「う……ウソでしょ?」  
「嘘なもんか。こうすると治りが早いんだよ」  
ミスタはベットに腰掛け、隣でオロオロしている彼女の手を  
まるで紳士が淑女をエスコートする様に自分の股間へと導いた。  
 
「これを……舐めろっていうの?」  
困惑しながらも股間を横目でチラチラ見ている。  
普段アレだけ見てる癖に、こういう時だけ恥ずかしがるのはおかしくないか?  
「そうだよ。舐めんの」  
「嫌よ!どうしてあたしが……!」  
「うぉ!叫ばないで!痛い痛い!!」  
身体を丸め大げさに痛がって見せると、彼女は身を乗り出して心配してくる。  
「え!あ!だ……大丈夫!!?」  
 
ーしめしめ。あと少し。  
 
「な〜〜頼むよぉお、元はと言えば誰の性でこうなっちまったか〜  
賢いトリッシュちゃんなら解るよなぁぁあ?」  
 
元はと言えば全裸で躍り出たミスタも悪いのだが。  
いや、こうなった原因は二週間程前の喧嘩があって、先に突っかかって来たのはコイツな訳だし……  
でも結局怪我を負ったのは彼な訳であり……  
 
いやいや、原因を擦り付け合えばキリがない。  
ともかく、怪我を負ったのはミスタの方だ。  
彼は「この場の主導権くらい握らせてもらってもバチは当たらない筈だ」と考える事にした。  
 
「うう……」  
言葉に息詰まったトリッシュは怒りで膨れたり、恥ずかしさのあまりソワソワしたりしていたが  
……ついに観念した様だ。  
 
精一杯の反抗なのか、フンっと鼻を鳴らしミスタを睨みつけその前に跪いた。  
ふわふわの髪が腿に当たりくすぐったい。その髪を指で弄りながらニヤリと笑った。  
「そうそう。モノ解り良いじゃねぇか」  
余裕ぶってニヒルに笑って見せるが、心の中では狂喜乱舞、拍手喝采状態。  
(やったッ! 予想通りだッ! しゃぶれッ! おれの○○○をしゃぶれッ!)  
 
覚悟を決めたトリッシュは、目を瞑ると彼自身に唇をつける。  
肉厚で柔らかい唇がちゅっと小さな音て、早速刺激が電気信号となり彼の脊椎を掛けた。  
「うっ!」  
刺激に思わず声を洩らす。  
「あ!痛かった?」  
どうやら、刺激は刺激でも『痛み』の刺激と取られたらしい。  
「いや……大丈夫だ」  
久々に感じる感触に、まるで女を知らない童貞の様な反応をしてしまった。  
トリッシュはそのまま唇で何度か触れると、ゆっくりと舌を出す。  
先ほどの傷痕を労るように優しくチロチロと舐め上げ  
徐々に根本に向け舌を這わしていく。  
「ん……」  
涎液でベトベトになった陰茎から一度顔を離すと、一気にパクリと加えこんだ。  
「おっ……」  
温かい咥内の感触に声が漏れる。彼の反応を待たずトリッシュは  
歯を立てない様に唇で扱きながら優しく舐め上げる。  
「ん……ふぅ……」  
彼女から時々漏れる声が振動になり、肉棒を刺激する。  
「っ……すげぇイイ……たく、こんな事どこで覚えたんだァ?」  
「ふ……んふぅ……」  
業と意地悪く言ってやると、彼女は眉を吊り上げた。  
それにしても……  
普段生意気ばかり言ってる女が一生懸命自分の性器を紗ぶるその姿。官能的だ。  
時々、こちらをチラリと見る仕草もたまらない。  
じゅぷじゅぷと唇で強弱をつけ扱き上げる。  
グロスと彼女の涎液が混ざり、柔らかそうな唇がテラテラと妖しく光っている。  
一気に噴き上がる射精感に背筋がピンと伸びた。  
「うおっ…!」  
「きゃっ……!」  
勢いよく放出された白液は彼女の顔や髪を汚し、どろりと胸元に垂れた。  
「やべ…」  
本来なら顔ではなく、自分の手に放出させようと思っていたが  
久々の行為に酔いしれ、タイミングを間違えてしまった。  
 
以前、嫌がる彼女に顔射をした時があった。  
ー男なら精でベトベトに汚れた顔ってモンを一度は見てみたいだろうよ。  
まぁ、その後の展開はまたご想像通り。  
自慢の一物が『スパイス・ガール』によってしばらく射撃不能にされたもんだ。  
 
ヤバイ!また怒られる!と身構える。  
しかし、何時まで経ってもエネルギーのビジョンが出る事も、  
ましてやトリッシュの怒鳴り声が響く事も無かった。  
トリッシュはとろん……とした眼で跪いたまま、  
頬や胸元に垂れる精液を拭う事もしない。  
やがて、流れる精液をゆっくりと指でを掬うと  
まるで蜜でも舐めるかの様にちゅう……と飲み込んだ。  
「苦い……」  
 
こんな事されて、我慢できるなんてのは男じゃない。  
 
その細腕を攫むと一気にベットに押し倒した。  
スプリングが大きく軋み、突然の事に我に返った彼女が小さく叫ぶ。  
「ちょ……!何すんのよ!」  
先手必勝。罵倒される前にスカートの中に指を突っ込む。  
「あっ……きゃ!」  
思った通り。パンティ越しからも解る。  
彼女の蜜壷はぐちょぐちょに濡れ、溢れだした愛液の一部が太ももをゆっくり流れていた。  
思わずゴクリと喉を鳴らす。  
「おいおいおい〜〜〜おしゃぶりしてて濡らしちまったのかよぉオメェはよォオ」  
ワザとおちょくってやると彼女の顔がさっと赤くなった。  
「だっ……!誰が!!!あんな貧相なもの!」  
「でも美味そうにしゃぶってたよなぁ」  
「あんっ……!違うわよ!そ……それは…っ」  
素早くパンティをずり下ろすと、しっとりと濡れた性器が顔を覗かせた。  
ヒクつく花びらに指を這わすと彼女は慌てて抵抗してくる。  
「あっ!いじるな!勝手に障らないでよ!」  
声を上擦らせながらも必死に手足をジタバタさせる様子は見ていて面白い。  
もっと意地悪をしてみたくなり、彼は指を侵入させてみた。  
くちゅくちゅ……と湿った音がして、指二本はすんなりと彼女の中に吸いこまれる。  
「あぅ!」  
じゅぶじゅぶ……指を曲げながら、かき交ぜる度に彼女の喉から嬌声が漏れる。  
溢れた愛液は彼の指から掌に伝わり、ポタポタとシーツに染みを作っていった。  
「なんだよぉ〜随分感度いいじゃねぇか〜〜ったく、不良娘め」  
「バカっ!へ……へんな事言わないでよッ!」  
生意気な口を黙らす代わりに、余った指でぷっくりとした肉芽を刺激してやる。  
「ひゃんっ!ちょ…………」  
既に堅く、自己主張している肉芽を指で捏ね繰り回され、更に指で中まで刺激される感触。  
あまりにもの快感の大きさに身悶えしながら耐えるトリッシュ。  
「あぁ……そこダメぇ」  
「そこってドコだァ?オレ、バカだから解らねぇなァ?」  
「バカァ!!ふあああぁああ!!」  
絶頂を迎えた彼女は、一際高い声を上げるとそのままベットに倒れこんだ。  
ぜぇぜぇと、肩で息をしながら酸素を取り込んでいる。  
「バカ……」  
言葉とは裏腹に蕩ける様な瞳を向け『コレから』に期待している。  
それでも、最後の意地なのか  
伸ばした手を払いのけ消え入りそうな声で「ダメよ……」と呟く矛盾。  
「ったく。素直じゃねえな」  
勿論、そんなお飾りの言葉なんて聞いてやらない。彼女の腰を高くあげ、四つん這いにさせる。  
「あ……」  
柔らかい尻肉をかき分け、そそり立った淫茎をあてがうと後ろから貫いた。  
 
「ひっ……!ひゃあああ!!」  
小さな体は、弓なりにピンと張り大きく跳ねた。  
何度味わっても狭い膣内は強弱をつけギリギリと彼の雄を絞めつけてくる。  
「……っ……すげぇ」  
こちらも負けないていられない。激しく叩きつける様に肉棒を彼女の奥へと埋めていく。  
「あぅ!ダメェ……それ強い……」  
どうやら、久々のセックスに酔いしれているのは自分だけじゃないようだ。  
眉間に皺をよせ、激しいピストン運動に耐えるその表情。  
その中には、どこか歓喜に満ちた……みだらな『女』の顔が描写されていた。  
「ぁあんっ…!やぁあ……ん……」  
シーツをぎゅっと握り、彼の動きに耐える。  
その間にも喉からは嬌声が溢れ、パンパン……と腰を打ちつける音と重なり  
朝の静かな空間を満たしていった。  
「あっ…!あぁ……」  
頬にキスを落とす。  
彼女もそれに答える様に顔をこちらに向けてきた。  
くちゅくちゅ……と重なる唇。  
「んぁ……」  
離れた瞬間、お互いの唇から名残惜しそうに銀糸がひいた。  
「これじゃぁ顔見れないな」  
「えぇ?いいわよ…恥ずか……しいわよぉ」  
彼女の言葉を無視し、そのままぐるりと態勢を変える。  
今度は彼が下。彼女が上。つまり、下から貫く様な感じになる。  
 
騎乗位になる事によって、更により深く突き刺さる。  
奥を擦る肉棒の強い刺激に彼女は更に嬌声をあげた。  
「やぁん!!ダメよぉ!そんなに……しちゃぁ……」  
「おいおい〜〜腰振りながら言う言葉じゃねぇだろぉ?」  
「ばかぁ!ばかぁ!そんなんじ無いわよぉ!」  
トリッシュは彼の鍛えられた胸板を力なく叩いた。勿論、ぺちぺちと音が鳴るだけでどうにもならないが。  
 
今彼女は、彼の上で猥らに踊っている。  
ーこれって夢と一緒じゃねぇか……  
頭の片隅で考えている。何という正夢。ふと、口から『ある言葉』が漏れた。  
彼自身、どうしてこんな事を聞いてしまったのか、解らない。  
気まぐれなのか、運命って奴か……  
 
「なぁ、お前さ、オレの事好きか?」  
そう、気がついたら口にしていた。  
予想外の言葉に、トリッシュは一瞬険しい顔をした。  
少しの間。  
彼女は小さく答えた。  
「……嫌いよ」  
「お調子モノで、意地悪で、人の事散々振り回して……本当に大っキライよ」  
「合うじゃねぇか。オレもお前の事嫌いだ」  
我儘で気まぐれでヒステリーで……  
 
全く、本当にイイ女だ。  
 
吸いよされる様に唇を求めあう。  
ん……とくぐもった声を洩らし、お互い見つめあう。  
「素直じゃねぇ女」  
「素直じゃない男」  
 
くすくすと笑いあい、もう一度唇をかさめる、お互いが求めあい舌を啜る。  
しなやかな細指が彼の掌を叩く、指を絡ませ合う。  
 
ーきっと、心が通じるってこんな感じなんだろうなぁ  
 
さっきまで散々ムカついていたのが、意地悪してやろうと思ってた心が  
そんな事どうでも良くなっていた。  
 
どんなにムカついても、我儘な言われても、気まぐれに振り回されても  
結局最後には戻ってきてしまう。  
 
結局は惚れたモン負けなのだ。  
 
呼吸が重なる。絶頂に向け、お互いの動きが早くなっていく。  
「っつ……トリッシュ……」  
「んっ……!ミスタァ!す……好きっ大好き!あぅ!もっと……」  
「ふあああああああ!!」  
彼女が大きく痙攣すると胎内がきゅうぅと伸縮する。  
淫茎を素早く抜くと彼女の白い肌にたっぷりと射精した。  
「んぁ……ミスタァ……」  
「ん……」  
ぜぇぜぇと息をしながら、また口づけ。  
ーまだ足りない。もっと繋がりたい。  
「……ねぇ……」  
ちゅ……と、甘えるような口づけ。  
どうやらその思いは彼女も一緒だった様だ。  
 
その後、2週間の空白を埋める様に何度も求め絡み結びあった。  
 
 
気がつくと太陽はすでに昇り切って  
昼を過ぎ、今度はゆっくりとカーブを描いて沈みにかかっていた。  
 
久々の行為に燃えた性か、もう何もする気になれない。  
シャワーを浴びるのすら気だるくて、簡単に後処理を済ませるとベットの上でぽけーっとしていた。  
「なぁ」  
「なぁに?」  
天井をぼーっと眺めながら聞いてみる。彼女がこちらに顔を向けた。  
「あの日さ」  
「ええ」  
あの日、と言われただけでトリッシュはピンと来た様だ。  
「おまえ、何であんなに怒ったんだよ」  
「え……」  
「言いたくねぇなら別にいいけどさ」  
「別に言いたくないって訳じゃなけど……  
 でも、アンタも何で怒鳴ったかくらいは聞かせなさいよ」  
聞かれたく無い所を突かれ、うっ……と、ため息が出た。が一度吐いた言葉を取り消しできる訳がない。  
今はさて、彼女からどんな回答が返ってくるのか。  
それに集中する事にした。  
トリッシュは少し間を置くと爽やかに言った。  
「誕生日よ」  
「は?」  
目をぱちくりさせる。誕生日……やはりコイツの誕生日だったか……  
悪い事しちまった。と、ノド元まで出かかった瞬間  
「アンタのよ」  
彼女が出したのは、意外や意外。  
「え?オレ?」  
「だから、アンタの誕生日。ってまさか覚えていないの!?自分の誕生日なのに!?」  
うっそー!と言った感じに手をバタつかせる。  
 
まさか当の本人すら覚えていなかった誕生日を覚えているとは……  
思わずニヤけてしまう。  
「可愛い所あるじゃねぇか」  
「なっ!!馬鹿!調子に乗らないでよね!」  
突然そんな事言われて真っ赤になったトリッシュは毛布をひっぺはがし隠れる様に包った。  
「あ!さ…さみぃじゃねぇか!返せよ!」  
慌てて、飛び起きるとそのままの勢いでぎゅーっと抱きしめる。  
「きゃああ!ワキガが移っちゃうわ!」  
彼女も楽しんでいる様だ。そのまま二人で笑いあう。  
「ねぇ。後でお昼にしましょう。どうせアンタの事だから何も用意してなかったでしょ?  
美味しいパスタ買ってきたから」  
「用意いいな〜」  
「アンタが悪いのよ」  
つんと胸板を指でつつかれ、またまたくすぐったい気分になった。  
 
で、油断してた所で彼女のターン。  
「で、アンタは何で急に怒ったのよ。アタシそんな酷い事言った?」  
何とか話題をそらし、誤魔化そうと思ったが逃げ場なし、やはり聞かれた。  
「あ……ああ……」  
しかし……さすがに恥ずかしい。ミスタにだってプライドがある。  
まさか、『嫉妬したんです』なんて言える筈もない。  
適当にウソでもつくかとトリッシュを横眼で見るが、  
「ちゃんと話しなさいよ」  
と牽制。やはり逃げ場は無いらしい。  
「あ〜〜ったく」  
コホンと咳を一つ。  
もうこうなったら、覚悟を決めるしかない。  
 
「あのな……笑うなよ……」  
 
end  
 

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