド)だとかそんなつまらないものがお前を苦しめる。」  
 
青黒い舌がゆっくりと上下に動き、桂香の秘裂に沿って這い桂香の恥ずかしい雫をその長い舌に絡ませてゆく。  
敏感なヒダが粘膜が上下に動くナメクジの様なソレに舐められ、擽られ、散々に焦らされたソコにもたらされる淫悦に腰が溶け落ちそうになる。  
 
「あっ・・・はあっ・・・・だ、だって・・・・あぁっ・・・・だって・・・・あああっ!」  
 
個室に響き渡る舌打つ唾音と滴る桂香の愛蜜が奏でる淫らの協奏曲(コンサルタント)が桂香の鼓膜を震わせ、脳を痺れさせる。  
 
「ほれ・・・・」  
「え?・・・・んああああっ!!」  
 
舌が・・・・侵入してくる。  
散々に舐められ緩んだ後ろの穴にぬめる舌が深々と捻じ込まれ、迸った淫悦に桂香が弾かれるように天を仰ぐ。  
桂香の中に入ってくる指とは違う生暖かい、そしてナメクジの様に柔らかいソレが桂香の中を嘗め回す。  
 
「や、やめ・・・・あああ!」  
 
桂香の中がどんどん濡れていく。汚らわしい河童の唾液で濡らされていく。  
乱れて漏れる甘く切ない吐息を整える事も出来ず、未だ続く舌虐の生み出す肛悦に乱れ、喘ぎ、悶え、踊る。  
なのに・・・・  
 
――――切ない・・・・――――  
 
舌によって送り込まれる肛悦に脳を痺れさせ、全身を支配されながらも、しかし桂香は心と体の内から沸き立つ渇きを覚えていた。  
 
「・・・・あ・・・・ああ・・・・んん・・・・」  
 
もどかしげに後ろの穴を辱められている腰が勝手に左右に揺れる。  
 
――――あ・・・・ああ・・・・――――  
 
違う。あの日自分がこの妖怪に徹底的に叩き込まれ、教え込まれ、魂の奥底にまで刻み込まれた肛悦はこんなものじゃない。お尻の穴から自分は全てを支配され、屈服させられ、隷属させられたあの人外の魔悦。  
 
あのおぞましい・・・・あの狂おしい・・・・あの・・・・あの・・・・  
 
ズルリ・・・・  
 
「あうん!」  
 
舌が勢いよく引き抜かれ菊座が抉られ擦られ甘く囀らされた。  
 
「欲しいか?」  
 
桂香の尻から顔を上げた河童が、桂香の前に回ると前屈みになり荒い息に背中を揺らす少女を見下ろし尋ねる。  
心の奥底まで見透かされているかのような絶妙なタイミングでの言葉に俯く桂香の背中が震えた。  
なにが? などと問うまでもない。自分の身体が渇望し、目の前の妖怪が望む行為。  
 
「・・・・・っ」  
 
腕を引かれ便座から今度は無理やり立たされる。  
力の入らない脚がふらつき、そのまま妖怪の胸に倒れこんだ。  
 
「欲しいか?」  
 
再度耳元で囁かれる。  
恐る恐る縋りついていた胸板から顔を離し、頭上の河童を揺れる瞳で見上げる。  
 
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」  
 
好色にぎらつく目が自分を見下ろす、ようやく立ち上がる事が出来たが、妖怪に両肩を掴まれ支えられ辛うじて立っているだけ、ショーツは未だ膝までずり下げられたまま上げようとする気力さえ湧かない、  
スカートからすらりと伸びた白い太股を恥ずかしい雫が重力に従い伝い落ちでいく。  
 
「どうした・・・・?いやならば否定するが良い」  
「・・・・あっ」  
 
潤んだ瞳で見上げたまま無言で立ち尽くしていた桂香の顔が小さく震え反り返る。  
右手が桂香の背後に回され、散々に嬲られた不浄の恥穴を指先で擽り始め、逆の手が腰まで伸びる漆黒の髪を掬い撫で付け、指に絡めて弄んだ。  
 
「あ・・・・あ・・・・」  
 
緩やかに緩やかにそこに加えられる淫撃が桂香の中に消えることなく燻っていた情欲の火をゆっくりと煽る。  
未だ満足させられていない身体。自らの指でも、恥ずかしい排泄行為でも、忌まわしい河童の指や舌でも消えなかった渇きに知らず唾を飲み込む。  
 
「わたし・・・・わたしは・・・・」  
 
赤児をあやす様に優しく撫で付けられる漆黒の髪。胸板に押し当てられた顔がフルフルと弱々しく左右に振られる。  
明確な拒絶の行為ではない。身体の奥から沸き上がる肉欲の誘いに迷い戸惑う小さく儚い足掻き。身体の脇に力無く垂らされた両手がスカートの裾を握り締め震える。  
 
「私は・・・・・」  
 
いつしか指も尻穴を浅く貫いたまま動きを止め、その主ともども桂香の様子を伺っている。  
 
――――何を迷っているの? 欲しいんでしょう・・・・?――――  
 
心の中で冷たい目をした私がこちらを見ながら嘲笑した。  
だって、そんな・・・・私が・・・・この妖怪に・・・・  
 
――――今更、清楚ぶるのも辞めたら? あんなによがりまくって、乱れまくって・・・・淫乱巫女のくせに、ほら、貴方の身体もこんなにこの人に抱いて欲しがってる・・・・・――――  
 
そう、中断した刺激に指を咥え込んだ不浄の穴が切なげに疼き、まるで動いて欲しいと言わんばかりに指を締め付け、美味しそうに租借し続けている。  
 
カリッ  
 
「あ、あああああああああ〜〜〜〜っ!!」  
 
迷い抗う桂香を急かすように指先が僅かに動き腸壁をその爪先で引っ掻かれた。それだけで巫女は背を仰け反らせ、浅ましメスの鳴き声をあげさせられる。  
 
「ほらほら・・・・どうするんだ? 桂香」  
「あっ・・・・やっ・・・・いやぁ・・・・ああっ!」  
 
カリ・・・・カリ・・・・カリ・・・・  
指先が小さく動き、敏感な粘膜を掻きくすぐる度に身体は震え、腰は小さく跳ねる。なのに決して満足できない。  
奥底で燻る性の残り火は燃え上がる事はなく。じりじりと桂香の身体を焦がし、焦らし、苛んで行く。  
 
――――欲しい・・・・イヤ! 欲しい・・・・・駄目! 欲しい・・・・・駄目ぇっ!!――――  
 
スカートから離した両手が縋るように河童の胸板に指を立てて掴まった。河童の顔を仰ぎ見る桂香の目は、その大きな瞳におぞましい河童の魔眼を映し切なげに揺れ潤んでいる。  
喘ぐ様に口が僅かに開き、何かを言いかけて迷い、躊躇し、唇を噛み締めた。  
 
――――も、もう・・・・もう私・・・・――――  
 
ズルリ・・・・指があっさりとあそこから引き抜かれる。  
河童の両腕から解放された桂香の身体が大きく痙攣し、支えを失ってずるずると滑り落ち、両膝と両手ををトイレの床に付くと荒い息にその背を揺らした。  
 
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」  
 
涙に濡れた顔を自分を見下ろす河童を見上げた。  
 
「あ・・・・・」  
 
その瞳に眼前のわずか数十cm先に猛々しく屹立する妖怪の男根が映る。潤んだ瞳が揺れ、顔を恥じらい迷うように横に背ける。なのに、濡れた瞳はそこから逸らせない。小さく喉が鳴った。  
震える眼瞼を閉じると膝立ちのまま河童に縋りつき、顔を俯け小さく呟いた。  
 
「・・・・お願い・・・・します。私を・・・・抱いて・・・・ください。」  
 
蚊の鳴くような声。しかし桂香が妖怪をついに自ら求めた瞬間だった。  
 
「くくく・・・・そうかそうかその願いかなえてやろう」  
 
河童は桂香を横抱きにし、便座に腰を下ろすと桂香を後ろから両足を広げ、太ももを支えるように抱え持ちゆっくりと桂香の腰を自らの上に降ろした。  
背後から抱きすくめられ桂香が身をすくませる。熱いものが不浄の穴に押し当てられているのが解り、犯される恐怖と後ろを穢される屈辱と、ソレをはるかに越える肛悦への期待に身体が震えた。  
 
「力を抜け・・・・」  
 
そんな桂香の背後から耳元に口を寄せ河童が囁く。  
かつて自分を抱いた時、桂香の儚い抵抗など物ともせずに道すらついていなかった桂香のソコを犯し貫いた河童。  
一度開発し尽くされ、いままたほぐされ切ったソコを貫くなどこの妖怪にとって容易い事のはずなのに、あえて力を抜くように告げる河童の真意。  
わかっている・・・・この妖怪はこうやって自ら身体を開く事に苦悩する自分を見て喜んでいるのだ。  
 
「・・・・はい」  
 
ソレが解っているのにこの屈辱の要求に桂香は抗えない。小さく呟くと首を垂れて頷く。  
かつてこの河童に身体に教え込まれた様に吐息を大きく吐き出し、緊張に強張る体の力を抜いた。  
 
「くくく・・・・いい娘だ」  
「う・・・・ん・・・・」  
 
ぺろりと青黒い舌が背後から桂香の首筋を舐め上げ、思わずそれに応え喉を反らせて甘く鳴く。  
身を反らせ、喘いだ拍子に後頭部が河童の肩に当たりそのまま力なくもたれ掛かる。たったそれだけの事なのに身体は敏感に反応してしまい身体の奥から溢れる蜜で濡れてしまう。  
 
「ご褒美だ・・・・桂香」  
 
自分を背徳と退廃の地獄へと引き擦り込む獄吏の非情な宣告が囁かれる。  
全身が大きく震え、桂香は唇を噛み締めると、覚悟を決めたように目を閉じた。  
 
ズルリ・・・・  
刹那の抵抗さえなく。まるで鍵穴に鍵でも差し込むかのように河童の巨根は一瞬で桂香の恥穴に滑り込んだ。  
 
「は・・・・・・・・っ・・・・・・・・あ・・・・・・・・・っ」  
 
天を仰ぎ、目を見開く。大きく口を開くと深々と吐き出される充足の吐息。  
なにが力を抜けだ。抵抗・・・・? そんなものが何の役に立つと言うのだろう。  
圧倒的と言うも生温い絶対的な快感、充足感、陶酔感。  
 
「あ、あ、ああああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!」  
 
尻穴に挿入された。たったそれだけでかつてないほど高く絶頂に放り上げられた。  
巨根を尻穴に捻じ込まれる。たったそれだけでかつてないほど深い魔の悦獄に叩き堕とされた。  
 
「ようやく気付いたようだな」  
 
妖怪の囁き。そう今頃気付いた。ようやく気付かされた。やっと・・・・気付けた。  
あの日、あの晩、あの時・・・・この妖怪に抱かれたあの交わりで全ては終わっていた。自分の身体はもうこんなにも狂わされていた。堕とされていた。変えられてしまっていたんだ。  
 
「そう、お前はもう俺のモノだ」  
 
自分の身体はもうこの妖怪の性の玩具に成り下がっていた。自分のお尻はもうこの妖怪の快楽の道具に作り変えられていた。  
 
「ああああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
絶頂が止まらない。降りてこれない。さらなる高みを目指して身体は何処までも高く飛翔して行き、心は何処までも深く昏い無明の闇へと堕ちてゆく。  
 
「くくく・・・・応えられんな。貴様のココは、あの時は邪魔が入ったがもう放さんぞ。桂香、この俺と共に何処までも堕ちるのだ。」  
「あ、ああ!! そ、そんな、そんな、あっ、そんなぁっ!」  
 
自分の中を楽しむ妖怪が宣告とともに動き始める。  
鳴いた。啼いた。泣いた。  
この妖怪は何処まで自分を堕とせば気が済むのだろう?  
自分を今まで縛り付けていた道徳観とか貞操観念とか理性も常識もなにもかもがその禁断の魔悦の前に塗り潰され、押し流されてゆく。  
 
「まったく。いい声で鳴く・・・・だが忘れたのか? ここはお前の学び舎だぞ? そんな大声でよがり叫べば・・・・クククどうなるだろうな」  
「あっ・・・・そ、そんな・・・・あ、ああっ・・・・やっ、いやあ・・・・あっ!」  
 
背後からの河童の囁きに桂香が一瞬硬直し、すぐに押し寄せる悦楽に悶え脱力した。  
そうだ。ここは女子高のトイレだ。今は授業中だしここは割りと他の教室から離れているとは言え、あんな浅ましい絶叫が誰にも聞こえなかったかなど解らない。  
 
「ふふふ、まあソレも一興だな? 聞かせてやれば良かろう? 同胞にお前の浅ましい喘ぎ声を、この俺に尻穴を自ら捧げ、身体を開いて乱れ狂う淫らな声を!」  
「いやっ! だめっ!・・・・あっ・・・・ゆ、許して・・・・そんな・・・・許してっ!!」  
 
砕かれた誇りまでかなぐり捨てて自らの後ろを穢す妖怪に縋る。  
仲の良かった親友に、自分を慕う後輩に、尊敬する教師に、こんな浅ましい自分をこんな汚らわしい自分を・・・・  
 
「ふははは、いいぞ。お前のここが締め付けてくる。見られる自分の姿を想像して興奮したのか? 聞かれる自分の声を想像して欲情したのか?」  
「ち、違っ・・・・あっ、ああっ・・・・〜〜〜〜っ!!」  
 
必死の懇願をあっさり無視し、抱えていた桂香の両脚を自らの脚の上に下ろす。閉じようとする桂香の両膝を自分の両脚を使って割り開き、股を広げさせた。  
 
「いや・・・・あっ・・・・だめ・・・・こ、声が・・・・あ、ああっ! と、止められない。止められないの・・・・あ、ああああっ!」  
 
背後から覆い被さり身体を密着させ空いた両手を桂香の胸の膨らみへ伸ばし制服の上から捏ね回す。  
深まった結合によがらされ、さらに加わった胸への責めまで狂わされた身体はあっさりと快楽として受け入れ、応えた。  
河童の激しい動きに桂香の尻と河童の腰が打ち合う音がトイレという半密閉された個室に響き渡り、ソレとは別の湿った音も混じりあい激しさを増していく。  
 
チュップチュップチュップ  
 
滲み出た腸液が結合部から水音を響かせ、溢れる愛液が脚の間を伝い、貫かれ続ける後ろの穴まで濡らした。  
丈が膝近くまである紺のスカートは淫らな結合部も浅ましく濡れる秘唇も隠し、その中から高まる水音を響かせながら激しい動きにあわせてはためく。  
 
「そろそろこちらも拝ませてもらうぞ?」  
 
その動きが不意に止むと、河童の言葉と同時に白い夏服の胸元を飾る赤いリボンが解かれ抜き取られる。  
 
「・・・・あっ!」  
 
狼狽する桂香の制服の両肩を掴まれ、引き止める間すらなく一気に引き下ろされた。  
僅かな引き裂き音と共に白のセーラ服は桂香の両肘まで引き下ろされ、胸元が開かれ露になる純白の下着。  
 
「ふふふ。よく似合っているぞ?」  
「・・・・っ」  
 
未だほとんど着衣のまま犯されていた事実を改めて突きつけられる。  
学校という日常の中で妖怪に抱かれると言う非日常の光景。その中にいる自分に気が狂いそうになる。  
 
――――狂う? 何言ってるのよ私は。もうとっくに狂ってるのに・・・・――――  
 
自ら請うて妖怪に抱かれた自分がまだ日常に縋りつこうとしている。未練たらしさに思わず心中で嘲笑する。  
露になった肩をゆっくりと河童の舌が這い、唾液の後を白く透き通った肌に残しながら首筋まで舐め上げていった。  
 
「うっ・・・・くっ・・・・はぁ・・・・」  
 
フロントホックが外され、弾けるように形の良い胸の膨らみが飛び出し露になる。  
脇の下を通した両手の指を使いその膨らみをゆっくりと弄び、やがて掌に収める緩やかに揉みしだきと円を描くように捏ね回してゆく。  
 
「・・・・ん・・・・ふっ・・・・うう・・・・」  
 
尻を貫いたまま動きを止めた男根に安堵しながら、欲情した身体はそれに僅かにもどかしささえ感じる。  
嬲られてゆく胸からさえ湧き上がる悦楽に、後頭部を妖怪の肩に預けたまま身を捩り小さく首を振った。  
 
ざわざわざわ・・・・  
 
「ううん・・・・・え?」  
 
僅かに聞こえる喧騒。桂香にとって馴染みのあるざわめき。その正体に気づき、桂香の顔が一気に蒼ざめる。  
 
「くくく・・・・学び舎の休憩時間というわけか? 面白いな」  
「・・・・・っ」  
 
背後から胸を嬲りながらの囁きに桂香の全身が強張った。  
そうこうしている間にも何人かのお喋りをしながら女子生徒がトイレの中に入ってくる。  
 
「ふふふ・・・・お前の声を聞かせてやらぬのか?」  
「そ、そんな・・・・」  
 
小声での囁きが耳元を擽り、そのあまりの内容に蒼ざめながら背後を振り返る。  
 
「聞かせてやれば良かろうお前の甘い囀りを・・・・いやらしく浅ましい肛悦の虜となったお前の心からの悦びの声を・・・・」  
「いや・・・・だめ・・・・ううん・・・・お願い・・・・やめて・・・・」  
 
囁きあう小声でのやりとり、ゆっくりと桂香の胸が捏ね回され、肩を首を舌が這う。  
 
『やだぁ〜、本当なの?』  
『本当よう〜』  
 
薄いトイレの扉越しに聞こえる日常の会話。こんな薄い扉の向こうに当たり前に存在する光景が今の桂香には何処までも遠い。  
 
「んっ・・・・はぁ・・・・ン・・・・」  
 
両の掌で口を塞ぎ必死に漏れようとする声を抑える。  
 
クチュ・・・  
 
「〜〜〜〜〜〜っ!」  
 
僅かに響く水音。河童の上で身体が跳ねた。その僅かな動きにさえ後ろの穴を刺激され迸った淫悦に、漏れそうになる甘い悲鳴を必死に噛み殺す。  
胸を嬲る右手はそのままに、河童の左手はいつの間にか下ろされスカートの中に隠された秘部に触れていた。  
しかし、そこに触れるのは指ではなく絹のような布の感触。  
 
――――ま、まさか、これ・・・・わたしの・・・・?――――  
 
抱えあげられ尻を貫かれる時に脚から抜かれた桂香の白のショーツがその水かきの手に握られている。  
 
「・・・・・・っ」  
 
咄嗟に河童の手首を掴んで止め、驚愕に見開かれた瞳で背後で薄く笑う河童を見つめる。  
 
「ほら・・・・濡れたここを拭き拭きしような?」  
 
クチュ・・・クチュ・・・クチュ・・・  
 
「・・・・・っ! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」  
 
絹の布地がそこを優しく拭き取る僅かな蝕撃さえ、敏感に高められた桂香のそこは淫らへの堕悦へと変換する。  
手首を捕まれたまま河童の手はお構い無しに緩やかな動きでソコを刺激する。逆の手は休むことなく胸の膨らみを捏ね回し、肩や首を耳元を長い舌が這い進んだ。  
 
――――・・・・イヤ! ・・・・・駄目!・・・・・駄目っ!!――――  
 
クチュ・・・クチュ・・・クチュ・・・  
 
先ほど嬲られている間中、桂香の膝まで下げられていたその布は僅かな汗に湿ってはいるがほとんど乾いていた。  
それが、瞬く間に桂香から溢れる蜜を含み冷たく濡れた布へと変わってゆく。  
 
「おかしいなあ。拭いても拭いても拭っても拭っても綺麗にならんぞ?」  
「〜〜〜〜〜〜〜っ」  
 
クスクスクス・・・・耳元で囁かれる小声の嘲弄の笑いと言葉。  
左手で手首を掴んだまま、右手で口を塞いで必死に首を振って抗う。眼瞼はきつく閉じられその目から涙が首の激しい動きで零れ、頬を伝い落ちた。  
 
「知っているか?」  
「・・・・っ、・・・・っ! ・・・・?」  
 
涙目だけ動かし背後の淫虐魔を覗き見る。また何かこの妖怪は自分を弄ぶつもりなのか?  
 
「俺たち河童は常に頭上の皿を濡らしておかなければその力を発揮できない」  
 
知っている。尻子玉とならんで河童の有名な逸話だ。だからこそこんな水辺から離れたところまできた河童に桂香は油断し不意を突かれたのだから・・・・  
 
「だから・・・・濡らさせてもらうぞ。お前のコレで・・・・」  
「・・・・・・・・っ!」  
 
目の前にぶら下げられる濡れて水滴さえ滴り落ちそうな白い布切れ・・・・・それは!!  
ピチャリ・・・・乾いたところに濡れたものが置かれる音が桂香の耳元で響くが確かめる気には到底なれなかった。  
 
「はぁ〜〜〜〜極楽極楽・・・・甘露甘露・・・・・」  
 
――――・・・・遊ばれてる。――――  
 
桂香にも解っている。河童がその気になればこんな儚い抵抗など簡単に崩れ落ちる。なのにこの妖怪は自分の決死の抵抗が僅かに勝る強さで責め立てているのだ。  
ソレが解るのに何も出来ない。血が出るほどに唇を噛み締め儚い抵抗を続けるしか出来ない。  
 
クチュ・・・クチュ・・・クチュ・・・  
 
徐々に徐々に強くなっていく責め。いつの間にか貫いている腰さえゆっくりと動いている。  
心は辛く悲しいのに悔しいのに、身体はそんな緩やかな責めにさえ応え徐々に徐々に高ぶっていく。  
今はただ外の子達が早く去ってくれる事を、休み時間が早く終わってくれる事を望むだけ。  
 
『ねぇ・・・・何かへんな音と匂いしない?』  
「!!!」  
 
なのに、そんな桂香の儚い希望さえ最悪の形で踏みにじられる。  
身体が大きく震えた。最悪の予感に冷たい汗が背筋を伝う。背後の妖怪は何も言わずニヤニヤと笑いながら陵辱を止めようとはしない。  
 
『えぇ〜〜〜? そう?』  
『そうよ・・・・何だろ?』  
 
しかも、この声は聞き覚えがある。桂香を慕う一年後輩の・・・・  
近づいてくる気配と足音に震える身体が止まらない。快楽に霞んだ脳は葉子や幹也を呼んできてもらうと言う考えさえ浮かばない。  
 
――――・・・・・・駄目! 来ては駄目!!・・・・・逃げてっ!!――――  
 
ただの痴漢ではない。助けを呼べばその娘も巻き込まれてしまう。  
必死の表情で背後の妖怪に縋るように見つめた。もう自分はどうなってもいい。だから外の子達を巻き込まないで・・・・  
そんな桂香の必死の瞳に河童は薄く笑うと・・・・  
 
ガチャン・・・・  
 
腕を伸ばし個室の鍵をあっさり開けた。  
 
「!!!」  
 
ゆっくりと開いていく扉。開かれていく日常との境界。日常を侵食する地獄の釜の蓋が音を立てて開いてゆく。  
 
「桂香・・・・先輩?」  
 
呆然としたように桂香も知る後輩が河童に後ろから貫かれる尊敬し慕う先輩の姿を見つめ、呟く。  
桂香も、後輩達もその場の誰もが驚愕に硬直する中、河童だけは無情にも動いた。声を堪えようと必死に塞いでいた桂香の右手の手首を掴みあっさりと引き剥がす。  
 
「あっ!!」  
 
解放された口から漏れる驚愕の声をあっさりと置き去りにし、それまで緩めていた責めを爆発的に加速させた。  
 
「あ、ああああああああああああああああ〜〜〜〜っっっ!!!」  
 
一溜まりも無かった。それまで堪えていた声も想いも覚悟も何もかもを踏みにじられ、解放される。  
 
「け、桂香先輩!」  
「い、いや・・・・み、見ないで・・・・あっ!あっ!! 見ないでぇ! ああああああああっ!!」  
 
回転を加えて突きこまれる男根に後ろを深々と抉りぬかれ、逆回転を加えながら引き抜かれる。  
貫く深さや角度を変え、回転を変え、強弱を変え、微塵の容赦も手抜きもなく後ろの穴を調教し、快楽の責め具へと改造し、桂香を浅ましいメスへと生まれ変わらせていく。  
 
「あ、あ・・・・っ!、に、逃げて・・・・あっ、お願い・・・・逃げてぇ!!」  
 
自分を慕う後輩の前で堕ちてゆく身体、砕かれ穢されてゆく心と魂。  
胸を激しく揉み捏ね回され、アソコを指でかき回され、後ろを嬲り抜かれる。  
響きわたる淫らで浅ましい水音が、桂香の身体が妖怪のもたらす快楽に屈服している事を桂香にもそして後輩達にもこの上なく明確に知らしめていた。  
 
「に、逃げ・・・・・っ!」  
 
ドクン!!!  
 
そして解き放たれた。  
灼熱の粘塊。白濁のマグマ。怒涛の爆流。  
ビチャリ・・・・背後の河童の咆哮と共にそれはまるで砲弾の様に腸壁に叩きつけられた。  
着弾と同時に爆発し、桂香の腸内を灼き尽くしながら奥へ奥へと突き進む。  
 
「あっ!!」  
 
背後から強く抱きしめられ、尻を逃がさないように強く腰を押し付けられる。深々と抉りぬいた奥へ立て続けに撃ち込まれる妖怪の精という名の砲撃が誇りも尊厳も理性も心も魂も何もかもを打ち砕いた。  
 
「あっ!!!」  
 
折れるんじゃないかと心配になるほど背を仰け反らせ、天を仰ぐ。見開かれた目の端から最期の涙が零れ落ちる。  
 
終わった・・・・自分は終わった・・・・白く染まってゆく意識の中奇妙な確信と共に桂香はもう戻れない事を悟った。  
そして・・・・  
 
「ああああっ!!ああああああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
さようなら・・・・  
 
もはや思い出すことさえ叶わない誰かに最期の別れを告げ・・・・・獣の絶叫をあげ桂香という人間は憎むべき妖怪の前に完全に屈服した。  
そして呆然と眺める後輩達の前で河童と桂香は霞のように消え去る。  
 
ペチャリ・・・・  
 
河童の頭上に置かれていたショーツがトイレの床に落ち濡れた音を立てた。  
床を濡らすその布と個室にいまだ漂う情事の匂い、そして流される事なく便器に残った桂香の排泄物だけが、幻ではなかった証をその場に残して・・・・  
 

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