「…あぁ、そうだ。では頼んだぞ」
電話を切った後、ふぅと大きなため息をついた
「もう少し、静かにならんのか」
ともう電話を切った相手に伝える様に呟いていた
「これで、なんとか間に合うな。しかし、一夏め、見え据えた挑発に簡単に乗ってしまったな」
ふふんと笑う様に千冬は教室に向かって歩いていった。
「全員、席に着け。授業を始めるぞ」
と不意に一夏と目が合ったが千冬は気にはせず事を進めていった
一夏はと言うと、あの日の事を思いだしたのか顔を真っ赤にして授業どころでは無かった
「一夏、久し振りの風呂だな」
「あ、あぁ、そうだね」
もう、一夏のペニスは張り裂けそうに膨張してしまっていた。
「一夏、お前は実の姉の裸を見て欲情しているのか?」
「いっ、違―――」
「では、これはなんだ?」
と否定する前に千冬は膨張しきった一夏のペニスをつかんだ
「いたたたっ、ち、千冬姉、離してくれよ」
「これならどうだ」
千冬は一夏のペニスを優しく握り直し、手をゆっくり動かしていく
「ち、千冬ね―――」
「この時だけは千冬、と呼んでくれ。でないと…」
少し甘えた様な口調で千冬は言う。そしてぱっと一夏のペニスから手を離した。
「ち、千冬。さっきみたいに俺のペニスを握ってくれ」
「ん。そら、握ったぞ」
千冬は一夏のペニスを握った。ただ握った
「どうした?」
「さっきの続きをしたいんだ、千冬」
そーいって一夏は千冬にキスをした
ただ単に唇を重ねるだけでなく互いの舌をからめたりして唇を離す時は二人の混ざりあったヨダレが糸を引いていた
「ふ、ふん」
その行為にまんざらでもなかった千冬は照れた様な顔をしてゆっくりと手を動かしていった。
「どうだ?気持ちいいか」
時より、早く動かしたり、ある時はゆっくり愛でるかの様に手を動かしていった。その不規則な動きによって一夏は千冬に身体を預けることしかできなかった。
「うっ…はぁ…はっ…千冬、も、もう俺」
「なんだ、もうイキそうなのか?」
そーいって千冬は手を離し、しゃがりこんでペニスを口で咥えた
「!!!」
一夏は咥えられた瞬間に全身に電流が流れた様にびくっと身体をのけ反らして、倒れそうになったが壁にもたれかかって何とかしのいだ
「はぁっ…い…ひか…どう…ら…きもひいか」
と千冬は一夏のペニスを咥え、丹念にそれを舐めたり、先を舐めたりして淫靡な音を立てながら尋ねてきた
「あ…あぁ…すごい気持ち…いよ、千冬」
15歳にしては刺激が強かったのかもう一夏は耐えられなくなって最後の力を振り絞って千冬に伝える
「ち、千冬…もう…俺…」
その時、千冬はコクリとうなずき、今までにないスピードでペニスを味わった
「も、もっ…いっ…く…いくっ」
その瞬間、一夏は射精してしまった。しかも千冬の口のなかで…
一方の千冬は、大好きな弟の精子を舌の上で丹念に味わいコクリと、喉をならした。
「はぁ、はぁ、千冬?」
「あ、あぁ、すまんな、少し強引だったか。お前は少しゆっくりしてからでろ」
優しく一夏の耳元で囁いて一夏の頭をなでた。
そして、一しきり身体を洗った千冬は風呂からでていった。
一夏は湯船につかり先ほどまでの行為を思い出していた
「遅い!いつまで入っているんだ一夏」
バンっとシャワールームの扉を開けた千冬の目に入ってきたのはのぼせてしまった一夏の姿があった
「お、おい。一夏。大丈夫か?」
その声に一夏は虚ろな返事を返した
「…あぁ、ちふゆねえ…さっきはすごいきもちよ―――」
「馬鹿者、すぐに妄想にふけるやつがいるか」
怒った口調だったが心なしか心配した顔の千冬がたっていた
「まったく、ほれ」
と、手をとり一夏を湯船からあげ風邪をひかせては困ると思い、丹念に身体をふき、その後パジャマまで着させ一夏をベッドに連れて行った
「ちふゆねえ、はやく、またしようよ」
珍しく甘える一夏だったが千冬はベッドに寝かせ頭をなでながら
「もう、寝ろ。明日も早いのだから。それにいつでもできるのだから」
そう優しく伝え、その言葉に安心したかの様に一夏は目を閉じた。
そして一夏が深い眠りに入ったのを確認して千冬はベッドに入った、一夏のベッドに…
「…むら…ちか…織斑一夏!!」
「はっ、はい」
あまりにも驚いてしまった為、思わず起立
「授業中に他ごとを考える暇があるのか、よほど退屈なのだな」
ポンポンと出席簿を素振りする様に織斑先生…いや鬼が立っていた
「いや、あのこれはその、す――――」
「馬鹿者が」
バシッと頭を叩かれた
「っっ」
急に殴られた。まぁ、こっちが悪いんだけど…それにしてもキレイだよなぁ、千冬姉って。そんな事を考え始めそうになったがいかん、いかん授業に集中だ。
一夏は遅れを取り戻す様にノートを取っていった、集中して千冬の授業を受けている一夏の顔を見て千冬は誰にもわからない様に女神の様に微笑んだ。
そんなこんなで放課後
今日も篠ノ之箒と特訓……ではなく決闘
簡単な挑発に安々乗ってしまった為セシリア・オルコットと
「向うは専用機持ちか…」
「一夏、死ぬなよ」
箒さん?生身で行けと?そりゃ、無理じゃね?
なんか遠い目をしてこっちを見るな、そして逢えない友達みたいな顔をしているだ?
「慌てるな、織斑」
突如、スピーカーから千冬の声が聞こえてきた。
「その機体を使え、お前専用ISを、白式を」
「白…式」
これが俺の専用機なのか、それにしても白いな。それにしても昔見た様な恰好だな。確か…
「さっさと、準備をしろ、馬鹿者」
改めてそれに…白式に触れる…その瞬間、世界が拡がる感覚、まるで生まれ変わった様に感じた
「フォーマットとフィッティング戦闘中に終わらせろ。そして、自分の物にし
「大丈夫、いける。千冬、勝ってくる」
「そうか」
少し心配しているみたいだ、声が震えているみたいだ。俺はなんたって千冬姉の弟なんだぜ。こんなとこでつまづかないさ。
そんな事を考えながらアリーナへ
そのころモニター室にいた二人はと言うと
「織斑先生、素敵な弟さんをお持ちで羨ましいです。でもさっき織斑先生の事呼び捨て―――」
ぎりりりっ。千冬は言い終わる前に真耶を封殺。照れ隠しの様に
(ふん、ゆってくれる。かならず勝ってこい、一夏)
と、誰にもわからない様に頭の中で一夏にエールを送る。その時、千冬の顔は真っ赤になっていた。幸い、真耶にはバレずに済んだ。
わーわー、ぎゃーぎゃー、モニター室で二人が騒いでいる間に一夏の白式はフォーマットとフィッティングを終わらせ、近接ブレードは雪片二型になった所で一夏は独り言の様に呟く
「これで、これで千冬の名前も守れる、千冬自身も」
その呟きを聴いた瞬間、千冬はひざからくずれていった。ペタリと床に座り込んだ。あまりにも唐突で、予想外すぎて…
そして、その言葉を理解した時には千冬の頬には一滴の涙が流れた。
「い、一夏…」
「勝っても、負けてもいいですけど、何とかなりましたね、一夏君」
「あ…あぁ、そう…だな」
まだ、千冬は茫然としているだけだった、ただモニターを眺める事しかできなかった。
これは誰でも惚れちゃいますね、一夏君に
と、羨ましそうに付け加える真耶
やっと落ち着いてきた千冬だが立てる事はまだできないが
(うん?一夏は私のだぞ?何を言っている真耶?死にたいのか?)
勝負はエネルギー切れでセシリアの勝ちであっけなく決闘が終わった。
ピットに戻ってきた。一夏を走って向えに行く千冬、箒、真耶だったが、千冬が僅差で一夏の所に着き、そのまま一夏の胸に飛び込む
「一夏!」
「うぉ!どうしたんだ?千冬姉」
理由が出てこなかった千冬はそのまま一夏と抱き合う。
その、行動に箒は頬を膨らましてドスドスとピットから足早に立ち去る。
「一夏め、私がいるのに、なぜ姉になど…」
どうやらライバルの出現に怒りを隠せない様だった
そして、真耶は
「えーっと、織斑先生。そろそろ、ここは学校ですよー」
と諭す様に千冬に伝えたが、一夏の顔を見ると真耶は手で自分の顔を隠し反対を向く
「えっ?あ、あぁ、すまん。山田先生、それに織斑」
「いや、俺はいいけど、千冬ね―――」
「学校では織斑先生と呼べ」
といつもは出席簿で一夏の頭を殴るのだが、今は微笑みながら一夏に伝える。
「お前は今度から時間がある時はISを起動して早く慣れろ」
仕事があると言って千冬と真耶は一夏のそばから離れて行った。
「じゃー、シャワー浴びて着替えて帰るか。」
それにしてもさっきの千冬姉は今まで見た事のない顔だったな。なんか新しい一面が見れて嬉しいな
とそんな事考えながら一夏は更衣室に入っていった
「一夏め、実の姉にふ、不埒な」
箒は自室のベッドに飛び込みさっきの一夏と千冬の事を考えていた
「千冬さん…やはり、一夏の事を…あぁくそ、負けるか絶対に一夏を私のか、かかか彼氏にしてみせる!」
握った手を天井に向け独り言をつぶやく。それは千冬に宣戦布告を宣言するかの様に…
「いやいや、今日の織斑先生は今まで見たことがありませんねー」
垂れた眼鏡をかけ直しファッション雑誌を見ながら真耶は思い出す。
「織斑先生、本当に一夏君の事が好きなんですねぇ。負けませんよー、絶対!」その目はいつもおっとりした目だがこの時は真剣な目つきになっていた
「一夏君と結婚できれば自動的に織斑先生も…」
口にだした瞬間、真耶の頬は赤くなった
「それも、悪くありませんねぇ」
ニヤリと、不敵に笑う。邪な事を考えていたため読んでいた雑誌を閉じる
「だめだめ、そんな事!!あくまで生徒と教師。だめだめです。はぁもう寝ますかね」
そう言ってベッドに入り目を閉じ夢の世界に入る真耶だった
そして、もう一人に一夏にやられた女性がいる
セシリア・オルコット――
「今日の…試合・・・私の勝ちなのに」
「あんなに強い意志をもった目、織斑、一夏」
彼の事をもっと知りたい、彼の事を考えるだけで心の中が熱くなる。
「彼は一体…」
「あんな無様な試合をしおって、わかっているのか、一夏」
で、寮長室に戻った一夏は千冬の説教タイム
かれこれ一時間は立っただろうか。もちろん一夏は床に正座である
「まっ、まぁ、今日はこれぐらいにしてやる」
千冬は今日起こった事を思いだしながら説教をしていたため、試合終了後の一幕が鮮明に頭によぎった
「そ、それとこの前の風呂はすまなかった。強引すぎた」
ぺこりと頭を下げる千冬
「いいよ。あの時はすごい嬉しかったんだぜ。それに気持ち良かったし」
それを言った一夏、聞いた千冬は同時に顔を真っ赤にして下を向く
少し時間が経った所で一夏が口を開く
「は、腹へったな。何か食べる千冬姉?それとも一緒に簡単なの作る?」
「おう、そうだな。一緒につくるか」
二人は立ち上り簡易キッチンへ。世間話をしながら料理を作り出す。今まで別々に生活していた為、溝があったが家族…いや恋人その溝はどうやらすぐ埋まりそうだ。
しかし、一夏に惚れてしまった女性達が現れてしまった為、一筋縄ではいかない秘密の学園生活になりそうだった