織斑一夏の夜は、割と短い。
昼間はIS学園での厳しい授業とIS実習。放課後は楯無の陰謀で部活貸出しとして
女の子にあれやこれやとものを頼まれるマネージャー業をするか、アリーナでISの訓練をする毎日。
そんなハードスケジュールをこなせば、ただでさえジジ臭い一夏としては可及的速やかに眠りについて翌日に備えようと考えるのが極めて自然だ。
その一環として、事実今日も久々に大浴場をたっぷり堪能し、体が冷える前にさっさと寝床に入ろうと、
ほかほか湯気を立てる頭を拭きながら寮の廊下を歩いている。
目指すは自室。最近はすっかり安定して一人部屋となった住めば都の我が家である。
「さーてそろそろ寝るかー……って、あれ?」
しかし、そんな一夏の野望を打ち砕く者が部屋にいた。
風呂に入る前にきっちりと布団を敷き、すぐにも潜り込めるように準備してあった一夏のベッド。
歴戦の主夫業の経験が可能とするベッドメイク技術によって最高の寝心地を約束してくれるベッドが、使えなくなっている。
その原因は。
「すぴー……すぴょー……」
「何してるんだよ、のほほんさん……」
IS学園屈指の癒し系、のほほんさんであった。
普段から眠そうにしているのは伊達ではない。
一夏のベッドの上でのんべんだらりと伸びきって、うつ伏せになって一夏の枕を抱きかかえ、
安らかすぎる寝顔を浮かべていた。
しかし一夏は動じない。なんだかんだで色んな女の子といろんな形で縁がある一夏だからして、
基本部屋のカギは開けてあるからいつだれが入っていてもおかしくないし、
その誰かが勝手にシャワーを使っていることだって最近は割とよくあるのだ。
「のほほんさん、起きてくれ。俺が眠れない」
「んんぅ〜」
だが、だからと言ってこれを見過ごすわけにはいかない。
せっかく人が心地よく眠れるように、と整えたベッドを占領されているのだ。
おそらくのほほんさんもそれを察知してこうまで傍若無人にふかふかベッドへ身を沈めているのだろうが。
一夏はベッドに腰掛け、のほほんさんの頬を指でぷにぷにとつつく。柔らかく滑らかな頬は面白いように形を変え、
いやいやとむずがるしぐさはまるで赤ん坊だ。
「……んにゃ」
「……む」
もっとも、のほほんさんが本当に赤ん坊に見えるかと言われれば、そんなことはありえないのだが。
今のほほんさんが来ているのは、かわいらしいパジャマ。
半袖の上着に、ひざ丈のズボン。ひらひらとしたフリルが肩口と袖、裾についた明るい黄色の上下であり、
柔らかい生地がしっとりとのほほんさんの体を包んでいる。
うつ伏せになって枕を抱えているので脇がちらりとのぞき、角度次第では袖から白い二の腕からさらに奥までを覗くことができそうだ。
のほほんさんの体はどこもかしこもやわらかい。
何度かマッサージをしたこともあるが、その度に気持ち良くなってすぐ寝てしまう彼女は一体どこが凝っているのか疑問に思うことしきりだが、
背中も腕も足も、どこもかしこも吸い付くように心地よい手触りなのだ。
そしてやはり、この体勢で一番目立つのは、尻。
決して大きいわけではないが、布地に浮き上がる曲線は人の心に安らぎをもたらすまろやかな円弧。
触れれば形がもたらす期待を決して裏切らない感触だと、一夏は知っている。
「……ごくっ」
では、そんなとき一夏はどうするのが正解だろう。
夜、部屋に帰ってきてみれば自分のベッドで寝ている少女がいる。
うつ伏せになって無防備に、これから人が眠るはずだったところを奪っている少女。
それはもちろん、お仕置きの一つも必要だろう。
「……のほほんさん、起きてる?」
――むにっ
そう言いながら、一夏はおもむろにのほほんさんの尻に触れる。
体をひねって片手だけ。自分の手の置きどころを見ることなく、じっと彼女の寝顔を見据えたままに手を乗せた。
最初に触れたのは、腰と尻房の境界あたり。大体の見当で手を下したのだから当然だ。
一夏はそのまま手の位置を下げていく。女の子らしいうっすらと丸みを帯びた腰の感触から、完全に柔肉だけが形作る尻肉の頂へ。
そしてそこで一夏は触れる程度に抑えていた手をゆっくりと沈み込ませる。
――むにぃぃ……っ
「ん……っ」
「まだ起きないんだ。やっぱりのほほんさんは寝つきがいいなあ」
掌全体で、のほほんさんの尻の感触を楽しむ一夏。たっぷりとした尻房は一夏の指が沈み込むほどに柔らかく、
しかし力を抜けばすぐに押し返す弾力がある。
柔らかさと弾力、その双方を楽しむように指を押し込み、手のひらでこね回し、掴むように力を込める。
「ぁ……ふ、……ぅん」
これでも起きないが、吐息に熱がこもりだした。そう確認した一夏は体勢を変える。
うつ伏せになったままののほほんさんの両足をまたぎ、背中から見下ろす格好だ。
当然目の前には、自分が弄んだのほほんさんの尻。パジャマに少ししわが寄っているのが、この時は無性に興奮を誘った。
「それじゃあ、遠慮はしないから」
寝ている相手だというのに、一夏はそう宣言した。
この体勢ならば両足を動かすことはできない。
一夏がその気になれば体をよじることすらできず、為すがままにされるしかないだろう。
しかしのほほんさんは悲しいかな眠りの世界にいるはずで、これから何が起ころうと抵抗しようもない……ことになっている。
――するり
「おー、やっぱりのほほんさんのおしりはきれいだな」
だから一夏は容赦なく、果実の皮をむくようにのほほんさんのショーツごとズボンを脱がし、下半身をあらわにした。
現れたのは白桃を思わせる滑らかな尻肌。
ショーツを脱がせる際に引っかかったゴムにゆがめられ、しかしすぐにぷるりと震えて元の形に戻る瞬間など感動すら覚えた。
そして一夏は今、これを好きなようにする権利をその手に持っているのだ。
――ぐにっ、ぐにぐに
「ああ、やっぱりやわらかいな、のほほんさんのおしり」
「んぁ……ふぁ……」
両手で触れたのほほんさんの尻の感触は布越しとは比較にならない心地よさを一夏にもたらした。
最初ひんやりしていると思われたのも一瞬、すぐに皮膚の奥、とろけるような温かさが指と掌に伝わってきた。
さっきまでの一夏の尻揉みに反応していたせいだろう。
主を迎えたかのように、尻肉はむっちりとした弾力で一夏の指を受け入れる。
揉めば揉むだけ熱くなり、柔らかさを増していくようだった。
指で感触を楽しむのもいいし、手のひらで捏ねるとのほほんさんの口からなまめかしい吐息が漏れる。
尻房を寄せてみたり離して見たり、上げては下げてと思いつく限りありとあらゆる方法で、一夏はのほほんさんの尻をもてあそぶ。
「そろそろかな」
ひとしきり楽しんだあと、一夏は何かに気付く。
すでに翻弄しつくした尻肉はまるで一夏の指に吸い付くように媚びていて、いつまででも触っていられそうだった。
だが、そろそろ別のこともしたくなる。
一夏は手を止め、耳を澄まし。そしてゆっくりと掴んだ尻房を左右に広げ。
――くち
「やっぱり」
わずかに耳に届いたその音を聞くなり、にんまりと笑ってのほほんさんの尻に顔を突っ込んだ。
そこはまさしく秘密の花園。
これまで一夏に散々にいじり倒されてむっとした熱を籠らせ……そして何より、さっきの水音。
すうと一息吸い込めば、そこに混じるのは紛れもない、少女の発情の香りだった。
――れろん
「ひぅっ……」
びくん、とのほほんさんの腰が震えた。
一夏の舌が秘裂をなぞっただけで閉じていた花弁が開き、その奥からとぷりと愛液を垂れ流したのだ。
もはや疑うべくもない。のほほんさんは一夏に尻を愛撫されてこんなにも感じていたのだ。
――くちっ、ちゅっ、ぷちゅっ
「うわ、すごい。少しはいじる必要があるかと思ったけど……これなら大丈夫そうだな」
「ンっ……あ……ッ、……はァ、ん」
一夏が膣口に指を入れ、浅く出し入れする度に水音は大きくなっていく。
のほほんさんは割と濡れやすい体質だが、それでもよほど興奮しなければこれだけにはならない。
だがそれは一夏にとって好都合で、いろいろな手間が省けたということだ。
のほほんさんがどれだけ感じているのかを確かめるように、引き抜いた指を部屋の明かりにかざす。
たっぷりと粘液が絡み付いて光を反射する光景は、中々に淫靡だ。
それがこの、普段はいつも眠そうにしている癒し系の少女の体からあふれたものだと思うと、自分があふれさせたものだと思うと一夏の心の嗜虐的な部分がふつふつと満たされていく。
「それじゃ、いくよ。のほほんさん」
「んんっ……」
ぺろりと指についたのほほんさんの愛液を舐めとり、のしかかる。
当然下半身でははちきれんばかりに膨張した逸物が露わになっており、反り返った裏筋がぴたりとのほほんさんの尻房の間に触れる。
その瞬間にまたのほほんさんの体にさざ波のような震えが走るが、一夏の体が覆いかぶさり、
枕を抱える両手も押さえつけられた今ののほほんさんに逃げることなどできようはずもなく、寝ている彼女にはもっと不可能なことだった。
だから。
――ぬっ、ずぷぷぷぷ……っ、ぐぷん!
「んんーーーーーっ!」
「すごいね、一気に全部入ったよ」
秘裂にあてがったペニスは、そのまま抵抗らしい抵抗も受けることなく最奥まで飲み込まれていった。
「あぁ……相変わらずあったかいね、のほほんさんの中」
――ずちゅっ、にちゅっ
一夏が知る女体の中でも、のほほんさんの肢体はどこもかしこも最上の柔らかさを持っている。
当然膣内もそれは変わらず、ゆっくりと体の奥底を突く肉棒を優しく歓迎してくれる。
締りが悪いわけではなく、溢れる愛液の多さと襞の感触がそういったイメージを与えているのであり、
まして今はうつ伏せののほほんさんに後ろからのしかかり挿入している寝バックの体勢。
普段から眠そうなのほほんさんには割と似合う気がするこの体勢であれば足を閉じているからキツイ膣圧も楽しめて、
ふとした思い付きで選んだ体位だというのに予想外の快感がこみあげてくる。
「んんっ、んぁ、は……ぁんっ……くはっ」
「へぇ……この体勢の時は、ここが弱いんだ」
ある場所を突いたとき、のほほんさんの声と震え方が変わった。
甲高い喘ぎと腰からうなじへ駆け上っていくように走る震えはのほほんさんが特に感じているときの合図。
一夏はそういう反応であることを知っているし、弱点を見つけて容赦したことは一度もない。
「じゃあ、ここばっかりしてみたらどうなるかな。ちゅうっ」
「ひゃふっ、んぁ」
弱点を連続して小突けるように体勢を入れ替え、ちょうど目の前にうなじがあったので痕を残さない程度に吸い付いてから、
一夏はそこを集中的に攻め始めた。
――パンっ、パンっ、パンっ
「あははっ、のほほんさんのおしりの肉、突かれるたびにぷるぷる震えてるよ。やっぱりやわらかいんだね」
「んあっ、ふっ、くんっ、ぁ……っ」
一夏の腰がぶつかるたびに、のほほんさんの尻肉にはさざ波が走る。
吐息には明らかな艶やかな喜悦の色がにじみ、全身から甘い芳香が吹き出ているようで、一夏の興奮も留まるところを知らない。
淡く吸い付く膣襞の感触は一夏の理性すら甘く溶かして一つに混じり合う。一夏はもう、我慢などするつもりもなかった。
「それじゃあのほほんさんッ、そろそろ……!」
より一層体を密着させた一夏はのほほんさんの体の下に手を差し込んだ。
ベッドと体の間に潜り込んだ手はそのままパジャマの前を留めるボタンにたどり着くなり、もどかしいとばかりに半ば引きちぎるように開く。
のほほんさんらしい、ボタンのつけ方もゆったりしたパジャマでなければ本当にボタンがはじけ飛んでいただろう。
だが一夏はそんなことに構わず、露わになったのほほんさんの、同年代の女子の中では比較的大きい胸を両手に掴んだ。
「きゃぅんっ」
「のほほんさんはおしりもやわらかいけど、胸も割と大きいよね。感じやすいし」
さっきまでは尻をたっぷりと堪能していたが、のほほんさんは胸も負けず劣らず魅力的だ。
大きさでは箒に負けるが体格のおかげでたっぷりとした量感があり、体と布団の間でつぶれていたおかげでしっとりと汗ばんでもいて、
一夏の手に伝わるのは尻に負けるとも劣らない柔らかさと熱さだった。
それでいて先端は既に固くとがって一夏の手のひらでこすれる度にびりびりと背筋を震わせる快感の塊。
どれだけいじっていても飽きたりすることはないだろう。
だが、これほどまでに極上の体を好きなようにもてあそんでいれば一夏とて昂ぶりが最高潮へと達するのは止められず。
「のほほんさん……っ、イクよっ」
「んんっ、んんんん〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
そりあがる背を体で、突き出される胸を手で、痙攣する腰を腰で押さえつけ、射精衝動の赴くままに濃厚な精液を一滴残らずのほほんさんの子宮の奥へと注ぎ込むのであった。
「……のほほんさん、キス」
「ん……ちゅっ」
ひとしきり精を吐き出し終えた一夏からの簡潔な命令に、
寝ているはずののほほんさんは至極あっさりと首を捻ってその柔らかい唇を一夏に捧げるのであった。
◇◆◇
「も〜、ちゅっ。ひどいよ、おりむー。寝ている女の子を襲うなんて……れろれろ」
「何言ってるのさ、そういうのほほんさんだって途中からばっちり起きてたんでしょ?」
しばらく後。一夏の部屋のベッドの上にて。
ベッドに仰向けで寝そべる一夏の腰元に、着ているものをすべて脱いだ全裸ののほほんさんが侍っていた。
先ほどまで一夏がなしていた乱暴狼藉への恨み言を呟いているが、同時にその口は一夏のペニスを舐め清めてもいる。
頬を染め、恨めし気な上目使いではあるが、そんな表情はさわさわと頭をなでられれば上機嫌のうちに消えてしまうもの。
根元はのほほんさんの胸に挟まれ、飛び出た亀頭を滑らかな舌がなぞるたび、一夏は得も言われぬ満足感に包まれていた。
ちなみにこの奉仕は一夏が強要したわけではない。
途中から起きていて、なんだかんだでこういうシチュエーションを楽しんでいたのほほんさんを相手に調子に乗って掃除してくれと頼みはしたが、
それも最初に喉奥深くまで咥えこみ、頬をすぼめる勢いで吸い上げていくだけであらかたのことは終わっている。
その後自然な流れでパイズリフェラまでしてくれているのは、果たしてのほほんさんのサービス精神か、それとも自分がしたいだけなのか。
「そ、そんなこと言わないでよおりむー! わ、私は別に!」
「……ごめんのほほんさん、咥えて」
「んむぶっ!?」
珍しく照れた様子で反論してくるのほほんさんだったが、生憎と一夏にそれを聞いている余裕はなかった。
身を乗り出したことで胸の谷間で擦り上げられて、限界に達した一夏はのほほんさんの頭を押さえて、口に亀頭を押し込み、先ほどに負けない勢いで射精した。
「んんっ、もいむぅ〜!」
今度はいきなり口の中に射精された恨みも込めて、若干涙目になったのほほんさんがもごもごとしゃべるが今の一夏にはそれすら心地よく、
なんだかんだ言ってこぼさず口の中に溜めてくれるのほほんさんのことが大好きだった。
「ごめんごめん。……ほら、口開けて」
「むぅ〜。……ぇあー」
わずかに上向いて開けた口の中には、一夏が吐き出した白い欲望がたまっている。
普段からあだ名の通りのほほんとした癒し系の彼女が頬を赤らめて口に白濁を溜め、その中で赤い舌を翻らせている光景はいやがおうにも興奮を誘う。
思わず、指を入れてその中をもてあそんでしまう。白濁をすくって頬の内側や舌に塗り付け、かき混ぜてにちゃにちゃと音をさせる。
「……ん、ありがと。もういいよ、のほほんさん」
「ん。ちゅうううううぅぅ〜〜。んっ。……んくっ、んくっ」
一夏の許しを得て、のほほんさんはひとしきり遊んでいた一夏の指をくわえて吸い上げ精液を舐めとり、
たっぷりと溜まった精液を飲み下していく。
目を閉じて味わうようにしながら喉を上下させる姿はたまらなく淫靡であり、薄目を開けてこちらを窺うのほほんさんは、
そんな一夏の内心をすっかりと見通していることだろう。
「……ごちそうさま、おりむー。……ねえ、まだ……する?」
「……」
だから、精液を全て飲み干したのほほんさんがしなだれかかりながらそう言ってくれるだろうことは正しく予想した通りで、
一夏はのほほんさんを押し倒すことによって、それにこたえるのだった。
膣内射精はおろかアナルまで楽しむ夜はまだまだ終わらず、翌朝は騎乗位ののほほんさんにペニスをくわえこまれた状態で目が覚め、
あまりの喜びにそのまま激しく交わってしまって遅刻しかける未来のことを、二人はまだ知る由もなかった。