いつものように桜舞丘で深夜こだまする単車の排気音だ
しかし普通の人の運転とは違う
・・・・・翌朝
「・・・・エストレアで25万か欲しいけど高いよな中古でも
しょうがねエストレアやめてSTにするかその方が現実味あるし
やっぱバイクは250でいかなきゃな・・オイ聞いてるのか浩司」
と1人がバイクの話題で盛り上げてる時に一人たたずんでる少年がいる
名前は黒井浩司どこでもいる普通の中学生だしかし彼は他の人と違うこと
それはポケバイに競技に出てること10才のころから出場している
もうひとつ2年前から親の180を無免でドリフトしてる事
彼はD1ファンで特に2002年チャンピオンの植尾が好きであり
もちろん彼の話題は車関係であるが当然女子が嫌いなわけではない
「聞いてるよそんでいくらだよSTもまぁ悪くもないがな」
「20万のがあるよ結構使い込んでるらしいが」
「いいねぇ」「・・・・はぁとは言え俺ら中学生だしな」
「・・・俺も親いないし・・・」「ん?なんかいったか?」
「あっそうか浩司親いないんだっけ」「うん・・・・」
そうなのだ彼はポケバイを始める2年前母が精神的不安定で服薬自殺
父が急性アルコール中毒で心臓マヒを起こし翌日息を引き取った
彼は両親の死後最寄りの親戚に引き取られたが両方自殺
ポケバイ始めて2年が経ち雛菊家に居候することとなった
しかし当初は馴染めなかった実はその後医師の診察で「対人恐怖症」と
判明したからだしかしみやびさんはそんな彼を思い
相談に乗ってあげたその甲斐あって対人関係もよくなったのだ
そう彼にとって親の死は心の傷でもあるのだ
今でも思い出すと胸が痛むため週2日にカウンセリングを受けている
その時だった双子らしき女の子2人が彼らに近付き話し掛ける
「あっ黒井くんいたいた」「もういないと思ったらまた屋上にいたのね」
二人の名前は一条薫子、菫子そう事実上双子の姉妹だ
もちろん彼とは幼馴染みであり彼の理解者であった
「なんだ薫子ちゃん菫子ちゃん先に美術室に行けばいいのに」
と浩司は疑問に思った顔で言う
「「だって・・・・」」「「黒井君と行きたいんだもん」」
「ははは・・・」と浩司は失笑する「もう何がおかしいのよ」と
菫子ちゃんは呆れてる、と気付けばチャイムが・・・・・・・
「「あっそろそろ始まっちゃう早く行かないと怒られる〜」」
「あっそうだったねじゃまた後で」「ああまた放課後でな」「うん」
と言って3人は美術室へ向かうのであった。
急いだ甲斐あってどうにか3人は授業に間に合った・・・危なかった・・
「ふうなんとか間に合ったね遅れたら先生口うるさいから」
「そうよね遅刻とかしたら成績を一気に落とすって言ってたから」
「・・・・もう来てますよ先生は・・・・(怒)」
と美術の先生は怒りの仁王立ちして3人を睨む
「一条さんあなた達姉妹揃って遅刻だなんてどう言う考えしているんですか」
やはり先生の怒りは怖いもちろん怒りは浩司にも向ける
「黒井君!!あなた学校にキャップかぶってきちゃダメって何度も言ってる
でしょ!!その上授業に遅れるとはどう言う事です!!」
それから彼がかぶってるキャップは東洋ゴムのだD1でも2選手は
東洋タイヤを使っている「・・・・はい・・・すいません・・」
「「すっ・・・すいません」」3人は肩を落として謝罪した
そして落ち込んでるうちにこの日授業は終わり放課後になった
「なぁ昼休みの続きだけどさST買おうぜ」「うんいいね免許とったら」
ちなみに浩司は5月生まれなので4月のは取れるのだ
「いいよな浩司は5月生まれだから高校入ってしばらく取れるからな」
「そんじゃ〜な」「ああまた明日」と2人別々帰るところのである
こうしていつもの1日を終え家路に着くのである
すると双子の女の子が彼に飛びつく「「おにいちゃ〜んおかえり〜」」
彼女達は居候先の娘 雛菊るる、ららである2人は浩司の両親が死ぬ前から
知っており彼がよく来るとよく遊んだものであるしかし両親の死後から
雛菊家へ訪れることはなかったゆえに居候で来た時は嬉しかったのであろう
「うんただいま、るるちゃん、ららちゃん」と笑顔で語りかける浩司
「「ねぇねぇ早く入ろう」」「はいはい」と家に入るのであった
「おかえり弘司ちゃん」とみやびさんが迎える 恥ずかしいのか浩司は
「ちゃんづけはやめて下さいよ照れますよ」彼の顔は真っ赤だ
「さっ御飯にしましょ」「「は〜い」」
・・・・そして夜も深め23時になると浩司はポケバイに乗る
そして豪快な音を出して町を飛ばした浩司は夜になると決まって
ポケバイに乗って夜中まで飛ばすのだまた週3回は180でドリフトを
するのだ親の死後ドライブ用やお出かけ用(るる、らら談)に
してる今でも健在エンジン、足回りとかはバリバリドリフト仕様だ
そして鐘響坂や桜舞丘を飛ばし夜中3時を過ぎると家に戻り
部屋で勉強する彼の睡眠時間はやく2時間半と短い
「はぁ今日もいい感じで乗れたな大会まで時間あるうちに練習しなきゃ
親父も言ってたしな・・・・・・そろそろ寝よ」
そして4時過ぎに眠るのである
・・・夜が明け目覚ましが鳴ったしかし彼は早朝も強い
「ウ〜ンこんな時間か・・・・・メンテするか」
浩司は外に出ると給油、洗車&ワックスがけを行ったそしてギアに油をさす
バイクとはいえこう言うメンテをサボると壊れるのだ
そして180のエアクリーナーの掃除も行う
彼は時々こうして朝を迎える始めたころからそうだ
作業に1時間ついやし気付けば7時過ぎ家に戻った
「おはよう・・大丈夫?」「はいなんとか」
「大会がせまってるのはわかるけど身体に気をつけてね」
と語りかけるみやびさん
「「おはよ・・・っておにいちゃんもう起きてたの?」」
「あっごめんね先に起きちゃって」「でもおにいちゃんが一人で起きるなんて
るぅびっくりしちゃった」当然である彼は普段2人に起こされていたのだ
しかし3年になり練習する機会が増え一人で起きる事が増えた
「それじゃいってきます」「あら早いじゃないいってらっしゃい」
「「いってらっしゃ〜い」」浩司は学校へ向かった
もちろん早いのか2人はいないそして一人学校へ向かうのであった
「今日は黒井一人か」「だな2年のころから一条さん達と歩くのに」
校舎を入ってから聞こえる話声ファンクラブだしかも一条姉妹の
このファンクラブは小学生の頃から不変であるしかしそれは浩司は
全然知らず知り始めたのは中1のころからだ
「ふっ馬鹿だぜあいつら本人が傷ついてるのも知らずに」
浩司は笑ったばかばかしいからである教室に入ると一人の生徒が
机に向かい勉強している、服部だチームルマンのファンで
脇坂寿一、飯田章のコンビが好きらしいが普段はこうやって勉強している
「よう服部また問題集開いてるのか」「おう俺ら受験生だからな」
「そうだよな服部親が難関校出身だからな」「・・・照れるよ・・・」
「だから俺も入れって親がうるさいし仕方なんだ」
「そうだよな」、当然だ服部は両親が難関校出身で
いつも勉強している為かいつも学年でトップだちなみに浩司は6位である
「もしや次もトップ狙うのか」「んなことねーよそんなつもりないし」
「どうせトップだってまぐれだしそれよりもうすぐ試験近いしな
だからいつもやってだけ・・・・・」そんな奴だが彼の宝物は
イエローコーンのキャップである勉強してるのにそりゃねーよ
浩司は彼の家でよく勉強会やってるのでよくしってるのだ
そしてそうしてるうちに生徒達が次々入ってきた服部は問題集を閉じた
服部は大勢が苦手であるのだ
すると2組の双子が「「やっほ〜」」と一条姉妹とそれから「「おはよう」」
と揺れる黒髪に
リボンをたばねてる二人は桜月姉妹だ
キラとユラの姉妹だ2人は女子高出身
だったが浩司に
逢いたくて双愛中学に来たのである
だが何を思ったのか一条姉妹も半年して双愛に来たらしい
理由は同じだ
浩司が余程好きかも「あの時わ驚いた」とキラちゃんが言う「うんうん」
とユラちゃんも言う服部でも4人は平気まぁ無理もない
浩司と服部は
10年のつきあい
である車好きつながりである
そのうちにチャイムが鳴る
「は〜いそれではホームルームをはじめます」
と担任の愛先生、桃衣先生もまた双子姉妹だ。
浩司とは、お隣さん同士でよくお泊まりしたりするなど・・・
1年前の春に大学を卒業し、はれてこの学校へ赴任した。
学校では話のわかるお姉さん、時々浩司の相談相手になってくれる。
そしてもう一人が愛先生の双子の姉の舞先生
愛先生よりはどっちかと言うと愛情表現がダイタン。
学校のカウンセラーをしている、もちろん浩司の悩みを打ち明けてあげてる
最近では相談の最中に時々怪しい事も・・・・・・・・・・。
でも浩司もそんな2人は嫌いでもないのだ、
「わかりましたか?」しかし何を思ったのか浩司と服部は上の空・・・・
「こら浩司君、服部君!!」そしてようやく2人は気付いた。
周囲は大笑いしてたが服部はいたって無反応だ・・・何故だ・・・・
「もう2人ともボーっとしてちゃダメでしょ」
と愛先生はかなりあきれ顔だ。
「「すいません・・・・・・」」2人は死ぬ程謝った。
そんなこんなで1時間目の授業が始まった、浩司が苦手な古文だ
当然かなり眠くなってる様子だ、眠気をこらえ服部を見た。
ノートをとっているようだ、一条姉妹、桜月姉妹は何か話してる
それにしても服部は凄い、凄すぎる1時間半しか寝てないのに
どう言う神経してるんだ?しかし浩司の睡魔はかなり限界きている
「やっ・・やっべぇまじで眠い・・・・・・・・・・・」
とその時、何かが後頭部に直撃、浩司は目を覚ました
犯人は薫子ちゃん、ノートの角を思いきり殴打したのだ。
「もう浩司君ったら寝ちゃダメでしょ」もう薫子ちゃんは呆れている。
「でも目ぇ覚めたでしょ?」「・・はっ・・はいおかげで・・・」
D1のクラッシュより数倍痛い、薫子ちゃんの愛のムチ
そうあの話し合いは彼が寝そうになった時の対策だ。
古文の先生は何を思ったのか笑って
「こりゃ黒井君も目が覚めますなホッホホホ」
でもそりゃないよ薫子ちゃん・・・・・・トホホ・・・・・。
そんなわけで昼休み浩司達と昼食しているがその中に
外国人が2人いる。
一人はフランス人留学生トニートレルイエ、ポケバイのユーロ大会で
優勝を6度もした強者である
もともと日本に興味あり特に京都には驚いた程である
もう一人は高橋コートニー日系2世だ、父がアメリカ人、母が日本人のハーフ
5才の頃にアメリカに移住した神奈川県出身の留学生だ
もちろん日本出身のため日本語がペラペラ、
しかし凄いのは身長だ日本人、いや中学生ではありえない
191cmとかなりの長身、浩司は171cmだから20あるだろう。
この留学生2人と服部、浩司さらに同級生の影山、谷川がそろうと
いつも決まって話題になるのはやはりJGTC(全日本GT選手権)だ
(会話はややこしいので控えさせてもらいます)
服部は大勢が嫌いだが車好きなら何人でもいいと言っている
するとそこに
「「「「ねぇそこいいかな?」」」」
と現れたのは一条姉妹と桜月姉妹の4人だ
「あぁもちろん」と座らせる、するとキラちゃんが
「トニー君、高橋君もうこの学校に慣れた?」
「ハイモチロンネ前ノ学校ヨリカナリ馴染メヤスイヨ」
「そうだねここはなんと言うか女の子が明るい子が多いね
アメリカにいた頃と大違いだね」
そしてみんなはすっかり談笑している
そんなわけで楽しく会話がはずむ時間も忘れて・・・・・
5時間目になった英語の授業だったが愛先生が出張のため
自習になった。
テストが近いのかいつものコンビは(黒井、服部組)
2人で勉強している内申を上げるには勉強あるのみだ。
3週間も前なのに皆は驚いてた、黒井と服部は
小学生の頃からいつも決まってテスト前になるとやっている
おかげで黒井は、5年から成績が上がり70点や80点は
当たり前になったと言ってもいいだろう。
この影響か一条、桜月の両姉妹も試験前には決まってやっている
「ここの代入が難しいんだよ」「こういう場合はX使うんだよ」
服部のかなりの明確さに言葉が出なかった。
そして、そんなこんなで放課後二人は昇降口を出ようとした
その時、一人の大柄な男が浩司を睨む
「おい黒井今日は一条さん達と一緒にいたそうだな」
「はぁ〜また五頭さんか・・・・・・・・・」
そう五頭こそが一条姉妹ファンクラブの団長だ
ファンクラブのせいで浩司は鬱になり2年になると5日も休むはめに
なってしまったのは言う間でもない。
「べっ・・別に変なことはしてませんが・・・・・・」
「そうかそれならいい、しっか〜し我らに黙って一条さんに手をだせば」
と罵声が・・・とその時
「この位にしろよ五頭」と仲裁したのは服部だった。
「・・・・・・・」五頭は言葉を失った
服部は学校の生徒会委員の会長なためか人を傷つけたりするのが
嫌いだった、もちろんそんな風貌と冷静な性格なのか
学校中では男女問わず人気がある、もちろん桜月姉妹も例外ではない。
実は他校特に女子校にも人気があり追っかけが出没するほど。
そんなわけで2人帰りながら語る
「むかつくよ一条姉妹FCだってバカじゃん」
「あぁ前から作るの許してないんだけどな生徒会の中でFCいて
どうしてもって言うからあんまし追っかけをすんなって
条件つきで渋々許した」
決まった翌日の、土曜はタバコ一服した程らしい。
「武力抗争にならなきゃいいが」
「まぁ落ち着け助っ人がいるからな」「誰?」
「俺のカート仲間の脇坂兄弟だ」
「脇坂・・・あぁ役員のあいつか」
そう彼が言うのは脇坂と言う生徒だ。
彼は服部とはカートをやってた仲間であり、生徒会役員である
彼は2年に弟がいるのだ、もちろん喧嘩が好きで
何度校長室送りになった事か・・・・・・・・(笑)
すると後ろから女子生徒の声が・・・・・・
「ひろちゃん、はっちゃん」
その少女は2人とは親近感がある少女だ。
服部は恥ずかしいのか
「おいおいもうはっちゃんはよせよ」
その少女は双嶺 梢2人とは幼馴染みであるのだ。
彼女は双子姉妹だったが5年前に妹が事故死してしまったのだ。
その後彼女は一心学園に入ったのだ。
梢はそういって2人に歩み寄る。
「久しぶりどう?元気だったお2人さん」
「やぁ梢ちゃん久しぶりだな」
「あ・・・あぁ久しぶり・・・だな」
赤くなるのも無理はない服部は梢と会うのは4年ぶりだ
と言うのも妹や両親の死後、一旦名古屋へ移ったのだ
しかし2年前にここへ戻り一心学園に移ったのだから
当然薫子、菫子も知ってるが、実は小学校時代、月華学園出身だった為
桜月姉妹も知ってるのは言う間でもない。
「昔より2人とも背が高いよね昔は私は大きかったのに」
そうだ彼女は小学校時代2人より背が高かった。
そして、
「あっ俺家近いわそれじゃまた明日な」
「おうそれじゃーな」
と、服部は恥じらいを見せながら足早に家へ向かった
そして2人話し合った
「あなたの親が亡くなって引っ越した時は悲しかった・・・・」
「そうか・・・まぁ特に親父は壮絶な死に方だったな」
と過去の話になってたがどう考えても悲しい過去ばかりだった
・・・時は過ぎ、中間試験が5日に迫ってた5月半ば
この時期になると勉強会をする事になる
「今日は黒井お前に家でいい?親が旅行でいなくて」
「あぁ構わないよあと誰連れてくか・・」
すると
「じゃわいも行くけどええ?」
脇坂が言ってきたもちろんその場でOKを出した
あ、言うのを忘れてた脇坂兄弟は2年の3学期に奈良から転入してきた。
と言うのも父の仕事の都合で・・・。
そして脇坂の他に、井出、トレルイエ、松田が行く事になった
どれもカートで共に戦っている仲間だ。
そして雛菊家へ
「ただいま」「まいどおじゃましますわ」「どうもおじゃまします」
「ウィ・ボンジュール」「こんにちわ」「どうも」
「あらみなさんいらっしゃい、あ、服部君ちょうどよかったわ
浩司君に色々教えてあげて下さいね」
「は・・・・はいわかりました」
そして部屋に入るやいなや勉強会が始まった
その瞬間辺りはかなり静まり返った・・・・・・・・
しかしそれにしても服部や脇坂、トレルイエはかなりペースを上げてる。
黒井も進んでる事は進んでる、松田と井出も苦戦しながら進んでる。
するとるる、ららが部屋に入る。
「お兄ちゃん達進んでる?」「頑張ってる?」
しかし皆やはりイケメンなのか見とれてしまう・・・・。
そして3時間してようやく勉強会は終わる。
それにしてもとにかく疲れが半端ではない
・・・・そして、浩司は夕食後23時になるといつもの様に
ポケバイで飛ばし復習を兼ねて眠りに着く・・・・。
そして5日が過ぎて試験当日・・・・・・・・
「さぁいよいよテストだ」「昨日まで勉強づけでやってたし」
「まぁ自信もって行きましょうや」
てなわけで
「それでは今日は待ちにまった中間試験です張り切って頑張りましょう」
そしてGTのローリングスタートの様にテストが始まった・・・・
1、国語・・・・ここ授業や予習でやったところだ
2、数学・・・・服部とやってたからわかってきたな
3、社会・・・・ウ〜ンここは3が難しい
4、英語・・・・文とかはしっかりやってるから簡単
5、理科・・・・ここは化学式がわからん・・・・・
そして試験が終わった。
もちろんカート仲間の奴らはGTと同じくらいの表情だ
かくして疲れた顔で家路につく
「あらおかえりテストどうだった?」
「だいたい難しいところもわかってきました」
「あらそう結果が楽しみね」
そしてこの日浩司は珍しく10時を過ぎると眠りにつく。
試験から2日後テストの結果が発表された
1、服部俊樹 500
2、井出一義 499
3、桜月キラ 497
3、桜月ユラ 497
5、黒井浩司 495
6、一条薫子 494
7、一条菫子 493
8、脇坂俊一 492
9、トニートレルイエ 491
10、松田茂雄 490
10、影山正和 490
10、高橋コートニー 490
順位はもちろんトップは服部、黒井も5位
桜月姉妹が同率で3位、松田、影山、高橋が同率10位
そしてすごいのは黒井や服部といった仲間が
トップ10入りしている・・・・・・
「わぁ服部君また今回もトップなの?」「すごいしかも満点」
「それに井出君も1点差で2位か」「接戦だね」
「まぁ数学の方程式の問題で途中式間違えて1点引かれちゃって」
井出が笑いながら言う、ちなみに上位の常連だと自分で言う
天道は488点で13位、五頭も15位に終わった。
大阪も同率で15位だった、もちろん嘆いてた。
「「「チクショーこの俺らが黒井に負けるなんて・・・・」」」
かつて黒井より上位だっただけに非常に悔やまれる。
「ねぇ黒井君も5位だったんだ」「しかも私達の次に」
「ははは・・・俺は国語の文章の問題で違えちゃったかな」
「私は化学式で間違えちゃって」「私も公民の問題で間違えちゃって」
しかし驚くのはトレルイエだ始めてながら9位は凄い
でもまぁ浩司にとって、服部にとってもいいかもしれない
「いやぁ〜ホンマえぇわ上位入ってなしかもわいらで、上位は
凄いわ、まあわいも、服部はんを見習なあかんわ
ほなさいなら」
と言って脇坂は体育館へと向かった。
脇坂は普段バスケと陸上を掛け持ちしているのだ
確かこの日はバスケだった。
そして黒井と服部は、談笑しながら帰った、
すると他校の制服を着た少女がこっちを見ている。
すると服部が
「あのさ僕この学校の者だけどさ誰か探してるのなら呼んでこようか?」
と質問するが
「いえ大丈夫です親切にありがとうございます」と答える
「やっとお話ができた・・・親切なお兄さん達に」
「お兄さん?」「えぇやさしくて親切なお兄さん」
「ありがとうございますさようなら」と去って行ったいい娘だな・・・
と談笑して歩く2人だった
一体だれなんだろう・・・・・・・・・
そして2人は
なかなかいい娘だったな髪につけてるリボンも可愛かったし・・・
ほんと誰を探してたんだろ・・・と
ニヤニヤしながら家路に向かった
それから2週間後の日曜日、浩司、服部ら御一行は富士へと向かっていた
そうこの日はJGTC第2戦が行われるのだ。
やはり伝統の地富士スピードウェイ
7万人近い集客数でスタンドは超満員だったし歓声もすさまじかった。
やはり注目はニスモ1号車のザナヴィニスモZ
チームルマン6号車のエッソウルトラフロースープラ
サード39号車のデンソーサードスープラ
そしてインパル12号車のカルソニックインパルZだ
もうみんなはスタート前に興奮状態。
クラッシュあり アクシデントあり オーバーテイクありと
サーキットは熱狂の渦に包まれた
結局優勝は12号車のカルソニックインパルZ そしてさらに
ザナヴィニスモが2位でフィニッシュ。
Zが1、2フィニッシュで観客は大歓声だ
そして談笑しながら帰る御一行盛り上がったようだ
そして帰った後はすぐ眠りについた。
GTの話題は翌日になってもおさまらない
もうレースの話になると止まらない人達、先生も呆れている
そしてこの日も2人は放課後いつもどうり帰ろうと思い校門を出ようとして
見たら前の娘が・・・いや似てるけどなんか違うぞ・・・
その娘は2人を見るなり「おいっ!!」と言いながらこっちにきた
「オマエらだよオマエら」と言ってきた「えっ?俺ら?」と聞く
前の娘とは同じ格好をしてるが言動が乱暴でストレートの髪をしてる
「オマエらしかいないだろ鈍いな・・・」と言われる
「ついて来てオマエらに会わせたい人がいるんだ」とその娘について行く
(この方角からすると公園に行くぞ・・・こういうのあるよな・・・
告白できずに誰かについて来てもらい呼んでもらうと・・・あっ!!)
「ついたぞ」と言う声に気付くとそこには前に会った娘だ
しかしよく似ているな・・・もしかして双子か?・・・
「こんにちわ」とリボンをしてる娘が話し掛けてくる
「私白鐘双樹と言います連れてきたのが沙羅ちゃんです」
「沙羅ちゃんとは双子なんです」と言う双樹ちゃん
「そうだねわかるよ」と2人は答える
「実はずっと前からお兄さん達のことを見てました」
「それで・・・・それでですね・・・」と言いづらそうだ
2人もあまりの事に沈黙している。
「私と付き合ってくれませんか?」と告白だ!!・・・・
「おいっ!!双樹がオマエらのことが好きだって言うのにどうなんだよ」
「双樹がかわいいからってデレデレしちゃって見てられないよ」
あまりにも乱暴な言葉に2人は言葉を失う・・・・・・・
「もう沙羅ちゃんいいのよ」と僕に気を遣ってるのか双樹ちゃんが言った
「それではお兄さんさようなら」と2人は去って行く
ん?沙羅ちゃんがこっちにくるぞ?どうしたんだ?
「一言言いたくて戻ってきた双樹とオマエらを3人きりにするわけにはいかない
だから・・・・・・・私もオマエらと付き合ってやる」
えっ?それは本気なのかい?と言いそうになるのを抑えた
「私のいないところで双樹に手をだしたら承知しないからな
いつも私の目が光ってるからなわすれんなよ!!」
二人ともさらに言葉を失う・・・・・・。
「大丈夫俺らそんなことはしないから」と答える「それと・・・」
「双樹を悲しませたりしたら私が許さないからな!!」と言い残し
去って言った・・・・どうしてあんなに怒るんだろ?・・・・
疑問に思う二人だった。
白鐘双樹ちゃんと沙羅ちゃんか・・・・双樹ちゃんは僕をお兄さんと
呼んで慕ってくれるよな・・・沙羅ちゃんはなんであんなに
不機嫌な態度をとってるんだろ・・・彼女にしてくれか・・・・・
いずれ答えはださないといけないな・なぁ服部」
「あぁ答えは早いうちに出さないと」
そして2人は家路に向かう。
翌日
桜月キラちゃんユラちゃん白鐘双樹ちゃんと沙羅ちゃん
それに薫子ちゃん、菫子ちゃん
この6人に告白されている・・・答えを出さないといけない・・・
そんなことを考えながらいつもの様に教室へ、
授業が始まる・・・しかし先生の声など聞こえてはないのか
2人は上の空・・・・すると愛先生が
「・・・くん・・黒井君、服部君」「「呼ばれてますよ」」
「「呼ばれてるよ」」
「「あっはいすいません・・・・・」」
「桜月さんと一条さんの声が聞こえても私の声は聞こえないのね先生悲しい」
「「あっすいません」」2人あわてて先生の方を見た。
授業も終わり昼休み2人廊下で話し合ってたら、
一条姉妹と桜月姉妹が心配そうな顔をしてこっちにむかってくる。
「「どうしたの2人とも」」と桜月姉妹
「「2人とも1時間目から上の空だよ」」と一条姉妹
「いやなんでもないよ」、「うんうん大丈夫」
と2人は慌てて言った。
「ねぇそれより学校おわったら6人でどこか寄らない?」
といきなりキラちゃんが言った。
もちろん断れるはずもなく、
「「わかった放課後門に集合な」」
「「「「うん!!」」」」
まぁ浩司も服部も焦った顔してる・・・・・・。
そして放課後6人は集まると早速行くことに
そして4人がよく行ってるカフェに着いた、彼女達が言ってたのはここか
「いらっしゃいませ6人様ですね?」
そして席に着くと早速決める事になり
「う〜んこれがいいかな」「そうね私はだいたいこれかな」
「私はチェリーパイにしよ」「じゃあ私はこのモンブランがいいかな」
かなり悩んでるようだ、2人は一応コーヒーにする事に
するとその時だった、一心学園の制服を着た生徒が4人が来た
「ねぇねぇやっぱ双愛の服部君カッコよくない?」
「そうよね冷静で真面目な性格だもんね」
「梢好きなんでしょ?」「ち、違うわよ彼とは幼馴染みだけよ」
「あといつも服部君といる」「あぁ黒井君?」
「彼もいい人だよね風紀委員の集まりで見たけどイケメンだったね」
「う〜んいっその事二人のファンクラブ作らない?」
FCかよもうこりごりだ・・・・・・・・・・
「ダメよあっちの学校の生徒会長さんもうカンカンだって」
「「「わぁ〜こりゃ残念」」」
(まぁその翌日はカートで死ぬ程飛ばしてたな)
服部が4人の話し聞いて言う
すると、「あ、」 「「「「ええ!!!!」」」」
結局はちあわせしてしまった。
すると1人が、「あっ服部君に黒井君だ!!・・・恥ずかしい・・・」
おいおい恥ずかしいのはこっちだよお姉さん・・・・・・・
すると梢は
「もしかして薫子ちゃん、菫子ちゃん?」
「「あ、梢ちゃん・・久しぶりだね」」
「それにキラちゃん、ユラちゃん」
「「・・・・あ、もしかして梢ちゃん?」」
「「「「よかった・・・・梢ちゃんに会えて」」」」
4人は彼女との再開だけに感激した。
しかし梢の同級生はきょとんとした
「ねぇこの人達 梢の知り合い?」
「うん桜月さんとは小学の頃の同級生だし、一条さんとは
途中までうちの学校でのクラスメートなの」
「・・・・どうしたの?みんな・・・・・」
「「「私達は別の席でいるからここでゆっくりしてなさいよ」」」
「ちょっと〜・・・・・・・・・って行っちゃった・・・」
「「まぁ久しぶりに会ったんだし」」
「「それじゃどうぞ」」
「そ・・それじゃ御遠慮なく・・・・」
梢の顔は真っ赤だ、2人も赤くなってる・・・・・・。
「「でも不思議だね私達と同じ幼馴染みだなんて」
「う・・・うん特に浩司君とはお隣さん同士だったし・・・」
「いいなぁ、あっそういえば、その後大丈夫?」と薫子ちゃんが質問した
「うん・・その後、桃衣さんに相談してたから・・・・
と言うより桃衣さん達、今元気?」
「「はいもちろん、両方うちの学校の先生になってるから」」
「そう・・確か、舞さんは」
「「え〜と確かうちの学校でカウンセラーやってるわ」」
「そうよかった・・・・・一度御会いしたいな」
「「「「もちろんこの事は先生に言っておきます」」」」
そんなこんなで話が進んでるなか
2人は押し黙ったままである。
そして、
「ねぇ黒井君、服部君ちょっといいかしら」キラちゃん
「「はっ・・はい!!」」と2人は焦った
「「「「梢ちゃんって貴女達にとってどんな人なの」」」」
「「・・・・・・・・・・」」
2人は沈黙した
しかし服部真顔で・・・・・・・
「そうだな・・梢とは一目における存在」
ようやく黒井も白状して
「友達以上の存在だったねおてんばだったけど」
「もう2人ったらそれにひろちゃん一言多いわよ」
彼女は顔を赤らめて2人を見て言う。
「まぁ確かに昔はそうだけどね」
女の子5人はかなり話がはずんでいるのか談笑していた。
2人は黙って話を聞きながらコーヒーを飲む
時間だけがすぎてゆく・・・・・・・・・
韓国の曲が流れてるのも忘れて・・・・・・・・
「「そうだったの?2人って昔からモテてたの?」」桜月姉妹が疑問の思う
「「「そうで〜す特にバレンタインの頃なんか2人が多かったもん」」」
「でも浩司君が転校したのを聞いたら女子達大泣きしちゃって
私と菫子も2人で泣いちゃった」と菫子ちゃんが悲しそうに言う
「そんな私達を慰めてくれたの俊樹くんだったね ねぇ?菫子」
「そうだったねなんか私達のお兄ちゃんって感じだったね」
「ブッ・・・ゴホゴホ」
服部がいきなり吹き出す、そして赤らめて
「そ、そうだったな、2人にとっては余程の悲しみだったから」
「そうだったのか御免・・・2人に言わなくて・・・・」
浩司は落ち込んで答える、すると梢が
「私もそうだったからでも・・・・ぐすっ・・あの時は・・・・・
浩司でも悲しいことだったから・・・・グスっ・・・」
梢の目から無数の涙が、彼女も同じ気持ちだったのだ
「お、おい大丈夫かよ」「「・・・梢ちゃんも・・そうだったよね」」
慰めてあげてる桜月姉妹と服部、彼女にとっても悲しみは深いだろう
そして30分してもとの7人になった3人のおかげだ
そして2時間も過ぎ帰る事になった
すると桜月姉妹が
「「ねぇ今度ウチにこない?」」と言ってきた 一条姉妹は
「「うんいいね行く行く」」とのりのりだ
「もちろん梢ちゃん達も行くよね?」とユラちゃん
もちろん3人は
「もちろん行く」「「は・・・はい僕らも・・・・」」
しかし男子2人はかなり硬直している
「あらそんな緊張しなくてもいいわ」とキラちゃんが言う
そして気分がスっとした2人は家路へ向かう
「・・・・梢ちゃんとキラちゃん、ユラちゃん、薫子ちゃん、菫子ちゃんと
はちあわせしちゃったけど、両方同級生でよかった、・・・・・・
キラちゃんとユラちゃんの家か・・なんか緊張しちゃうな
・・・・・まぁ落ち着いて寝るか・・・」
そして落ち着いた顔で眠りにつく
6月になった日ざしが容赦なく降り注ぐ
学校ではほとんどが夏服で登校するようになる季節だ
服部は暑そうな顔をせず平然と問題集を開いてる
「暑いな・・・・・そう思わないか?」
「俺も少しはそうだな」
「そういやこの時期と言えば」
「あぁセパンだな結構灼熱だからな熱中症で倒れる人多いしな」
そう2人が言っているのはJGTCの開催地でもっとも灼熱と言える
マレーシアのセパンインターナショナルサーキットだ
マレーシアは赤道に近く平均の最高気温は32℃にも及ぶ
過酷なステージだ この暑さで毎年熱中症で病院に運ばれる人も数しれない
GTの中では灼熱かつ過酷なラウンドだ。
もちろん学校では高校を選ぶ時期と言って過言ではない
暑さがジワリジワリと増していく
「そう言えば服部は高校決めた?」
「俺は城桜学園、おふくろがそこの卒業生なんだ黒井は」
「帝王学学園、城桜と並んで学区内でトップの高校なんだ」
「あぁ城桜と同じで偏差値がかなり高いあそこか」
「うん・・・・伯父はそこの高校だったんだ」
その高校とはまず服部が言う高校は偏差値55の名門高
頭脳と実力を両立してる人が多く大学の進学率が高い
彼の母親の出身高だ
もちろん先生にも「今の成績でも大丈夫そうね」と言われる程だ
黒井の言う高校は服部が言う高校とは偏差値が同じで
学科があり、文学科、工業科、情報科がある
進学率、就職率も並んで高いと言われてる。
もちろん今の成績でもよかったみたいだしかし
「この調子を受験の時まで維持するように」と言われたらしい
そして彼等は授業が終わると談笑しながら帰った。
談笑しながら帰ろうとすると、そこで沙羅ちゃんとばったり会った
すると沙羅ちゃんは2人を見ると
「あ、ちょうどよかった来てくれないか?」
そして何も言わずに彼女のあとについて行く2人であった
すると双樹ちゃんにいる公園へとついた
「あっお兄さん達だ」天使の様な笑顔で微笑む双樹ちゃん
すると沙羅ちゃんは不満そうに
「なぁあの時の返事はどうした」と質問してきた
「「あ、すまんそれはまだ・・・・」」
「ったく情けない奴らだな」「もう沙羅ちゃん」
と双樹ちゃんが説得する
「ごめんなさい いつもはこういう性格じゃないんですけど・・・
返事はいつでもいいんです」
と謝る双樹ちゃん。
服部は 「いや別になんとも思ってないがもとはと言うと
俺らが悪いんだし」
すると双樹ちゃんは微笑んで
「はい都合がいい時に返事を下さいねそれでは」
と2人は去っていった
・・・・それにしても双樹ちゃんの笑顔は可愛かったな
沙羅ちゃんも素直だといいけどなと
白鐘姉妹の事を語りながら家路へ向かう2人だった。