SBRレース開始12時間前サンディエゴビーチ、
スタート地点に騎乗姿がひとつと、それに近づくもうひとつ
「・・・・・・・・・」
『下見にでもきたのかい?』
「!君は・・・・・・」
『いや・・・だとしたら昼のうちに済ませているはずだな
大方テントの寝心地が悪くて夜風にあたりに来たってところか
・・・・・・無理もない。『君のような人』の寝るような場所ではないからな・・・・・・・・・』
「・・・どういう意味だ?」
『そのまんまの意味だ。
『育ちのイイ奴』でカモフラージュ出来ていると思うか?
乗っている人間だけ見りゃあそれで十分かもしれない・・・・・・
だが君の『馬』のせいで一目瞭然だ。それとも気づかない?オレだけ?』
「英国人はいちいち回りクドく言うのが礼儀なのか?」
『せかすなって・・・気付けるのがオレだけならば問題じゃあないだろう?
一種の才能だと周りは呼んでいるが・・・喋れない馬のほうが人間より雄弁だ
乗せてるヤツの『手綱を握る力』はもちろん・・・・・・
重心の違いは『脂肪のつき方』『内臓の数の違い』だって語ってくれる』
「・・・!・・・・・・」
『ま・・・・・・君が何者だろうとオレには関係ないがな・・・
せいぜい『夜道の一人歩きは危険だから一緒にいてあげよう』・・・ってくらいのことだ』
「気遣いはありがたいが・・・必要ない
コイツ(馬)もいるしな・・・・・・失礼するよ」
『面白いことを知ってしまったのかもな・・・・・・・・・ククッ』
『トリビューンに女だとバラすと脅して鬼畜プレイ強要』編へto be continued...