「美鈴ちゃんの髪はほんとさらさらー」  
「い、いやなんなんですか端本さん」  
保健室で突然ベッドに押し倒されたと思ったら、  
自分より小柄な同級生に馬乗りされ髪をなでられている。  
なんなんだ この状況・・・  
 
「えへへ」  
「な、なんなの?」  
「かわいいなぁって思ったからぁ」  
「答えになってないわ!」  
彼女は黙って指で髪を梳く。  
そして顔をのぞくと静かに笑み浮かべるのだった。  
なんだかとても恥ずかしくなってくる。  
 
「重いから降りて」  
「だめぇ もっと美鈴ちゃんの顔見てたい」  
「いや いつでも見れるから 降りてください」  
「恥ずかしがってる美鈴ちゃんなんて早々見れません」  
「な、何言って――」  
ベッドから降りようと力を入れた時だ。  
彼女の手が耳に触れた。  
思わずびくりと体が反応する。  
「美鈴ちゃん もしかしてエッチなこと考えてますかぁ」  
「なっ・・・! 何言って――」  
そう言いかけた瞬間、彼女は顔を近づけると、  
「ぃあっ・・・!」  
舌で耳を愛撫した。  
「美鈴ちゃんは耳が弱いんだねぇ 今の声すっごく可愛かった」  
彼女が耳元で囁く。  
自分で体が熱くなるのが分かった。  
 
「もっと声聞かせて」  
彼女はそう耳元で呟くとさらに耳を舌で弄ぶ。  
「ぃやっ・・・」  
耐えられない感覚が沸き起こる。  
美鈴はそれでも声を押し殺す。  
「我慢しないで」  
彼女はそう言うと耳に噛み付いた。  
「ぃあぁんっ・・・!」  
これには美鈴も思わず妖艶な声を漏らす。  
 
「ごめんね 痛かった? 次は別のとこで――」  
「そぉ、ゆう問題じゃ・・・な、い」  
今度は首、そして鎖骨に舌と唇で愛撫する。  
「ふあぁ・・・!」  
さらには歯を立てる。  
「くぁっ・・・!」  
 
ちなみは目の前にいる彼女の姿を見た。  
息を乱し熱をおびた体を力無く横たえた彼女を。  
そして少し濡れた唇でうっすら涙を浮かべたような目で  
こちらをのぞく彼女の表情を。  
その時ちなみは自分の中で何かが弾けた気がした。  
 
「は、しも・・・と?」  
美鈴の問いかけを塞ぐように口を口へと繋げる。  
まるで互いの体液を混ぜ合わせるような口づけ。  
「んぅ・・・ っ・・・!」  
息をすることさえ忘れて貪り付いていく。  
何度も何度も・・・  
 

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