直道「ご主人が出征中だというのに、こんなことをしてはいけません」
桜子「好きな気持ちは抑えられないだら」
直道「お義母さまは?」
桜子「ああ、あれは癲狂院へ送りました」
直道「桜子さん、あなたは恐ろしい人だ」
桜子「あら、桜子を狂わせたのは先生だら」
桜子「ささ、どうぞ離れのほうへ」
翌朝
直道「・・・ぼ、僕はダメな男だ」
桜子(小声で)「すごくよかった。特に3回めが」
直道「これっきりにしましょう」
桜子「重いですけど持って行ってください。売るほどありますから」
直道「お味噌ですね。食料不足のおりから助かります」
桜子「これは些少ですが」
直道「お、お金はいけません」
桜子「これは、先生じゃなくて、お母さんの為だら」
直道「ホロリ・・す、済みません」
桜子「また来てくださいますね」
直道「・・・は、はい」