PART.9  
 
外村プロの3人組新人アイドルグループの京都編PV撮影はイブのその日のうちに執り行われた。  
「どうもよろしくおねがいしまーす!」  
彼女たちは皆元気でとても礼儀正しく現場での呑み込みも早くて撮影自体はとてもスムーズに進んでいった。  
真中は観察しながら気付いたのだが彼女たちは関西出身でありながら全く関西弁で喋らないようであった。  
それでも話の節々に多少訛りなどが感じられたりはしたもののさほど気になるものではない。  
オーディション等で外村に発掘され彼に口説かれるまま一年ほど前に上京してきて都内の芸能人ご用達の  
有名私立高校に通っているのだという。  
「彼女たちは今のウチらが将来の国民的正統派アイドルとして一番力入れてる娘たちだからね、その分躾や教育は  
 かなり厳しくやっている・・・」  
現場を見つめる外村の顔はいつになく真剣であった。  
それくらい会社ぐるみで力を入れている証拠なんだろう、と真中は思う。  
主なロケ現場は京都を代表する神社仏閣に歴史的建造物やそれに祇園などの町並みなど多岐にわたる。  
真中としては可能な限り京都という街全体を利用してその幽玄漂う独特の空間美を描く事にこだわったのだ。  
それによって彼女たちそのものの存在感を下げる事無いように充分に配慮を加えながら・・・。  
PVロケは明日以降舞台を大阪、神戸へと移していく。  
神戸での撮影が終われば今回の真中の仕事は一旦完了ということになり後は東京に戻り編集作業を残すのみだ。  
 
「お前あれから一体どこにいってたんだ?」  
クリスマス・イブ当日の12月24日の午前9時に真中は外村らの待機する高級ホテルへと出向いたが外村から開口一番  
そうぶつけられた。  
真中自身も本来外村らと同じホテルでの宿泊になっていたのだが結局何の連絡もなかった事に外村は少し不信感を  
抱いてるのかも知れなかった。  
ちなみに他の同窓会メンバーらとは先ほど外村が別れの挨拶をして機会があればまた場を設けようという事になった。  
年の暮れという事もあってか何人かはバタバタと東京行きの駅や空港に向かったが折角の京都という事で暇がある  
連中らはそのまま京都見学をしたり中には撮影現場を覗かせてくれという者まで現れたが何とかそれはお断りさせて  
もらったそうだ。  
「いや、本当に悪い・・・あれからちょっとさあ、いろいろ思うことあって一人で酒飲んだりしてて気が付いたら近くの別の  
 ホテルに泊まってた・・・。なんかよく憶えてないんだよ・・・。でも仕事には全く支障ないから・・・本当にスマン、外村」  
そう詫びながら真中は予め考えていた嘘を告げた。  
 
 
東城綾と再会を決めた一夜、あれからは携帯の電源を切ってまで外部との連絡を遮断することにしたのだ。  
それはもう何としても彼女と完全な一夜を過ごす為だけにあった。  
「お前、携帯の電源まで切っていたからな・・・。わざわざ何でそこまでしやがるんだ、と考えてもしまうよ」  
そう言いながら外村は腕を組んでなにやら難しい顔をしていたがやがて何か真剣な眼差しで真中にこう問いただした。  
「真中、間違ってたら悪いが・・・・お前、あれから東城と会ってたんじゃないのか?いや、それ以前からお前たちは  
 知らないとこで二人だけの関係を持ってたんじゃないのか?」  
真中は絶句するほどの驚愕を覚えたが辛うじて表面上は平静さを保った。  
「ま、まさか・・・違うよ」  
真中はそう答えるしかなかった。  
「そうか、まあそれならいいんだけどな・・・。ただ正直俺としては心配でもあったんだ。以前にお前と飲んだあの夜に  
 俺は東城のあの話をしただろう?横でお前を眺めていたがとても難しい顔をしていた・・・。その後お前の例のあの  
 映画に東城もシナリオで参加するって聞いた時正直胸騒ぎ覚えてな、結局お前は東城を選ばずに今の奥さんの  
 西野つかさちゃんを最終的に選んだ。でもさ、高校時代からお前を見てたんだけどそのな、俺は最後お前はきっと  
 つかさちゃんではなく東城の方を選ぶんだろうな、と思ってたんだ・・・。まあ俺の読みが外れたって事になった訳  
 だけど何だろうな、お前たち二人の歯車がちゃんと合ってさえしたらやっぱひょっとして」  
「外村」  
真中ははっきりとした口調で彼の話を遮る様にして名を呼んだ。  
「お前や皆には本当に悪かったと思ってるよ。俺もどうかしてたんだろう・・・。でもはっきり言っておくが俺たちには  
 そんなやましい間柄はないから。余計な心配だよ」  
真中は断言するようにはっきりと言った。  
まるで自分にもそう言い聞かせるかの様に・・・。  
「わかった・・・スマン、変な事聞かせて・・・。第一東城だってもうお前のことは吹っ切っているはずなんだしな。仮に  
 今でもお前のことを想っていたとしてもそれはあくまで過去の思い出としてだろうし・・・」  
そこにドンドン!とドアをノックする音が響いて返事をする間もなく小宮山が入ってきた。  
「社長、それに真中、撮影隊の準備整ったから。それでさあ真中も何回もミーティングやってきてるけど今日当日なんで  
 一応皆の前で挨拶なり頼むわ。・・・あっと、それからな、実はさつきちゃんがわざわざここに会いに来てくれてんだよ!  
 だから出発前に俺らだけで会っとこうぜ!」  
 
ホテルのロビーでは和服姿のさつきが三人組を出迎えた。  
久しぶりの再会を果たしたばかりだというのに彼らとは仕事の為もうお別れになるのだ。  
せめてまた挨拶がしたいとわざわざ顔を出してくれたのだった。  
外村は世話になった礼を言いながらこれからも個人的にも頻繁に顔を出させてもらうよ、と言う。  
やはりまださつきの事を諦めきれていない往生際の悪い外村であったが何だか微笑ましくもある。  
その時は俺も同行するから、と小宮山。  
二人とはくだけた感じで接したさつきだが真中の方に振り返るとその顔はしゃきりと真剣なものになった。  
「真中、昨日はあれからごめんね・・・あたしも久しぶりに会えたこともあってあんなに馬鹿なとこ見せちゃって・・・。  
 本当はもっと沢山お話したかったんだけど・・・ねえ、また会いに来てね。その時はつかさちゃんも一緒で・・・」  
そう言いながらさつきは真中にグッと近づいてきてその柔らかい手で真中の服を掴むような姿勢で  
一瞬抱きかかえられるかのように体を寄せてきた。  
そして真中の耳元にまで顔を向けながら彼にしか聞こえないくらいの涙ぐんだ様な小声でボソリと呟いた。  
 
「・・・まなかぁ・・・なんか真中の体から、東城さんの匂いがするよお・・・・・」  
 
 
「お帰りなさい、淳平。大変だった?」  
全ての新作PVの撮影を終えた真中はその翌日に飛行機で東京に戻りその日の夜つかさの待つマンションへと帰ってきた。  
「ああ、ただいま・・・いろいろ疲れたけど、今年の仕事はもうこれで終わりだから年が越すまではまあ少しのんびり  
 やらせてもらおうかな・・・」  
新年を迎えてからの年初めから外村の元に通って最終的な映像チェックと編集作業に携わる事になっているのだ。  
その作業も長くても一週間あれば終わるだろう。  
「あたしももうクリスマス商戦の時の激務でもうクタクタになっちゃった。明後日からはお店もお休みになるからゆっくりと  
 できるわ・・」  
つかさも先日までのクリスマス商戦では大変な労力を使わされたらしい。  
そんな会話を交わしながら真中は大型旅行鞄の中から京都でつかさの為に買ったお土産を渡した。  
それは現地の茶菓子と舞妓用の高級髪飾りであった。  
「うわぁー、凄い綺麗!これって向こうの舞妓さんたちが頭にしてるのだよね?高かったんじゃないの?」  
つかさはそのコーム仕様の髪飾りにすっかり魅了されてしまっていた。  
真中が京都の初日の空いた時間帯で土産通りをぶらついていた時にとある老舗風の店でなんとなく物色していて時に  
目にした物でこれはつかさの髪に似合いそうだ、と思い衝動的に購入したのだ。  
ただしつかさが指摘するほどの高い買い物というほどでもなかったがとにかく気に入ってくれたなら結構なことだ。  
「新年のお参りにでも行く時は着物でこれを頭に付けて行こうかなー」  
なんだかすっかりその気になってしまっているつかさが可愛らしく微笑ましかった。  
「ところで淳平、23日の深夜に電話したけどなんで電源消してたの?あの時間帯はロケなんかしてなかったでしょ?  
 あたしイブ前日だったからその日は11時くらいまで店に残って仕事してて寝る前にちょっと電話して声が聞きたいなと  
 思ってかけたんだけどね」  
つかさからの突然の予期せぬ問いに真中の体は一瞬ブルッ!と震えてしまった。  
外村だけでなくよりによってつかさからまで電話があったなんて・・・。  
しかし次の日にこっちから電話した時はそんな事なにもいわなかったじゃないか・・・、真中はそう訝しがる。  
「まあ、お仕事の事もあっただろうしそれに同窓会の仲間たちとその頃はよろしくやってたんだろうし無理もないか・・・」  
(つかさ・・・俺がその時一緒にいて、よろしくやってたのは・・・)  
 
こうやってつかさの元に戻り他愛のない会話を交わしている時間が自分にとってどれだけ幸福なものかよく分かっていた。  
それが分かっていながら自分は自分の意志のまま、その幸福なる関係を破壊しかねない行為をしてしまった・・・。  
イブの日を迎えた俺は東城綾を誘い、彼女の意志を得て彼女とセックスをした・・・・不倫したんだ・・・・。  
あの日あれから真中と綾は同じベッドの中で眠り一夜を過ごした。  
互いの結ばれた事への喜びとそれに伴う罪悪感とを共有しながら・・・。  
朝の7時に真中が目覚めた時は綾はもう起きて服に着替えていた。  
そしてこれからの事、次に再び会う時の事をじっくり話し合ってから綾は先に一人でホテルを出ていった。  
真中も二人のこれからの事をじっくり考えるよりも本来仕事で訪れている制作現場の事を思い出して大慌てで  
服に着替えながら8時過ぎにはホテルをチェックアウトしてすぐさま外村に連絡の電話を入れたのだ・・・。  
 
 
「ちょっと、淳平大丈夫?」  
つかさに顔を覗かれながらようやく現実に引き戻される真中。  
「ねえ、最近時々ボケーとしすぎる時あるよ。まあ昔からだけどね・・・。ところで東城さんや北大路さんとも向こうでは  
 会ったんでしょ?北大路さんは元気そうにやってた?あたしもいろいろ懐かしいから・・・」  
矢継ぎ早にいろいろと質問してきてはエプロンを羽織ながらそさくさと夕食の支度でキッチンに入っていくつかさの後姿を  
見ながら真中の体の奥からは沸々とあの日の獣のような情欲が再び蘇ってきたのだった。  
何故だろう?・・・つかさの顔、声、そしてその体のライン全てから彼の情欲を刺激するような何かが発散していた・・・。  
下の引き出しから何か調味料でも探すのかつかさはよいしょ、と言いながら器用に上半身を下に曲げながら引き出しの  
中を探しながらその形のいい尻を真中の方へとつんと突き出した。  
つかさは昔から短めのスカートをよく愛用してこの日も普通にそれを着用していた。  
体を曲げ尻を突き出した時のスカートの中から純白のタンガのパンティが顔を覗かせる。  
外周りがギザギザで腰下から尻の割れ目上部分までがおしゃれな螺旋柄模様で覆われそこから下の陰部の部分だけ  
ただの薄い白布地だけで構成されているその純白のパンティが更に真中の情欲を挑発してしまった。  
真中は小声でつかさの名を呼んだだろうか、そのままおもむろに立ち上がりキッチンに足を踏み入れてそのまま彼女の  
背後からエプロンの下に手を入れるようにしてその胸を思いっきり鷲掴みにした。  
「!!」  
突然の出来事につかさは一瞬何が起こったのか理解するのに手間取った。  
その間にも真中はつかさの胸を力いっぱいこねる様に揉みなが彼女の首筋部分にキスしながら舌を這わせていった。  
「じゅ、じゅんぺえ!突然なにするんだよ!」  
つかさは声を荒げて真中を制止させようとするが無駄であった。  
つかさのか弱い腕の力では真中の鍛えられた腕の力を振り解けたりはできない。  
真中は片手で起用につかさのエプロンの緩い結び目を外し下ろしながら彼女のスカートまでもを力いっぱいに  
剥ぎ取ってしまった。  
それから今度は自分のズボンのボタンに手をやりながらこれも器用に外してファスナーを下ろしズボンをズリ落として  
自分が穿いているトランクスのパンツの布越しからギンギンに勃起したペニスをつかさの純白パンティの薄い陰部と  
股部分の間に入れ込んでそのまま前後に動かし始めた。  
「やあ・・・いやあっ・・・こんなの、ごしごしされてぇ・・・・やめて・・じゅんぺえ、こんなふうにしちゃ・・やあぁっ・・・」  
つかさは涙声になりながら必死に真中に止めてくれと懇願するがそれが逆効果になる程余計に真中を興奮させてしまう。  
真中の素股プレイは激しさを帯びてそのまま真っ赤に染まったペニスの亀頭部分の前後が遂にはトランクスの放尿用の  
穴からニュッと顔を出してしまった。  
亀頭先端部分がつかさのパンティの布地に直接絡み充分に摩擦し始めてから真中の股間の奥から熱い塊の様なものが  
こみ上げて来た。  
「ああー・・ああー・・・ううあっ・・・ああーー・・・」  
真中は振り絞るような喘ぎ声と共に思いっきりつかさの両足で挟まれた股間の中で精液を射精した。  
大量の粘ついた白い精液の汁の塊がつかさの股間周辺をベトベトに汚していった・・・。  
 
「ううっ・・・ううっ・・・なんで、こんなことするんだよ・・・・」  
つかさは泣きながら射精して昇天しているかのような真中の事を責めずにはいられなかった。  
いきなりこんな風に無理矢理されるのはイヤ・・・したいって言ってくれればちゃんと好きなようにさせてやげるから・・、と。  
真中はつかさの股間から射精し終えて萎えたペニスをゆっくりと引き抜いたがそれによりパンティの一番柔らかい部分を  
精液で余計に濡らしてしまう羽目になった。  
両手はまだつかさの胸をそのまま握っていた。  
彼女の灰色のタートルニットの服の上からその柔らかに膨らんでいる乳房の丘を手で押さえつけていた。  
あの東城綾の大きな胸と比較してしまえばどうしてもつかさの胸は分が悪いものがある。  
でも今こうして真中が握っているつかさの乳房の丘は他の誰の胸よりも愛おしく思えてならなかった。  
「じゃあ、つかさ・・・お前が欲しいから、だから今からしていいかい?ちゃんとさせてくれるかい?・・・」  
再び欲情を覚えてきた真中はこんな状況下でありながら大胆にもつかさにセックスを求め始めた。  
「・・・・」  
つかさは無言のままだった。  
それでも真中はつかさの胸をそっと握ったまま彼女の返答を待つ続けながらもう一度首筋にキスをした。  
どのくらい時間が経過しただろうか、つかさが左手で顔を拭いながら答えた。  
「わかった・・・いいよ、淳平・・・」  
 
真中はつかさを抱きかかえながら寝室へと入りそのまま彼女をベッドの上に寝かせつけた。  
短いそのスカートはくるりとめくられる形で純白のパンティが眼前に顔を出す。  
パンティの一番大事な部分は真中の精液と摩擦によって生じた汗で濡れてその下からはつかさの陰部の割れ目部分と  
陰毛が透けて見えてしまうほどになっていた。  
真中は両手でパンティに手を掛け真ん中下部分の薄布地を残すところまでパンティをずり下ろしたとこでつかさが  
それを手で止めながら問うてきた。  
「淳平・・・一つ聞いておきたいの・・・さっきのアレ、キモチよかったの?そして何でいきなりあんな事を・・・」  
(何で?・・・それは俺にだってわからない・・・でもそのきっかけになったのは会話の中で東城の名前が出てきて・・・)  
真中は考えながらもつかさに、理由は自分でもわからないがアレはとてもキモチよかったと、だけ答えた。  
「そう・・・それじゃあお願いだからもっと優しくやって・・・。あたしを包み込む様に優しくしてほしい・・・」  
その問いかけにも真中は黙って首を縦にふった。  
 
真中とつかさは裸で汗と熱気の中で絡み合っていた。  
真中はつかさの陰口をもっと充分に濡らす為にも口や舌を使ってクンニをする。  
舌で周囲のビラを舐められ中に舌を入れつつ指でクリトリスを摘まれる度につかさは体を仰け反りながら喘いでいく。  
「ああああ!!や・・やあっっあ!・・・いやぁあああっ・・・もおっ、だめだよぉ・・・・ああ!」  
激しい真中の責めにつかさの陰口からはじわじわと愛液の汁がこぼれ広がっていく。  
これだけ濡れればもういいか・・・、真中はそう決断しながら高々にそそり立つペニスをゆっくりと挿入しようとする。  
だがそれをつかさが手で握りながら静止させた。  
「・・・今度は、あたしが口で・・してあげるから・・・」  
つかさはペニスの先端部分を口の中にゆっくりと含みながら徐々に口の奥まで押し込むように動かしていく。  
「うっ、んんんんーーーー、んぐう、じゅるるーーーんっ・・・・んん、んぐぐっ!!・・・・・んはぁ・・・じゅんぺぇ・・・・」  
つかさは舌を使いながら絡まる唾液を溜めては呑み込んだりして歯を立てないよう口の中でペニスを前後に  
動かしながら濃厚なフェラチオを続けている。  
 
「・・・あ、あ・・つ、つかさぁ・・・もうこれ以上は・・・イってしまいそうだから・・・やめてくれ、あああ!」  
真中はゆっくりとつかさの頭を押さえながらフェラを止めさせてその口の中でずぶ濡れになっていたペニスの一物を  
つかさの陰部に一気にズボリ!と挿入した。  
「んあああ!じゅ、じゅんぺいのが、入ってくる・・・・あああっ・・・」  
つかさの膣の中に入れたことで彼のペニスは猛々しいほどに膨張して子宮奥深くへと貫き始める。  
「つかさぁあああ!!」  
無茶苦茶なほどの激しいピストン運動で上下に体を叩きつける様に真中は再び性の絶頂に至ろうとしていた。  
「あああああ!!!あああっっっーーーああぁぁ!!じゅんぺええ!!」  
つかさとの同時に放たれた絶叫の果てに二人はイッた・・・。  
真中はつかさの子宮の奥へと精子の砲弾を打ち貫いた・・・。  
 
二人は裸で横に並んで上を向いたまま朽ちたようになっていた。  
つかさの陰部はグチュグチュに混ざり合った愛液同士が真っ白な糸と汁を垂らしながら小さな水溜りを作っていた。  
そして尻の穴部分までもをジメッと濡らしていた。  
真中は二度目の射精で放心したかのように天を見上げている。  
二人とも喘ぐような息を切らしていた。  
真中は重い瞼を開けながら今までの事を考えていた。  
 
初めての映画監督の就任、東城綾の過去と想いを秘めた一冊の本に彼女からの手紙、そして再び彼女との共同の  
映画製作、東城から衝撃的告白を受けた夜、その後彼女に設けたもらった祝いの席でのプレゼントの品、つかさとの  
映画鑑賞と友達らの訪問、美鈴から新作の企画をオファーされそれから東城との密会・・・・そしてあの京都の夜・・・。  
俺たちはこれからどうなっていくんだろうか・・・。  
俺たちの関係にはどういう結末がまっているんだろうか・・・。  
もし、いまつかさに東城との今までの関係を洗いざらい話したらどうなるだろうか・・・。  
だがいつの日か必ず決断を下さないといけない時が来た時に俺はどうなろうとその結果を受け入れないといけない・・・。  
 
「淳平・・・まだご飯も食べてないよ・・・」  
横でつかさがそう話しかけてきた。  
「そういえばそうだな・・・飯食う前から俺たちこんな事・・・・」  
苦笑しながら真中が答えた。  
つかさはゆっくりと立ち上がって服を着始めた。  
「それじゃあ、今から支度しなおすから・・・。淳平、もうあんな真似しちゃあ駄目だぞ。最近なんだかちょっと様子が  
 ヘンなとこがあるから心配・・・お願いだから悩みでもなんでもあたしにちゃんと相談してね・・・」  
昔からの独自の言葉使いで真中の事を気遣いながらつかさは再びキッチンへと向かっていった。  
それを見送りながら真中はある事実に気がついたのだ。  
(同じだ・・・昔と・・・俺たちは昔の関係に戻ってしまったのか・・・・俺たちは恋人から夫婦になっただけで、東城は・・・)  
 
かつて恋人関係であった真中淳平と西野つかさ、その二人の間にいたのが東城綾だった。  
二人の恋人はやがて別れてフリーの間柄になってそれで三人の関係はどう転んでもいい状態になっていった・・・。  
しかし結局真中とつかさは再びよりを戻しその間真中と綾の二人は遂には恋人同志になる事はなかった・・・。  
今回はどうなっていくのだろうか・・・・それはきっと誰にも分からない事であった・・・・。  
真中はそっと左手で瞼を押さえるように閉じた・・・。  
 
 
 
 

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