「さすがにそのまんま履いてらんないよね、真中♪」  
絶頂の余韻に呆けていた俺に、さつきが笑顔を見せる。  
彼女の言う通り、俺のトランクスは自分が吐き出した生ぬるい液体で  
もう履いていられる状態じゃなかった。  
もしかして最初から脱がす企みで――ふとそんな考えが頭を過ぎる。  
さつきの思惑通りになるのは男としてちょっと情けないけど、  
ベトベトの下着をつけたまま行為を続けられるほどマゾヒズトでもない。  
どうせなら、と俺はトランクスを脱ぐのを心待ちにしているさつきに  
提案を持ちかけた。  
「さ……さつきも脱いでくれよ」  
すでに見事なバストを披露してくれている彼女が唯一つけているもの、  
張りのあるヒップを覆っている下着に目をやった。  
「あ、あたしも?」  
いきなり言われてさつきは少し面食らった様子を見せたけど、  
すぐにその表情は妖しいものへ変わってしまう。  
「……いいよ」  
 
最後の一枚を脱ぐのに戸惑う俺を置いて、さつきは軽やかに立ち上がった。  
俺をちらりと見てから、じらすように、しかし躊躇う様子は見せずに  
ゆっくりと下着を降ろしにかかる。  
太腿に絡まるようにパンティが下がって、薄い恥毛が顔を出した。  
縮れた先が光って見えるのは、彼女自身の『女の子の液』のせいだろうか。  
「…………。ま、真中も脱いでよ、ほらっ」  
魅入ってしまっていた俺にさつきは口を尖らせてそう促してくる。  
先に脱がれてやっぱり止めた…なんて今さら言えるはずもなく、  
俺は勇気を振り絞ってトランクスをずり下ろす。  
下半身が涼しくなると共に、さつきの視線がその中央に集中するのを感じた。  
「そ……そんなに見んなって!」  
「な、何でよぉ、あたしも脱いだんだからいいでしょー!」  
それはさつきのは見ていいってことか?  
見れば、全裸だというのにさつきはまるで服を着ているかのように無防備だ。  
下着を外した時こそ少し恥じらいを見せたものの、  
今はひたすら俺を自分と同じ土俵へ上げようとしてくる。  
さすがに俺は彼女ほど吹っ切れない……。  
 
「お前なぁ、恥ずかしくないのかよ!」  
「そ、そりゃちょっとは恥ずかしいけど、  
 あたしは真中になら全部見られたっていいってさっきから言ってるでしょ!!」  
「なっ、ああぁぁぁっ!?」  
さつきが猫のように飛びついてきたため、  
俺は彼女に押される形でベッドへ再びなだれ込んでしまった。  
得意げなさつきの笑みがすぐ前にある。  
組み敷かれた俺はさつきの行動を待つしかない――  
するとさつきは俺を見ながら、手だけを股間のモノへそっと伸ばしてきた。  
「うっ!」  
直に触れられる感覚。  
さつきの指がゆっくりと優しく俺のモノへ絡み付いてくる。  
「もう硬くなってるよ、真中…」  
さっき俺を絶頂に誘った動きで、しきりにペニスを刺激してくるさつき。  
今度は直に握られているためか、その快感は数段大きくなっているように感じる。  
「さ、さつき……!」  
 
「ねぇ、真中のコレで……あたしの中、いっぱいにして?」  
潤んだ瞳でそう囁くさつきは一段と色っぽく見えた。  
放出してから数分も経っていないのに  
さつきの愛撫でモノはもう準備はできていたし、  
何より俺自身の奥底にそう望む気持ちがあったかも知れない。  
本能に促されるままに自分の分身を手で固定する。  
俺の了承を得たと思ったのか、さつきも姿勢を正して自分の秘部を  
その位置へ近づけていく。  
ぬるり……と、モノの先端がさつきの潤いに触れた。  
柔らかい肉の表面を濡らしているのはさつきの愛液だろうか、  
触れた先端が滑るほどの量が分泌されていた。  
「あん……っ、滑っちゃうよ……」  
竿を握る俺の手の上に彼女が手が重なり、  
もう一度位置を確かめるように腰を動かしてからさつきは待ち侘びていたものを  
ようやく迎え入れるような、期待に満ちた表情で腰を沈めてきた。  
「んんっ……!」  
 
ズッ……。  
秘肉に吸い込まれるような感触――本当に、そう形容するのがぴったりだった。  
充分に潤っていたさつきの入り口は、さしたる抵抗も見せずに  
俺の先端を飲み込んだ。  
さつき自身が力んでいるためか、何重にもなる中の肉は  
ぎゅっと俺を締め付けてくる。  
「くっ…」  
心地好さに声を漏らしてしまった俺を見て、さつきは表情を緩めた。  
挿入の瞬間わずかに眉をひそめたように見えたけど、  
それも今は消えている。  
「入ってくよぉ……真中のが、あたしの中にぃ……!」  
埋まっていく過程を初めて目の当たりにして、  
俺は言葉を忘れて魅入ってしまった。  
何て卑猥な光景なんだろう……さつきの柔肉を割り入っていくに従って、  
背筋を走る熱い快感が大きくなっていく。  
 
「ぅん………んんあっ、ぁッ……!」  
俺のモノを半分ほど飲み込んで、さつきは苦しそうに息を吐いた。  
「……さ、さつき、大丈夫なのかよ…?」  
「ん……だいじょぶ、思ってたほど痛くないから…びっくりしてるぐらい……んっ」  
額を汗で滲ませながらも、さつきは腰を落とすのを休めない。  
自分の中に入ってくる感触を味わうように、じっくりと動くその様子からは  
余裕さえ感じられる。  
充分に濡れていたからか、とりあえずあまり痛そうじゃないのはよかった…。  
と、さつきの両手が俺の胸に降りてきた。  
ぺたり、と柔らかい感触が腰に当たる。  
「っ……、は、いったぁ……入ったっ……全部、入ったぁっ……」  
どうやら腰に触れたのはさつきのお尻だったようで、  
お互いの秘部が密着するほどに深い結合を遂げていた。  
さつきの呼吸に合わせて膣壁がゆっくりと動く。  
モノ全体にその動きが伝わってくる度、俺は快感に襲われてしまう。  
「うあぁ……!」  
 
「真中……あたし、どうかな? 気持ちいいかな……?」  
さつきが上半身を乗り出して俺に問い掛けてくる。  
必然的に触れる大きな胸がさらに興奮を高めることとなり、もうヤバイ。  
「わ、わぁ! ちょっと待て、動いたら……うううぅ!」  
息絶え絶えの俺の反応を見て理解したのか、  
さつきは何度目かの意地悪な笑みを見せた。  
「ふふふっ、動いたら……何なのぉ?」  
「あっ…!」  
俺の今の状況は解っているはずなのに、さつきは腰をグラインドさせ始めた。  
たどたどしくはあったけど、その動きは俺に充分過ぎる快楽を伝えてきた。  
「さ、さつき、無理、ヤバイ、今は動くな、もうちょっと待って、頼むからっ!」  
「ぃっ……ふ、ヤだ♪ 真中がどうなっちゃうかすっごい見たいもん」  
「ああぁあぁぁぁ」  
さつきが腰を動かす度に、みっちりと絡みついた膣襞が肉棒を揉み込む。  
俺の制止を聞かず刺激してくるもんだから、  
絶頂へのボーダーラインに快楽の波を塞き止める防波堤を  
造る暇もなく俺は果ててしまった。  
ドクン! ドクン! ドクン……!  
「あっ……!」  
 
流れ込んでくるものを感じたらしく、さつきがビクッと身体を反応させた。  
出しちゃった……。  
「出ちゃった……真中のがあたしの中に……」  
「わぁあ! ご、ごめんさつき!」  
「あっ、ストップ! 平気だよ、多分……それより、も少しこのままでいようよ……」  
急いで離れようとした俺を制して、さつきはしなだれかかってきた。  
「……ん」  
俺の言葉を塞ぐように、唇を合わせてくる。  
結合を解かないまま、さつきは俺に被さるようにキスを求め続けた。  
「ん、んんぁ、ぁはぁ……」  
柔らかい唇に触れ、差し出される舌を躍らせていると、  
くたびれていたはずの下半身にまた血が集まり始めた。  
すでに2回、昼に黒川先生に無理矢理1回絞られてるってのに、  
まだ勃とうとする分身に呆れてくる……。  
でも、それほどさつきが魅力的で刺激的だということかも知れない。  
「あン……またおっきくなった……?」  
 
もちろん身体の変化は結合を続けたままのさつきにも伝わったらしく、  
ムクムクと動き出した中のモノに少しはにかんだ様子を見せている。  
「……わ、悪ぃ……」  
ばつが悪い……恥ずかしさに身を縮ませていた俺にさつきは笑顔を向けてきた。  
「じゃあ、またしよっか?」  
「え?」  
「もう繋がっちゃってるんだし……もう一回」  
俺の上で嬉しそうに言うさつき。  
でも彼女の身体が心配になってくる。  
「平気か……? ほら、身体とか…」  
”初めて”って言ってたし、それなりに負担もかかってるんじゃないか?  
俺がそう尋ねると、さつきは少し考えるような仕草を見せるもすぐに笑顔をつくった。  
「ちょっとあそこがジンジンするけど……真中とエッチしたいもん…」  
「あ、あんまり無理すんなよ」  
「平気だってば。真中はしたくないの?」  
不満そうに口を尖らせて、さつきが腰をうねらせる。  
「や、やめろってば」  
 
「ほらほらぁ♪」  
コツを掴んだのか、否が応にも俺のモノが反応してしまうほどに  
さつきの腰の揺すり方は絶妙だ。  
「………じゃ、じゃあもう一回…」  
ううう……煩悩を抑えることができない自分の意志の弱さを痛感する。  
なんか本当にさつきの掌で踊らされてる気がするな…。  
「それじゃ真中はそのまま寝てて。またあたしが……ぎゃっ」  
俺がいきなり体勢を起こしたために、  
さつきはバランスを崩して後ろへ倒れてしまった。  
いつまでもやられっぱなしじゃちょっとカッコ悪いと、  
形勢逆転を狙ってみようと思ったんだ。  
「つ、次は俺にやらせてくれよ……さつきばっかにやらせるのも悪いしさ…」  
さつきの脚を持って、ちょっと大胆に開いてみた。  
俺のモノが突き刺さったままの結合部分をあらわにされて、  
さすがのさつきも動揺している。  
「ちょ、ちょっと真中っ、そ、そんなに開かないでってば……!」  
「いや、この方が動きやすそうだから…」  
 
ズンッ!  
「ひあっ!?」  
深く埋まっていた肉棒の先で膣内の奥へ打ち付けるように腰を突くと、  
さつきが甲高い声を上げた。  
続けて腰を突き入れて、さつきの反応を伺う。  
「あう、んんぅっ! ま、真中ぁ……深いの、ちょっと待って…」  
「コレ、気持ちいいのか?」  
ズンッ!  
「ああっ!!」  
さつきに今までの余裕はない。  
意図しない快感への対処ってヤツに戸惑ってるみたいだ。  
ちょっと得意げに俺は腰を震わせるようにして小刻みに突き入れてみた。  
「あっあぁ、あっ、はぁ、いっ……ぁぁ、ま、まなかぁ、それダメぇ、ダメぇっ」  
「さっき俺がそう言ったのにさつきは止めてくんなかっただろっ」  
「ご、ごめんっ、ごめんんん! あっあっ! あっぁぁぁっ!!」  
面白いように反応してくれる。  
もちろん俺にも同様に快感が迫ってきていたけど、  
これだけ出した後なだけにさすがにしばらくは持ちそうだ。  
 
さつきの悩ましげな姿は本当に艶がかっていて、  
俺をイケない気分にさせる。  
モノを中でこすりつけるようにじっくりと腰を動かすと、  
さつきはまた違った反応を見せた。  
「んんんっ……! こすれるぅ……真中の、あたしの中でこすれるっ……」  
「さつきの中ってすごいザラザラしてるな……わかるか?」  
「し、知らないわよぉ、そんなの……!」  
苦しそうに細切れの息継ぎを繰り返しながらも、  
さつきの表情からは快感が見て取れた。  
だけど……妙にフィットしてるような気がする。  
東城とも黒川先生とも違う気持ちよさ。  
動く度に確かな快感が得られる……それはさつきもまた同じように見える。  
「うんんっ、あぁ、ふうっ、いっ……うぅぅっ……!」  
「くうっ…!」  
一段とさつきの中の締め付けがきつくなる。  
慣れない動きで腰も痛くなってきた……。  
 
「真中っ、真中っあぁっ、あ、真中ぁっ!」  
さつきの呼びかけに応えるように、腰を前後に律動させる。  
オーソドックスとは思うけど、これが一番単純で長く続けられそうだった。  
今度はさつきも達することができればいいんだけどな――  
そんなことを思いながら、動きに強弱をつけてみた。  
「はぁっ……ふっ、ふっ、ふっ……ああぁ!」  
さつきの呼吸が整ってきた頃合を見計らって、強く突いてみる。  
「い、いきなりぃ……ああぁっ!!」  
逐一反応を返してくれるので、ちょっと上手くなった気分になる。  
でもきっと、さつきは今敏感になってるだけなんだろうな……  
動き方もまだデタラメだし…。  
「真中ぁ、あ、はぁ、あたし、ダメ、休もうよ……お願い…」  
「あ、あぁ……それじゃ、あとちょっとだけ…」  
果ててもいい、とばかりに俺は激しく腰を打ち付けてみた。  
さつきの尻肉をつかんで、腰を持ち上げる。  
「ダ、ダメっ! そ、そのちょっとが我慢できないってばぁ! あ、ああ、あ」  
さつきの身体がビクビク跳ねる。  
これって、ひょっとしてイク前の前兆だったりするのか?  
切羽詰ったように顔を強張らせて、さつきはぐっと歯を噛みしめていた。  
 
「さつき、もうちょっと動いてもいいか?」  
「む、ムリ! ムリっ……無理っ!!  
 もう限界だってばあ、あ、あたしぃ……く、ううう!」  
無理だ駄目だと言われたら余計動きたくなる。  
明らかに過剰な反応を見せるさつきをもう1つ向こうへ連れて行きたい…。  
パンッパンッパンッパンッ!!!  
「あっ! い………イ、イ、ああ!!  
 真中、真中ぁっ! ク……い、ああぁ――――ッ!!!」  
背中を大きくしならせて、さつきが俺の腕をぐっと掴んできた。  
爪が食い込むほどに強く、まるで何かをこらえるように必死に俺を求めてくる。  
「―――――――ッッッ!!!」  
これ以上ないほど、さつきの膣内が収縮する。  
「うおっ…!」  
咄嗟にさつきの中からモノを引き抜き、  
何とか体外で放出を済ませることに成功した。  
さつきの身体が痙攣しているのがはっきり解る。  
俺、さつきを気持ちよくできたのかな……。  
潤んだ瞳は俺を見ているようで見ていない。  
さつきは恍惚の表情を浮かべたまま今何を思ってるんだろう?  
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」  
俺はさつきの呼吸が整うまで自分が吐き出した液体の処理に勤しんだ…。  
 
          *  
 
「……ねぇ、真中」  
今だ服を着ずに俺のベッドの上でボーッとしたままだったさつきが  
いきなり話し掛けてきた。  
「な、何だよ」  
何を言い出すのかと警戒しながらさつきの言葉を待つ。  
「あたしたちって、相性いいのかな……?」  
「相性?」  
「カラダの相性」  
さつきの発言についさっきまでの行為を思い出してしまい、顔が赤らんでしまう。  
「……そ、そんなのあるのか…?」  
「だってさ、あたし初めてだったんだよ……?  
 それなのに痛みなんてほとんどなかったし、あんなにき、気持ちよくなっちゃって…」  
そういう相性って、本当にあるんだろうか?  
……でも、思い当たる節もある。  
さつきの身体は今までにない気持ちよさだった。  
それは立て続けに3回も出してしまったことに裏付けられる。  
「もしそうならすっごい嬉しいんだけどな……」  
まださっきの余韻が残っているのか、力なくさつきが喜ぶ。  
でも、普段はあまり見ることのない安心したようなその顔がやけに印象的に残った。  
 

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