二種類のシャンプーの香りが真中の脳をとろかしていく。  
 全身に押しつけられる、なにともしれぬ柔らかさ。  
 熱い体温。  
 耳をくすぐる息。  
「真中ぁ」  
「え、え…ちょ…」  
「お、おい、二人とも、うわ」  
 密室で、風呂上りの真中、東城綾、北大路さつきの三人が  
ぎゅうづめ状態。  
 翌朝まで出る手段はなく、邪魔も入る状態ではない…  
 手をつこうとして、  
(わっ!この柔らかさは…まさか)  
「あ、真中っ」  
 手をあわてて引っ込めると、  
(う、息が…柔らか…)  
「真中…くんっ」  
「真中!どこに顔突っ込んでるのよ!離れなさいっ!埋めたかったらこっちにしな!」  
「うぶ、く…ぷはぁっ」  
 顔を起こすと、目の前に綾の白いおとがいと濡れた唇。  
 おびえた目がじっと見つめてくる。  
「こら!」  
 乱暴な手がぐきっと首をねじると、今度はさつきの真っ直ぐな目がのぞきこんでくる。  
 
「そんなにあたしの体、魅力ない?」  
 薄暗い中、猫のように光るさつきの真剣な目に、いたずらが混じる。  
 目をそらしたい、でもそらせない。  
 ちゅっ。  
 と、さつきが突然真中にキスをした。  
 驚く真中の目が、同様に驚く綾の表情をとらえていた。  
 はっ…と息を呑む音さえ聞こえる。  
 ぺろ、と唇をなめる、さつきの舌の感触に我に返ると、手に柔らかく暖かいものが潰れているのが伝わる。  
 さつきは真中の手を取り、自分の胸に押し当てていた。  
「ちょ…北大路さん!?」  
 はじめて綾が声を上げた。  
「なあに?…卑怯者!」  
 小さく、吐き出すような言葉。  
「さつき」  
 真中も綾も息を呑んだ。  
「あたしは真中が好き。抱かれたいって思ってる。  
東城さんはどうなの?真中のこと…好きなんでしょ!」  
「あ、あたしは…」  
「ごまかさないで!真中、今選べる?選べないなら、二人とも抱いてよ」  
 
「え?」  
 真中も綾も、びっくりして口をパクパク言わせている。  
「もういいよ、正直になろうよ…あたしは正直に言うよ、真中が好き!独り占めしたい、できれば他の子みんな殺したいくらい!でも独り占めできなくても好き。真中が他の子を好きでも、やっぱりあきらめられない。ハーレムでもいいし、愛人でもいい…触れていたい、」  
 ショックから回復するのは、綾のほうが早かった。  
「あたしも、真中くんが好き。北大路さんとおんなじ、いつも…西野さんにも北大路さんにも、すごく嫉妬してた!  
あたしは本当はあんな地味な女だし、それに中身が…どうしようもなくいじいじしてて、北大路さんみたいに素敵じゃない」  
 ぽん。と並んで仰向けに横たわるさつきの手が、綾の頭をなでるように叩いた。  
「あたしだって、どんなに東城さんがうらやましかったか。中学時代からいろいろあるみたいだし、あたしなんか比較にならないぐらい美人だし、大人だし、頭もいいし」  
「でもさつきちゃんだってすごくかわいいし、それに…体は到底かなわないし、なにより性格が…魂の品質が違うもの!」  
 
「そんな…もういいよ、これ以上しゃべってても暗くなるだけだよ。  
そんなのあたし、いや。だ、ねぇ真中は…誰が好き、なんて聞かない。  
今二人とも抱きたい?」  
 完全に真中は追い詰められた。もう逃げ場はない。  
 もう綾も力を抜き、涙に濡れた目をじっと向けている。  
 さつきの情熱と悲しみに満ちた目。  
 真中がまとっていた壁が、ついに破れた。  
「抱きたい」  
 二人が微笑み、うなずくと真中の首に手を回す。  
「いいよ、もう言葉はやめよ…」  
「せめて優しく、でも…好きなよぅ」  
 
 真中の胸が詰まった。自分にそんな資格はないのに…  
「本当に、いいのか?」  
 答えは、両頬へ二人同時のキス。  
 そうなってみると、全てが剥ぎ取られると…真中は初めて分かった。  
 こわい。  
 まして二人…どうしていいかわからない。  
 ごくり、と喉を上下させる…  
「どうしたの?」  
 三人の息が甘く、荒く、熱くなる。  
(まずは、キスかな…でも、どっちから?)  
「ごめん、お先に」  
 と、さつきが真中の顔に手をかけ、唇を奪ってきた。  
(!!)  
 柔らかく、熱い…甘い唇の感触。強く押しつけてくる、でも震えている。  
(ああ…さつきも怖いんだ、)  
 触れている綾の体からも、震えが伝わっている。  
(東城も。)  
 少しだけ、気分が楽になる。  
 唇を一瞬離し、真中は今度は自分から積極的にさつきを求めた。  
 詰まる息が綾から響く。そして真中は、綾の脇腹にそっと手を這わせた。  
「真中くん」  
 いつしか、さつきと真中は舌を絡めあっていた。  
 くちゅ、ちぷ…と響く音。  
 そっと、綾の手が遠慮がちに真中の肩に触れた。  
 真中は糸を引きながらさつきの唇を離すと、そのまま綾を押し倒し、口づけた。  
 微妙に違う、甲乙つけがたい柔らかさと甘さ…じっくりと唇で唇をはさみ、そのまま一周する。  
 その間にさつきは、そっとシャツごと真中のジャージをまくりあげた。  
「真中、見せて…東城さんも」  
   
 真中がそっと綾の唇の間に、舌を差し入れようとする。  
 二回は舌の侵入を拒んだが、さつきの手が綾の大事なところに触れた拍子に陥落した。  
 じゅぷ、ぴちゅ…また淫らな音が響く。舌が絡み合い、いつしか激しく求め合う。  
「じゃあ」  
 と、さつきが今度は綾の浴衣の前をはだけた。  
 真中のまくられた胸に、薄いブラジャーに包まれた胸の感覚が、他の素肌が直撃する。  
「んんっ…」  
 くぐもった息を漏らし、逃れようとする綾だが、真中はその舌を強く吸い込んだ。  
「真中ぁ…触って…」  
 さつきは真中の手を取り、全身に這わせていく。  
 恐ろしいぐらいの柔らかさと熱さ。  
 たまらなくなった真中は、またさつきの唇を奪った。  
「ああ…」  
 突然離された綾が、放心状態で身を起こす。  
 さつきと真中の激しいキスを見て、酔ったような目に妖しい光がともる。  
 
「見たいんだ」  
 真中が漏らした一言に、二人が目を合わせ、うなずく。  
 ふたりとも上の下着はブラジャーだけなのが、大きくはだけられた浴衣から見える。  
 さつきは一方の肩紐がずれていて、あと少しで先端が見えそうだ。  
 見せつけるように、息を合わせて二人が肩から浴衣を脱ぎ、はらりと落とした。  
 ごくり、真中ののどが鳴る。  
「下着は…ど・お・ぞ」  
 さつきの妖艶な笑み。  
 真っ赤になって目を伏せた綾。  
「あ、そっか。こうすんの」  
 と、さつきが綾に突然抱きついた。  
「あ、ちょ」  
 言わせず背中に手を回し、  
「すごいな…胸の感触」  
「北大路さんもすごい」  
 などといいながら、ブラのホックを外し、またつけて見せた。  
「こうするの。わかる?じゃ、あたしで試してみて」  
 真中は目の前の光景に目をチカチカさせながら、そっとさつきの背中に触れた。  
「んっ!」  
 指の微妙な感触に、さつきに痺れが走った。  
「ごめんっ!」  
「バカ、謝らないで…もう一回」  
 と、さつきは楽しげにまた綾のブラのホックを外し、つけた。  
「こ…こうか?」  
 真中が震える手でホックを外す。  
「正解。じゃあ今度は…」  
 と、次に綾の背中にも触れて、外した。  
 ごくっ。また真中ののどが上下する。  
 二人が離れ、そっとブラを肩から外し、手を広げた…  
 あまりにも豊かで、美しい四つの乳房が真中の目の前にあった。  
 さつきの、丸く張り出してプレイメイトのような存在感を示す乳房。  
 綾の、あくまで柔らかい曲面を主張する乳房。  
 どちらも先端がぷっくりとふくらみ、薄明かりに違う色で映えている。  
 
「恥ずかしい…」  
「ほら、じっと見てるよ…真中が。あたしのはどう?」  
「すげえ…二人とも…」  
 どっちが、という言葉をかみ殺した二人が目を合わせ、肩を組んで、空いている外側の手で真中を引き寄せた。  
 二つの、持ち主の違う乳房が形成する谷間に顔が埋まってしまう。  
 そして、真中の両手は外側…今さつきの右胸に真中の左手が、さつきの左と綾の右に顔、綾の左に右手が埋まる。  
 両手に伝わる、はっきりと違うが甲乙つけがたい柔らかさとボリューム、暖かさ、重さ…生命。  
 真中は左右交互に吸いながら、思う存分いじり始めた。  
 
 二人それぞれ、ぜんぜん違う。  
 さつきは弾力がすごいけど、意外と優しくなで、舌でそっと乳首を転がしてやると声が甘くなる。  
 綾の、油袋のような柔らかさ…指の動きにあわせ、好きなように形を変える胸は、かなり強くぎゅっといじり、吸うといい反応が帰ってくる。  
 二人の違いを探り、いつしか乳房だけでなく肩やおなか、首筋などにも手と唇を這わせていた。  
 そして、両手が最後の一枚にたどり着く。  
「ねぇ、真中も脱いで」  
「抱きしめて欲しい」  
 二人の言葉に、真中は恥ずかしかったが二人とももっと…と思ってきっぱり全て脱ぎ捨てた。  
 そこを、突然さつきが覆いかぶさる。  
 上から綾が、顔を覆った手の間からしっかり見ている。  
「つかまえた!」  
 さつきの、いつも通りの明るい声。  
「ごめんね」  
 綾の消え入るような声。  
 さつきの胸に顔が埋まり、息もできない。  
 
 さつきは激しく唇を奪ってくる。  
 そして、遠慮がちに綾が真中の体をあちこちなで始めた。  
「ぷわ、ふ」  
 キスの気持ちよさと、全身のくすぐったさ、胸でぼいんぼいん弾むさつきの胸の感覚…たまらない。  
 そして、突然二人が真中の乳首に舌を走らせた。  
「ん!」  
 思わず甘い声が漏れてしまう。  
「真中もここ、気持ちいいの?」  
 してやったり、というさつきの表情に、恥ずかしくてたまらない。  
 気持ちいいのだ。  
 散々さっき二人にやったように、吸ったりなめたり…  
 そして、いつしか真中の猛り立つ棒が、二人の乳房に埋まっていた。  
 それでこすられた反応を見て、  
「あ、これ…気持ちいいんだ」  
「え…ん、真中くんの…ためなら」  
 と、二人は身を起こして真中の腰に身を寄せ、四つの乳房で棒を愛撫し始めた。  
 柔らかく温かい肉に埋まり、強烈にしごきたてられる…あまりにも刺激が強すぎ、あっというまに白い噴水が跳ねた。  
「きゃあっ!」  
 綾の悲鳴に、  
「ご、ごめん!」  
 と、真中はあわててティッシュを探したが…見当たらない…  
 さつきがちゃんと持っていた。  
「気持ちよかった?」  
「それはもう…すごく」  
「でも…」  
 と、さつきはさらに迫ってきて、抱きついた。  
 
 キス、  
「あと一枚残ってるよ…」  
 と、しがみついたまま舌で唇をくすぐり、離れるとお尻を向けて四つんばいになる。  
 ショックで死んでいた綾が復活し、おびえた目で真中を見て…さつきに並んだ。  
 ごくり。  
 薄明かりにも、はっきり濡れているのが分かる。  
 震える手で、お尻に触れる…こっちも柔らかい。さつきの引き締まった感覚、綾のボリューム…こちらも甲乙つけがたい。  
 
「んふっん、い、い…」  
「…ぅっ」  
 お尻を撫で回すと、二人ともかなり気持いいようで、無意識に自分から手にすりつけてくる。  
 手を下に回し、ぷっくり膨らんだそこに触れると、もう熱くじっとり濡れていた。  
「熱い、濡れてる…」  
「やだ、言わないで」  
「や…」  
 ちぷ、じゅ…  
 そっと柔らかく熱いそこを指でこすってみる。  
 やはり二人とも違う、割れ目と肉の感触が濡れたパンティ越しにはっきりわかる。  
 真中は狂いそうになってパンツをさつき、綾の順に乱暴に引き下ろすと、指を直接食い込ませた。  
「ひっ!」  
「こら、痛い!」  
 さつきの声に、悲鳴に恐ろしいほどの快感が走ったことに我に返った。  
「ご、ごめん」  
「優しく、してよ」  
 と、さつきは仰向けになって綾の足を動かしてその下になると、大きく脚を広げた。  
 上下に二つのそれが並んでいる…  
 
 真中は夢中で下の秘唇を押し開いてむしゃぶりついた。  
 熱くあふれる蜜をすすり、そしてまた上にも…乳房に手をまわし、ふとももをなで…  
 もう、真中の理性は完全にどこかに吹っ飛んでいた。  
 そんな男を、二人はあまりにも優しく受け入れている。  
「ほら、使ってよ。いつか真中とエッチできる日が来ないかな、ってずっと持ってたんだ」  
 さつきが、脱ぎ捨てられた服からコンドームを取り出し、真中に渡した。  
「あ、さつきちゃんを先に…どうぞ」  
「いいって、こんなときにまで…ほら真中、ここに入れてやりな」  
 体をずらしたさつきが、四つんばいのままの綾のサーモンピンクの襞を大きく押し開き、そこに指を差し入れた。  
「ふあっ!」  
「ほら、ここだよ…貸して、そう…大丈夫?東城さん…綾ちゃん…」  
「東城…ずっと好きだった」  
 イチゴパンツの件は、とても今はいえなかった。もし西野つかさと綾だったら…いや、それでもいえまい。  
 もうどうでもいい。今はこの二人を、全身全霊で愛する…  
 さつきの手に導かれ、たけりきった棒が襞をぐっと割り開き、押し込まれていく。  
「真中ぁ…」  
 さつきが切なそうに真中の唇を吸う。  
 舌で必死に応えながら、ぐっと綾の腰をつかんで押し込んでいった。  
「ゅうあ、いた…くっ、だい…っ、」  
「無理に息を止めないで、リラックスして」  
「くっ、きつ…うわ…」  
 熱い。きつい。というか痛い。  
 突き破る感覚、そして…先に何かが当たり、もう一押しすると綾の尻肉が腰に当たる。  
「ほら、全部入ったよ…真中のが、綾ちゃんの中に…」  
「うん、ああ…はぁ、入って…る」  
 
「んん、うっ!」  
 真中がゆっくりと抜き差しを始める…綾が突然、さつきの唇を奪って激しく舌を絡め始めた。  
「ぷぁ、う!真中、ん…ちょ、じゅぷ…」  
「はあ、ん…ぐ、んん…」  
 激しい息にどんどん刺激が高まり、激しさが増す。  
 複雑な内部の襞が強烈に真中のものをとらえ、敏感な部分を刺激してくる。  
 抜きかけると、強烈に出入り口が締めつけて来る。  
「ぷあ、真中…あたしのも、触って…入れて、早く」  
 かっとなった真中は綾から抜き出し、そのままさつきの脚を持ち上げるように開いた。  
 ごくり、とつばを飲み、綾の長い黒髪に顔を埋めながら一気に貫いた。  
「あ――――っ!」  
 さつきの悲鳴がくぐもって響く。  
「大丈夫、あたしも痛かったけど…すぐ…」  
「うん、ああぅ、中に…入ってくる…ちゅ、ちゅ…」  
 激しく綾とさつきがむさぼりあう中、真中が奥にたどり着いた。  
「う、くっ…どうなってんだ…」  
 背筋に何かが這い回るようだ。中で、無数の舌というかミミズというか…ぬるぬるした別な生き物の感触が、ゴム越しにもはっきり伝わる。  
 
 じゅぷ、じゅぷ…と淫らな音が響く。  
 真中はさつきの片脚を抱えるようにして奥をかき回し、同時に綾の脇腹から手を回して熱くとろける秘部を愛撫する。  
 指を舐める熱い柔肉…男根を舐め回し、吸い尽くす襞…  
 二人の女の、微妙に違う匂いのカクテルが真中の脳をとろかせる。  
 ひとしきりさつきを責めると、また綾に交代…交互に違う感覚を味わっていると、一気に絶頂が近づいてきた。  
「ね、真中…間に」  
 と、さつきが綾の腰を下ろし、ぴったりと秘貝を密着させた。  
 その隙間に…ゴムがとっくに外れた男根を滑り込ませると、乳の間や二つの膣とはまた違う感覚があった。  
 じゅぶじゅぶに、純潔の証と愛蜜が混じる肉の間にすりたてる…奥に入れるたびに、二人の肉芽が微妙に刺激され、二人とも眉をしかめる。  
「真中ぁ…」  
「真中、くん」  
「う、くっ…く、う、…」  
 真中の頭が真っ白に弾け、二人のおなかの間に熱いリンスがほとばしった。  
 
 ぶっ倒れた真中に、綾とさつきが交互に抱きついてキスしてくる。  
「真中…好き、好き、大好き」  
「あたしも…ちゅ、ん…」  
 綾と真中が舌を絡め合い、互いの唾液を混ぜて飲み込んだりしている時、さつきは真中の体中に軽く歯を立てた。  
 それがなんともいえず、ぞくぞくするような快感になる。  
「さつき…その…」  
 頭にじんじん痺れが走っている真中が、さつきに抱きついた。  
「ああ、真中…」  
 
 ぎゅっと抱き返し、体を強くすりつけてくる。  
 暖かくボリュームがあり、限りなく柔らかい乳房が、真中の胸を強く押し返してくる。  
 そして、今度は綾を強く抱きしめた。  
「真中くん…」  
 目を閉じ、幸せそうにぎゅっとしがみついてくる。  
 二人が目を合わせた。今度は何を、と思ったらさつきが真中を押さえこみ、胸に顔を埋めた。  
 何も見えない、と思ったら、さつきは自分から体を動かして、真中に胸、おへそと舐めさせ、そして下に…  
 同時に、しばらくためらっていた綾が、真中をまたぐように体を起こした。  
 そして、コンドームをつけるとちぷ、っと先端を沈め…そこでためらっている、たまらなくもどかしい!  
 それをぶつけるように、同じく顔にまたがってきたさつきのクリトリスに高速連続で細かくキスする。  
「ふぁ、あふっ」  
 さつきの声が響く中、じっとりと下半身が熱いものに包まれるのが分かる。  
「はあぅ、ん…真中くん…」  
「真中、もっと、もっと!切ないの…」  
 倒れこむようになったさつきが、綾の脇腹に頭をすりつけているのが見える。  
 真中は強く腰を突き上げ、そのまま小刻みに動かしはじめた。  
 声にならない悲鳴を上げる綾。いつしか綾も腰を動かし始め、息がぴったり合って…  
 同時に真中の唇と舌は、さつきの秘所を隅々まで探検していた。  
 手でさつきの、綾の乳房を持ち上げ、激しく指を食い込ませ、ゆがませる。  
「ああ、ああ、だめ、どう…はあ、と、」  
「東城、さつき…うう、…」  
「真中、真中!」  
「真中くん…だめ、怖いの…はぅん、ああっ、ん、ふう、」  
「真中、そこ、もっと…ああっ」  
「うう、もう、もう…うわあっ!」  
 綾のひときわ激しい締めつけ。三人同時に、雷に撃たれたように震えた。  
 綾の中に、ゴムの存在を感じさせないほど熱いほとばしりが叩きつけられる。  
 
 一息入れるように、三人ぴったりと寄り添って寝転ぶ。  
「さつき…好きだ、おまえといっしょにいると楽しいし、次に何するかわかんないからいっつもどきどきするし」  
「真中、好きだよ…なんでこんなやつ、って自分でも思うんだけど、どうしようもないんだ…」  
「あたしも、真中くんが…好き、大好きなの。さつきちゃんに…西野さん、いっぱい素敵な子がいるから、あたしなんか無理って分かってるけど」  
「と…綾のことも、好きだ。わる」  
 いんだけど、を言わせずさつきが真中の唇を奪った。  
「だめ、せめて今だけは…ね」  
 と、またキス。  
 真中もさつきのポニーテールの根元に触れ、ぎゅっと引き寄せるようにさつきの舌にじっくり自分の舌を絡め始めた。  
 もう何度目のキスだろう。いくらキスしても飽きないし、どんどん新しい発見がある。  
 そして綾にも。  
 柔らかく暖かな匂い…甘く感じる味…  
「今度は、さつきちゃんに」  
 綾の言葉に、真中はさつきにおおいかぶさった。  
「さつき…愛してる」  
 言って唇をむさぼり、豊かな乳房を手で弾ませる。  
 あまりにも大きく、手からはみ出す柔らかなそれ…絹のような滑らかさもあり、ただ撫でていてもたまらなく心地いい。  
「真中…あたしも」  
「あたしもなの、真中くん」  
 そっと綾の手が真中の背中を撫でた。  
「さつき…入れるよ…」  
 
 ゴムをつけ、正面から挑んだがちょっとうまくいかないので、さつきの脚を持ち上げて足首を肩に担いだ。  
 蜜の泉に先端をこすりつけて焦らすと、さつきが身もだえして真中を求める。  
「ねぇ…」  
 豊かな乳房がゆがみ、震える。  
 先端をちぷ、っと沈ませると、わななきがさつきの体を走った。  
「ん、は、はいって、くる…まなか、まなかだ…」  
「…っ!」  
 綾が真中の唇を奪い、激しく自分から舌を絡めてきた。  
 そして乳房を与え、吸わせる。  
「もっと、もっと…今だけ…」  
「ふかい、よぉっ…」  
 一番深くまで沈んだ感覚。真中は綾の舌を噛みそうになりながら、勢いをつけて動き出した。  
「ううっ、っっ!まなか、もっと…っ!」  
 さつきが苦しげに息を切らせる。  
 ちゅぷ、くちゅ、ぐちゅ…上からも下からも淫らな水音が響く。  
 
 激しく何度も突きこんでいると、そのたびに無数の生き物が真中をすりたてる。  
 さつきの声に、強い艶が混じってきていた。  
 ふと、さつきの背中が痛そうだな、と気付いた真中が、ぐっとさつきの脚を開いて腰を持ち上げ、膝を入れて自分の足を延ばした。  
 向き合って座り、抱き合う形。  
「くぅっ…奥まで…」  
 真中は突然、衝撃に身震いした。  
 ポニーテールの紐が解けたさつき。強烈な大人の色気と、深い美しさがそこにある。  
「おまえ…こんな美人だったのか…」  
「知らなかったの?」  
 と、綾が意外そうな顔をした。  
「バカ、今更、ぅ、気付かないで、よ、あんっ」  
 たまらずぎゅっとさつきを抱きしめた。  
 意外と華奢なところもある体。その二つの乳房の柔らかさ。  
 じっくりとさつきの中の、無数の生き物を楽しむのもよかったが、やはり…と、真中は工夫して動き出した。  
 対面座位はピストン運動には適さないが、うまくやればクリトリスに刺激を加えることができる。  
「あぁふ、ぅあ、え…」  
 熱い波に突き上げられるさつきが、真中の背中に爪を血が出るほど食い込ませる。  
 その痛みも心地よい!そして、その傷をなめてくれる綾の唇も…ぞくぞくする。  
「後ろに、手をついてみてくれ」  
 と、真中とさつきはつながったまま、上体を反らせた。  
「うわ…」  
 綾があらわになった結合部を見て、目を見張った。  
「やぁ…入ってる、ほんとに、入って、ああっ!」  
 抜いて、強く突きこんだ拍子にさつきの首ががくがく揺れる。  
   
 混じりあった液で濡れ輝く棒、じゅぷじぷと音を立て、白い泡を噴いて蠢く赤貝…  
 三人とも、その光景から目をそらすことができない。  
「すごい…」  
「あ、っ!すご、ふ…」  
「すげえ、く、ぅ、締まるッ…」  
 腰の動きにつれて豊かな乳房が上下左右に弾む。  
 綾がふらりとふたりの結合部に、吸い寄せられるように顔を寄せた…長い髪が一筋巻き込まれ、痛みが何倍もの快感となって二人を襲う。  
 そのまま綾は結合部に、さつきの敏感な芽に舌を触れた。  
「ふぃあーっ!」  
 さつきの甲高い悲鳴。そのまま真中が二度、三度とかき回し、付き込むとぐったりとした。  
 真中は征服欲に満たされ、体を起こしてさつきの脚を抱えると綾の乳房や秘所に手を伸ばした。  
「東城…すげえ濡れてる。見て、興奮してんだな」  
「ああ…」  
「さつき、…」  
 自分の脚をずらし、一番奥まで突きこむ。  
「ぁ」  
 真中にはさつきの顔がよく見えないが、内部がぎゅうぎゅうに締めつけて無数の生き物が暴れだしているのが分かる。  
 そのまま、右手の指ではさつきの、左手は綾の肉芽をつまみ、こねくり回しながら強く、強く何度も突きこんだ。  
 綾と激しく口をむさぼりあい、時にさつきから抜き出して綾に深く突き刺し… 
「あ、あ、く、これ、な!はぁ、だめぇっ、や…」  
「ふあ、う、きゃふ…」  
 二つの天使の声が混じりあい、立ち上る匂い、淫らな水音、熱い体温、さまざまな官能の渦が真中を狂わせる。  
 そして…ついに限界が訪れた。  
「あああっ!」  
「ぅ、くう!」  
「うぉっ!」  
 三人同時に電撃に撃たれ、さつきの中に真中の耐えに耐えたマグマが噴き出す。  
 コンドームの存在などどちらも思い出しもしない。  
 ただ、びくびくする熱いものの感覚に身をゆだねていた。  
 
 朝…一体どれだけ求め合っただろう。  
 何も思い出せないといっていい。  
「あ、真中…おはようのキス」  
 と、目を覚ましたさつきが、真中の唇を吸った。  
「あたしも」  
 と、綾も軽くキスする。  
「おはよう…って」  
 朝の光に、今更ながらとんでもないことをしてしまったことに気づいた真中が頭を抱える。  
「それより、服着なくちゃ」  
 と、慌てて身支度をする…もうすぐ点検で、助けが来るはず。  
「夢、ってことにしとくのが」  
 綾がつぶやき、真中がうなずきかけたのをさつきが、  
「絶対いや!あれは全部現実だった。あたしは絶対忘れない。一生の思い出だもん!」  
「そうね、ごめんなさい。あ…その、真中くん…」  
「真中、お願いがあるの。あのさ、卒業まではハーレム状態、ってのはどう?」  
「あ、そういうのも…ゆ、じゃなくていいかも。西野さんも誘っていいかな」  
「う〜ん、西野さんがもしいいっていうならね。真中は西野さんも欲しいの?」  
 さすがにもう、  
「オレ、地獄に落ちるかもな」  
 

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