夏の夜、俺の部屋には虫の声が響いていた。  
(やっぱりエネルギー効率が悪いのをどうするかだよな)  
傷のあるベッド(しかし高校生がベッドを一刀両断する奴は箒以外にいるのか?いないよな?いないな、うん)で寝ながら考えているとノックの音がした。  
現在夜の十一時、誰だろうか?  
「一夏、僕だけどまだ起きてる?」  
「シャルか。入ってくれ。鍵はあいてるぜ」  
「おじゃましまーす」  
部屋にシャルが入ってきた。この時間だ。やはりパジャマだった。  
(おお、薄いオレンジでシャルにはよく似合ってるな)  
「よっ、まあ座れ。茶でも飲むか?」  
「ありがとう。せっかくだからもらうね」  
夜なので温度はぬるく、味は薄く。  
(そろそろいいか)  
「お待たせ」  
シャルを見ると前に使っていたベッドの上に座っていた。  
そしてーーなぜか悲しそうな顔をしていた。  
 
「シャルどうかしたのか?」  
カップを差し出しながら聞いてみると、  
「ふぇっ!?あっ!」  
いきなり声をかけたからなのか激しく狼狽しその弾みでカップが空を舞う。  
結果、カップの中身がシャルが使っていたベッドにシミを作ることになった。  
「ご、ごめん一夏!タオルか何かある?」  
「これ使ってくれ。シャルにはかからなかったか?」  
「ありがと、大丈夫だよ」  
「そうか、あらかた拭けたらシーツ外すから言ってくれ」  
ーー数分後後始末をすましシャルは一夏分のお茶を渡された。  
「で、どうしたんだ、シャル。こんな夜遅くに」  
俺はお茶を飲んでいるシャルに聞いてみた。  
「うん、ちょっとね。今、ラウラがドイツに帰省中で一人で部屋に居たんだけど、ちょっと家のこと考えてたら寝れなくなっちゃって。だから一夏のとこで少し話でもすれば寝られるかなって。迷惑だったよね、ゴメン」  
うつむきやはり悲しそうな顔でシャルは話してくれた。  
「いや、少しでも力になれるなら何でも言ってくれ。一人で悩むのは苦しいだろうし」  
俺の一言にシャルは顔を上げて、少し笑ってくれた  
「うん、ありがとう、一夏!」  
そしてその笑顔に俺はドキッとしてしまった。  
 
(やっばり、シャルって可愛いよな---いや、だからといって襲ったりすんなよ、俺!)  
なんて一夏が考えている横でシャルは少しの間笑顔を浮かべていたが悩みが解決(?)したところで少し落ち着き、一夏と夜遅く、二人きりという事を改めて認識し、  
(うわぁっ!ど、どうしよう!?二人きりだよね?な、何話したらいいかな?えーと---)  
などと一転、内心大変なことになっていた。  
そして一夏はそんなことは全く知らず、  
「そういえばもうこんな時間だけど、大丈夫か?」  
「なっなに!?」  
「もう十二時過ぎてるけど」  
落ち着かないままシャルが時計に目をやると、確かにその通りだった。  
(もうこんな時間!?まだ話していたいな---いっそここに泊まっちゃったりーー)  
「シャル?」  
「ふぇっ!?こ、ここに泊まっちゃだめ?」  
「へ---?」  
「-あ-----」  
(うわぁっ!僕のバカ!僕のバカ!あ、でもこれくらいしないとみんなには勝てないよね---ああっでも!!)  
自分が言った言葉について悔やんでいる隣ではこんな事を考えている唐変木がいた。  
 
(泊まるってやっぱここにだよな?ラウラがいないから寂しいんだろうし、シャルが何か頼む事ってあまりないし、まあいいかな)  
相変わらずの鈍感さであった。  
「いいぜ。泊まっていきなよ」  
「えっ!?いいの?なら泊まらせてもらうね!」  
断られるだろうと考えていたシャルの顔はこれ以上無いほどの笑顔になった。  
そこに一言、  
「ん?けど今ベッド一つしか使えないよな---何なら一緒に寝るか?」  
「えっ!?じゃあ---ええと--」  
一夏からしたら軽い冗談だったのだがシャルはそれに気づかず---  
「お、お願いしますっ!」  
「冗談じょうだ---へっ?」  
そのとき二人はこう思った  
((た、大変なことになった!))  
 
午前一時、一夏の部屋の電気が消されーー二人は同じベッドで寝ていた。  
 
二人共さっきの会話からベッドに入るまでの記憶が曖昧になっており、一人はある疑問が頭の中を巡っていた。それは、  
【シャルは何で一緒に寝ることを選んだんだろうか?】  
である。  
ーシャルはそんなに寂しかったのか?でもそれ以外で有り得るのか?例えばーー  
 
俺のことが好き、とか?  
 
「まさか、な」  
あ、思わず声が出た。  
「ど、どうかした?」  
すぐ隣からシャルが聞いてくる  
「い、いや何でもない」  
(そうだ何でもない。---けどこのままでは寝れそうにないな)  
 
聞いてみようか  
 
〜〜〜〜〜  
(もうどうしようもないし、この幸せを噛みしめていよう)  
そう結論を出し、シャルは一夏の暖かさにまどろんでいた。  
そのとき一夏が口を開いた。  
 
「なあ、シャル」  
「ん?なに?」  
真剣な声だったせいか、なぜか落ち着いた。  
「シャルってさ」  
「うん」  
「好きな人いる?」  
その言葉を聞き、一瞬息をするのを忘れた。しかし、  
 
「----うん、いるよ」  
落ち着いて、答えられた。  
「誰?」  
ー覚悟をきめたー  
「教えるから、目を閉じて?」  
「わかった」  
顔を一夏の顔に近づける。  
 
「僕は、一夏の事が好き」  
質問に答え、  
そして唇を重ねた。  
 
一夏は拒絶する代わりに  
シャルを優しく抱いた。  
 
唇を離したときシャルの目から涙がこぼれた。  
「シャル」  
体を起こしながら話かける。  
 
「付き合ってくれ」  
 
「---うん。これから、よろしく」  
 
 
 
見つめ合い、もう一度唇を重ねる。  
そして、抱きしめ合う二人。  
二人はキスを止めてもしばらく抱き合っていた。  
 
「ね、ねぇ、一夏」  
「どうした?シャル」  
腕の中にいるシャルが話しかけてきた。  
暗くてよく見えないが顔が赤いような気がする。(まあ、俺も同じなんだろうが)  
「い、一夏ってさ、その---」  
「なんだ?」  
やはり顔が赤い。恥ずかしいのか?  
「い、一夏って---えっちしたこと、ある?」  
いきなりの質問に  
「へ?」  
間抜けな声を出しちまった。あらら。  
「だから--その---ね?えっちしたこと、あるのかなって---」  
(そりゃ顔も赤くなるわ)  
そして答える前に疑問が浮かんだ。  
「シャルはあるの?」  
シャルは顔を激しく振りながら答えた。  
「な、ない!一度もないよ!」  
「そっか。俺も無いよ」  
続けて今思った事、  
「初めてやるなら、俺はシャルとがいいな」  
言い終わるとシャルはうつむいてもじもじし始めた。多分、顔は真っ赤だろうな。  
「僕も一夏以外とは嫌だよ--」  
小さな声でそう言われた。  
くぅ、可愛いすぎる。押し倒してしまいたい。  
「シャル」  
「な、なに?一夏」  
顔を上げさせシャルを見つめる。  
 
「その、俺、シャルを襲ってもいい?」  
---俺はなにを言ってんだ!自分が嫌になってくる。  
「い、いいよ、襲っても」  
「ホント!?」  
さっきのでいいの!?誘い方って?  
「や、優しくしてね」  
「ど、努力はする」  
何分初めてなもんで。シャルも同じか。  
「ぬ、脱がすぞ--」  
「う、うん」  
緊張しながらシャルのパジャマを脱がす。うぅ、いい香りがするな---  
「あんまり見ないでね--」  
あっと言う間に下着姿のシャルが完成。  
白くて所々にレースがあしらってある。可愛い。  
そして俺も脱ぐ。はい完了。  
「じ、じゃあ」  
「う、うん」  
とりあえずキスから始める。あってるよね?  
次に、舌をシャルの口に入れる。シャルは一瞬こわばったが、すぐにシャルからも絡ませてきた。  
俺の部屋に水音が響く。  
「んっ---んくっ--ふぁっ--」  
シャルの声も何というか、エロい。  
キスしながら胸に手を伸ばす。下着越しだが、十分柔らかい。  
「ふぁっ!い、一夏--はずして--」  
(外すというとやっぱりブ、ブラジャーだよな)  
四苦八苦、どうにか外す。  
 
シャルの胸が姿をあらわした。それは暗い中でもきれいだった。  
「綺麗だ--」  
「恥ずかしいよ---ひゃっ!?い、一夏!あぁっ!!」  
我慢の限界、シャルの胸にしゃぶりつく。  
「一夏ぁっ!だっ、だめ!んっ!やめ--あっ!」  
しばらく胸を堪能。すると  
「シャル、感じてるんだね、すごい濡れてる」  
「っっっ!!だ、だめだよ一夏!ひゃうっ!」  
シャルのあそこは濡れていた。下着が意味を成さなくなるほど。  
脱がし、あそこをかき乱す。  
「らめぇっ!いっちゃう!ひゃぁぁん!」  
シャルは涙目で訴えてくるが止められない。すると  
「ふあぁぁっ!!」  
シャルの体が一瞬こわばり、力なく倒れ込んできた。  
息は切れ切れで、イった事を示していた。  
「ひ、ひどいよ--一夏--」  
「ごめん、シャルが可愛かったから、つい」  
優しく抱きしめながら答える。  
シャルの息使いが治ってきたとき、俺は聞いた。  
「シャル、大丈夫か?」  
「う、うん。大丈夫」  
「そうか。でさ---そろそろ--限界なんだが」  
「え?あ--じ、じゃあいいよ--来て--」  
俺は大きくなったものを取り出し、シャルと向かい合う。  
そしてそれを入り口にあてがう。  
 
「シャル、一気に破るぞ」  
「うん、いいよ」  
「いくぞ、せーの!」  
一気にほとんどがシャルの中に入る。  
「いったぁぁっ!!一夏--痛いよぉ--」  
そしてシャルは目に涙を浮かべながら抱きついてきた。  
俺は頭を撫でながら話しかける。  
「痛かったよな。シャル、痛み収まったら言ってくれよ」  
おれは痛みを和らげる為に話しかけ続けた。  
「一夏、動いていいよ。ありがと」  
数分後、シャルの痛みは引いたようだ。  
「動くぞ、シャル」  
一言声をかけ、前後に動き始める。  
「あっ---んっ--きっ--気持ちいい--あんっ」  
あえぎ声と水音が次第に大きくなっていく。  
シャルの中はきつく、少しでも気を緩めたらすぐに果ててしまいそうだ。  
俺は一度ぎりぎりまで引いて、そして一気に奥まで貫いた。  
今まで味わったことのない快感が押し寄せ、シャルは一際大きく鳴いた。  
何度か繰り返すともう射精を我慢できないほどになった。  
「し、シャルっ!中に出すぞ!」  
「まっ待って!中に出したらっ!できちゃうっ!ひゃあああぁぁぁんっ!!」  
シャルの中に出しちゃった--  
そのシャルはと言うと、イった際の快感により気を失っていた。  
(やべ、眠くなって--)  
 
 
(ん---あったかい--)  
一夏は起きると隣をみた。  
「おはよう、一夏」  
そこには裸でシーツにくるまっているシャルがいた。  
「し、シャル!?その格好!いったいなんで---あ!」  
昨日の夜の出来事を思い出していると、  
「ねえ、一夏」  
「な、なんだ?」  
シャルが話しかけてきた。そしてこう言った。  
「一夏の赤ちゃんできたら---責任取ってくれる?」  
---答えは決まってる。  
「ああ。これから二人で生きていこうな、シャルロット」  
「うん!これからよろしく、一夏!」  
そう返事をしたシャルは、今までで一番綺麗な笑顔だった。  
 
end  
 
 

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