あの学園初日、長いこと記憶のなかの存在だった箒と教室で再会したとき。  
子供時代を一緒に過ごし、ある意味で家族の一員的な存在だったのに、ある日離ればなれになって、それっきり二度と会うことが  
出来なかった彼女は、思い出の中の幼い少女の姿から、とびっきり美しい娘へと成長していた。  
再び会えたあの日、ひょっとして彼女と、この先何か起こるんじゃないかというワクワクするような期待感がしたのを覚えている。  
あの予感が今現実になろうとしている。  
箒の身体の匂いを嗅ぎながら、俺は、むかし道場で稽古のあと、彼女と一緒に着替えていたことを思い出していた。  
目の前の女体からは、あの時の少女の甘酸っぱい体臭と同じ匂いがしていた。  
あの頃はまだ、こいつのことを異性として意識していなかったし、性的な対象としても見ていなかった。なのにこうして、  
お互い性に目覚める前から知っている相手に性的に惹かれていることが不思議な感じがした。  
 
俺はトランクスを脱いで下半身をさらけ出し、着ているのはTシャツだけという格好になった。  
ペニスがギンギンに勃起していて凄く照れ臭かったけど、幼な馴染みのほうもお股丸出しで、タンクトップがおっぱいの上までまくり上がってた。  
ベッドに横になり、箒の背中にぴったりと寄り添って、彼女の息づかいがきゃしゃな肩をふるわせるのを見つめた。  
勃起したペニスを所在なげに彼女の尻にモゾモゾとすり付けていると、彼女の股のところにペニスがスルッと入ってしまって、  
箒が「ひゃっ」と声を上げた。  
…まあ、さっきから起きてるのは知ってたけど。  
なんか気恥ずかしくって、しばらくはお互い無言だった。  
「…箒」  
「…なんだ…」  
どうも子供の頃を思い出してしまって、相手にストレートに欲望をぶつけることが出来ない。  
 
俺は箒の腰のくびれを撫で回し、腋の下から胸に向かってゆっくりと手を滑らせていき、俺の知らないうちにすっかり大きく成長していた  
胸元を恐るおそる指先で突っついた。  
しなやかな細身の身体に不釣合いなほどの、はちきれそうな大迫力のおっぱい。その弾力を確かめるように、ボヨンボヨンともてあそぶ。  
垂れてない美乳を、下から押し上げるようにして揉みしだく喜び。その感動をじっくりと味わった。  
女性の身体特有の柔らかい感触。あまりの気持ち良さに、思わずぎゅっとわし掴みしたくなる。  
大きく息を吸い込むと、乳製品のように甘ったるく芳わしい香りがする。  
”…これ以上やったら、俺も箒も、もう止まらない…”  
理性が麻痺し、抑制が効かなくなっていってるのが自分でもわかった。  
目の前の彼女の首すじは、興奮のためかほのかなさくら色に火照って、今にもむしゃぶりつきたいほどきれいだった。  
身体のラインが次第と色気を帯びてきて、大人の女のカラダになっていく。  
箒の息づかいが荒くなってきて、その色っぽい喘ぎ声を聞いているうちに、俺のほうもだんだんと興奮してきた。  
でも、このまま彼女を汚してしまったら… それと同時に自分の子供時代までも汚してしまうような気がした。  
そのうち箒の声が抑えた喘ぎ声に変わっていって、お互いの下半身が触れ合う部分からはぴちぴちゃという水の絡まるような音がした。  
そうなってしまうと、俺ももう興奮し過ぎて過ぎて、頭ン中が真っ白になっていた。  
彼女の体温を一番敏感なところで感じる。  
小さい頃から一緒に育って、しばらく離ればなれになって、再会してなんだかんだで同室になって、こうして最後まで行き着くことができた。  
未来は約束されていたのだ。  
ふと、俺の脳裏に、むかし一緒に剣道の稽古をした少女の面影がふっと浮かんできたが、その笑顔をよく思い出そうとする前に、  
色褪せた記憶の名残を惜しむ間もなく、どこか遠い彼方に消えていった。  
 
 

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