俺とシャルの関係が変わってから一週間後。  
現在午前九時、駅のモニュメント前にいた。  
なぜかというと・・・  
 
あの日から俺とシャルはほとんど話せていなかった。  
いやね?話したいんだよ?  
けどシャルを見るとあの出来事を思い出しちゃって話せないんだよな・・・  
ちなみに、シャルも同じらしく、前に目が会ってしまったとき一瞬で真っ赤になっていた。  
けど一昨日の夜、シャルが部屋に来た。  
「い、一夏?今、いいかな?」  
 
「明後日一夏と買い物に行きたいんだけど、いいかな?」  
 
「ホント!?じゃあ十時に駅のモニュメント前ね!」  
 
というわけでここに居るわけだ。  
「早すぎたかな・・・」  
シャルに早く会いたくてこんなに早く来ちゃったけど、どうするかな・・・  
どうやって暇を潰そうかと考えていると、ある人物が視界に入ってきた。  
時間、まだまだなんだがな・・・  
俺は水色のワンピースを着ている人物に近づき、声をかける。  
「よ、よう。シャル」  
「はい?い、一夏!?ま、まだ九時だよ!?」  
 
そんなこんなで俺達の初デートが(一時間早く)始まった  
 
とりあえず店に歩き出す俺達。  
しかし、やっぱり話せず。はぁ。  
(でもこのままじゃさすがにいかんよなぁ・・・どうしようか・・・)  
など考えながら歩いていると、  
「あっ!!い、一夏、前!!」  
へっ?  
ーーガン!!  
「へぶっ!?」  
額に痛みが走った。額を押さえながら前を見てみると、  
「で、電柱・・」  
今時、マンガにも使われないぞ、こんなん。  
「いててて・・」  
「い、一夏!大丈夫?ちょっと見せて」  
「のわっ!?」  
シャルが俺の額を見ようと密着してくる。  
つまり、その、む、胸が当たってるわけで・・  
「一夏、大丈夫?」  
俺のことが心配そうにシャルは声をかけてくる。  
「あ、ああ。大丈夫だ。それよりちょっと、離れないと」  
「へっ?・・・あっ!」  
シャルはすぐに自分の体勢に気づき、離れる。そして顔を赤らめながら一言、  
「一夏のえっち・・・」  
「し、しかたないだろ」  
健全な高校男子なんだから。  
 
 
さっきの出来事のおかげか、その後は以前のように話したり出来た。  
いやはや、よかったよかった。初デートでずっと無言なんてイヤだしな。  
 
 
「ふう、うまかった。な、シャル」  
「うん!おいしかったね!」  
店を何件かまわった後、昼食にしようということで近くにあったうどん屋に入った。  
俺とシャルはうどんを食べ、次の店に向かうため歩きだした。  
話しながら歩いていると、横を歩いていたシャルが不意によろけた。  
「あっ!?」  
「っと。シャル、大丈夫か?」  
反射的に支えに入る俺。  
「ん、平気。ありがと」  
「ふう、よかった。じゃあいこうか」  
「うんっ!」  
そしてシャルは左手を支えに入った俺の右手に絡めてきた。  
「し、シャル!?」  
「だ、ダメかな?」  
上目遣いでこっちを見てくるシャル。  
やばい、可愛すぎる。反則だろ・・  
「い、いや、いいけど」  
そこからはまた無言。  
(また無言になっちまった。どうするか・・)  
ふと隣を見るとシャルは小さくあくびをしていた。そういえば今日はやけに眠そうだな。  
「な、なあ。シャル、今日なんだか眠そうだけどどうかしたのか?」  
「えっ?んと、昨日なかなか眠れなくって。へへへ・・」  
 
ちなみに昨日のシャルとラウラの部屋はこんな感じだった。  
 
「いったい何が起きたんだ?」  
ドイツからついさっき帰ってきた私はルームメイトでもあり、かけがえのない友人、シャルロットに訪ねる。  
「い、いやね?明日学園の外で本国からの人と会わないといけなくて、それで・・・」  
そう答えるシャルロットの背後には服が散乱していた。  
「そうか、まぁ私はもう寝るとしよう。ふぁぁ・・おやすみ・・」  
そう言うと自分のベッドに潜り込み目を閉じた。  
 
(これなら一夏可愛いっていってくれるかな?そういえば下着とかどうしよう?ま、まぁあるかもしれないしこれにしようかな・・でもなぁ・・)  
この自問自答は当日の午前二時まで続いた。  
 
「シャル?おーい?」  
「!?うわぁっ!?あ・・ご、ごめん、何?」気が付くと目の前に一夏の顔があった。  
「いやだから買い物は今日は切り上げて俺の家行かないか?」  
「なんで?」  
いつの間にそんな話になってたっけ?  
「シャル、眠そうだし、家ならくつろげるし、な?」  
 
 
数分後、二人は一夏の部屋のベッドに並んで座っていた。  
俺は丁度良いので一週間気になっていたことを聞くことにした。  
 
「なあ、シャルは俺のどんなとこが好きなんだ?」  
あの時告白してしまったが、なぜシャルは俺と付き合っているのだろうか?  
真剣に聞いていると分かったのだろう。シャルは目を見てゆっくり、けれどはっきり話してくれた。  
 
「それはね・・優しいから。・・僕は父からしたら、いらない命だったんだ。けど一夏は、そんな僕のために本気で怒ってくれた。それがとっても、言葉じゃ表せられないくらい嬉しかったんだ。だから、僕は一夏が好き。大好きなんだよ」  
「シャル・・」  
そんな風に思われていたとはまったく知らなかったから、思わずシャルを見つめてしまう。  
シャルもこっちを見上げている。  
「シャル・・俺はこれからもシャルと居たい。おれはこんなだけどいいんだな?」  
「一夏・・僕は一夏じゃないと嫌だ。ずっと一夏の隣にいたい・・一夏、大好きだよ」  
「シャル・・」  
「一夏・・」  
目を閉じ、唇を合わせる。  
そして舌を絡ませ合う。部屋には水音が響く。  
そのままベッドに倒れ込む一夏とシャル。   
しばらくした後、唇を離す。  
「シャル・・・いいか・・?」  
シャルは顔を赤らめながら頷く。  
「もう・・・一夏のえっち。けど、僕も我慢できないや・・一夏・・きて・・」  
 
二人は体を起こし、一夏はシャルの服を脱がし自分も脱いだ。  
そしてシャルの下着姿は  
「綺麗だ・・」  
空色のセクシーランジェリー、それはとてもシャルに合っていた。  
「・・ほんと?」  
シャルが心配そうに聞いてくる。  
「本当」  
そして、俺はシャルの耳元で、  
「ホントに綺麗で、すごい似合ってるよ、シャル」  
とささやく。  
シャルは一瞬で顔を赤くし、  
「ありがと、一夏」  
とつぶやく。  
俺はそんなシャルが可愛くて我慢できなくなった。  
「シャル、触るぞ」  
そう言い、ブラジャーの上から胸を触る。  
最初は優しく、次第に強く揉んでいく。  
シャルは最初は声を押さえていたが、次々押し寄せてくる快感にもう我慢ができなくなったのか、息は甘いものを含んでいた。  
「んっ・・ふっ・・ふぁっ・・ぁんっ・・」  
次の快感をシャルに与えるために一夏はシャルのブラジャーを脱がし、胸を直にさわる。  
しかし、絶対に頂点にふれない。じらされてシャルは自分からねだる。  
「い・・一・・夏・・・さわってよ・・んっ・おねがい・・だからぁ・」  
「シャル、どこの事はっきりいってよ、ね?」  
 
一夏はそうシャルにささやく。  
「ぼ・・僕のち・・ち、乳首をっ・・さわって・・ください・・おねがいしますっ・・・」  
シャルが顔を真っ赤にして言い終わった瞬間、一夏は手を離した。  
頭をなでで一言、  
「よくできました、シャル」  
そして、  
シャルの胸に口をつけた。  
いきなりの快感にシャルは声を殺すことも忘れ、快感に浸る。  
「ひゃぁぁっ!!らっ、らめぇっ!!きもちいい!!イっちゃうっ!!」  
一夏は最後とばかりに一度おもいっきり吸う。  
「ららめぇぇぇっ・!・・あああぁぁんっ」  
そういい、シャルは一夏に倒れかかった。  
「シャル、イっちゃった?」  
「うう・・いじわるぅ・・・」  
「悪い、可愛くて、つい」  
シャルの余韻が消える頃を見計らい、一夏はシャルに告げる。  
「シャル、入れるよ」  
「うん、優しくしてね、一夏」  
まず一夏が自分の物を取り出し、次にシャルのパンツを脱がす。  
「シャル、すごい濡れてる」  
シャルのあそこは今までにないほど濡れていた。  
 
「い、一夏、そういうこと言うのやめてよ・・」  
シャルの顔は真っ赤になっていた。  
「まあまあ。それより、入れるよ、シャル」  
「う、うん」  
ゆっくり二人が一つになる。  
「うぁ、すごい気持ちいい・・」  
「あっ、一夏がっ・・・入って・・くりゅぅっ・・あついよぉ・・一夏っ・・」  
「動くよ、いい?」  
「いいよ、一夏」  
シャルの言葉を聞くと一夏は動き始めた。  
シャルの中はやはりきつかったが、一回目程ではなかった。  
「くっ、し、シャル!気持ちいいよっ!」  
「あっ・・い、一夏っ・・ひゃんっ・・イっちゃうっ・・ふぁっ・・おかしく・・んあっ・・なりゅうっ・・!」  
まだ一つになってちょっとだが二人とも限界だった。  
「シャルっ!でるっ!」  
「にゃかにっ!らしてぇっ!」  
一夏は限界まで抜いて一気に突き、同時に奥で果てた。  
「「〜〜〜〜〜ッッッッ!?!?」」  
言葉にならない息が漏れ、体の力が抜けた。  
二人はそのまま倒れ、目を閉じた。  
しかし意識がなくなる直前、二人は手を堅く握りあった。      
 
 
(ん・・もうちょっとだけ寝させて)  
「ん?」  
右手に何かある?  
俺は薄目をあけて確認。  
ー右手は手を繋いでいる。  
(なるほどそれなら納得・・・ん?誰の?)  
頭に閃光が煌めき、眠気が吹っ飛ぶ。  
再度確認  
ー手を繋いでるのは、シャルだ。  
 
(そうか・・またアレやって今度は俺が早く起きたのか)  
手は繋いだまま、体を起こし、とりあえずシャルに左手で布団をかける。  
 
シャルロット・デュノア  
デュノア社社長の愛人の子として生まれた。・・・か。  
 
(そうだな・・愛人の子だろうが関係ない。)  
 
シャルはシャルだ。  
 
ふと思った言葉を口に出してみる。  
 
 
「生まれてきてくれてありがとうな」  
 
これから二人の思い出を沢山作ろうな・・・シャルロット。  
 
俺と手を繋いだままのシャルはとても綺麗な寝顔だった。  
 
 
end  
 
 

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