外は大雨が降り注いでいたが、優のベッドは暖かである。
この日は沙羅と双樹が泊まりに来ており、2人は優を真ん中に置き、
優を抱き枕代わりにして幸せそうに眠っている。
優も、もうすぐ眠りに落ちる状態である。
(そう言えば……あの時もこんな雨の日だったな……)
夢と現実の間で夢の世界に旅立つ直前。
優は少し前の2人との出来事を思い起こしていた。
季節は梅雨の真っ只中、この日、台風が近付いていたと言う事もあり、
学校が終わる頃には土砂降りになっていた。沙羅も双樹も傘はあるのだが、
来る時以上の激しい降りに不安は隠せない。
「家まで持つかな……」
「心配するな双樹。私が守るからな」
不安がる双樹を沙羅は励まし、2人は慎重に帰り道へと向かった。
雨だけなら耐えられるが風も出始め、2人を苦しめた。
特に双樹は沙羅に比べると体が弱い所がある為、
その事が沙羅に取っては気掛かりである。
「大丈夫、双樹?」
「うん……何とか……」
双樹のか細い声を聞き、沙羅は限界が近いと察し、
双樹の手を取り自分の傘で双樹を覆い、家へと急いだ。
「ダメだよ! 沙羅ちゃんが濡れる!」
「私の事は良いから、このまま一気に突っ切るぞ双樹!」
「ダメだよ。無理したら」
自分達以外の誰かの声に気付き2人は辺りを見回した。
見ると後方には優が居て、2人の元へ行くと沙羅を傘で覆い、
2人の家とは違う方向へ2人を誘導した。
「ここからだと僕の家の方が近いから。そこで雨脚が弱まるまで休もう」
「あ、うん……」
「分かったよ」
双樹も沙羅も優の意見に従い3人は優の家へと向かった。
優の家に到着し、3人は安堵の表情を浮かべた。
優のお陰で2人は殆ど濡れておらず、優も沙羅と双樹の気遣いの為か、
思ったよりは濡れないで済んだ。
「すぐ、お風呂沸かすから待っていて」
優は家に上がり、風呂場へ向かおうとするが、双樹に袖を掴まれ引き止められる。
「双樹ちゃん、何?」
「優ちゃんは優しいし、強いよね」
「何を突然?」
いきなり言われた誉め言葉に優は困惑をした。だが邪険に扱う事も出来ず、
そのまま双樹の話を聞く事にする。
「優ちゃん、子供の頃からそうだったよね、
双樹達が困っていると何時も1番に助けてくれて、
今日だって学校近くないのに、速攻で来てくれたし」
「そんな事は……」
「嘘吐いてもすぐ分かるよ、ズボン見て」
双樹の言う通り、ズボンに目をやると下の部分には泥が多々付いており、
走って向かったと言う事が理解出来た。
「だから優ちゃん好き。私達の恋人だって事、本当に誇りに思うよ」
「そんな僕何て何時も苛められて沙羅ちゃんに助けられてばかりだし……」
「それは昔の話だろ。今の優は暴力に負けない強さを持っているし、
あの時だって私は出来る事をやっただけだ。気にする事何て何も無い」
2人に暖かな言葉を言われ、優は思わず頬を赤らめる。
だが、すぐに本来の目的を思い出し、少し強い力で家に上がろうとする。
「それは分かったから。早くお風呂入らないと風邪引くよ」
「それよりも優ちゃんが暖めて」
「え?」
双樹の発言に2人は驚き、目を丸くした。
2人共、少しの間、
呆然としていたが双樹が家に上がると同時に双樹は行動を起こす。
呆然としている優の手を取り、優の部屋へと向かった。
「オイ! 双樹!」
「双樹ちゃん、そんな……」
「良いでしょ。したくなったの。
それに初めての時から優ちゃん1度もしてくれないし」
双樹に手を引かれながら、
沙羅も優も何とかして双樹を止め様としたが双樹に止まるつもりは全く感じられず、
そのまま双樹に押し切られた。
「本当にするの?」
その後、双樹の手でトランクス1枚のみにされベッドの上で優は最後の確認を
双樹に取った。双樹の方も下着のみの状態になって優を誘惑していた。
沙羅はどうして良いか分からず、その場に立ち尽くし困惑している。
「そう、するの。優ちゃん。双樹に風邪引かせる気?」
「それは無いよ!」
「だったらして。双樹の事、愛して」
「あ、う、うん」
優の確認を取ると同時に双樹は微笑み、ブラジャーに手を掛け、
止め具を外し下へ落とした。
久し振りに見る双樹の膨らみに優の物は素直な反応を示し、
それはトランクス越しからでも分かった。双樹は続いてショーツを下ろし、
生まれたままの姿になると、優のトランクスにも手を掛け下ろし、
自分と同じ状態にした。現れた男を証明する物に双樹は喜び、
沙羅は目を丸くして魅入った。
「元気だね」
「う、うん」
「ねぇキスして」
双樹は目を軽く閉じ、優にキスを求めた。
それに応えるべく優は唇を双樹の唇に合わせ、そのまま舌を挿入して行く、
舌が双樹の口内に入って行くと双樹は待ち望んでいた様に優の舌を受け入れ、
自身の舌を激しく絡ませて行く。互いの唾液を交換して行き、
十分に混ざり合った所で名残惜しそうに唇を離す。
「沙羅ちゃんも一緒にしよう」
「え?」
突然、双樹に振られ沙羅は困惑した。
マゴマゴとしながら返答出来ずにいる沙羅を見て双樹は軽く頬を膨らませ、
再び優と向き合った。
「そう。沙羅ちゃんは優ちゃんとしたくないのね」
「そんな事は……」
「いいもん。優ちゃんは双樹が1人占めするから」
「ダメだよ! 双樹ちゃん!」
優は双樹に対して軽く怒声が篭った声で注意したが、双樹の方は1歩も引かない。
「だって沙羅ちゃん。する気無いんだもん。仕方ないでしょ」
「沙羅ちゃん。双樹ちゃんの言う事、気にしないで良いから……沙羅ちゃん!」
沙羅の事を気遣い、優は沙羅の方を向いた瞬間、
沙羅は下着のみの状態になっており、振り向いた瞬間、ブラジャーが外れ、
双樹と左程、変化は無い、だが沙羅だけの膨らみが露となった。
「私だって……優の事好きだもん。双樹に負けない位……好き何だから!」
沙羅はショーツにも手を掛け下ろし、
2人の間に割り込む様にベッドへと入って行った。
「優! 私にもキス!」
双樹とは対称的に沙羅は顔を真っ赤にさせ唇を突き出しキスを求める。
言われるがまま優は唇を沙羅の唇に合わせ舌を入れて行った。
双樹とは違い、久方振りに受け入れる優の舌に沙羅は軽く怯えており、
中々、行動を起こさずにいた。
無抵抗なのを良い事に優は沙羅の口内を縦横無尽に駆け巡り、
口の中を隅々、舐め回され、離れる頃には沙羅は恍惚の表情を浮かべていた。
「こうして3人でするのは初めてだよね」
「そうだね……」
「優は私達の2人の恋人だからな。こう言う事もこなしてもらわないとな」
「うん」
「じゃあ、私達を一杯愛して」
頬を染め、
これから愛する人と肌を重ね合わせる喜びに双樹も沙羅も酔い痴れている。
優も覚悟を決め、2人の中に飛び込んで行った。
「はむぅ……ん……」
「もう! 沙羅ちゃん加え込むの禁止!」
「あ、ゴメン……」
初めに優は仰向けにされ、2人の口での愛撫を受けさせられている。
2人同時に愛したい事から加え込まれるのを禁止である為、
舌のみのむず痒い感覚に優は心地良い苦しみを感じていた。
「優ちゃんもして……」
「そうだ。私達の事、好きな様にしていいの優だけだから……」
舌で愛撫しながら懇願する2人に優は行動を起こした。
空いている手は夫々の胸へと伸びて行き、2人の胸を揉み比べる。
「んはぁ……優……」
「いふぃ……優ちゃんのエッチ……」
沙羅も双樹も優の愛撫に快楽を示した。揉み比べて分かったが、
似た様な感触ではあっても2人の胸は夫々、微妙に違った柔らかさを持っていた。
胸を揉んだ事で優のボルテージは一気に上昇し、舌の刺激も加わり、
発射寸前となる。
「もう、僕……出る!」
優の言葉と同時に優は勢い良く射精する。
放出された精液は二人の顔に掛かって行き、
その様子は酷く官能的な情景に優の目には写った。
「あ……ご、ゴメン!」
だが、すぐに理性を取り戻し、近くのティッシュを取り、2人に差し出した。
2人は渡されたティッシュで顔を拭い、拭い終えると再び優に詰め寄った。
「分かっているよね優?」
「一杯かわいがってね」
2人は寝転び優の愛撫を待った。初めに優は沙羅の上に乗り、
軽くキスをして顔を下へと持って行き、胸へ舌を這わせて行く。
「嫌……そんなの……」
言葉とは裏腹に沙羅の体は快楽を示しており、
それを見た優は嬉しい気持ちで一杯になり、手で胸を愛撫しつつ、
更に下へと顔を移動させて行き、湿り気を帯びている恥部へ舌を這わせて行った。
「いぅ……優の舌気持ち良い!」
体に伝わる胸以上の快楽に沙羅は率直な感想を述べた。
優は沙羅に感じてもらう為、舌で何度も何度も貫いて行き、沙羅に快楽を与えた。
舌が沙羅の恥部を通る度に優を誘惑する蜜は多く流れ出て、
限界を迎え様としている。
「もうダメ……私……ひぃぁぁぁ!」
沙羅は絶頂に達し、恥部から多くの蜜を噴射した。
初めて見る光景に優は喜びと驚きを感じていたが、
すぐに放置されている双樹に気が向き、双樹の方を向き、愛そうとする。
双樹を見ると軽く頬を膨らませて怒っており、優は手を合わせながら謝った。
「ゴメンね待たせて」
「本当にそう。寂しかったのだから」
「うん、ゴメンね」
「じゃあして」
双樹に言われるがまま、優は沙羅と同じ様にキスをして、
離し顔を胸へと持って行き、胸に舌を這わせて行く。
「ふぃぅ……良いけど、もう出来るでしょ」
そう言い双樹が指差したのは優の物であり、優の物は再び男を証明しており、
行為が出来る状態となっている。
「でも……良いの?」
「良い。沙羅ちゃんの見ていたら双樹、濡れて……早く静めて……」
優は太腿で試しに双樹の恥部に降れると、
そこは洪水状態であり双樹の言葉が言った以上に重い物だと言う事が分かった。
「じゃあ付けるから待って……」
そう言い優は一旦、ベッドから離れ、財布を取り出し中から避妊具を取り出し、
装着して再び双樹の上に乗る。
「優ちゃん、優しいね。そう言う所に双樹も沙羅ちゃんも惹かれたの」
「これは当然のマナーだよ」
「うん。でも今日は双樹、上になりたい」
「え?」
双樹の言葉に優は素っ頓狂な声を上げたが双樹は気にする事無く、
逆に優を押し倒し、物を持って自分の恥部へと宛がい、
そのままゆっくりと中へ入れて行く。
「ふぅ……優ちゃんの……入ってく……」
「ああ……双樹ちゃん」
ゆっくりと全てを受け入れた所で双樹は自ら腰を動かし、
自身と優に快楽を与えて行った。
「はあぁ……優ちゃんの気持ち良いよ……」
「双樹ちゃん……」
双樹はすんなりと優を受け入れ、心地良い刺激を互いに与えて行った。
目の前で自分の物を受け入れる双樹の官能的な姿に出したばかりにも関わらず、
優の物は限界を迎え様としており、むず痒い感覚が物全体を襲い始める。
「双樹ちゃん……ゴメン、もう……」
「良いよ出しても! 双樹もイクから! んはぁ!」
優が双樹の中で爆発した少し、後に双樹も沙羅と同じ様に噴射をし絶頂を迎えた。
荒い息遣いで2人は少しの間、
繋がったままで居たが双樹の意識が遠い所へ行くのと同時に放っておかれた
沙羅の方へと体を動かす。沙羅の方は未だに遠い目をしており、
優は硬度を保ったままのそれを自身の手で最高潮の状態にし、避妊具を付け直し、
臀部を突き出している沙羅をそのまま貫く。
「ひゃぁ! らめ! そんなの嫌だ!」
明らかに沙羅が行為を受け入れ様としない行動を起こしていたので、
途中で止め、話を聞く事にする。
「な、何? 気持ち良くないの?」
「違う……気持ち良いよ。けど……」
「けど何?」
「正常位が良い、この間もこれだったから、今度は優の顔見てイキたい……
良いでしょ?」
「え、あ、うん……」
沙羅が見せる大人びた官能的な表情に優はドギマギとしながら、
一旦、物を沙羅から引き抜き、沙羅の体制を変えると、
少しづつゆっくりと沙羅の中に自身を挿入して行った。
「そう……ゆっくり入って……この瞬間が1番好き……」
少しづつ自分の中に優が入っていく瞬間を沙羅は楽しんでいた。
少しづつ受け入れて行き、完全に優を受け入れると優はゆっくりと動かして行った。
「あぁ……良いよ優……」
「沙羅ちゃん……」
「ねぇ? 私、気持ち良い?」
「うん、凄く良い」
「本当? 嬉しい私も気持ち良いよ……だからもっと強く動いて……」
「うん」
「ひゃぁ! 良いよ……」
沙羅が言う様に腰を強く打ち付けると、
沙羅の口からは甘い吐息が何度も何度も漏れ、その声にも優は興奮し、
この時点で沙羅への気遣いは殆ど無くなり、
自身の快楽のみを求め強く腰を打ち付ける。
「はぁぅ! そんなの……」
「嫌なの?」
「嫌だよ! けど嫌じゃない! だからお願い!」
「うん! もう僕も限界だから!」
「出して! お願い!」
「沙羅ちゃん!」
避妊具越しでも優の熱は十分、沙羅に伝わった。
優は計3回の放出で呆けた状態でいたが、沙羅が唇を尖らせているのを見て、
慌てて要求を満たす。優の唇が触れると沙羅は貪欲に舌を挿入して行き、
自分と優に至福の一時を与える。優は物と舌を沙羅から離し、
避妊具をゴミ箱に捨てると沙羅と双樹を抱き抱えた。
「2人共、大好きだよ」
「優……」
「優ちゃん……」
「私も……」
「双樹も……」
「大好き……」
2人分の『大好き』を聞いた所で良い気分で優は目覚めた。
外は未だに強く雨が降っている。何処か寝惚けた状態ではあったが、
自分の状態を冷静に見極め、驚愕した。
「何やっているの? 2人共?」
優は完全に目覚めて自分が裸だと言う事に気付いた。
下腹部に目をやると沙羅と双樹も裸で朝立ちをしている自分の物を舌で愛撫していた。
「ん……優ちゃん。おはよう……」
「あ、おはよう双樹ちゃん……って違うよ! 何やっているの2人共?」
「優の辛そうだったから……」
「沙羅ちゃん、これは生理現象だよ」
「良いでしょ、今日休みだし」
「それに昨日の天気予報だと今日1日ずっとこんな天気だし。だから……」
「今日は一杯愛し合おうね」
2人同時に誘惑され、物の疼きも手伝い、
ここで完全に優の理性は消えて無くなる。
「沙羅ちゃん! 双樹ちゃん!」
2人同時に押し倒され、2人は幸せそうな表情を浮かべ、
3人は快楽に溺れて行った。
2人はすっかり2人同時に責める事に慣れた優の技術に翻弄され、愛されて行った。