「私を必要としてくれていますか…?」  
 
雨に打たれ、今にも壊れてしまいそうな程涙に濡れていた彼女が、そんな言葉を内に秘めていたのだと知った時、俺の中で凝り固まっていた物がた易く崩れていくのを感じた。  
緩やかに溶け出して、代わりに湧き出てきたのは、どうしようもなく欲深い感情。抑え難い衝動。  
 
欲しい  
 
この女が  
 
欲しくて 堪らない  
 
だがその裏側で何かが疼いている。今までずっと、心のどこかにわだかまっていたもの。  
 
「私を必要としてくれていますか…?」  
 
本当は俺が聞きたい。  
 
君にとって、俺は必要か……?  
 
 
「お帰りなさい、先生」  
ドアを開くと、香ばしいコーヒーの匂い。彼女の柔らかく迎えてくれる声。温かな笑顔。  
五ヶ月前までは当たり前のように思えたその光景だったが、今はまだ自然に受け止められない。  
「ああ、ただいま…」  
洋子は口元に笑みを浮かべ、ミニキッチンへと歩み寄る。  
「丁度今、コーヒーをいれようかと思っていたんです」  
「俺が来るのがわかっていたのかい?」  
洋子の目が軽く細められる。  
「フフッ、窓から見えたんですよ…飲まれますよね?」  
「ああ」  
 
答えながら、椅子に腰掛ける。途端に今日一日の疲れが実感として沸き上がり、思わず溜め息をついた。マルボロをくわえながら、見るとはなしに窓に目を向ける。日は落ちかけ、街には明かりが点りつつあった。  
 
立ちのぼる紫煙の匂いを味わいながら、俺は今日の調査を思い返す。と言っても大した依頼じゃない。ある人物の素行調査だ。数週間前まで留守電に入っていたうんざりするような依頼に比べれば、だいぶマシなものだが…  
そして不思議な事に、彼女が戻って来てからろくでもない電話が少し減ったような気がする。もっとも、俺が電話の応対をする数が格段に減ったので、実際にはどうなのかはわからないが。  
…とその時、洋子がコーヒーを持って来てくれた。  
「どうぞ」  
「…ありがとう」  
一口啜ると、程よい苦みが口内に広がる。俺や他の誰かがいれた物とは比べ物にならない。  
コーヒーと煙草の匂いに満ちた室内を何気なく見渡すと、数日前のひどい散らかりようだった事務所の面影は既になく、以前と何ら変わりのない風景がそこにある。  
ふと洋子に目をやると、いつの間にかデスクに着き、やりかけの書類仕事に手をつけていた。その背にそっと呟く。  
「すまないな…」  
「はい?」  
 
彼女は顔をこちらに向け、俺の言葉を待っている。  
「…いや……」  
謝らねばならない事など、挙げてみるときりがない。  
「掃除…あまり手伝えなかったからな」  
本当に謝りたい事は、そんな事じゃない。  
それでも言葉にならない。どんな風に形にして良いかわからないまま、心の内へと仕舞い込む。  
「気にするような事じゃないのに」  
洋子はくすりと笑うと、再び書類に向き直る。そんな彼女の後ろ姿をぼんやりと見つめる。  
 
二度と逢う事はないとさえ思っていたのに、彼女は戻って来てしまった。以前と変わらぬ笑顔を向けてくれる事に、安堵を覚えないと言えば嘘になる。  
それでも―  
だからこそ、確かめたかった。たとえそれが、平穏な“今”を変える事になったとしても。  
 
「…洋子…君」  
「はい、何でしょう?」  
「その…何だ…」  
その一言を口にするのに、少し時間を要した。  
「今日は、泊まっていかないか…?」  
俺に真っ直ぐに向けられる切れ長の瞳。虚を突かれたように見開かれている。じっと見つめられると、鼓動が速まるのを感じた。  
「…嫌なら無理にとは言わないが…」  
付け加えると、洋子ははっとして口を開いた。  
「あっ、いえ…そんな事は…」  
 
そこまで言うと、俺の言葉の意図に気付いたらしい。頬を赤らめて俯いている。  
「わかりました…」  
少しして顔を上げた彼女は、はにかんだ笑みを浮かべて席を立った。  
「じゃあ、着替えを取りに行ってきますね」  
「…ああ…」  
洋子が事務所を出ていくと自然と溜め息が漏れ、自分でも驚く程緊張していたのだと気付いた。嫌が応にも昂ぶる自身を抑えようと、二本目の煙草に火をつけた。  
 
 
「先生…」  
事務所に戻り、シャワーを浴びてきた洋子は、灰皿に溜まった吸い殻の塊を見て苦笑した。  
「吸い過ぎは体に毒だって言っているのに…」  
「ああ、すまん…」  
「本当にどうにかなっても知りませんよ」  
やや呆れた様子で俺を見つめる彼女。  
「…俺もシャワーを浴びてくるよ」  
その場から逃げるようにそう告げると、まだ何か物言いたげではあったが、彼女は頷いた。  
「あ、はい…じゃあ…」  
少し恥ずかしげに柔らかく微笑む。  
「…上で待っていますね…」  
そう言って、螺旋階段をゆっくりと登っていった。  
 
 
幸せにしてやれる確証などない。彼女が惜しみなく与えてくれるものに比べれば、俺からしてやれる事などちっぽけだ。寧ろ苦しめたり、迷惑をかける事の方が多い。  
 
だから、わからなくなる。何も聞かずに、何も言わずに、ただ俺を受け入れようとしてくれる彼女を求める事が、このまま繋ぎとめようとする事が、正しいのかどうか。  
 
守り抜けるかどうかも危ういのに  
 
それでも、伸ばしたこの手を引き戻せない。また失くす位なら、いっそ強引にでも繋ぎとめたい。傷つけてでも―  
 
そこまで想いが行き着いて、自身に苛立ちを覚えた。欲求から滲み出す歪みにも似た衝動に蓋をして、俺はシャワールームを後にした。  
 
 
ブラインドの下ろされた室内は薄暗く、その隙間から僅かに外のネオンが零れている。  
ベッドの辺りに目を向けると、そこに佇んでいた彼女がこちらを振り向くのを感じた。  
サイドテーブルの小さな明かりに照らされた顔貌の美しさに思わず息を飲む。抜けるように白い掌が頬に触れるまで、彼女がすぐ傍まで近付いている事に気付かなかった。  
「先生…」  
少し掠れた声で囁き、俺の顔を覗き込んでいる。その微かに揺れる瞳を見つめながら、普段はルージュの内側に隠れている淡い色の唇を奪った。  
唇を通して伝わる、彼女の温もり。  
そっと閉じられた睫は長く、僅かに影を落としている。  
 
化粧の落ちた肌はほんのりと白く、だがいくらか朱を帯び始めていた。  
俺は洋子の頬を両手で包み込むと、舌で唇を押し広げ、ぬるりとして生暖かい口内に侵入した。  
歯を舌で撫で回し、その奥の彼女の舌を絡めとる。柔らかな舌を貪っていると次第に淫らな音が口内に響き、益々欲望が掻き立てられていくのを感じた。  
「…んっ…んふ…はあ、んうっ…!」  
唇を離し、息を吐き出そうとする洋子を逃さぬように、より強く口付ける。彼女が苦しげに眉を寄せるのがわかったが、止める気にはならなかった。  
互いの唾液を混ぜ合わせ、舌が溶け合う位に絡ませる。片手で寝着のボタンを外し、白磁のような素肌に触れると、身体をビクリと震わせたのがわかったが、構わずベッドに押し倒し、細い腕を掴み、彼女の上に覆いかぶさった。  
「はあっ…!あっ…や…先生っ…!!」  
唇を解放された洋子のか細い叫びに、行為に没頭しかけていた意識が引き戻される。改めて彼女を見ると、その表情はどこか怯えを孕んでいて、眼には涙が滲んでいた。  
「……っ…」  
慌てて身体を起こし、彼女を自身の重みから解放した。強張っていたその肩から力が抜けていくのが見て取れる。  
 
「…すまない…」  
洋子は何も言わず、ゆっくりと上体を起こした。口元に流れる唾液に指で触れながら、彼女は息を整えている。  
「…すまなかった、本当に」  
再び謝り、彼女から身を離した。これ以上続けるつもりにはならなかった。  
 
―傷つけてでも―  
 
先程熱情から抱いた想いが、確かな形となって洋子に伸ばされる。壊してしまいそうな程、激しく。  
 
優しさから抱かれようとしてくれているだけなのかもしれないのに  
 
自己嫌悪に歪んでいるであろう顔を見せまいと視線を逸らし、ベッドから降りようとした。  
「…書斎にいるから、何かあったら―」  
 
言葉は、続かなかった。  
その場を離れようとした俺の背に洋子の腕が回され、華奢な身体がぴたりと胸に寄り添ってくる。  
 
「…どうして謝られるんですか」  
「え…」  
洋子は一言呟くと、その震える指で俺のシャツのボタンを外し始めた。  
「よ…」  
呼び掛けようとした俺の口を彼女の唇が少しぎこちなく塞ぐ。再び目の前に近付いたその綺麗な瞳に魅せられ、押さえ込んだ筈の欲望が疼くのを感じた。  
触れていた唇を離すと、洋子は肌蹴た俺の胸に頬を寄せ、口を開いた。  
 
「…先生は、私が仕方なく戻ってきたと…そう思ってらっしゃるんですか…?」  
「……!」  
「仕方なく…こうしていると…」  
見上げる瞳は微かに揺らぎ、だが確実に俺自身を射抜いている。  
 
見透かされていた。何もかも。  
 
「く…」  
洋子の細い指が胸板を這い、舌が湿った音を立てて愛撫する。自ずと吐息が漏れ、身体全体が火照るような快感を覚えた。  
「…は…」  
「…ここにいます」  
指と頬の動きを止めぬまま、彼女が呟いた。  
「私、ここに…いたいんです」  
 
俺の中で、何かが崩れる音がした。  
 
気がつくと、俺の手は洋子の服と下着を剥ぎ取り、その柔らかく弾力のある胸に押し付けられていた。形の良い胸が俺の手の中でその姿を変えていく。膨らみを弄ぶ手を止めずに体重をかけると、細い身体は簡単にベッドに沈み込んだ。  
 
「あっ…はぁ…」  
声を上げる洋子の首筋に軽く歯を立てると、真っ白な肌に小さく鬱血の痕が刻まれる。同じ物をうなじや乳房に幾つも散らせ、そこに舌を這わせると、彼女の身体はびくびくと震え始めた。  
「んっ…やぁ、く…あっ…」  
硬く張り詰めた突起を舌の先端で転がし、舐め上げ、指で摘み上げる。乳房を両手で揉みほぐしながら、その肌全体に滲み込ませるように舌でなぞり、唾液で汚す。その度に甘やかな声を上げる彼女に、俺の中の欲望は一層増していく。  
 
寝着のズボンを脱がせながら、指を腰に這わせ、下腹部に口付ける。胸ほどに柔らかい太股の感触を掌全体で味わい、軽く口付け、両の腿の間にある彼女自身を覆う下着の中に手を伸ばした。  
「あっ…」  
恥ずかしさからか思わず脚を閉じ、俺の腕を挟み込む洋子。無言でその顔を覗うと、耳まで真っ赤に染めながらも、恐る恐る股を開く。  
 
茂みの表面を手で探ると、そこは既にしっとりと湿っていた。指でその下にある閉ざされた筋に触れ、ゆっくりとなぞる。閉じてはいるものの、割れ目の周りは汗とは異なる水分で潤っていて、指がぬるりと外陰部を滑る。  
それが彼女の内の官能を引き出しているのか、腰をもどかしく動かしながら、必死で声を抑えている。  
「…んっ…んぅ…」  
だが僅かに開いた口からは甘い溜め息が零れている。細められた眼は快感に潤み、だが、どこか不満げに眉が潜められている。洋子の口が動き、声にならぬ程小さく言葉を紡ぐ。  
 
―早く  
 
俺は思わず口元を笑みの形に歪め、彼女の秘部を隠していたショーツを脱がせ、両手で脚を開かせた。  
 
茂みの下にひっそりと、更なる快感を求めて息づく秘部は、風呂上がりの清潔な香りに混じって、女の匂いを漂わせていた。腔内への入り口に僅かに滲む蜜に欲望を掻き立てられ、指で花弁を撫で、舌を秘孔に突き出す。  
 
「えっ…あっ…ぅんっ、やぁっ!」  
舐められるのは予想していなかったのか、洋子は首を振り、ふるふると身体を震わせた。その仕草が、あまりにもいつもの冷静な彼女とは似つかわしくなく愛らしく思えて、益々己が昂ぶっていくのがわかる。  
蕩けそうな程柔らかい秘肉に舌を這わせると愛液が絡み付いてくる。割れ目を指で押し拡げ、妖しく光る膣壁の感触を味わいながら、羞恥と快感とに艶やかな声を上げ、淫らに腰をくねらせる彼女の反応を楽しんだ。  
 
ここで「可愛い」と一言でも言ってやれたら良いのかもしれないが、そんな余裕もないし、何より気恥ずかしい。俺は言葉に出来ない想いを指と舌との愛撫に代えて、洋子の秘所を貪った。  
「あっ…くっ、うん…ふぁぁ…」  
いくらか解れた秘裂に骨張った指を挿し込み、円を描くように掻き回すと、ひどく卑猥な音が響き、彼女のよがる声も高くなる。  
粘膜を削ぐように動かしていると、他より少しざらついた箇所に行き当たった。そこを執拗に擦り続けると、洋子は身体を弓なりに反らし、とめどなく沸き上がる快楽の中で喘ぎ乱れる。  
「うんっ…ああぁ…せっ…先生、もう…」  
 
耳に甘く響く声で、ようやく言葉を搾り出す彼女。もっと鳴かせてみたかったが、哀願するように見つめてきたので、言う通りにする事にした。  
秘唇を弄るのを止め抜いた指は、彼女の蜜に塗れててらてらと淫靡に輝いていた。舌でねぶると、先程まで堪能していた彼女の欲望の味がした。  
改めてそこを覗くと、割れ目の上に小さな突起を見つけた。始めは皮と茂みとに隠れて目立たなかったが、今はその膨らみを露わにしている。  
 
俺の中にじわじわと嗜虐心が沸き上がってきた。再びそこに顔を寄せると、舌先で軽くつついてみる。  
「ひっ―」  
やっと終わると安堵して気を抜いたところに不意打ちを食らった為か、洋子の身体が大きくしなった。陰核を唾液で濡らし、爪で弾くと、彼女は更に快感の波に溺れて愛液を溢れさせる。その淫猥な光景に、思わず突起を弄る指に力を込めてしまった。  
「ぃ…あっ、やぁっ、ああぁぁーーーっ!!」  
一瞬身体を痙攣させたかと思うと、がくりと腰が落ち、ベッドに沈んだ。秘孔は痺れたようにひくひくと震えている。  
 
…達したのか?  
身体を起こし、洋子の顔を見ると、恍惚としたような眼で俺を見上げていた。  
 
呼吸を整えながら起き上がろうとしているが、どうやら身体に力が入らないらしい。  
「…はー…はぁ…」  
「大丈夫か…?」  
髪を撫でながら声を掛けると、その手に自身の手を添え、軽く微笑んだ。  
「平気、です…。けど何だか…私ばかり…」  
「…じゃあ…」  
言いながら着衣を脱ぎ捨て、素肌を彼女の柔肌と重ね合わせ、頬に口付ける。  
「そろそろ…良いか?」  
問い掛けると、恥じらいながらも小さく頷き、俺の耳元に唇を近付けて囁いた。  
「あの…そのままして下さって構いませんから…」  
「ん…?」  
言葉の意味が掴めず聞き返すと、洋子は益々顔を赤らめる。  
「あ、その…ピルを飲んでいるんです。向こうに…ニューヨークにいた時からずっと…」  
…そういえば、アメリカでは普通に常用されていたんだったな。  
「こんな風に役に立つ事になるとはあまり考えてなかったんですけどね」  
照れたように笑う彼女。  
先程この手で味わった秘肉を直に貫けるのだと思ったら、一層自身が熱くたぎるのが分かる。何とも現金なものだ。  
半ば自分に呆れつつ、洋子の秘唇に自身の先端を宛う。唾液と愛液で濡れそぼった入り口に、亀頭を潜り込ませただけで吐息が零れた。  
 
そのままゆっくりと腰を落とし、自身を暖かなぬかるみへと押し込んでいく。  
「んっ…」  
肉棒が全部収まりきらないまま、強く締め付けてくる秘孔。このままでも達してしまいそうになるのを堪えながら腰を動かし始めた。  
「あっ…んぅ…!」  
愛液が潤滑油となり、殆ど抵抗なく俺を受け入れてくれている。  
「くっ…はあ…!」  
だが膣壁は俺自身をきつく締め上げ、ぬるついた感触をまとわり付かせてくる。気を抜くと上擦った声が出てしまいそうになり、歯を食いしばって快感に耐える。  
肉と肉の擦れ合う痛みに息が詰まるが、寧ろ自身は愛液に塗れ、溶けてしまうような悦楽を覚えている。  
「くぅっ!ふぅ…あっ…!あぁ…!」  
荒ぶる肉杭を奥に突き込むと、洋子の肢体が跳ね、苦痛に耐える呻きは次第に嬌声へと変わっていく。それが律動による卑猥な水音と相まって僅かに残る理性さえ溶かしだす。結合部から溢れる愛液が腰を打ち付ける度に飛び散るさまはひどく淫らで、それが更に劣情を高めていく。  
腰を押さえていた手を胸に伸ばし、両手でゆっくりとこね回し、硬い蕾を指で執拗に刺激する。甘やかな声を上げ続ける唇を舌でなぞり、口内を舐め上げ、唾液を啜る。  
 
求め味わう毎に充足感を覚えつつも、欲情した心は際限なく目の前の女を望み続ける。灼き尽くしてしまいそうな程に。  
「はぁ!ん、ひぅっ…うっ!あぅっ…!」  
洋子は全身をがくがく震わせながらも、俺の突き込みを受け止め続けている。絶えず漏れる声は甲高く、今にも意識が飛んでしまいそうだ。  
それでも秘肉からの圧迫感は強く、まだ続けていたいという欲望とは裏腹に、俺自身は快感の極みに誘われる。  
「…くっ!うぅ…洋子っ…!!」  
どれ位ぶりだろうか。君をこんな風に呼ぶのは。  
俺の声に反応し、ぎゅっと閉じられていた眼が開いた。涙と熱に艶めいた眼と視線が交わる。  
「あっ、やぁ…ぅ!せ、んせぇ…先生っ…!!」  
洋子は酩酊したように瞳を潤ませ、俺の背にしがみついて喘ぎ続ける。何度も俺を呼びながら。  
自身がはち切れそうな程膨張し、奪い尽くそうとする欲望に限界を告げる。せめて最奥で達したくて、肉杭を思い切り押し込んだ。  
 
「っ…あ、はあぁっ、ああぁぁっーーー!!!」  
「ぐっ!?くぅっ、うあぁっ…!!」  
悲鳴と共に、秘所が強く俺を締め付けた。痛みと激しい快感とに押し上げられ、溜め込まれていたものが勢いよく噴き出していくのが分かった。  
肉棒がびくびくと痙攣を繰り返しながら大量の精液を送り込むと、膣壁は咀嚼するように蠢いた。やがて全てを吐き出したそれを引き抜くと、彼女と俺の欲望の混じり合ったものが零れ出す。  
「んん…はぁ…はぁ…」  
快楽の余韻に浸りながら、まだ喘いでいる洋子を緩く抱き締めた。この腕でた易く抱きすくめてしまえる細い身体。それを自身で満たしきった事に、不思議な位に充実感を覚えていた。  
「…先生…」  
うっすらと笑みを浮かべる濡れた唇から俺を呼ぶ声が零れる。秘やかな、それでいて確かな呼び声。  
いつものように、俺の全てを信じ、受け入れてくれる優しい眼差し。  
 
―ああ  
 
もう止めようもない  
 
「すまない…」  
抱いたまま、耳元で囁いた。  
 
もう 君を手放せそうにない―  
 

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