「関羽雲張だな」  
立ちはだかった人影にチラリとも目をやらず、関羽は歩みを止めない。  
(六人、か…)  
気配で待ち伏せがいる事など、とうに気がついていた。  
しかし特Aランクの闘士として名高い関羽雲張にとってはさして珍しい出来事でも無く、そして常ならば大事にもならないものであった。  
 
美しい黒髪をなびかせながら、己を囲む人影を真中から素通りする。誰もが見惚れ、呆然と立ち尽くしそうになる中で、その肩を引き止める者があった。  
「オイちょっと待てや、シカトか?」  
「…触れるな」  
「だとコラァ!」  
激しい怒号と共に、肩に強い力が掛けられた様に見えたが、関羽の体が動く事は無く、逆に男の体がふわりと宙に舞う。  
そのまま地面に叩きつけられ、苦しげな呻き声を上げる羽目になった仲間を目にした男達がざわつき、不穏な空気が流れ始めたところで、一人の男がにやつきながら口を開いた。  
「待って下さいよ、関羽さん。おたくの筆頭の名誉を汚したくないなら…ね」  
ピタリ、と関羽の歩みが止まる。  
「説明して貰おうか…」  
「ふ、そんな怖い声出さなくてもさせていただきますよ。その為に俺達がここにいるんですからね」  
振り向いた関羽の爪先から天頂部までを、男達の下卑た視線が這っていく。  
「一緒に来て、貰えますよね?」  
 
辺りは静まりかえって、時折野露が滴る音だけが響いている。  
誰がこんな場所を見つけてくるのか、廃墟となった工場は、向かう途中の路地から次第に人気は無くなり、こんな所に来るのは質の悪い連中くらいだろうといった事が見受けられる。  
 
「さぁ…先ずは用件から聞かせて貰おうか」  
「なかなか協力的で助かりますね。オイ、誰か見せて差し上げあげろよ」  
その言葉を受けて、数人が目を見合わせながら頷くと携帯電話を取り出した。  
「っな…!?」  
関羽は己の目を疑った。  
差し出された画面に写るのは、紛れも無く自分と劉備玄徳だ。  
それもただの写真ではない。少女二人の唇が触れ合っているもの、舌が絡まり合っているもの、純情な二人故に過激なものこそ無いが、誰の目から見ても同意の口付けシーンである。  
思わず言葉を失った関羽に、男達のいやらしい嘲笑が降り注ぐ。  
「まさか知らないなんて下らない事は言わないで下さいよ?」  
「成都の幹部には男っ気が無いと思ったら、不純"同性"交遊とはね〜」  
「て事はまさかみんな処女かよ!?」  
「ヒュー!あやかりたいねぇ、レズプレイで熟れまくった劉備玄徳の処女オマンコ!」  
劉備の名を出した男の鼻先に関羽の拳が閃く。触れる寸前で止まったそれに、男はヘタリと地面へ崩れ落ちた。  
「玄徳を侮辱するは万死に値する。口に気をつけろ」  
「…へへ、あんたこそ気をつけろよ。態度次第ではこれをありとあらゆる方面へ流すぜ」  
「…何?」  
「その通り。あんたが俺達の言う事を聞いてくれないなら、各校の闘士のみならず、ネットやエロ本、町中に貼らせてもらう」  
「結果、どうなるのかわかりますよね?」  
「あんたはどうか知らないが…劉備さんみたいな大人しい子が、こんなハズカチー事耐えられんのかな〜」  
関羽の拳がキリリと軋みをあげた。  
男達の言う通りである。己の名誉などはどうでもよい事だが、劉備だけは好奇に晒す訳に行かない。  
そうして彼女は静かに掌を開いた。  
 
「好きにしろ…」  
 
 
男達がずらりと関羽を取り囲む。一歩づつ近寄る足音に、関羽は己の運命を覚悟した。  
しかし、己の覚悟とは全く違う地獄が待っているとは、この時はまだ知らなかったのだ。  
 
「そうですねぇ、先ずは…僕たちに劉備玄徳と同じ事をしてもらいますか」  
「何?」  
「わかりませんか?あなたから一人づつとキスしてください。そう言ってるんですよ」  
「っ!?な…に…!?」  
動揺に揺らいだ関羽の体を数人の男達が支える。  
両腕を掴まれ、腿や尻を何人もの手が這い始めた。  
「ヤダー!なんて言わないでよね〜」  
「そうそう、劉備ちゃんのためだろ?」  
「わかったらそのかわいい唇で俺達にチューしてくれよ」  
ニヤついた男の顔が耳元に近付き、関羽に下卑た要求を囁く。その間も男達の手は好き勝手に体中を嬲り続けている。  
羞恥に噛み締めた唇は小刻みに震え、うっすらと血が滲んでいた。  
「あーあ、くだらない事気にしてるから怪我したじゃん舐めて消毒してあげるよ」  
「やめっんぅ…っ!!」  
果実のような唇を男のぶ厚い舌が滑る。  
じゅるりと口膣内に入り込んだ舌が、関羽のそれを絡めとって吸い、舐め、蹂躙しながら味覚器官を侵していく。  
「おいがっつくなよ、俺は関羽が自分からキスしまくんのが見たかったのによ」  
「おまえはマニアックなんだよ。処女が自分からすんの待ってたら日が暮れちまうよ」  
「ほーら、恥ずかしがってないでこっちにもしてよ」「いやぁっ、ん、んむ!」ムチュ、クチュ、チュパッ・・・・・・・・・!  
変わる代わる違う男達に口内を貪られていく。  
「すげえ、柔らかくて甘いぜ」  
「く、妙な事を言うな…!あっ!」  
「うお〜!関羽のおっぱいやわらけええええ!」  
豊満な二つの膨らみを、背後から伸びた手が乱暴に鷲掴む。  
両の乳房に無骨な指がぐにゃりとめり込み、その膨らみの柔らかな感触を表わにしている。  
それを目にした者達の興味が一斉に関羽の乳房へと注がれた。  
 
「おい一人で楽しんでんなよ!」  
「わぁったよ、ほーら、お前等ありがたく拝めよ!」ブルン!  
柔肉を揉みしだいていた男の手によってそのみずみずしい双乳が、男達の眼前に露にされる。  
緊張からかその先端は既に固くしこり、果実の様に鮮やかな彩を提していた。  
「き…貴様等…」  
常ならば男の目に裸体を晒す事などどうと言うものでは無かったが、性的興奮を抱え雄と化した連中の前で、流石の彼女も平常ではいられなかった。  
しかし、恥辱に震える唇が紡いだ声はすぐに歓声に掻き消される。  
「すっげ!でけぇ〜!」  
「そんな凶悪な乳にノーブラかよ!」  
「もうダメだ!我慢できねえ!」  
彼女の完璧過ぎる肉体に、男達はついにむしゃぶりついた。  
両の乳肉は強い力で揉まれてひしゃげられ、勃起した乳首もいやらしい音をたてて激しくしゃぶられる。  
「くん…っ!はっ、や、めろぉ…!!」  
頬を紅潮させ、必死に声を殺すのも虚しく、男達は彼女の肌を蹂躙していく。  
胸だけでなくすらりと伸びた足、腿、ハリのある尻たぶ、全身を舐めしゃぶり、涎で汚しながら張り詰めたイチモツを取り出した。  
「〜〜〜ッ!!?」  
「関羽!舐めてくれ!」  
「俺のも頼む!」  
「こっちも握って!」  
「俺はその乳に挟ませろ!」  
我先にと差し出される怒脹に、関羽は言葉を失う。  
(こんな…こんな…っ!?)  
生まれてこのかた異性を意識した事もなく、ましてや立ち上がったイチモツなど目にした事が無い彼女には、何とも言えないグロテスクさやその迫力は、恐怖さえ感じさせるものだった。  
「うっ!」  
「早く!握れよ!」  
呆然とする関羽に構わず男達は、滑らかな頬に淫茎を押し付け、無理矢理掌に握らせた。  
「や、無理だ…!」  
「いいからさっさとくわえんだよッ!!」  
ぐぼぉ!  
頬を両側から強く握られ、口蓋を無理矢理開かされた中へ男の淫茎が捩込まれる。口腔から鼻腔へ滲む初めて味わう雄の匂いが関羽を混乱の渦に落としていく。  
「ッんぶぅ!ぐ、むうっ!」  
グボッ!グボッ!グボッ!  
「うああっ!口んなかすげえグチョグチョであったけえ〜!」  
好き放題に頭を揺さぶられ、喉の奥まで怒脹を尽き入れられ、関羽の口元からは大量の涎が垂れ流されている。  
豊乳の谷間に流れ込んだその唾液を潤滑剤に、別の男は己の勃起をそこへ挟み腰を振った。  
 

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