「『買い物して来い』って命令…『未』完了…
品物もカネも…全部燃えちまった……」
激闘の末にホルマジオを倒したナランチャは、そう呟いた。
「帰ったらフーゴに怒られるだろうなぁ…」
そう思いつつも、何時までもこうしている訳にも行かないナランチャは踵を返そうとした。
―――刹那。背後から『男の声』がした。
「『ブチャラティチーム』の『ナランチャ』ですね?」
ナランチャは即座に振り向いた。そこには長髪で女性的な風貌をした男が立っていた。
「何だよ…テメェェェ」
「そう殺気立たないで貰いたい。別に貴方を『始末』しに来た訳じゃあありません…
場所を移しましょう。落ち着いて話をしたい」
ナランチャは辺りを見回した。確かに、『仲間』がいる様子はない。
この男も今の所は危害を加えて来そうな素振りを見せてはいない。
最大限の警戒をしつつも、ここは素直に男に付いて行く事にした。
男は、人目の全く付かなそうな路地裏まで行くとナランチャの方に向き直った。
痺れを切らしたナランチャは怒鳴った。
「お前、オレに何の用だよ!?」
「そうですね。単刀直入に『用件』を言いましょう。
その前に自己紹介をしましょうか。私の名はティッツァーノ」
穏やかな口調でそう言い終った瞬間、ティッツァーノはナランチャを壁に押し倒した。
「――ッ!?てめェ、何しやがるッ!」
ナランチャは自分のスタンド『エアロスミス』を発現させた。
エアロスミスの銃口がティッツァーノを狙おうとした時、彼が口を開いた。
「スタンドを引っ込めて下さい。今私を『始末する』のは得策ではありませんよ?
私は貴方と『取引』をしようとしているんです」
「取引?」
その言葉に、とりあえずナランチャはエアロスミスを引っ込めた。
「取引の内容は至って簡単なものです。貴方は大人しく私の『頼み』を聞く。
交換条件として……貴方に『ボスの情報』を提供します」
「『ボスの情報』だってッ!?」
ナランチャは驚いた。今、何も手掛かりが掴めていない『パッショーネのボス』。
少しでもボスの事について何か分かれば、ブチャラティにとって大きな助けとなるだろう。
「分かった…飲んでやるよ、その条件。で?何だよ、お前の『オレへの頼み』って」
「私の頼みとはですね……『今から貴方を犯させて貰う』」
ティッツァーノは恐ろしい程に優しく微笑んだ。
「ナランチャ・ギルガ17歳。パッショーネ組員ブローノ・ブチャラティが統括する
チームの一員。そしてこれはごく一部の者しか知らない貴方の『最大の秘密』…。」
ティッツァーノは無理矢理ナランチャの上着を脱がした。
露わになった胸部はぎちぎちにさらしが巻いてあったが、確かに……
「『仲間にさえ男として通しているが、実は女性である』。そうでしょう?」
ナランチャはかなり動揺した。その事を知っているのは数人程度しかいない筈だ。
「テメェ何で、それをッ!?」
「こちらの情報網を舐めてはいけませんよ?さあ、情報が欲しいんでしょう?」
ぐっ、とナランチャは言葉に詰まった。もう一度エアロスミスを出そうと思った。しかし、
命に代えてでも助けになろうと心に誓った『恩人』ブチャラティの顔が脳裏に浮かんだ。
今ここで耐えなくてはいけない。ナランチャはそう思った。
ずりずりとティッツァーノはナランチャを座らせた。そして、穏やかに質問した。
「ナランチャ。貴方、今までにこういう事をされた『経験』はありますか?」
刹那、ナランチャはティッツァーノにされた質問の意味を考えた。
意味を理解して、顔を赤くして怒鳴る。
「テメェッ!何でそんな事わざわざ聞……んうッ!?」
ティッツァーノはその唇でナランチャの口を塞いだ。
「――んッ、んん…ッ!」
離れようとするナランチャの舌に、容赦なく舌を絡める。
ティッツァーノの舌はその部位だけが別の生き物である様に嫌がるナランチャの舌を嬲る。
ひとしきり口腔内を愛撫すると、ティッツァーノは舌を口から出した。
「ッ、はぁッ、はぁッ」
肩で息をするナランチャの口から銀色の液体が垂れる。
ティッツァーノは満足気に自分の唇を舐めると、再び質問した。
「もう一度聞きます。こういう事の『経験』はありますか?」
――ねェよ!悪いか、この野郎!
ナランチャはそう言おうとした。しかし、口から出た言葉は全く違うものだった。
「…ある。あるよォ」
自分で言った真意と違う言葉に驚いたナランチャは慌てて口を押さえた。
ティッツァーノはと言うと、相変わらず微笑んでいる。
「そうですか?なら、優しくはしなくても大丈夫ですね」
言うが早いが、ティッツァーノはナランチャの胸のさらしを剥ぎ取った。
薄い胸が完全に露わになる。ティッツァーノは震える小さなそれを手で包みながら言った。
「ふふ…随分と可愛らしいですね」
そう言われたナランチャは羞恥で真っ赤になった。
(「気にしてるのに……」)
「ここは後のお楽しみにとっておきましょうか。
さて…さっきの貴方の言葉が『真実』かどうか調べなくてはですね」
ティッツァーノはひどく優しく、しかし残酷な表情になる。
ナランチャが一瞬怯えたその内に下の服も一気に脱がされてしまった。
「こちらも可愛らしい」
手早く下着も脱がされてしまい、ナランチャは一糸纏わぬ姿になった。
ティッツァーノは恥ずかしさで硬直するナランチャの秘部をじっと見て言い放った。
「おや?貴方……『処女』ですよね?」
そう言うティッツァーノの表情は愉しげで、明らかにその事を聞く前から知っている様だ。
「困りましたね…でも、『嘘つき』には『お仕置き』しなくてはなりませんね?」
悪戯っぽいティッツァーノの表情には、嗜虐的なものが浮かんだ。
(『嘘』…?まさか、さっきのはコイツのッ!?)
「感付きましたか?まあ、私のスタンドはこれ以外に何ら能力がありませんからね。
人畜無害なんですから安心を…まあ、それはどうでもいい事ですね」
そう。先程のディープキスの時点で、既にナランチャの舌にはティッツァーノのスタンド
『トーキング・ヘッド』が付けられていた。
何事もなかったかのようにティッツァーノの手はナランチャの胸に伸びる。
「さて、ゆっくりこの可愛らしいものを楽しませてもらいましょうか」
片手の親指で片方の乳首をクリクリと回す。ナランチャの体がびくんっ、と跳ねた。
「あうッ!?」
そのまま、ほんのりと赤くなったもう片方の乳首に口元を持っていく。
「私はスタンドの影響なのか、『舌』は得意でしてね、ナランチャ」
そう言うと、ティッツァーノはその舌でまず乳輪をゆっくりとなぞった。
つうっ…ペチャッ、といった音が立ち、ナランチャの肌はさらに上気する。
「やッ……!」
ひとしきりなぞり終わると、とうとうティッツァーノの舌は小さな突起にかかった。
チュクチュクと音を立てて桃色のそれを口に含み、丁寧に舐る。
ナランチャの両胸は片方が手で揉みしだかれ、もう片方が舌に撫で回されていた。
「あ…や…はあああァッ!」
手と舌の愛撫の位置が反対になり、ナランチャの体はより震えた。
「今、どういう感じですか?ナランチャ」
――気持ち悪い感じに決まってんだろ、この野郎ッ!
ナランチャはそう強がろうとした。しかし余裕の無さで忘れていた…『スタンド』の事を。
「い、いいよォ…もっと…もっと舐めてェ……ッ!」
自分の言葉とは思えない淫靡な台詞にナランチャは涙目で真っ赤になった。
一方、余裕のティッツァーノは微笑みながら乳房を舐めあげ、言った。
「ふふ…思ったより『淫らな言葉』を言いますね?では、ご要望を叶えましょうか」
言うが早いが、さっきとは違いかぶり付く様に口を乳房に当てた。
吸い付くようにして口内で乳首を蹂躙する。当然もう片方の愛撫も忘れない。
「い…やァ…ッ、あ……はァ…ッ…!」
がくがくと体を震わせるナランチャの方に手を回し、もう一度舌を口腔に絡める。
ちゅぷちゅぷと淫靡な音を立てた後、舌を離して唇を舐める。
「さて。こちらからばかりだと言うのも何ですしね…」
そう言うと、ティッツァーノは下半身の服を下ろした。
そしてナランチャの頭を自身の肉棒の前に持っていき、こう言い放った。
「貴方に『奉仕』をして貰いましょうか。その口で」
「え……?」
「フェラチオですよ。私のコレを舐めて下さい」
その言葉を聞き、ナランチャは思わずのけぞった。
――何言いやがる!誰がそんな事……
そう言いかけたが、今の自分の状態を思い出して口をつぐんだ。
「『嫌だ』とでも言いたそうな表情ですね…『自分では』出来ませんか?」
ティッツァーノはそう言うと、一層優しくも残酷な微笑を浮かべた。
ナランチャは自分に起こっている異変に気付いた。
(「舌が…勝手に動くッ!?」)
ナランチャの舌は本人の意思に反して、目と鼻の先に勃つ肉棒に向かい動き出している。
「『トーキング・ヘッド』。先程『嘘を吐かせる』だけの能力だと言いましたが…
一つ言い忘れていました。このスタンドは『相手の舌を少しだけ動かせる』」
ティッツァーノがそう言い終った時、もう舌はちゅっ、と音を立て肉棒についていた。
「フェラチオも初めてなんでしょう?教えてあげますよ」
本人の意思に関係なく、舌はちろ…ちろ…と肉棒の上でゆっくり動き出す。
「あ…う…!」
羞恥と屈辱感でナランチャの目からぽろぽろと出た涙が上気する頬を濡らす。
そして、しばらくこの『奉仕』を続けさせられている内に舌に別の違和感を感じた。
(「何かぬるぬるしてきた…苦いよォ」)
脚でナランチャの頭を挟みつつ舐めさせていたティッツァーノが僅かに震えた。
「そろそろなようですね…では、ナランチャ。次から来るモノを受け止めて下さい」
ティッツァーノがいきなりナランチャのバンダナを剥ぎ取った、その時。
ぴしゃぁっ、と水音がしたかと思うと、白濁色の液体が口にかかった。
「ひゃうッ!?」
突然スペルマが顔射され、ナランチャは頭を引いた。
「まだ出ますよ…飲んでくれますか?」
「うん…もっと飲むよォ、出して!」(「やだッ…もう止めてよォ!」)
ナランチャは舌の苦味と喉の異物感でむせた。すでに少し飲んでしまっている。
そして、どんどん肉棒から流れてくるスペルマを舐めさせられ、飲まされた。
スペルマが顔をドロドロにした辺りで、ティッツァーノは完全にナランチャを組み敷いた。
「さて。そろそろ『メインディッシュ』を頂きましょうか」
ティッツァーノの手がナランチャの上気した花弁に伸びる。
くちゅくちゅと音を立てながらすらりとした指が花弁を犯していく。
「やァァァァァッ!?」
たまらず大声を上げるナランチャを見つめながらティッツァーノはその指を舐めた。
「ふふ、結構濡れていますね?処女の割には上出来な感度だと思いますよ」
今度は子供のようなそこにぺちゃぺちゃと舌を侵入させる。
「ひあッ…あ…ン……ッ、ああァ――ッ!」
ティッツァーノの舌が器用に花芯を舐めあげた所で、とうとうナランチャが限界になった。
顔にかかった愛液を丁寧に指で舐めあげ、ティッツァーノは笑顔で言い放った。
「嫌々なのにこんなに感じているんですね……淫らな娘だ」
(「違…う……ッ!」)「そーだよォ、だから…だからもっと!もっとくちゃくちゃに…」
ティッツァーノの舌と手での責めは更に続いた。
話術も大した物らしく、喋らまいとするナランチャの口を巧みに割らせる。
言葉での責めに反論したいのに、どんどん淫猥な台詞を言わされてしまう。
ナランチャが数回愛液を噴出した所で、ティッツァーノがとどめとばかりの一言を発した。
「質問します、ナランチャ。貴方…そこに『私のを挿入して』欲しいですか?」
拒否しても大いに結構ですよ。さあ、『答えて』下さい」
ナランチャは迷った。ここで拒否しようとしても、『嘘を吐かせる能力』がそれをさせない。
しかし、ここでティッツァーノの誘いにあえて乗らなければ…
「う…ん。それ…あたしのココに、挿れ…てェ」
ティッツァーノがにっこりと微笑う。
「ベネ(良し)」
ずっ、と少しずつ肉棒が花弁を割っていき、ナランチャは激痛に悶えた。
「くっあァ…あ、いやあッ!」
ティッツァーノはびくびくと身を震わせるナランチャの頭を撫でた。
「想像より痛いでしょう?血が出ますが、その内止まりますよ」
ひとしきり進んだ所で一度抜いて、また挿入する。
文字通り『身を裂かれるような』痛みに、また涙が溢れる。
「直に気持ち良くなりますよ…もっと可愛らしい声で啼いて貰いましょうか」
ティッツァーノの言葉通り、痛みの中に経験した事の無い感覚が生まれる。
こんな事をされて屈辱感に溢れているはずなのに、その感覚は容赦なく襲いかかる。
「ひ…やァ…あ…ん…!」
ティッツァーノの動きは、さらに激しくなった。
ズン、ずっ、ずっ、と容赦の無い動きで花弁を突き抜いていく。
「っ、はァ、ああァ―――ッ!」
とうとう達してしまったナランチャの意識は、そこで途切れた…。
そしてその数十分後、路地裏から出ていたティッツァーノの姿があった。
「派手にやったみたいだな、ティッツァーノ。…で、どうだったよ?」
どこからか出てきて声をかけたのは、迎えに来た相棒・スクアーロだった。
「早かったですね、スクアーロ。そうですね…楽しかったですよ。
私が思っていた通りあらゆる面で可愛らしい処女でしたよ」
飄々とした相棒の言葉に、スクアーロは苦笑した。
「何つーかよォ…ティッツァーノ、お前も大概ロリコンだよな。
もしかしてあいつ、前から狙ってたとか?しかしお前もとんでもない事考え付くよな…
ボスの情報と引き換えに女犯るなんてよ。いいのか?下手な事言ったらお前がヤバいだろ」
ティッツァーノはまた微笑った。
「いいんですよ。彼女、気絶しちゃいましたから何も言ってないですし…
大体、私達だって対してボスに関して知っている事は無いじゃあないですか。
…まあ、彼女が最後まで耐えていれたらご褒美に『カルネ』や
『二人のゲス』の事位は教えてあげるつもりでしたけどね」
スクアーロは少し驚き気味に相棒を見た。
「なら、あのガキ犯され損じゃあねーか。ハハ、災難だな…しかしお前ってさ、
優しいんだか非情なんだかわかんねーよなァ。平然とそんな事しといて気ィ失ってる内に
服着せてやったりとか…結局中出しもしてねーんだろ?」
その問いにティッツァーノは微笑みながら答えた。
しかし、その微笑は今までのそれと違ってどこか陰があるものだった。
「忘れましたか、スクアーロ?私はパッショーネの『詐欺師』なんですよ。
……手に入るものも、『嘘』だけでいい。さあ、行きましょうか。」
そう言うとティッツァーノは足を早め、スクアーロはそれを追う。
「――おい、ティッツァーノ!お前まさか、本気であのガキを…」
ティッツァーノはそれに答えなかった。
そしてナランチャが目を覚ましたのは、二人が路地から姿を消した数分後の事だった…。