小型の第五体育館。  
部の申請により貸切利用しているのだが、この場にいるのは俺と鈴だけであった。  
ちなみに鈴は運動をするため、体操服に着替えている。  
学校指定といえ、スクミズだけでなくブルマまで生き残っているとは…実にけしからん学校だ。  
 
「鈴とのマンツーマン練習って…ラクロス部、こんな使い方でいいのか?雑用とかなんでもやれるぜ?(やらされるんだぜ?)」  
「あたしだって知らないわよ。せっかく得た権限だから好き放題使ってやりましょ、って言ったのに  
 『凰さんの個人技を磨いたほうが部のためになるわ!』とか言って聞かないんだもん  
 (…一夏と二人っきりっていうのは、その…嬉しいんだけど…)」  
 
代表候補生であること、さらには元々の素質もあって他の一般生よりも抜きん出ている身体能力。  
鈴は1年生にして部のエースであり、アイドル(マスコット・小動物的な意味)であり、誰とでも明るく接せれる性格も相俟って、先輩や同級生から愛されていた。  
後で聞いたことだが、鈴の気持ちを察してこのような処置をとってくれたようなのである。  
 
─まあ俺としても不特定多数の女子にアレやコレやと使われるよりは、鈴一人と接するほうがはるかに楽であるが…  
「そんじゃあ、練習始めるか」  
「うんっ」  
 
 
休憩交じりで二時間程度の練習。  
ボール回し、1on1、俺がゴーリー(ゴールキーパー)になってシュート練習…etc。  
やるからには全力で頑張っているのだが当然のように振り回され、まともな練習相手になっているのかだけは不安であった。  
それにしても間近で視認しているため、鈴の華麗な美技の数々には見惚れてしまう。  
―スポーツしてる鈴は、やっぱり様になってるなぁ  
 
「ふぅ、疲れた。一夏、今日は…ありがと、ね…」  
「いいって。んじゃ、最後に柔軟体操をして終えようか。手伝うから座れよ」  
「ふえっ!あ、ああ… うん… それじゃあ、お願い…」  
 
そう言って鈴は準備体操の時に使った体操マットに腰をついて開脚し、俺は背中をゆっくりと押して前屈のサポートをしてあげる。  
しかしここで、ここまで密着することで、ある事に気付いてしまった。  
 
「あっ…」  
 
汗で程よく濡れた鈴の身体。  
身につけているスポーツブラが透け浮かび、健康的な汗の香りも芳ばしい。  
後から押さえているため、鈴の小柄な身体が、今は俺の前で完全無防備に置かれている状況。  
おまけに、今この場には俺たち二人しかいない…。  
―ゴクリ…、と、ふと湧き上がる衝動を抑えきれず、鈴の胸に手が向かってしまう。  
 
「ひにゃっ! ち、ちょっと!どこ触って…!?  
 んっ!? んんっ…んむっ…」  
 
鈴が振り向くと同時に、その柔らかな唇を奪う。  
 
「ごめん鈴…、でもちょっとこれは、シチュエーションができすぎでよ…  
 とてもじゃないが我慢できなくなった。…ここじゃイヤか?」  
「ひえっ!? べ、べ、べ、べつに… い、イヤじゃないけど…  
 ふあっ… し、シャワーくらい…浴びさせてよぉ…」  
「俺も汗かいてるから問題ないし、それに良い匂いだぜ」  
 
そういって体操服の袖口をめくり、顔をくっつけ、鈴の腋を舌でペロペロと舐めまわす。  
 
「ひっ!ふああっ! んぐっ…いやぁ… や、やめてよぉ…! ばか!ば…ばかぁ!」  
 
嫌だ嫌だと否定しても、身体は正直であるのか、言葉以上の抵抗をする気配は見えない。  
―ふむむ、腋を攻めるというのは、なにかこう込み上げてくるモノがあるな。鈴も気持ち良さそうで何よりだ  
 それっ!もう1ペロペロ!  
 
左手で鈴の右手を封じながら腋を攻め、右手は鈴の胸を愛撫し、弄りとおす。  
弄られている鈴からは恍惚の表情が見て取れる。  
 
 
「んっ… ちぷっ… ちゅちゅっ…んんっ はぁはぁ…んっ…」  
 
静寂の体育館の中、二人のキスの淫らな音が鳴り響く。  
既に体操服(上)とブラジャーは脱ぎ捨ててある。ちなみにコダワリがあって、ブルマはまだ脱がさない。  
―こっちのほうが興奮するからさ!  
 鈴…すげぇえっちだぜ… ん、思いついた  
 【ブルマー】姿を【振舞う】鈴…なんちゃって!  
 
「…今、変なこと考えてたでしょ… ヘンタイ…ばか…」  
「えっ!? いや、あはは…」  
―毎度毎度どうしてこうも俺の考えていることはバレバレなのだろうか  
 
「あっ…ひぅっ… いやぁ…」  
 
プニプニと小振りな胸を弄りながら、鈴の乳首にしゃぶりつく。  
汗によるほんのり塩味を感じる。  
この上ない美味を堪能し、興奮がますます加速する。  
 
「ねぇ… ね、あたしも…一夏を気持ち良くさせてあげたい…」  
「鈴…」  
 
そう言って鈴は俺の下着を脱がし、そそり立つ陰茎が姿を現す。  
驚きと若干の戸惑いを見せるも、鈴は俺の陰茎を手で掴み、口でやさしく咥えてくれる。  
口内の温かみはこれ以上なく心地良く、唾液がネチャネチャと絡みつく。  
さらには甘噛みされると、鈴のチャームポイントである八重歯の、時折感じるチクチクとした刺激もたまらない。  
 
「んんっ… んむっ… はむっ… んふぅ… んあっ…はぁはぁ  
 どうかな、一夏… これで…いいのかな? 気持ち良い?」  
「くぅ〜っ…! ああ、ありがとう鈴 最高だぜ…」  
「ほ、ほんと!?」  
 
それを聞いてニパァと喜んだ鈴は、調子付いてより積極的におしゃぶりを敢行する。  
不慣れゆえにたどたどしさは見られるも、この懸命に奉仕する姿がたまらなく可愛い。  
 
 
「んむっ… はむっ… んっ…」  
「ぐっ…! あっ…ま、待った待った!気持ち良すぎて出ちまうよ  
 …出すなら、鈴の中が良い」  
「一夏… うん… あたしも、欲しい…」  
 
名残惜しさはあるものの、次に進むためにブルマに手をかける。  
愛液に塗れ、程よく湿った恥部、こちらを迎える準備は完了しているようだ。  
 
 
「入れるぞ、鈴」  
「ん…きて… あんっ…ひぐっ…!」  
 
ズンッと鈴の中へと陰茎を押し込む。  
柔らかなヒダが肉棒を包み込み、その小さく狭い膣の締め付けは最高に気持ちが良い。  
腰を動かす度に官能的な刺激が高まり、自然と動きが大きくなっていく。  
 
「一夏のがあたしの中で動いて… んっ…気持ちよくて…幸せ… ふあっ…!」  
「ああ… 俺もだよ くっ…ふぅ… すげえ、気持ちいいぜ…」  
「んんっ…んぅっ…んあっ… ひゃっ… はうぅ… やぁ…あんっ…」  
 
キスと愛撫を繰り返し、さらに高まる二人の興奮。  
それに併せるように腰の動きを加速させて膣内をかき回し、鈴は嬉しそうに甘い喘ぎ声を上げる。  
限界が近いことを感じ、二人はより強く求め合う。  
 
 
「ひゃんっ… あっ…あぅ… はげしいよぉ…ああっ」  
「鈴…大好きだ」  
「あ、あたしもっ… あんっ…一夏… あたし… んはっ…もうっ…」  
「はあっ、はっ…あ、あぁ …くっ… 鈴っ!」  
「ひっ… んっ… いちか…いちかぁ… ふあああっ!」  
 
━━パンパンッ ビュピュッ…ドプッ…  
 
一番奥へと挿し込み、鈴の膣内に勢いよく放たれた精液。  
膣の強烈な収縮が精液を残すことなく搾り取り、中が満たされていく。  
絶頂を迎えた二人は、崩れ落ちるかのようにマットの上で横になり、抱き合う。  
 
「はぁはぁ… ね、一夏…」  
「ん?」  
「今日は…本当に、ありがとね」  
 
手を繋ぎ、唇を重ね、余韻を楽しむように後戯をすることで、至福の一時をより濃密に過ごした。  
 
 
・・・  
 
「えっと…それじゃ、また明日な」  
「ん…また明日ねっ」  
 
行為を終え、鈴は一夏の頬に、ちゅっ、とキスをし、二人は自室へと戻っていく。  
 
「(一緒にいられるだけでも嬉しかったのに、一夏ったら大胆なんだから  
  んー、幸せっ!  
  …先輩達に感謝しなきゃ、ね。ふふっ♪)」  
 
上機嫌な鈴は鼻歌を交えながら、軽快なステップで自室へと戻っていった。  
 
 
「たっだいまー♪」  
「あ、鈴。今日は部活だっけ、おかえりなさい。  
 …やけに機嫌良いわね(そういえば今日は、織斑くんがラクロス部に派遣されたんだっけ)」  
 
ルームメイトのティナ・ハミルトンが声をかける。  
 
「そうよねー♪」  
 
その幸せ溢れる満面の笑みに、ティナは『またか』と呆れるばかりである。  
 
 
 
―終わり―  
 
 

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