「やっぱりまだ少し恥ずかしいなぁ・・・」  
一夏と一緒にお風呂に入るようになってから3週間が過ぎた。  
3回目からは一夏が先に大浴場に行き、それからシャルが服を脱ぎ、タオルを体に巻いて大浴場に行くというルールが暗黙のうちに出来上がった。  
(一夏はもう慣れちゃったのかなぁ。で、でも・・・)  
服を脱ぎつつもシャルの思考は止まらなかった。  
思考がまとまらないまま、服を全部脱ぎ、体にタオルを巻いて大浴場へ歩き出す。  
「うぅ、やっぱり緊張する」  
 
カラカラカラ・・・。  
 
緊張しつつも扉を開けると、こちらに背を向けた一夏の姿が目に入った。  
「きょ、今日の湯加減、ど、どんな感じかなっ」  
(うわぁぁ、聞くににしてもベタすぎだよ僕っ)  
シャルが自分の発言に軽く後悔していると  
「い、いや、今日もいつもどおりいいかんじだぞ!」  
普段より少し大きめの声で一夏が返事をした。  
(あ、一夏もまだ慣れたってわけじゃないんだ・・・)  
少し安心したシャルは軽くお湯を体にかけてから湯船に浸かり、これまた暗黙のルールになった一夏との背中合わせの体勢になる。  
 
ポチャーン・・・  
 
しばらくお互いいに無言になったからか、水滴の落ちる音がやけに響く。  
「なぁ、シャル」  
と沈黙を破ったのは一夏だった。  
「な、なに」  
少し驚き、ちゃぷ、と水音がなった。  
「なんというか、今更な気もするんだが、俺と一緒に風呂に入るの・・・嫌じゃないのか?」  
「そ、それは・・・一緒に入らないとみんなに怪しまれちゃうし、で、でも嫌ってわけじゃないよ・・・むしろ一緒にいるのが嬉しいし・・・」  
最後のほうは声が小さく一夏には聞き取れなかった。  
「そ、そうか、ならいいの・・・か?」  
「そうだ一夏っ、背中洗ってあげるよ!」  
一夏の方に半身だけ振り向きシャルが言った。内心では心臓がバクバクである。  
「え!じゃあお願いしようかな・・・」  
シャルの勢いに飲まれた一夏はそのまま頷いてしまう。  
 
「じゃあ一夏、いくよ」  
「お、おう」  
思わず頷いてしまったとしても断るのも失礼かと思った一夏は、現在シャワーの前にいる。  
後ろには泡立てたスポンジを持ったシャルがいる。  
 
ゴシゴシ・・・  
 
シャルはスポンジを一夏の背中に当てて洗い始める。  
「一夏って、け、結構背中大きいんだね・・・」  
「そうかな?男ならふ、普通だと思うぞ」  
あらっているうちに緊張がほぐれて一夏の背中を流すことに集中していくシャル。  
すこしずつ上の方にいき肩甲骨のあたりを洗い始める。  
「あっ」  
「ど、どうしたの一夏?痛かったりした?」  
「い、いや、なんでもない」  
「そう?」  
シャルは気付いていないが、鏡越しにシャルの乳房が見え隠れしているのだ。  
一夏は健全な男子高校生、ついつい、それを目で追ってしまう。  
そして当然の結果だが、一夏の下半身が反応してしまい、若干前傾姿勢になるのをシャルは気づいた。  
「あれ?一夏どうしたの?・・・って、きゃあっ!?」  
ついつい、前を覗き込んでしまったシャルは一夏の足にかけているタオルが不自然に盛り上がっているのを見てしまった。  
「い、一夏・・・それって・・・」  
頭では分かっていても、訪ねてしまうシャル。みられてしまった一夏は慌てて口早にしゃべる。  
「シャ、シャル!これは生理現象っていうか、なんというかつい見てしまった俺が悪いっていうか・・・」  
「え?えぇ?みたって何を?」  
もはやお互いに混乱したまま会話が続く。  
「そ、その、鏡に写ってたんだよ・・・シャルの、その、胸が・・・」  
最後はボソリと言ってしまう一夏だが、シャルの耳にはしっかり届いた。  
シャルは一瞬固まってから  
「それなら・・・一夏は僕のことを、女の子として意識してくれてるってこと?」  
「え?」  
予想してなかった言葉に一夏は反射的に後ろを向いてしまう。  
 
そこにはいつもの男を演じているシャルの面影はなく、素の女の子のシャルがいた。  
洗っているうちに垂れたのであろう泡や、上気した肌、その上を滑り落ちていく雫さえシャルを引き立てていた。  
「シャ、シャル・・・」  
つい、その姿に見とれしまう一夏。  
「そ、そんなにじっと見ないでよ・・・えっち」  
そういうシャルだが隠そうとはせず、両手をお腹の前で組みもじもじと身体をよじった。  
「わ、悪い!」  
そう言って、体ごと前に戻る一夏だったが、  
「ね、ねぇ、一夏、やっぱり僕じゃだめなのかな・・・」  
そう言いながら一夏の背中に体を密着させる。  
「そ、それって、どういう・・・」  
「僕ね、一夏のこと・・・その、す、好きなんだよ・・・」  
一夏の言葉を遮り、シャルは言った。一夏は背中越しに響くシャルの鼓動を聞いて顔が夕日のように染まる。  
「もちろん、ライクじゃなくてラブの方だよ・・・ここまで言えば一夏でもわかるよね?」  
「シャル・・・」  
顔だけ振り向いた一夏の先には、瞳をうるませて、切なそうにこちらを見る女の子―シャルの顔があった。  
そのまま二人の顔は近づき・・・お互いの唇が重なった。  
 
「んっ・・・ふぅ・・・ちゅぅ・・」  
シャルが熱のこもった息をつきながら一夏と唇を重ねる。  
「んっ・・・シャル・・・」  
お互い、熱に当てられたようにぼーっとしてしまうなか  
「ねぇ、一夏・・・僕、一夏にぼくのすべてを捧げたいんだ。いい・・・かな」  
「いいのか?俺なんかで・・・」  
「一夏じゃないとだめなんだよ・・・」  
シャルはそう言いつつ、二度目のキスをする。  
「んんっ・・・ふ・・いちかぁ・・・」  
とろけるような声で囁くシャル。キスはだんだんと激しくなり、お互いの舌を絡ませあった。  
「ふぁ・・いちかぁ・・・いちか・・・こっちもすってぇ・・・」  
シャルは一夏の頭を自分の胸へと誘導する。  
「ひぅ・・・すごぃ・・・びりびりくるぅ・・」  
シャルは左側を吸われ、右側は手でもまれ、今まで感じたことのない快感に身を捩らせた。  
座れるうちにシャルの乳首は完全にたってしまい、大きな波にさらわれるような感覚になった。  
「なぁ・・・シャル、その、そろそろいいかな・・・俺我慢できそうにない」  
「うん・・・いちか、きてぇ・・・」  
すでに雄々しくそそり立つ一夏のそれは透明の雫が出ていた。  
「タイルだと、痛いだろうから浴槽で、いいか・・・」  
一夏の最後の理性が切れる直前、シャルに対する気遣いであった。シャルは頷き、しかし、腰に力が入らなかったので一夏にいわゆるお姫様抱っこで浴槽に運んでもらった。  
ちゃぷちゃぷ、と鳴る水音の中、シャルと一夏は向かい合う。  
 
「じゃあ、いくぞ・・・」  
「うん・・・」  
一夏はシャルの秘所にあてがい挿れようとする。だが、滑ってしまいうまく入れることができない。  
「やぁ・・・それも、きもち、いいけど・・・ひゃっ」  
ついにシャルの入り口をとらえる。  
「あ、はいるぅ・・・」  
ゆっくりと、しかし確実にシャルの中に埋まっていく。一瞬抵抗にあうが、それも一瞬で無くなり  
「うわぁっ・・・あぁっ!・・・痛ぁ・・」  
破瓜の痛みで、シャルが少し正気に戻る。  
「一夏・・・僕、今すごく嬉しいよぅ・・・ありがとう・・・んぅ」  
そう言って一夏と唇を重ねるシャル。その表情は女の子から女になった証拠でもあった。  
「動いていいか?シャル」  
「うん、大丈夫だと思うよ」  
水音を立てながら一夏はゆっくりと腰を動かす。  
「あっ・・・はぁっ・・・ちょっと、ピリピリ、するっ・・・」  
かき分けるように一夏のものがシャルの中に埋没する。  
「あっ・・・すごい、僕の中が、一夏で・・・んんぅ・・・いっぱいになってる・・・」  
すこしずつ油送のスピード上げていく。シャルからは汗でも、お湯でもないものがにじんでくる。  
「すご・・・いっ・・きもち、いいよ・・・いちかぁ・・」  
シャルは無意識に体を左右に揺り動かす。  
「もっとぉ・・・つよくして、いちかぁ・・・」  
「シャル、俺、もう、出そうだ・・・」  
「え?出るって?・・・待って、もうしすこしで僕もイケそうだからっ・・・!」  
言葉に反応したのか、シャルは一夏のものをきゅうきゅうと締め付ける。  
「もぅ、でるっ」  
「いちか、キス、きすしてぇ」  
シャルのおねだりを聞き、一夏とシャルがディープキスした瞬間  
ドクンッ・・・ドク  
「あ・・あぁ、あたまのなかまっしろに、イク、イッちゃうぅ・・・っ!」  
一夏の射精に合わせて、絶頂を迎えたシャル。  
「あ・・・ふぁぁあ・・・」  
絶頂の余韻とお腹の暖かさに浸るシャル。  
そのあと入浴時間ギリギリまで交わっていた二人であった。  
 
おわり  
 
 

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