「んー、だからな……」
ベットの上で弁解する男は、女の肩に手をかけようとするが
ばちん、と高い音がして手を払われた。
振り向いた瞳は赤く充血し、とめどなく流れた涙が渇かずまだ頬を伝っていた。
「だからさぁ……最後までしてねぇだろぉ」
「でも見た!は……恥しい所を!」
顔を真っ赤にし、胸倉を掴んで今にも襲いかかって来そうな彼女を横に
ジャイロは先刻の事を思い出してた。
性欲処理の為にお相手になってくれるお姉さんを探していたら
どこか見覚えのある女が目に留った。
娼婦の癖に随分と行為に控え目で、挙句の果てに
「止めて!」だとか「もう嫌!」とか泣き叫んだ女。
よーく見てみたら同じレースで競い合ってたアイツじゃないか!
処女だと言うから念入りに前戯をしたら、指だけで達してしまったなぁと。
「ニョホホ……パンツちゃんって案外可愛い声だしてイクよなぁ〜〜」
「殺してやるっ!」
スプレーを持たずとも襲い掛ってきた彼女。
ジャイロはやれやれと肩を竦めた