「おれは・・もう平気じゃない」
そう言うと入江くんは、私を抱き寄せ優しくキスをした。
(入江くん・・・)
「・・・・」
「んっ」
(な なにこれ なにこれ なにこれ〜っ)
(口 口の中に入江くんの舌が〜〜〜っ これって、ももももももしやディープキス〜)
(ぎゃ〜〜〜 息できないよ〜)
「おまえ・・ちょっとは力抜けよ」
ぷは〜っ 唇を開放されると、その場にへたり込んでしまった。
(死ぬかと思った〜)
「だ だって〜 いいいいきなりなんだもんっ」
「ったく・・ほらっ、さっさと横になれよ」
そう言うと、入江くんは勢いよくTシャツを脱いだ。
男らしい体にドキッとして、赤くなった顔を隠すように後ろを向いた。
「い 入江くん、ライト消していい?」
「いいけど、フットライトくらい点けとかねーとお前なんにも見えねーだろ」
「大丈夫っ」
(その方がいいんだもん)
「あれ?スイッチどれだっけ・・・」
スイッチを探してると、背後から入江くんの手が伸びてきてスイッチを押した。
フッ・・・目の前が真っ暗闇になった。
暗闇の中、入江くんがベッドに入る気配がした。
「おい、来いよ」
「う うん・・」
(入江くんなんでそんなに落ち着いてんの?しかも準備万端だし・・・)
「わ わたしも脱いだ方がよろしいんでしょうか・・・ハハハ・・」
(あわわわ、な なんて事言ってんのよ私〜)
「そうだな。どうせそそるような下着なんてつけてねーだろ」
淡々とした入江くんの低い声が前方より聞こえる。
「・・お おっしゃるとおりで・・」
私は、完全に浮き足立っていた。
意を決してTシャツを脱いだ。
ズボンを脱いで、パンツを下ろそうと手をかけた・・
真っ暗で何も見えないけど、入江くんが目の前にいると思うととても恥ずかしかった。
でも、ゆっくりと静かに私は裸になった。
(入江くん・・もしかして見えてる?ハズカシ〜)
手探りで自分の身に着けていたものをたたんで、隅に寄せた。
(っよし・・・)
「し 失礼します」
するとフワッと空気が動き、ベッドの中に招かれたのがわかった。
私は、導かれるように向かった。
その時、腕を掴まれ強引に押し倒された。
とても強い力で押さえつけられて、私の体は硬直していた。
静かで、真っ暗で・・・少し怖い気もした。
「前もこんな事あったよな」
なんだか久しぶりにさえ思える入江くんの声が聞こえた。
「・・へ?」
「あれは・・確かお前が夜這いにきたんだよな」
(え?夜這い?・・・あっ)
「ち ちち違うわよっ あれは夏休みの宿題を・・」
「口実だろ?」
「な何言ってんの〜?」
ぷーーーーーーっ! 入江くんが噴出した。
「マジになんなよ昔の話だろ」
「だ だって〜」
「はいはい」
入江くんが私の頬を撫でた。
気が付けば入江くんの腕の中で、肌と肌が微かに触れ合っていた。
突然、唇に熱いものを感じた。
そして再び入ってきた入江くんの舌は、さっきよりも激しかった。
「んん!!」
(頭がクラクラする・・)
熱い唇が首筋を辿り、胸元を這うように移動した。
同時に、入江くんの大きな手が私の胸に触れた。
「はぁ・・・」
くすぐったい・・・とは違う初めての感覚。
私はどうすることも出来ず、ただただシーツをギュッと掴んでた。
暗闇のせいか、全ては突然で、その度にドキッとする。
それまで摘んだり離したりと玩んでいたけれど、入江くんが私の乳首を口に含んだ。
吸ったり、甘く噛んだり、舌で転がしたり・・・
「はあ・・!」
思わずそんな声がでてしまった。
それが聞こえたのか、より激しく攻められるも、必死で声を押し殺した。
そんな時、ゆっくりと腰の辺りを移動する やはり大きな手。
その手は、しばらく腰から大腿を行き来していたが、膝の方から内股を伝って・・・忍び込んできた。
「んん!!」
体中に電気が走ったような感じだった。
入江くんの指は、躊躇する事もなく更に奥を探ってきた。
「・・や!入江くん・・!」
入江くんは、片方の手と口で胸を、もう一方の手でそこを激しく攻めている。
「ん!」
声が出ないように堪えてると、更に更に激しく攻めてくる。
やっぱり入江くんはイジワルだ。
入江くんの手が止まった。
そして、フッと入江くんが体を起こしたように感じた。
(? どうしたんだろう・・)
その時、油断した私の足が開かれた。
次の瞬間・・・
「ぁあっ!!!!!!!」
(い 入江くんが、入江くんが・・私のアソコを〜)
(キス・・・違う 舐めてる〜)
「い 入江くん!!やめ やめてよ。恥ずかしいよ!・・あっ」
私は、恥ずかしさと押し寄せるような知らない感覚でどうにかなりそうだった。
「ぁあ!や!い 入江くん!!!」
入江くんは、閉じようとする私の足をグイッと押し広げ、深いところまであの熱い舌を入れてきた。
(あ・・舌だけじゃない!指が・・)
(そ そんなに動かさないで・・・)
「んーっ!!!!!!!!!!」
「琴子 大丈夫か?・・・いれるぞ」
その声に、私はここに引き戻された。
一瞬、気を失ったようだった。
「う・・ん」
(・・・って何を?)
聞く間もなく、入江くんにギュッと抱き込まれた。
「背中に手、回して」
言われるがままに、ギュッと入江くんの大きな背中に手を回した。
トクトクトクトクトク・・少し早い鼓動が聞こえる。
(私?・・違う 入江くんのだ・・)
それは、耳に押し当てられている入江くんの胸から伝わってくるものだった。
(あ、そうか・・いよいよ・・・)
その時、入江くんに力が入った。
(あ・・い 痛い)
(痛い!!)
「・・・あ!! 痛い〜!!!!」
それは思ってた以上のものだった。
入江くんは、そんな私の叫びに構わずゆっくりと力を入れ続けた。
「い 入江くん!入江くん!!!痛〜〜〜い!!」
「入ったぞ」
(・・・入った?)
「大丈夫か?」
「うう動かないで!!」
入江くんがちょっとでも動くと、やはり激痛が走る。
「確かにきついな・・・しばらくこうしてるか」
入江くんは、私を抱き込んだまま動きを止めてくれた。
とても静かで、入江くんの鼓動がとてもよく聞こえる。
(あ・・・そうだ今、私、入江くんとひとつなんだ・・・)
その嬉しさに、泣けてきた。
「入江くん・・・大好き」
「・・・俺も」
(入江くん・・・)
「・・で、そろそろ動いていいか?」
「え・・ももう?・・ど どうぞ」
入江くんは、ゆっくりと動き始めた。
(痛い!・・・でも我慢〜!!)
耐えている内に痛みが麻痺してきたのか?少し余裕が出てきた。
相変わらず辺りは真っ暗でなんにも見えないけど、入江くんの火照った体、少し荒い息遣い・・・
なんだか愛しく思えた。
「ん・・・」
入江くんから、甘い声が漏れた。
そして、私の中に熱いものが満ちるのを感じた。
「琴子・・・はぁはぁ」
「入江くん・・・はぁはぁ・・」
入江くんは、私の頬や首筋、最後は唇に優しくキスをして抱きしめてくれた。
幸せを計れるハカリがあったら、あたしは世界一幸せだったはず・・・
この日を一生忘れない・・・
こうして、かなり痛かったけど私は入江くんと結ばれる事ができました。