彼女の胸の柔らかさがまだ手に残っている。
事故とはいえ「彼」のフリをしている「彼女」の
秘密を知ってしまったんだ。オレは。
騎乗な振る舞いをしているのに。
男にも勝る運動神経、精神力をしているのに。
細身だが美しくも思えるような鍛えられた体つきをしているのに。
キミは女だ。
オレは知ってしまったんだ。
オレだけが知る秘密、ぬくもり。
オレだけが知る女としての一面。
どうしたんだろう、体が今とても熱いんだ。
胸の底から溢れてくるとめようもない熱情。
どうやら、惚れてしまったらしい。
胸の感触が残っている手を確認するように握り締めた。
ズボンの突っ張りが収まらない。
「ホットパンツ…。」
そんなこんな考えて悶悶としているうちに、
どうやら夜はあけてしまったようだ。