【初夜 桜子視点】  
 
一人浴槽に浸かる桜子。  
今日からは全て達彦さんに任せるんだよ。  
今夜からは桜子の身に起きる事は、夫婦になれば誰もが通る道だでね。達彦さんに全てを  
任せとれば大丈夫だでね。  
あんたは、達彦さんに従っとれば何の心配もいらんよ。  
朝、有森家を出る時に姉達に言われた言葉が私の頭の中で蘇る。  
私だって分かっとる  
達彦さんと夫婦になと言う事がどんな事なのか・・・私の身にこれから起きる事がどんなことか  
分かっとる。  
分かっとるから怖い。  
彼の事は、大好きだけど・・・今日だけは彼と一緒に居る事が怖い。  
”はぁ〜”浴槽の中で大きな溜息を付く私。  
そろそろ上がらんとのぼせてしまう。  
私は、意を決したかの様に新品の下着と浴衣を纏、今日から私達の寝室になる部屋へ入った。  
私が寝室に入ると彼は、布団に寝そべり黙ったまま天井を見上げていた。  
私は、鏡台の前に座り濡れた自分の髪を手拭で拭き、櫛で髪をすき、鏡を見ながら髪を纏めていると  
先程まで布団に寝そべっていた、彼が起き上がり鏡台に座る私の後ろ姿を見つめているのに気づいた。  
私は、髪を纏める手を止め鏡を見た。  
達彦さんが怖い。  
逃げられる物なら逃げたいと言う気持ちが一段と強くなった。  
私は、意を決した様に再び髪を纏めはじめた。  
髪を纏め終え櫛を鏡台に置くと突然、私の背後から私の心を見過ごしたかの様に彼が抱き締めて来た。  
「達彦さん」  
「桜子、良い匂いがする」と言って彼は私の首筋に唇を寄せて来た。  
私は、震えた声で彼の名前を呼んだが・・・呼び終えぬ間に私の唇を塞いで来た。  
私は、高鳴る鼓動を抑えきれず目を閉じ・・・彼に全てを任せようと心に決め体の力をゆっくり抜いた。  
彼は、今まで私にしてきた事がない様な口付けを私にしていた。  
私は驚き、彼の口付けから逃れようと彼から離れようとするが、彼はそれを許してくれなかった。  
彼は次第に私の舌を自分の舌で絡めたり、私の口内を舌で弄りはじめた。私は彼の口付けに夢中になり、  
酔いしれていると、彼の手が自然に私の肩や腕を擦り、次第に私の小さな胸を浴衣の上から優しく撫で  
たり包み込む様に揉んできた。  
 
ようやく彼は、私の唇から自分の唇を離した。私は深く息を吐いた。  
彼は私を見つめ、再び私の唇に軽く口付け落とすと、彼は私を抱き上げ布団の上まで連れて来ると  
右膝を立て左膝の上に座らせ右手で私の右肩に手を回した。  
私は恥ずかしくて、まともに彼の顔を見ていられず、俯くと・・・きちんと着ていた浴衣が着崩れ  
ているのに気づき、私は慌てて浴衣を直そうと胸元に手を添えると彼は、もう片方の手で私の手を  
取った。  
私は突発的に彼の顔を見ると、再び彼の手が私の頬に手を添え撫でた後、私の唇に口付けてきた。  
私は、目を閉じ彼が交わすとても甘く、深い口付けを受けているだけで、不思議に体の奥が熱くなり  
何も考えられなくなってしまった。  
長く甘い口付けからやっと開放された頃には、彼の手によって浴衣の紐が解かれ着ていた浴衣は肩  
まで下げられ、胸が露になっていた。  
「桜子」と彼は私の名を静かに呼び大勢をかえ私の唇に口付けを交わしながら、私の肩を撫でながら  
次第に私の小さな胸の膨らみを彼の大きな手で包み込むように撫でながら少しずつ私が着ていた浴衣を  
脱がせゆっくり布団の上に押し倒されてしまった。  
「達彦さん、お願いだから部屋の明かりを消して。」  
私は、突発的に言うと両手で胸を隠した。  
「分かった」と言って彼は立ち上がり部屋の明かりを消すと彼もまた着ていた浴衣を素早く脱ぎ捨て  
私にゆっくり覆いかぶさって来た。  
「達彦さん、恥ずかしいで・・・そんなに見んで」  
「桜子、綺麗だよ。恥ずかしがらんで、全部俺にお前の体見せて」  
と言って彼は、私の唇に深く甘い口付けを交わしながら私の胸を直接、彼の大きな手が包み込むように  
撫でたり揉んだりしてきた。私は初めて感じる感覚に戸惑っていると、彼の長い指によって胸の頂上を  
摘まれた途端、私の体に弱い電流が流れて来た。  
「あっ・・・んん」  
自分でも驚くほど自分の口から淫らな声が自然と出てしまった。彼は気にせず私の耳に熱い吐息を掛け  
たり、耳たぶを唇と唇の間に挟んだ。  
「達彦さん、くすぐったいよ」  
「静かに、黙って、全てを俺に任せて」と彼が言うと私の首筋に口付け舌を這わし少しずつ下に下り、彼は  
私の胸元に所有の刻印を付けると、左胸の頂上を舌先で転がす様に舐めては、赤ん坊の様に吸い付いた。  
「ああ・・・んん・・・はぁ・・・」  
私は既に頭の中が真っ白になり、何も考えられなくなった。  
ただ、体の奥が熱くなり初めて感じる感覚と熱が私の中心に集中してきているのが分かった。  
彼は私の胸に舌を這わせ、もう片方の手で私の内腿を撫でていた手が私の中心に下着の上から撫でてきた。  
「ダメ・・・」  
「桜子、大丈夫だから」と言って彼は、私に再び熱く長く甘い口付けを交わされ・・・彼の口付けに夢中に  
なっていると、彼は私の下着を取り私の足の間に自分の足を入れ・・・再び私の秘所に手を這わされた途端  
私の体に先程よりも強い電流が流れ私は戸惑った。  
 
彼は、休むことなく私の秘所を弄り自分でも触れた事がない秘所の蕾を彼の長い指で触れられる度に、強烈  
な電流が流れ、私は体を仰け反らせた。  
私は、初めて感じる強烈な感覚に恐怖心を覚え、手を天井にかかげた。  
「達彦さん、怖い」  
彼は、私の手を取り私の手を握った。  
「桜子、大丈夫。俺が側に付いとるよ。感じるままに俺を感じ、俺の愛を感じて」  
と言って彼は、私の胸に舌を這わせながら下に下り・・・私の秘所に口付けて来た。  
「ひゃぁ!達彦さん、ダメ・・・汚い。」  
彼は、私の制止を気にせず私の秘所に舌を這わせてた。  
私は、その行為から逃れようと体を動かそうとするが、動かない。  
息を荒げ首を横に振りうわ言の様に「はぁ・・・たつ・・ひこさん。ダ・・メ」  
やっと彼による秘所への愛撫から開放され息を荒げ放心状態になっていると彼は、再び私に覆い被さると  
私の額を撫でた。  
「大丈夫か?」  
目を潤ませ切ない声で彼が聞いて来た。私は、コクリと頷いた。  
「桜子、愛しとる。」  
と言うと彼は、私の唇に口付けを落とすと、彼は起き上がり私の秘所に既に固く大きくなった彼自身を  
擦り付けて来た。私は、恐怖心の余り体を固くし息を呑んだ。  
彼は、そんな私に気づき再び私に覆い被さり私の頭を優しく撫でた。  
「桜子、大丈夫だから・・・体の力を抜いて楽にして。お前を愛しとる、愛しとるからお前の身も心も  
欲しい。お前の体を俺の物にしたい。」  
「達彦さん、私も達彦さんが好き。何よりも大事、愛しとる。私の体を達彦さんの物にして下さい。」  
私は、彼が私を何よりも大切に思い・・・彼の深い愛が伝わり、嬉しさが湧き上がると、自然と体の力が抜け  
彼に全てを身を任せようと思った。  
「桜子」  
彼は、愛しそうに私の唇に口付け体を起こし私の秘所に固く大きくなった彼自身をあてがい、ゆっくり  
私の中に押し入って来た。  
「うんん・・・あっ・・・」  
私の狭い通路を押し広げる様に入って来た彼自身。  
体が引き裂かれそうな痛みと押し入ってくる圧迫感。  
「い・・・痛い。」  
彼に全てを任せようと心に決めたはずなのに・・・痛みから逃れようと体を動かすが、彼の手によってしっかり  
固定され身動きが出来ない。  
 
「桜子、ごめん。絶えられない痛みか?」  
と彼は、切ない声で私に聞いて来た。私は、「大丈夫、我慢できるよ」と目を閉じたまま答えた。  
彼自身が私の中に全て収まると、圧迫感はあるものの痛みは薄れてきた。  
彼は、私の中に彼自身が全て入るとゆっくり私に覆い被さった。  
「桜子、大丈夫か?全部入ったよ。」  
私は、『うん』と頷き目から涙が零れた。  
「桜子、俺の背中に腕を回し俺を見てくれるか?」  
私は、彼の背中に腕を回し、ゆっくり目を開け彼を見た。彼は、苦しそうな表情を浮かべてはいるものの  
優しい眼差しで私を見つめている。  
「達彦さん」  
「はぁ〜・・桜子、愛しとる。お前は永遠に俺の者だ。桜子、ゆっくり動くから動いてもいいか?」  
「いいよ。」  
と私が言うと、彼は私の両肩の上に手を突き動きだした。私は、目を閉じ彼の背中にしがみ付き、  
彼自身が私の中に押し入る圧迫感と引き抜く何とも言えない不思議な感覚に戸惑いながらも私の体は  
しっかり彼自身を受け入れていた。  
最初は、彼自身を浅く・・・そして深く抜き差しを繰り返しているうちに、私と彼が繋がった部分から  
淫らな水音と肌と肌がぶつかる音と荒い息が響いていた。  
次第に彼は、益々息を荒げ・・・腰を振る速度をあげ、彼が「桜子」と私の名前を呟くと大きく腰を  
2・3回振ると彼は私の中に精を解き放つと私の上に汗をびっしょりかき倒れてきた。  
私は、びっくりして「大丈夫」と声を掛けると彼はゆっくり体を起こし繋がったまま私の唇に口付けを  
落とした後、私の中から彼自身を抜くと彼は、私の隣に横になると私を優しく抱き締めた。  
「ごめんな。痛かったな。こんな事をする俺は嫌いか?」  
「うんん。嫌いじゃないよ。私、これで身も心も完全に達彦さんの奥さんになれたかな?」  
と小さな声で答えた。  
「もう、お前は永遠に俺の物だ。桜子、愛しとるよ」  
「私も」  
と私は彼の胸に顔を埋めた。  
 
少しの間、二人は幸せの余韻の波に酔いしれた後、彼は起き上がり、枕の上に置いてあるチリ紙で  
自分自身を拭くと、今度は、私の秘所にチリ紙をあてがった。  
私は、起き上がり「自分でやるで」と言って彼に背を向け秘所を拭いた。  
すると、チリ紙には彼が私の中に解き放った精と私の体から溢れた蜜が交じり合った体液と一緒に  
薄っすらと血液が付いていた。  
私は驚き固まっていると、彼は背後から私を優しく抱き締め、耳元で「この血痕は、お前が俺の物になった  
証だ。心配するな」と囁いた。  
「達彦さん」と私は彼の腕に手を添えると、私の胸には無数の彼の刻印の後があった。  
「俺は、嬉しい。やっとお前は俺の物にする事が出来た。なぁ!桜子。俺の胸にもお前と同じ印を付けて  
くれないか?」  
と言って彼は、私を抱きすくめた。  
私は、彼の胸に顔を埋めた。  
「うん。どうやって付けるん?」  
「こうやって付けるんだ。」と言って彼は、私の胸に口付けをすると、その場所に新たな刻印が増えた。  
私は、彼が私の胸に口付けを落とした様に、口付けをすると彼の胸に私と同じ刻印が刻まれた。  
彼は、その刻印を嬉そうに指で触れると「桜子、もっと付けてくれないな?」と私の耳元で囁いた。  
私は、彼の胸に無数の刻印を付けると、彼は満足した様に私を抱き締め布団に横になった。  
二人は、朝まで離れる事無く一つの布団で互いの温もりと匂いを感じ眠った。  
そして、翌日私は・・・目を覚ますと私の目の前に何も纏わぬ男の人の胸板があった。  
私は驚き、その男の人の顔を見ると彼だった。私は、昨日の出来事を思い出し赤面し再び彼の胸板に  
顔を埋め「私、昨日・・・達彦さんの奥さんになったんだよね。」と呟くと彼の寝息と暖かさに  
身を包まれ再び眠りについた。  
 
終わり  
 

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