――愛と出逢うメイクいたします――  
          エステ『シンデレラ』  
 
その看板の前に場違いとも言えるリーゼントヘアーの少年が一人。  
丈の長い学生服をハートや錨のアクセサリーで飾り、胸元をはだけるように着崩している。  
185cmの長身と厚い胸板は洋服の上からでもそのスタイルのよさを主張していた。  
「まったくよぉ〜〜〜 なんでおれ一人でこんなとこ来なきゃあならねーんだよー」  
東方仗助はブツブツと不満を漏らした。  
「いくら承太郎さんの頼みとはいえ…やっぱ入りづらいぜー 康一のヤツよく一人で入って行けたな…  
 愛の力は偉大ってことかぁー?」  
きっかけは広瀬康一の「報告」だった。  
 
 
――エステ『シンデレラ』のエステティシャン 辻彩 は『スタンド使い』である  
  そのスタンド能力は『肉体のイメージを変換』する事が出来る  
  その結果として人の『運勢』を変えることが出来る――  
 
 
しかし承太郎が注目したのは違う点だった。  
『人相』を学び、数多くの人間の顔を見てきたという彼女の経験から  
『殺人鬼』のモンタージュが作れないだろうか、と言うのだ。  
そんなん無理ッしょォー 証拠とか少なすぎるしィー と、そこにいた誰もが思ったが  
口には出さなかった。  
何もしないでただ手をこまねいているよりはマシだ。  
 
そして白羽の矢が立てられたのが仗助だった、という訳だ。  
エステサロンなんだから女性である山岸由花子が行くべきだ、とか  
顔見知りなんだから康一が行けばいいだろー、とか抵抗を試みてみたものの  
「あたし達、これからデートなの。邪魔しないで」ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ  
と脅され。  
憶泰を付き合わせようとしたら  
「ワリィ!今日は家のそーじしたりしなきゃなんねーのよ  
 たまには親父とも一緒にいてやんねーとよォー」  
と断られ。  
じゃあ言いだしっぺの承太郎さんは、と視線を送ると  
「…論文の締め切りでな…」  
暇な我が身を呪うしかなかった。  
 
 
「いつまでもこうしていられねーし、しかたねー 入るぜ」  
覚悟を決めて扉へと向かった。  
「スイマセ――ン」  
扉を開け店内へと入る。…返事がない。  
(誰もいねーのかよォー しかしなんかいい匂いがすんなー 女って感じだよなァー)  
男子高校生にとっては物珍しいものばかりの店内を、落ち着きなくきょろきょろと見回していると  
背後から突然声がかかった。  
「珍しいわね〜〜〜 こんな若い男の子が来るなんて……」  
「どわあッ!!」  
「ごめんなさい 驚かせちゃったみたいねーー」  
「ちょ…ビビらせないで下さいっスよぉー 辻彩さんっスね?」  
「そうよ〜 …じゃああなたが東方…仗助くんかしら…?」  
「!そうっス …でもなんで名前…」  
しってるんスか、と言おうとしたら先に答えが返ってきた。  
「康一くんからさっき電話があったのよー 友達だからよろしくって」  
(こういう気遣い出来るとこがいいよなァー 康一ってよー)  
と、心の中で感心していると  
「で、どういった用件なのかしら…?」  
「えッ!?聞いてないんスか?」  
彩は首を傾げるようにして肯定の意を示した。  
(なんだよ康一ィイイィ!詰めがあまいぜぇー 説明しといてくれよー)  
けっきょく最初から順を追って説明する事となった。  
 
 
「ふぅん…話は分かったわ…でも期待しないで頂戴 目撃者が一人もいない犯人の顔を作るなんて  
 話自体が無茶だもの… その鈴美さん…だったかしら?幽霊の… 彼女の話を聞ければなんとか  
 イメージできるかもしれないわー」  
「そ、そうっスか!じゃあ早速聞きに…」  
行きましょう、という前に声が被った。  
「ただし条件があるわ」  
「えッ!!」  
(金なら承太郎さんに言えば財団のほうから出してくれるだろうけどよぉー 条件って言うからには  
 違うっぽいよなァー)  
なに言われんだろ、とちょっと不安になった。   
「あなた…とてもセクシーだわ その顔…その身体… 私によく見せてくれないかしら?」  
「へ?…条件ってそれっスか?そんなんでいいならいくらでも見せますけど…」  
拍子抜けだ。(不安になって損したぜ まったく)  
 
 
「じゃあそこで服を脱いでちょうだいねー」  
と、ベッドを示しながら彩はカーテンを引き始める。  
仗助は言われた通り、ベッドの側に立ち制服の上着を脱いだ。  
彩は品定めをするように腕を組み、右手を口元に当てて足元から頭のてっぺんまで  
ゆっくりと視線をめぐらせた。  
「あんまり見つめないでくださいよぉー おれってこう見えて結構照れ屋なんスよー」  
照れ隠しに頭を掻きながら彩から視線をはずす。  
つ、と彩が仗助の頬に手を伸ばし、触れた。  
「思ったとおりあなた素敵だわー この眉毛…けっこう調子イイ性格ねー でも意志は強い…  
 唇はちょっと厚め…愛情深いのね そして目元…年上に甘えるタイプ……ちがう?」  
指先がさらさらと動く。唇を撫でられゾクリとした。  
上目遣いで見上げてくる彩に仗助は動揺する。  
しかもこの角度から見下ろすと、大きく開いた胸元から豊かな膨らみと谷間が視界に入り、どうしても  
目が引き付けられる。  
このまま、この指を口に含んでしまいたい。その衝動を押さえつける為、理性を総動員しなければ  
ならなかった。  
(やっべえぇえぇぇ!!抑えろおれ!仗助くんならできる!やってやるぅうぅぅう!)  
すっと彩が離れたのでなんとか我慢する事が出来た。  
呼吸を整えながら自分を落ち着かせる。  
(…あ…危なかった… これで押し倒してたら後で皆になんて言われるか…)  
おれって結構雰囲気に飲まれやすいのかなー、などと考えていた所で後ろから脇腹を  
するりと撫で上げられた。  
 
「うおッ!なにするんスか!!」  
ビクリと反応してしまい、恥ずかしくなった。  
「さ、そろそろそのシャツも脱いでもらおうかしら」  
「へ…?そしたら あの …上半身裸になっちゃうんスけど…」  
「いいのよ、それで。よく見せてって言ったでしょう?」  
柔らかく笑みながら彩は側に持ってきた自分の肘掛け椅子に優雅に腰掛けた。  
彩の着る白衣は独特のデザインで、それ一枚をワンピースのように着こなしている。  
そのため服の合わせ目がスリットのように開いており、椅子に座り足を組むと見事な脚線美を  
楽しむ事が出来た。目のやり場に困ること甚だしい。  
(マ…マジっスか…)  
予想外の展開に多少の冷や汗をかきながらも仗助はシャツを捲りあげる。  
特別にスポーツなどをやっている訳でもないのに引き締まったその身体に彩は見惚れた。  
脱いだシャツを先程脱いだ制服とともにベッド脇のカゴに無造作に入れる。  
(うわ〜〜〜 スゲー見てるよおおォ ハズかシー!)  
なるべく視線を合わせないようにするのがやっとだ。  
「いいわぁー とても魅力的よ」  
「そ…そうっスか…?」  
あんたの足の方がよっぽど魅力的っスよ、と思いながらひきつった笑顔を見せた。  
「ちょっと後ろ向いてくれる?」  
と言われ、素直に身体ごと振り向く。  
彩の姿が視界に入らなくなったことで少々考える余裕が出来た。  
(…とにかく本能のままに動いちゃダメだ 落ち着いて行動しろ 大丈夫、おれはクールな男だ)  
そんな自己暗示をかけていた。  
 
 
つう――っと背筋を指が辿った。  
「おわあぁあアァ!!」  
思わず叫んでしまった。  
「ちょ、ちょっと なにして…」  
「やっぱり触ってみなくちゃ本当の魅力は解らないと思わない?」  
ウフ と微笑みながら背中を撫で、硬く張り出した肩甲骨に指を滑らせた。  
仗助の動揺などまったく意に介さず、彩は若い肉体を遠慮なく撫で回す。  
そんな刺激に自制しようと努力をしても、そこはやはり健康な男子高校生。  
(……勃っちゃった……)  
どおぉーすんだよ おれぇえぇぇ!!と自分で自分に突っ込みを入れてもどうなるものでもないのは  
自分自身よく解っていた。  
「じゃあもう一度こちらを向いて」  
「!えッ!!」  
(まずいよおぉ〜〜 こんなんどーやってもゴマカセねーよぉ〜〜)  
赤くなったり青くなったりしながら前を押さえてモゾモゾしている仗助を見て  
彩はにこりと笑いながら言う。  
「どうしたのぉー 早くしなさい」  
(くそお〜〜 どうなっても知るか!チクショー!!)  
なかばヤケクソになって仗助は振り返った。  
さすがの彩も目を見張った。  
勃っちゃったんだろうな、と予想はしていたがまさかこんなに立派なモノだとは思ってもみなかった。  
彩の女の部分が疼いた。  
目をつぶっていた仗助はネガティブな反応(悲鳴だとか罵声だとか)が聞こえない事を意外に思い  
怖々と薄目を開けた。  
視線が合う。怪しく微笑みながら女は手を伸ばしてきた。  
 
 
左手は割れた腹筋から脇腹を、右手は厚い胸板から鎖骨をゆっくりと辿っていく。  
先程までとは手つきが違う。性感を刺激する触り方だ。  
滑らかに撫でるかと思えば微かに爪で引っ掻いてみたり。  
やんわりと触れていた所に急に力を込めてみたり。  
それでも仗助は唇を噛みながら抱きしめたくなる衝動に耐えた。  
彩はそれを見ると、逞しい胸板に顔を近づけ唇が触れるか触れないかの距離で挑発した。  
「案外我慢強いのねー でもそんなに我慢すると身体に毒よぉー」   
仗助の中で何かがプツリと切れた。  
 
気が付くと右腕で彩の腰を引き寄せ、左手は尻を鷲掴みにしていた。  
(……なにやってんだ おれわぁああぁぁ!!)  
もうどうしていいか解らずに固まっていると  
「…ちょっと苦しいわ」  
と胸元から聞こえてきた。  
「あッ ス、スイマセン…」  
パッと手を離し、弁解する。  
「あ、あの スイマセン その…こんなつもりじゃなくってデスね えと…」  
アワアワしながら謝る仗助を微笑ましく思いながら彩は言った。  
「いいのよー若いんですものね フフ… じゃあ今度はベッドに横になって」  
「えッ! それってその…」  
「誘ってるのよ…解らないかしら?」  
「で、でもマズイっスよ…」  
「女に恥をかかせる気?いいから横になりなさい」  
「…はい」  
ベッドに横たわってから もしかしておれってスゲーラッキーなんじゃねーの? と  
改めて思う仗助であった。  
 
 
彩は仗助に跨るように上に乗ってきた。  
その挑発的な視線と下腹の感触に仗助の鼓動が激しくなった。  
覆いかぶさるように仗助の首筋に唇を落とす。  
彩の髪が耳をくすぐりそれにさえ敏感に反応する自分がちょっと情けなかった。  
「ウッ!」  
乳首を抓まれ、声がでてしまう。  
「ウフ… いいのよ声を出しても 何も恥ずかしい事じゃあないわ」  
耳元で囁き、そしてそのまま首筋に舌を這わせる。割れた腹筋の感触を楽しんでいた掌を  
下へとずらしていく。  
仗助にもその意図が伝わったようで、全身が強張っている。  
(もしかして童貞なのかしら…?ウフフ それも楽しそうね)  
もうすでに硬く膨張しているそれをズボン越しに優しく撫で上げる。  
「…ぅッ…くぅ…」  
仗助の顔が快楽のために歪む。もうすでに息が荒い。乳首を舌と唇でついばむように刺激すると  
ぷっくりと膨らんできた。  
(かわいいわァ 少しイジメちゃおうかしら)  
彩はベルトに手をかけるとズボンを脱がしにかかった。  
トランクスをずらし、別の生き物のように屹立する其れを上下にしごきはじめた。  
自分でするのとは違った快感に仗助は味わった事のない興奮を覚える。  
彩は握ったそれに顔を近づけ、蛇のように舌先でちろちろと先端を舐める。  
苦味のある男の香りが口内に広がった。  
裏筋から立派に張り出したカリまで丁寧に舐めあげる。そして唇を先端にあてがうと一気に根元まで  
咥えこんだ。  
「うッ!…ん…ふッ…」  
絡みつくような舌の動きに耐え切れず声を漏らしてしまう。  
彩はわざと派手に音を出しながら吸い付き、時に陰嚢にまで舌を伸ばし行為を続けた。  
(ああ〜〜 ヤバイヤバイ!我慢できねぇよぉ〜〜!!)  
もうイってしまう、という瞬間、彩は陰茎の根元をギュッと握り締める。  
「!うぁッ…あ…あァ…」  
ハアハアと荒い呼吸をくりかえし、切なげな瞳で見上げてくる仗助に満足し、彩は微笑む。  
「一人で先にイってしまうつもり?ダメよ さ、いま私があなたにしたことを今度は  
 あなたがして頂戴」  
 
仗助は身を起こすと襲い掛かるように彩を組み伏せた。  
「ずいぶん乱暴ねー そんなんじゃ女の子に嫌われちゃうわよ」  
「うるさいっスよ おれァ今そんなヨユーはねーんスよ」  
言いながら首筋に舌を這わせ胸を揉みしだく。仗助の大きな手には彩の豊かな胸も  
ジャストサイズのようだ。  
白衣のボタンを外すのももどかしく、無理に胸元をはだけさるとその膨らみにむしゃぶりついた。  
先端はすでに硬くなり形のよい胸の先にピンと立っている。  
それを口に含み、舌先で転がすと彩は身を捩らせるように反応した。  
「んぁ…ん はぁ……フフ なかなかお上手ね…?」  
「…そのままお返ししてるだけっスよ」  
子ども扱いするようなその言い方にちょっとだけカチンときた。  
 
下半身へと手を伸ばし、下着の中に滑り込ませる。茂みの奥は熱く濡れていた。  
「…彩先生…すごく濡れてるっスよ……気持ちいいんスか」  
「ん…そうよ… はぁ…とても気持ちいいわ…」  
「どこが気持ちいいんスか?…ここ?」  
言って蕾を押し潰すように捏ねる。  
「!あッはぁあッ!!」  
身体がビクンと跳ねるほど感じている。  
仗助はそこを集中的に攻めた。  
もちろん他の場所も忘れてはいない。口に含んだ乳首を強く吸ったり時に噛んだりした。  
胸から腹、下腹部へと徐々に舌先を這わせ、下着を取り払う。もうぐっしょりと濡れていた。  
指で花びらを開く。赤い肉がぬらぬらと濡れ、物欲しげにヒクついている。  
腿の付け根に強く口付けて赤い花を散らすとそこから少しづつ中心へと近づき、蕾を下から掬い取るように  
舐めあげた。  
「あぁッ!!ッはぁ…ンンッ…」  
(この子…すごく上手いって訳じゃないけど… 女の感じる部分を『解ってる』って感じだわ)  
 
仗助はモテる割りには純愛タイプ(本人曰く)なので女性経験など無いに等しかった。  
しかし勘がいいのか本能なのか、的確に『感じる部分』を攻めていく。  
テクニックは無いが、その稚拙さが彩にとっては逆に新鮮だった。  
 
指を一本、二本と入れた。長い指を使って彩の体内を掻き回す。  
「ああッ!んん…ふ…うぅん」  
二本の長い指はまっすぐではなく、軽く曲げられた状態で挿入されていた。  
入るときはスムーズだが引いた時に膣壁を指先が引っ掻いていく。その感触がたまらない。  
もっと味わいたい、と無意識に力が入り締め付けていた。  
 
と、いきなり指を抜かれた。  
「んあ!…あぁ…は ぅうん…」  
突然快楽を取り上げられて身体が啼いているみたいだ。  
そして先程とは打って変わって余裕を取り戻した様子の仗助が言う。  
「先生こそ一人でイっちゃうんスか?ズルいっスよ」  
その目元には笑みさえ浮かべて。  
「フフ…そうね おあずけにしてたんですものね…いいわ 入ってきて」  
彩の足を抱え込むようにしながら自身の先端を入り口にあてがい、身体を沈めていく。  
この年頃ならばもっと焦っていきなり根元まで挿入れてきそうなものだが、意外にもゆっくりだ。  
息を吐きながら彩もじんわりと締め付け、熱く硬いモノを味わう。  
仗助のモノが全て彩の中に納まった。  
しかし仗助は動こうとしない。  
逆に彩の方が焦らされてきていた。無意識に腰が動いてしまう。そのわずかな動きで得られる快楽は  
彩の肉欲を満たすには程遠い。  
「どうして動いてくれないの…?私を焦らして楽しんでいるの…?」  
仗助にはそんなつもりは全くなかった。単純に『動いたらイってしまいそう』だったからだ。  
初めて味わう女の肉の感触に飲まれてしまいそうだった。  
しかしそんな情けないことを言えるはずもなく。 余裕コイたフリをしながら時間を稼いだ。  
「お楽しみはゆっくり時間をかけて味わった方がいいッしょ?じっくりいきましょうゼ」  
 
どうにか落ち着いた仗助は、またゆっくりと腰を引いていく。  
そして膣から抜けてしまう寸前でクッと腰を入れ、浅く突きはじめた。  
「んッぁはあぁあ!…うんン…」  
抜けてしまいそうになる陰茎を離すまいと身体が勝手に締め付けてしまう。  
そのため突かれたときの快感は激しかった。  
 
 
少しずつ女の身体に慣れてきた仗助は動きに緩急をつけ始めた。  
ゆっくりと浅い場所を突いていたかと思うと、叩きつけるようにいきなり根元まで挿入れてみたり。  
深い場所まで挿し込んだらそのまま掻き回してみたり。  
彩はその動きと若い肉体に翻弄されていた。  
(なんて事 相手はまだ少年だというのに!こんなに感じてしまうなんて!!)  
いままで自分を抱いてきた男達とは違う。それは新鮮な驚きだった。  
まるで自分も少女へと戻ってしまったかのような、そんな錯覚を覚えさせるほど。  
彩は自分の限界が近い事を感じていた。  
 
 
自分の行為によって嬌声を上げる女はこれ以上ないほど美しくみえた。  
腰を打ち付けるたびに彩のかたちの良い乳房が揺れ、溢れ出る蜜はシーツに染みをつくった。  
入り口とその奥と。二重に締め付けられ苦しい程だ。  
(うぁ〜〜スゲー気持ちイィー! やベー そろそろイっちまいそーだ…!!)  
仗助もまた限界だった。  
 
「ッ先生!おれ もうッ…!!」  
「いいわッ 一緒にイきましょう」  
腰を動かす速度を速め、より深くへ打ち付ける。  
それに答えるように首へと腕を絡ませた。  
「!ッく…あぁ…!!」  
「ああッ!!ん・はあぁ…あぁああぁ―――!!」  
仗助が果てる瞬間、其れはどくどくと脈打つ。  
それを感じて飲み込むように締め上げ、彩も絶頂を迎えた。  
 
 
「女の身体に痕をつけるなんてマナー違反よ 覚えておきなさい」  
腿に残る赤い痕を指先でなでながら彩は言う。  
「ス、スイマセン…」  
ベッドの上、仗助はトランクス一枚で正座させられていた。終わったあと、開口一番ダメ出しだ。  
さすがにヘコむ。  
「でもすごいわー こんなになったのは久しぶりよ」  
「そ、そーなんスか…?楽しんでもらったみたいでなによりっス」  
そう言われて自信回復。自分の単純さにあきれてしまう。  
「女性の美しさの秘訣は『恋とSEX』なのよー これからもたまにお願いしようかしら」  
ウフフ、と笑いながら本気とも冗談ともつかない事を口にする。  
 
(『落として持ち上げる』のが男を成長させる秘訣だけれど……この子はどんな風に  
 成長していくのかしら…?)  
 
仗助は、少々焦りながらも  
「ご指名があればいつでもお相手しまスよー」  
などと軽口を叩いた。  
 
憎たらしい子ね、と微笑む彩はやはり美しかった。  
 

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