ミスタ、アバッキオ、ナランチャ、フーゴの4人が盗む車を選んでいる間に
トリッシュとブチャラティが入っている亀を襲うメローネのスタンド「ベイビィ・フェイス」から
守る為、ジョルノは一人で必死に戦ったのであった。
少し離れた距離にバイクと共に炎上したベイビィ・フェイスの残骸から
燃え上った炎へと出る煙に異変を感じ、4人がやっと気づいた。
「ジョルノッ!!一体さっきのは何だったんだぁッ!?」
ナランチャが驚いた様に現場に居たジョルノに問いかける。
「先程・・・敵を倒しました、ただ遠隔操作タイプのスタンドなのでまだ本体は倒していませんが・・・。」
「…だったらさっさと倒しちまおーぜッ!!」
急かす様に言うミスタに返事の代わりにそんな事言わなくても分かっている風の表情を向けたジョルノの口元には
わずかに黒い雰囲気が漂う。
(…ただ、倒すだけじゃあ芸が無い…。)
「相手は女性ですから…あまり暴力的な事はしない方がいいのでは?」
ミスタとジョルノを落ち着かせる様に冷静に言い放つフーゴに、
ナランチャは男ならフォークで頬を何度も突き刺していいのかよ、と文句を付ける。
喧嘩の様な空気になりつつある2人を「やれやれだ…。」と呆れた様子で
何もせずアバッキオはただ突っ立って見ていた。
(女性だからなおさらいいんじゃあないか…。)
ジョルノはその間も一人で考え込んでいる。
どの様な手で苦しめたらいいのだろう、と父親譲りのサディズムを出しながら。