未希は下着とスカートを履きなおし、破られた服を胸の前で片手でつかんでつなぎ、  
倒れている智志の体をゆすった  
「キリちゃん!!起きて!!」  
やさしく、しかし強く智志の頬を何回か叩く  
「ん・・・・っつ!・・・ん!」  
智志の体が少し動いた  
「・・・ちゃん!!キリちゃん!!!」  
「(・・・ん・・・一ノ瀬の声が聞こえる・・・俺何やってたんだっけ?・・・たしかへんな奴らにからまれて・・・  
あいつを逃がそうとして・・・・  
そうだ!・・・そしたらあいつ戻ってきて・・)一ノ瀬!!!」  
智志は飛び起きた  
すぐそばに未希の顔があった・・・  
智志はすこし安心した・・・  
しかし少し視線を下に向けたとき智志の目は驚きで見開かれた  
未希が明らかに人為的に破られた服を胸の前でつかんで体を隠しているのが分かったからだ  
「一ノ瀬・・・お前・・・まさか・・・」  
「・・・なんにもされてないよ・・・やばかったけど・・でもおまわりさんが来てくれたおかげであいつら逃げちゃった」  
未希は咄嗟に嘘をついた  
「・・・そうか」  
「でもねキリちゃん、そのおまわりさんが戻ってくる前にあたしたちも逃げないと・・」  
「?・・・なんで?」  
「だって塾サボってこんなことになったんじゃきっと親にろくな事言われないし、あたしたち  
お別れしなくちゃいけなくなっちゃうよ・・・」  
「・・・・・・・。    そっか・・・でどうする?」  
「とりあえずあのおまわりさんに捕まらないようにして・・・ていってたらきた!!」  
 
2人は茂みに隠れた  
「あの悪がきども、本官から逃げるとはなんちゅー奴らだ・・・」  
ぶつぶついいながら警官が帰ってきた  
「まあとりあえずさっき巻き込まれてた子供たちだけでも保護しないと・・・・  
っていね〜でね〜べか!!おーーーい!!本官はおまわりさんだぞ!保護するからでてきなさーーーい!!」  
『シーーーン』  
「・・・どうなってんだべ?最近の子は?何でみな本官から逃げるんだ?」  
警官はとぼとぼと自転車をひいて公園を去った  
 
 
「はあ〜疲れたね、キリちゃん・・・」  
「・・・・ああ」  
2人はホテルのベッドに腰掛けた  
警官をやり過ごしてからここに来るまでハラハラドキドキの連続だった  
とにかくこんな破れた服では帰れないしこの時間では服を売っているような店も閉まっている  
仕方がないので智志が一旦家に帰り、隙を見て服を1つ持って脱出  
そうやって服を調達したものの、行きと違う服で家に帰るわけにも行かず外泊せざるを得ないと未希は考えた  
しかし未成年を泊めてくれないので未成年に見えないように工夫する必要があった  
そこで智志にサングラスをかけさせた  
智志はとりあえず背が高い、あのあどけない目さえ隠せばそれなりの年齢に見えると考えた・・  
 
そして智志は20歳の大学生として14歳の妹と共に旅行に来た、という設定で宿泊に成功した  
 
そうしてやっと彼らは腰を落ち着けた・・・  
 
「やっちゃったね・・・」  
「・・・仕方ないよ、多分こうするしかなかったんだ・・・」  
「明日が土曜でよかったよね」  
「ああ・・・」  
「でも・・・ごめんね・・キリちゃん・・・あたしのせいでこんな怪我を・・・」  
「俺の方こそ・・・一ノ瀬を守ってあげられなかった・・・」  
「ううん・・・しょうがないよ、相手は人数も多かったんだし・・・」  
「それにしてもお前、本当に大丈夫だったのか?服も思いっきり破られてたけど・・・」  
「・・・う・・うん・・・ちょうど破られたところでおまわりさんが来てくれたから・・・」  
また未希は嘘をついた  
「・・・・ああ〜今日は疲れたなぁ♪お風呂でもはいろ!」  
未希は話を切るように浴室へ向かった  
一度浴室に入った後、顔だけ出して  
「キリちゃん・・・覗いちゃだめだよ♪」  
「だれが覗くか!!」  
「あはは・・」  
未希はいたずらっぽく笑いながら再び浴室に入っていった  
しかし智志の目にはそんな未希の笑顔が作り物のように見えた  
 
未希はシャワーを浴びていた・・・  
お湯にぬれて輝く自分の体を見つめていた・・  
すばらしいプロポーションをしているわけではないと自覚している・・・  
生まれたときから未熟児として生まれ、いまでもまわりの友人の成長に追いつけず  
プールのときなどはみんなの自分より大きい胸がうらやましくもなる・・・  
でも今日の出来事はそんな体の自分でもカラダ目当てで襲われるということを知らしめる事件だった  
いままでそんなに『女』というものを意識したことはなかったが  
今回のことはいやでもそれを意識させられる出来事だった・・・  
自分が女であることが『怖い』と思った  
「・・・・・」  
未希は両腕で静かに自分の体を抱きしめた・・・・  
 
数十分後  
智志も風呂から上がり、二人は寝ることにした  
 
「じゃあおやすみ・・・キリちゃん」  
「おやすみ・・・」  
2人は眠りについた・・・  
 
眠りに落ちたあと・・・  
『へっへっへ嬢ちゃん!二度も俺らから逃げれると思うなよ』  
『いや!!離して!!』  
『今度はサツは来ねえ!今度こそコイツでおめえの体を貫いてやる!!』  
おぞましい形の男の象徴たるものが姿を現す  
『い・・いやーーー!!!』  
『ははははは!!俺様の味に酔いやがれ!!』  
『やだ!!!助けて!!キリちゃん!!!いやぁぁぁ!!』  
「・・・・ノ瀬!!・・・・一ノ瀬!!!」  
「キリちゃん!!!・・・・・・」  
 
未希は目を覚ました・・・  
汗をびっしょりかいでいた・・・  
傍らでは智志が心配そうに見つめている・・・  
最悪な夢だった・・・  
あいつらにつづきをさせられる夢だった・・・  
もし智志に起こしてもらわなかったら・・・  
もっと長い時間この嫌な夢にさいなまれることになっただろう・・・  
 
のどの渇きに唾を飲み込んだ・・・  
「はあ・・・・はあ・・・」  
「どうした?!一ノ瀬!」  
「・・・な・・・なんでもないよ!」  
未希は明るく気丈に振舞うが  
無理に作った笑顔の目尻から不意に涙が流れる・・・  
智志はそれを見逃さなかった・・・  
「1人で抱えんなよ!!一体何があったんだよ!」  
智志は怒鳴った・・・  
自分が未希を助けられなかったせいで彼女の心に深い傷を負わせたのではないか・・・  
そんな焦りが智志の声を大きくした・・・  
未希の作り物の笑顔が消え、目からは次から次へと涙が溢れ出す・・・  
「なによ・・・1人で抱えてんのはキリちゃんの方じゃん・・」  
「えっ?・・・」  
「『逃げろ』とか言って自分でみんな抱えちゃってさ!」  
「・・・そうだよ、今日のことは一ノ瀬が逃げてくれればよかったんだ・・・」  
「でもそんなことしたらキリちゃんがどんなことになってたか・・・・」  
「いいんだよ・・・俺はどうなっても・・・たとえ死んだって・・」  
「馬鹿言わないで!・・・いいわけないじゃん!あたしは確かにひどいことされた・・・  
でもね・・・それでも・・・たとえあいつらにこの体を奪われても・・・キリちゃんが無事でよかったって思ってる!」  
「一ノ瀬・・・」  
 
・・・・・・  
しばらく沈黙の時が流れた・・・  
・・・・・  
 
「ありがとう一ノ瀬・・・」  
その沈黙を破るように智志は言った  
「本当は俺がお前を守らなきゃいけないのに・・・お前に守ってもらちゃったんだな・・・  
ごめん・・・守ってもらった上に言いたくないことまで言わせちゃって・・・ほんとごめん・・・」  
智志は言いようもない悔しさ、悲しさを感じた・・  
自分の弱さ、ふがいなさで彼女に苦痛を与えてしまった事実が智志の心を締め付けた  
 
智志は耐えられず背を向けて自分のベッドに帰ろうとした・・・  
「っ!!!」  
智志は背後に違和感を感じて立ち止まった・・・  
 
背中にぬくもりを感じる・・・・  
背後から伸びた手が自分の腹の前でつながっている・・・  
 
未希が後ろから智志に抱きついていた・・・  
 
「キリちゃん、ごめん・・・」  
「・・・」  
「キリちゃん、あのときすごく一生懸命あたしを助けようとしてくれたもんね・・・」  
「・・・・」  
「あたし・・・すっごくうれしかったんだ・・・」  
「・・・」  
「そんなやさしいキリちゃんを置いて一人だけ逃げるなんてできなかった・・・」  
「・・・」  
「そしてそんなやさしいキリちゃんに余計な心配かけたくないって思ったんだ・・・」  
「・・・・」  
「・・・だけど・・・あたしがそんな我慢したらキリちゃんかえって迷惑だよね・・・  
そんなことにもあたし・・・気づかなかった・・・」  
「・・・」  
時計の秒針が一秒を正しい長さで刻む中、2人の周りの時間はそれより遅く流れていた・・・  
「怖かった・・・・」  
未希は心の中の苦しい思いを吐き出すように語った  
「とっても怖かった」  
「・・・」  
「死にたいぐらい怖かった」  
「・・・・」  
「もし最後まで犯されたら自殺しようとも思った・・・」  
「・・・・」  
「男の人が怖い・・・・」  
「・・・・」  
「でも・・・なんでかな・・・・なんでこうしていたいんだろう・・・・」  
「・・・・」  
「なんで・・・・キリちゃんとはこうやって触れ合っていたいんだろう・・・」  
「・・・・」  
「これって・・・いけないことなのかな・・・・」  
智志はゆっくり振り返り、未希と正面を向き合い、彼女の目を見つめて言った  
「・・・わかんねーよ・・・」  
未希も智志の目を見つめて再び聞いた  
「・・・これっていけないことなのかな」  
「わかんねーよ!!!」  
智志は未希を強くだきしめた・・・  
未希の体は震えていた・・・それはいけない興奮から来るものなのか  
それとも恐怖からくるものなのか  
智志にも未希にも分からなかった  
 
「キリちゃん・・・」  
「一ノ瀬・・・」  
2人はお互いを求めるように呼び合いそして触れ合った  
 
「キリちゃんと・・・・1つになりたい・・・」  
未希は智志の胸に抱かれながら小さな声で言った  
その言葉に智志は動きを止め、お互いに顔を見つめあい  
まるで引かれあうようにお互いの顔を近づけキスをした  
智志なりの了承の返事だった  
 
お互いが感じる相手の唇の感覚  
唇がこんなに心地よいものだなんて知らなかった  
皮膚から伝わった感覚が更なる欲求を生み出し、理性を淘汰していく  
「(ずっとこうしていたい・・・いやもっと触れ合いたい・・・)」  
2人は口づけたままゆっくりベッドの中に沈んでいった  
そしてそのまま智志は未希の肩や背中をまさぐる  
触れられたところから未希の心に伝わる感覚  
不良に触られた感覚とはまったく違う  
彼の優しさが・・そして彼の未希への思いが彼の手から伝わってくるよう・・・  
「んふっ・・・」  
皮膚と唇の快感に思わず未希の口から声が漏れる  
 
その声に智志は薄く目を開けやさしく未希の顔を見る  
同時に未希も薄く目を開け智志の顔をみて互いに見つめあう  
「(一ノ瀬・・・・感じてくれてるんだね)」  
「(・・・はずかしい・・・)」  
目線だけで成り立つ会話  
2人だけの世界の中で彼らは溶け合っていた  
 
智志の手が未希の胸へ向かおうとしたところで不自然に方向を変えて背中へ戻る  
お尻に向かおうとしたところで方向を変えて背中に戻る  
なにか智志の手に躊躇が感じられた  
未希は智志の手をとり自分の胸に当てた  
「!!」  
智志の息が乱れ、2人の唇が離れる  
智志は驚いた目で未希の顔を見る  
その視線に応じるように未希は言う  
「さわってくれていいんだよキリちゃん・・・ちっちゃい胸だけど・・・」  
未希はうれしいような申し訳なさそうな表情で智志を見る  
「・・・ううん、きれいだよ、一ノ瀬」  
智志は首を横に振ったあと、やさしい笑顔で未希を見て  
手を未希の胸の上でスライドさせる  
「っぁ!!」  
未希は胸に感じる快感に小さく喘いだ  
 
智志は未希の胸を揉みしだきながら未希の顔を眺めていた  
「っ!・・ああっ!!」  
智志の手の動きにあわせて未希が悦に入った表情でよがっている  
その姿は智志に女性の真の美しさというものを認識させた  
 
未希の胸を蹂躙する智志の手が未希の乳首を弾いたとき  
「ふああ!!」  
未希から大きな声が漏れる  
もう一度そこをつまんで弄ってみる  
「!!!ああ!!」  
「ここが気持ちいいの?」  
未希は反射的に首を横に振る  
「うそはだめだよ、ほんとのこと言って」  
「・・・き・・きもちいい・・よ・・キリちゃん・・・」  
 
智志は乳首をくわえてみる  
「んあっ!!」  
未希は手で触られるのとまた違った刺激を感じて喘ぐ  
智志は唇で乳首をはさんだり舌で転がしたりしながら刺激する  
「!!・・・ふあああ!!・・あああ!!」  
未希は智志のもたらす刺激にもだえながら  
両の手で智志の頭をやさしく包む  
まるで乳飲み子と母親のようにお互いを包みあう  
 
智志の右手が胸を離れ下腹部へ向かって未希の腹を指でなぞる  
その指の軌跡に未希の体が緊張する  
指が向かうのは未希にとって、女性にとって最も恥ずかしい場所  
 
好きな人に恥ずかしい部分を触れられる嬉しさと  
男性に触れられる恐怖が入り混じった感じ  
ふと脳裏に蘇る不良の顔そして股間に伸びる彼らの手・・・  
「!!(イヤッ!)」  
恐怖が色濃く蘇るとともに反射的に智志の手を掴んでいた  
未希のその手は震えていた  
その震えから未希の気持ちが痛いほど智志に伝わってくる  
ほんの数時間前に男にひどいことをされたばかり・・・  
なのに彼女は必死で彼に全てをさらけ出そうとしている  
そんな彼女がいとおしくてたまらない  
智志は彼女の恐怖を取り除こうとするようにキスをした  
 
「んふ・・・」  
唇の甘い感触が未希を包む  
「(大丈夫だから)」  
そんな智志の言葉が聞こえた気がした・・・  
智志の手を掴んでいた未希の手が離れた  
 
しかし未希の手が離れても二人は唇を重ねていた  
それはお互いが好きだから  
お互いが愛しいから  
お互いが大事だから  
 
智志は考えていた  
「(どうしたら一ノ瀬の恐怖を少しでもやわらげることができるだろうか)」  
そしてふと思った  
「(俺から脱ごう)」  
自分としても恥ずかしいけれどこれから彼女を抱く覚悟を見せるためにも  
そして自分も未希に全てをさらすという意味でも自分が先に脱ぐべきだと思った  
それで未希が少しでも楽になるのかどうかは分からなかったがそうすべきだと思った  
 
おもむろにベッドから立ち上がり未希に背を向けTシャツを脱ぎ去った  
細身の智志の背中  
そして下半身も一気に脱ぎ捨てた  
 
未希はただ目を開け智志の後ろ姿を見ていた  
「・・・ふう・・・」  
智志は小さくため息をついた  
 
「(自分のあそこを人前に出すなんて何年ぶりだろう・・・  
いつかはこんな日も来るとは分かっていたけどまさかこんなに早く来るとは・・・)」  
ふと下を見てみる・・・  
しっかり勃っていた  
「(こんなのみて一ノ瀬は何て言うかな・・・・『スケベ』とか『変態』とか言われるかな・・・  
でも曝け出さなければ始まらないしな・・・よし振り向こう)」  
智志は意を決して未希のほうへ振り向いた  
 
智志は振り向いて自分の全てを曝け出した  
未希の視線は自然とこれ見よがしにそそり立っているモノにいく  
が、すぐに顔を赤くして恥ずかしそうに顔を背ける  
「はっ・・はは・・・そうやって・・見せられると・・・恥ずかしいな・・・」  
「・・・・」  
「お父さんのとか、ケンタのも見たことあるけどそんなふうじゃなかったから・・・」  
「・・・でも見ないと何もはじまらないよ」  
「わかってるけど・・・」  
なかなか視線をこちらに向けられない未希  
 
普段は未希の方が何をするにも智志を引っ張ってリードしてきた  
踏ん切りをつけられない智志はいつもひきずられるままについていかされていた  
 
でも今はまったく状況が逆だった  
先に進もうとする智志と踏ん切りのつかない未希がいる  
智志は未希の体に覆いかぶさった  
「(!!)」  
未希は少しびっくりした  
智志のペニスが太股に触れたからだ  
それはとても熱く、そして硬くなっていた  
 
「一ノ瀬も・・・裸になろう」  
智志はやさしく言った  
未希は顔を背けながら静かにうなずいた  
 
智志は静かに未希のスカートに手をかけた  
未希は下着一枚になり恥ずかしさに足を閉じる  
しかし智志は構わず下着に手をかけ、ゆっくり下ろした  
 
恥ずかしさに歪む未希の顔・・・  
だが智志はもう手を止めなかった  
気持ちを後戻りさせることなどできなかった  
未希も智志に全てを曝け出した  
恥ずかしさで必死に足を閉じようとするがそれで全て隠せるわけでもなく  
ただただ未希はこの状況に顔を紅く染めた  
そして再び智志は未希に覆いかぶさり  
裸の2人がベッドの上で重なり合う  
お互いの身体の全てを感じながら・・・  
 
智志のペニスが未希の太股に擦るように当たり  
そのたびにソレがさらに硬く鋭くなっていくのを未希は感じていた  
 
また智志は未希の体を確かめるように撫でた  
初めて同年代の女の子の体を触った・・・  
やわらかかった・・・・  
興奮している中にも安らぎが感じられた・・・  
 
智志の手が未希の背中に廻り彼女の尻を撫でる  
「ああ!!」  
未希の体が智志の手を避けるように浮く  
その体を追うように手が再び尻を撫でる  
「一ノ瀬のカラダ・・・やわらかくてきもちいいよ」  
「あっ!・・・はずかしいよ・・・キリちゃん・・・」  
「いや?」  
「ううん・・・キリちゃんだったら・・・いい・・」  
 
智志は手を未希の恥部へと進める・・・  
一度は拒否された場所・・・  
智志の手の動きに連動して未希の体が緊張で硬直してきている  
彼女の羞恥心が痛いほど体を通して伝わってくる  
 
しかしまた、『愛する人の邪魔はしたくない』とその気持ちを押さえつけているのも伝わってくる  
両手は必死にシーツをつかんで耐えるように智志の愛撫を待っている  
 
意を決して智志は未希の恥部に触れた  
「ひゃ!・・・」  
未希は声をあげた  
智志の手に初めて感じる女性器の感触・・・  
手に感じる不慣れな感触に戸惑いながらも未希の恥部を愛撫した  
「!!・・・んん!!」  
未希は恥ずかしさに耐えながら愛撫を受けていた  
必死に声を押さえて耐える未希の恥部は濡れはじめていた・・・  
そしてその液は智志の指にも絡みつき  
次第に卑猥な音を部屋に静かに響かせる  
 
未希の意思とは反対に恥部からは蜜があふれ出してくる  
 
なにか硬いものに触れた  
 
「ああっ!!」  
未希の閉ざされていた口がにわかに開く  
 
「(そういえば本でみたような・・・)」  
うろ覚えな知識を思い出しながら  
その場所を中心にして愛撫する  
「!!あ!!・・・ああ!!・・」  
未希は襲い来る刺激に声を押さえきれず  
顔を恥ずかしさで真っ赤にして喘いだ  
彼女の恥部は智志が触れば触るほど濡れていわゆる  
「受け入れ態勢」を作っていった  
 
しばらくして・・・  
「ふう・・・」  
智志はため息をついた  
目の前にはその時を待つ未希がいる  
股間は先ほどまでの智志の愛撫でテラテラと光っていた・・・  
『自分の分身を彼女のアソコに入れる・・・』  
考えただけで頭がおかしくなりそうだ・・・  
いまでも信じられない・・・  
それをするときが実際にすぐそこにきているという事実を・・・  
また、自分のアソコも人生で最も弾けんばかりに起っている  
 
智志は互いの性器を見比べながらそれらの距離を縮めた  
 
そしてそれらは接触し、ゆっくりと智志の性器が未希の中へ入っていく・・・  
華奢な未希の体の中へ・・・  
 
「あああ・・・!」  
快楽に耐え切れず未希の口から声があふれ出る  
その声に惹かれるように智志は一気に腰を突き出す  
「痛つっ!!!」  
未希の痛みを示した声と同時に智志の性器にも強い抵抗を感じる  
「っ!!!!!!」  
未希の両手が今まで以上に激しくシーツを掴んでいた  
「一ノ瀬!!大丈夫?!」  
「っ!!!!・・・」  
未希は激痛に声が出ない  
「ごめん!!・・今抜くから」  
智志は腰を引こうとしたそのとき  
「・・・まって!!・・っ!!・」  
必死に智志の腕をつかんで制した  
「一ノ瀬?!」  
「お願い・・・離れないで・・・  
せっかく・・・キリちゃんとひとつになれたのに・・・離れたくないよ・・」  
痛みをこらえながら必死に未希は訴える  
「でも・・・」  
「大丈夫・・っ!!・・・慣れるから・・・少しずつ・・っつ!!・・・慣れるから・・」  
痛みで未希の目からは涙がこぼれていた  
それでも離れたくないと彼女は言う  
智志は自分が男であることをはじめて恨めしいと思った  
好きな子がそばで自分のせいで痛がっているのに自分は何もできない・・・  
痛みを共有することすらできない・・・  
でもそんな自分にも今できることがひとつだけある・・・  
彼女が『慣れること』を『手伝うこと』だ  
「一ノ瀬・・・ゆっくり動くから、慣れよう」  
痛みに顔をゆがめながら未希は頷いた  
 
智志はゆっくりと動き出す  
欲を抑えてただ未希が慣れるためにできるだけゆっくりと・・・  
未希の中は暖かかった  
体じゅうが彼女に包まれている気がした  
未希の表情はまだ痛みを帯びていた  
その表情を確認しながら智志は未希の中をゆっくり行き来した  
 
その最中、彼はひとつの小さな決心をする・・・  
 
「(彼女の中では出さないようにしよう)」  
 
いくら好きな者で同士つながっているとはいえ  
正式に交際しているわけでもないし  
また自分の欲望を彼女の中に精を放つことが  
彼女を本当の意味で穢すことに他ならないと思ったからだ  
「(未希を穢したくない・・・)」  
彼はそう考えながら動いた  
 
しばらくの時が過ぎて、次第に未希の声が痛みを帯びたものから  
快楽のみを帯びたものに変わってきた  
「ん・・・あん・・・キリちゃん・・・い・・・いいよ」  
未希の了承の言葉と同時に智志は少しずつ速度を上げる  
「!!っく・・・ああ!!!・・」  
智志の加速に従い未希の感じる刺激もそれに反応して出る声も次第に大きくなる  
 
体の一番敏感な部分に感じる摩擦  
 
体のなかでこすれあってお互いの心にダイレクトに響く力  
 
それがお互いの神経・精神を強烈に揺さぶって2人の理性を弾き飛ばしていく  
 
そして残った欲のままにスピードも激しさも増していく  
 
 
お互いの感情もエスカレートするなかで  
智志は腰を未希の太股に目いっぱい叩きつけ  
未希は智志をいっぱいに受け止める  
 
「あん!!ああん!!ああん!!!!・・・」  
「うう!!あああ!!」  
その衝撃で恥ずかしい声が押さえようとしてもあふれでてくる  
 
お互いの飾り気のないありのままの自分の恥ずかしい部分が否応なしに曝け出される・・・  
その羞恥はさらにお互いの意識を駆り立てて2人を昇天へと誘う・・・  
 
そして加速を始めてからそんなに時間は経っていない・・・  
が2人はもう臨界に達しようとしていた  
 
「うううああああああ!!!!」  
「ああああああああ!!!!」  
 
2人は同時に燃え尽きた  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
 
頭の中がまっしろ  
 
ただある種の達成感が2人の脳内に広がる  
 
その心地よい感覚の中で智志は目を開ける  
目の前には未希が目を瞑ったまま余韻に浸っている・・・  
彼女も眉間にしわをよせながらもその顔は満足感で満たされていた・・・  
 
本気でぶつかったのは短い時間だった・・・だけどなによりもすばらしく貴重な時間だったと確信している  
 
どんどん意識が夢のような世界から現実の世界へと戻っていく  
 
智志は未希の体を眺めた・・・  
全身を上から順におっていく  
そして自分の体の真下を見た  
「(?・・・・あっ・・・!!!)」  
徐々に戻っていた意識が一気に現実へと引き戻された  
 
まだ2人の身体がつながっていた・・・  
あわてて智志が自分の性器を引き抜くとそこから赤い破瓜の血に混じって  
白い液体が未希の中から溢れ出す  
言うまでもなく白い液体は智志が未希の中で放った精だった・・  
「・・・・・・」  
智志は呆然とその部分を見つめていた  
快楽に溺れてほんのわずかな前の誓いすらも忘れ去っていた  
 
「(やってしまった・・・・彼女を穢してしまった・・・なんて事をしてしまったんだ・・・・)」  
幸せな気分が突如として良心の呵責に苛まれることになった  
 
そのとき未希もようやく余韻から解き放たれ、うっすら目を開け智志の顔を見た  
 
その動きに気づいて智志も未希の目を見る  
目が合った瞬間  
「ありがとう」  
未希は満面の笑みで智志に言った  
 
「・・・・・」  
智志は何と言ったらいいのか分からなかった・・・  
頭の中がぐちゃぐちゃになった・・・・  
長い沈黙のあと  
「・・・ごめん・・・」  
ただこの言葉を搾り出すのが精一杯だった  
 
未希はこの言葉に首を少し傾げた・・・  
でもすぐに自分の股間に感じる感覚で状況が理解できた  
自分の膣内にある生暖かいどろどろとした感触・・・  
自分のなかに智志が精を放った結果・・・  
普通なら敬遠したい感覚だが智志のものならむしろ嬉しかった  
なぜならそれが彼の満足した証なのだから・・・  
 
一向に険しいまま変わらない表情の智志に未希はやわらかく微笑んで再び言った  
「ありがとう」  
 
でもこのとき彼らは気づいていなかった  
このことが後に大きな試練となって2人の前に立ちはだかることを・・・  
 
終わり  
 
 
 
 
 

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