徳次郎の葬儀の為、桜子と共に有森家へ訪れていた達彦は、冬吾と鈴村によって  
別の部屋に連れて来られた。  
「一体何ですか?」  
「桜子さんと一時も離れたくないと言う気持ちも分かりますが・・・」  
「達彦君、桜ちゃんと無事結ばれたんか?」  
「鈴村さんも冬吾さんも突然何を言い出すんですか?急に・・・」  
達彦は、二人から一歩引きタジタジしながら言った。  
「達彦君、俺達は・・・達彦君を義弟だと思っているからこそ、心配しているだけなんですよ。」  
「達彦君、無事桜ちゃんと結ばれたんか?」  
「はい。お陰様で」  
「そうが、えがったな!達彦君」  
「そうですか?良かったですね。達彦君、おめでとう」  
「はぁ〜」  
「んで、どうだった?桜ちゃんは、やっぱり痛がったか?」  
「はい。痛がりましたが・・・何とか一つになれました。」  
「笛子を初めて抱いた時も痛がって大変だった。」  
「俺も、初めの女房を抱いた時は、痛がって大変でした。」  
「達彦君、夜の夫婦生活は男にとって重要なことだ。達彦君は、桜ちゃんが初めてか」  
「はい」  
「なら、俺と冬吾さんの二人で夜の生活の手ほどきをレクチャーしますよ」  
「良いですよ。」  
「何、遠慮してるんだ・・・達彦君」  
「そうですよ。達彦君は、俺達の大事な義弟ですから・・・兄として夜の生活を教えるのは、当然です。」  
 

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