僕は今、二人の女の子と付き合っている。  
 なんて言うと妄想癖をもった危ない人間に思われるかもしれないのだけど、事実だからしょうがない。  
 しかもその付き合っている娘が長い黒髪の美少女でお嬢様でしかも双子ときたら、世の中の男の半分以上を敵にまわしてもおかしくないと思う。  
 僕の付き合っている二人の名前はは桜月キラ、ユラと言う。  
 
 
「やあ」  
 
 心地よいくらいに青々と晴れた休日の午後、僕は不機嫌そうな顔をして駆け寄ってくる双子の姉妹に手を上げて笑いかけた。  
 
「あ〜〜もうっ! どうしていつも私達より早くついているの?」  
「たまには私たちが待っていたかったな」  
 
 女性を待たせるなんてマナー違反だから待ち合わせ時間よりだいぶ早く来るようにしているのだけれど、二人のお姫様にはそれが気に入らないらしい。  
 曰くデートは  
『待った?』  
『ううん、今来たところ』  
 で始まらなくてはいけないとか。この時の二人は何も言わないのに分かり合っていたようだった。  
 ただ、後で『阿吽の呼吸だったね』と言ったら『女心をわかってない』とステレオで言われてしまった。やっぱり双子だな、と言ったらまた何か言い返されそうだから黙っていたけれど。  
 
少しだけふくれている二人を宥めてから街へと繰り出す……んだけど、左右から挟むように腕を組むのはどうかと思う。  
 すれ違う人がみんなそろって何事かと振り返るし、呆れたように見つめたり、針で突き刺すような視線を向けてくるようなのも居るわけだし。  
 けれど前に腕を組んで練り歩くのは止めないか、と提案したらキラちゃんは『私たちと腕組んで歩くのが嫌なの』と半ば睨むように非難してくるし、ユラちゃんは半泣きになって『そんな事言わないでください』と訴えてくるし。  
 あの時の罪悪感に苛まれて以来デートの際はこうやって腕を組んでいるんだけれど、やはり居心地の悪さは残るわけで。  
 それにこう……僕の胸を抱くように組んでくる訳だから、二人のやわらかい胸の感触がダイレクトに伝わってくるんだし。  
 でもそんな事を言ったら、キラちゃんもユラちゃんも照れながらもっと胸を押し付けてくるからどうしようもないのだ。  
 それに、僕も二人と腕を組めて嬉しくないはずがないのだから。  
 
 
 いつも通りにデートは楽しかった。  
 何の変哲もないウインドウショッピングをしてから二人とも興味があるという博物館を回る。その後は何をするでもなくそこら辺を散歩。  
 特別なことをしているわけではないのに、二人と一緒にいるだけでどんな些細な冗談も楽しいと感じるのはベタ惚れだからなのだろうか。  
 
 
「……っと、もうこんな時間だ」  
 
 辺りに橙がかかったので時計を見ると、既に短針が6の字を差していた。楽しい時間はあっという間に過ぎ去るっていうのは事実なんだな、とつくづく思う。  
 
「確か門限は7時だったよね。そろそろ帰らないとまずいんじゃない?」  
 
 食事でも、と思ったけれど時間的に厳しいみたいだ。ハンバーガーとかならつまめるかもしれないけれど。  
 どうしようかと二人を見ると、そろって赤い顔をして僕のことを見つめていた。  
 …………えっと、これは。……その、つまり。  
 ダメだ。自分でも頬が赤くなって二人の顔を直視できない。  
 要するにこれはお誘いなのだ。  
 
「ねえ……私たち、今日は門限なんてないんだけど」  
 
 耳元で囁いたのはキラちゃんだ。照れているけれど、どこか弾むような声をしている。  
 
「とりあえずお食事にして、それから……お願いしますね?」  
 
 体をぎゅっと押し付けてきたのはキラちゃん。見なくても顔を真っ赤にしているってことが伝わってくる。  
 
「それじゃあ今日は、よろしくね」  
 
 そう、僕たち三人は今までに何度か肌を重ねたことがある。  
 これでも恋人同士なのだから(勿論男が一人に女が二人っていうのはおかしいんだけど)、そういうことがあっても別段おかしくはない。  
 桜月の家はかなり厳格だけれど、真剣なお付き合いに口を出す気はないらしい。  
 そして僕の両親は放任主義だから、お互いを思いあう僕らの歯止めがきかなくなって肉体関係が生まれるのも、僕たちの間では自然なことだった。  
 ”初めて”を経験してからデートをすると二回に一回はこういう話になる。誘うのは今日みたいに二人からだったり僕からだったり。  
 僕だけでなく、二人も気持ちよくなってくれているのは素直に嬉しいと思う。  
 
 レストランで食事を摂ってからずっと無言でホテルに入る。  
 僕が二人をリードしなきゃいけないんだけど、これからスルことを考えると気恥ずかしさが先に立ってしまう。  
 だが、このままうにうにしていても何も始まらない。思い切って二人の細い肩に手を置いて引き寄せる。ぷるぷる震えていた体が小さく跳ねるのをみて、いくらかの余裕ができた。  
 
「ユラちゃん……」  
 
 耳元でいきなり名前を呼ばれて振り返ったところですかさず唇を奪う。  
 驚いたユラちゃんが腕に力を込めて離れようとするけれど、そんな本気でもない抵抗でどうこうなるはずがない。かまわずに薄い唇を強く吸う。  
 すると固くなっていた体からゆっくりと力が抜けていく。これからすることを受け入れる体勢になったのだ。  
 ゆっくりと顔を離すとユラちゃんは頬を赤らめ、瞳を潤ませて寄りかかってきた。  
 黒く長い髪を一房手にとり、軽く梳いてから頭を抱きかかえる。  
 さて。  
 ご機嫌斜めのもう一人のお姫様のお相手をしなくては。  
 
「ずるいわ……ユラちゃんばっかり」  
 
 咎めるキラちゃんの声は既に艶やかだ。目の前で自分とまったく同じ顔をした妹がキスをしているのだから当然といえば当然なのだろうけれど。  
 キスをねだるように上げられた顎に手を添えて、唇を塞ぐ。それだけでなく、最初から舌を差し入れ口腔内をねぶる。  
 
「んっ……はぁっ。…………あ、んんぅ……」  
 
 舌を絡めて上下の歯茎を舐めとり、一度離れて銀の橋が架かるのを見てから再び深いキスに没頭する。僕が舌を動かすたびにキラちゃんの長い睫毛が震えて悩ましげな吐息が漏れる。  
 そうしてディープキスを楽しんでいる間、ユラちゃんは僕の首筋に顔をうずめて高ぶりを抑えるかのように舐めまわし啄ばんでいた。  
 キスに満足して体を離すと、そこには上気してはにかむ二人がいた。  
 
 一度理性の殻に皹が入ってしまえば後は一直線に堕ちていくだけだった。  
 かわるがわる二人にキスしながらとすん、とベッドに腰を下ろす。が、キラちゃんは床に膝立ちになって僕の足の間に体を滑り込ませる。  
 彼女が何をする気かわかっている僕は、ユラちゃんを服越しに愛撫しながらズボンを下ろしやすいように腰を上げる。  
 ズボンと一緒にトランクスも下ろされて飛び出た一物はすっかり血が廻って屹立していた。わあ、とキラちゃんは息を呑んでから僕自身を優しく握り締め、亀頭をゆっくりと口に含んだ。  
 比較的積極的なキラちゃんはこういうことに抵抗がなく、雑誌を見たり友達から聞くなりして得た知識を色々と試そうとする。  
 特にフェラチオは僕たちがこういう関係になったときから何度も繰り返してきた行為だった。  
 
「はむ……んちゅっ……ん。……れろっ、ん……んんっ」  
 
 キラちゃんがペニスをしゃぶる淫靡な音が耳朶を打って僕の理性を溶かしていく。情けないことに口からは獣のようなうめき声が漏れてしまう。  
 僕は奉仕されながら隣のユラちゃんの服を脱がして手に少し余る白い胸を揉みしだき、脇に舌を這わせながら一番の秘密の部分に手を伸ばす。  
 
「あゃっ……うんっ! あ、あ、ああんっ…………や、やぁ……」  
 
 ユラちゃんの大事なところはさっきのキスだけで十分に濡れていて、僕の指を簡単に飲み込んでしまった。  
 そのまま指を動かすと堪えきれずに甘い喘ぎ声が上がる。普段はキラちゃんに比べて大人しいユラちゃんにあられもない嬌声をあげさせているのだと思うと自然に彼女を愛撫する手と口に力が入る。  
 
「んっ……んっ……んっ、んはぁ……」  
「あっ、あっ、あっ、んぁ……あああん!!」  
 
 荒い息をつきながら快感を高めあう。舌が亀頭を舐めるたびに、口腔全体で吸い上げられるたびに、柔らかな手が竿を扱くたびに、どんどん昂って世界が点滅すしていく。  
 それは二人も同じことで、キラちゃんの口の動きが激しく淫らに、ユラちゃんの身体が快感に耐え切れずにビクビクと跳ねる。  
 
「ぷぁっ……わ、わらひの……んちゅっ、お口の……ふぁかに……」  
「んあああぁぁっ! ダメ……だめぇ……そんなに……そんなにされたらぁ」  
「う……くぅっ、出すよ……キラちゃん。ユラちゃんも、一緒にイこう」  
 
 耳元で囁いて二本に増やした指をユラちゃんの大事なところに思いっきり突っ込んで、同時に親指でこりこりに尖った豆を押しつぶす。  
 一拍遅れてあがったユラちゃんの絶叫を聞きながら、僕は小さな口腔に欲望を解き放った。  
 
「はぁ……はぁ……」  
「あ……ん。お口の中に、いっぱい……」  
 
 唇から呑みきれなかった白く粘る精液を垂らしながらうっとりとした目で呟くキラちゃんに、痙攣しながら虚ろに天井を見上げるユラちゃん。  
 そのあまりに淫靡な光景に、僕のモノは情けないくらいに猛っていた。  
 無防備に身を投げ出しているユラちゃんの腰を掴むとしとどに濡れているスリットにそれをあてがい、なんの断りもなく一気に最奥まで貫いた。  
 
「あああああっ!! そ、そん……っやああんっ! あっ! あっ!」  
 
 達したばかりで敏感になりすぎているユラちゃんの喘ぎはもう悲鳴に近くなっていた。瞳から零れ落ちる涙が、口の端から飛び散る涎がきらきらと妖しく光を反射する。  
 ズッ、ズッ、ズッ、ズッ。  
 リズムよくピストン運動を繰り返すたびに押し広げられた膣がきつく締まり、襞が絡んで精を搾り取ろうと蠢動する。  
 けれど僕は既に一度放っていて、ユラちゃんはイッて火照ったままだ。どちらの限界が先かなんてわかりきっている。  
 
「うっ……ああああっ! やっ、……ダメッ! だめぇ……これ以上、これ以上されたらぁ……」  
 
 長い黒髪が広がって左右に激しく振られる。  
 大事な部分からは粘っこい愛液がじゅぶじゅぶと音を立てて飛び散る。かき混ぜられた透明な液は白濁してシーツにシミを作る。  
 
「あああああっ!! ……あああああっ!! ……あああああっ!!」  
「アハッ…………ユラちゃんすっごくイヤらしい……」  
 
 上気し、とろんととろけた目をしたキラちゃんが僕の背中にしなだれかかって肩甲骨の辺りに舌を這わせる。肩ごしに見据える視線は激しく乱れるユラちゃんと僕の結合部から離れない。  
 
「そ、ゃっ……み、見ないでッ! こんなの見ちゃ……うくあああっ!!」  
 
 身をよじる小さな抵抗も僕が一撃を打ち込むだけでおとなしくなってしまっている。  
 キラちゃんはどこか苛立たしげに手を伸ばすとぐわしっとバストを力任せに鷲づかんだ。  
 
「い、いたっ……な、なにする……あううぅ」  
「ちょっと、キラちゃん」  
「いいの。ユラちゃんは、こんなに淫乱なんだから、ちょっとオシオキしてあげないと」  
 
 ぞわりと背筋に冷たいものが奔る艶やかで凄味のある声で残酷な宣言が下される。  
 
「ひぎっ……いは、ア゛ッ! 狂っちゃう……おかしくなっちゃうようっ!!」  
 
 ほっそりとしたスレンダーな体を抱き起こして、対面座位に姿勢を変える。柔らかくすべすべした肌がぴったりと密着して最高に気持ちがいい。  
 それに負けじとキラちゃんもしがみ付く腕に力をこめ、なまめかしく体をくねらせる。それでいて女の子が特に感じるところに無慈悲な責めを加え続ける。  
 
「はぐぅっ!! あ、あ、いがっ! あい、いッつぅ……こんな、こんなぁ……」  
 
 いつもはパッチリと開いている黒い瞳からは涙がこぼれ、半開きになった口の端からはだらしないぐらいに涎が零れ落ちる。奇麗に並んだ歯の間の舌は痙攣して止まる気配さえ見せない。  
 
「ホントに……すごぉい。ユラちゃん、今、貴女メチャクチャに犯されてるのよ……」  
「ぃうああぁぁぁ……」  
「あ、気持ちよすぎてヘンになっちゃいそうなんだ」  
 
 哂いながら舌を出して愛液まみれの指をれろりと舐めるキラちゃん。嗜虐的な笑みを浮かべる表情はあまりにも淫らで、それ以上に戦慄さえ覚える凄惨さが感じられる。  
 多分、いや、間違いなく彼女は嫉妬してるのだ。自分の眼前で僕に抱かれている同じ顔をした双子の妹に。  
 
 杭が小さな穴を穿つたびに高くかすれた絶叫が上がる。その切羽詰った声をもっと聞きたくて容赦なく腰を振って胸を揉みしだく。  
 
「や……だっ! ホントに、ホントにもう…………だめぇぇぇっ!! 何か、なにかきちゃうのぉっ」  
「いいよ……先に、イッちゃっても……僕ももう、出そう……だっ!!」  
「あははっ、イっちゃうのね。んもぉう、はしたない……」  
「やっ! も、い、ああああぁぁぁぁぁっ!!」  
 
 甲高い悲鳴が上がり、一物を締め付ける膣が一気にきつく締まる。  
 その刺激に逆らうことなく奥のさらに奥にある子宮の入り口に思いっきり叩きつけ、躊躇うことなく欲望を解き放った。  
 ビュルッ、ビュルッという射精の音がつながってる部分を通して聞こえてくるようだ。  
 
「はぁ……はぁ……はぁ…………」  
 
 荒い呼吸のまま体重を任せてくるユラちゃんの汗に濡れた背中を撫でると、それだけで全身がビクンビクンと痙攣する。  
 頬にかかった黒髪を掻き分け、おとがいを持ち上げ口付ける。んっと甘い吐息。二度の射精で固さを失ったペニスを抜くとキラちゃんが奪い取るようにぼうっとしたユラちゃんに覆いかぶさった。  
 
「…………っ。ホントにずるいわ、ユラちゃんは。入れて、んっ、もらって、ナカに……ぁんっ、いっぱい……。ねぇ……私にも、お願い……」  
 
 腰をゆらゆらと左右に小刻みに振りながら肩越しに僕の方を見つめ、自分からアソコを開いて瞳を潤ませて懇願する。  
 それを見ると股間の物もすぐに元気を取り戻して存在を主張する。我ながら節操ないなとは思うけど、おねだりするキラちゃんにも応えてあげないと。  
 
「んっ……あはぁああんっ!!」  
 
 後ろから腰を掴んで一息に貫く。お尻と骨盤が弾けあって高い音が鳴る。  
 散々に焦らされたキラちゃんの膣道は始めから全力で息子を絞り上げるせいで三度目にもかかわらず気を抜いたらすぐに終わってしまう。  
 キラちゃんのアソコはユラちゃんのよりも小さめでかなりキツい。そのせいかユラちゃんと比べて感じやすいみたいだ。ユラちゃんの方はまるで蛸壺のように絡み付いてくる印象がある。ことごとくが似ている双子だけど、セックスのときは全然似ていない。  
 
「あっ、あっ、あっ……ああぁんっ! イイ、のぉ。私の、私の中がいっぱいに……んぁっ!」  
「そうだね。さっきのユラちゃんみたいにエッチな表情してるのかな?」  
「やんっ! 私を抱いてるときはっ、くぅぅっ! わた、私だけ……私だけ見てぇ……」  
「うっ、はぁっ。ごめんね。意地悪なこと言っちゃって」  
 
 こんなところも二人で違ってくる。割と溜め込むタイプのユラちゃん相手にはとても二人を比べるようなことなんて言えはしない。  
 ピストン運動を続けながらきゅっとすぼまった後ろの穴に親指を這わせる。軽く押しただけなのに、キラちゃんは必死に首を左右に振って大げさに嫌がった。  
 
「やだ……やだからぁ……。ね、お願い……」  
「わかったよ」  
「ん…………あなたはいつも優しいよね。はあっ!」  
 
 もう少し嫌がるキラちゃんを見ていたい気もするけど、それはまた次の機会に取っておこう。  
 四つんばいの体勢から正面に向き合う。彼女の頬は桃色に染まり、一突きするたびに眼がきゅっと閉じられ、艶かしく光る唇からは途切れることなくソプラノの嬌声が上がる。  
 その表情は隣で処理しきれない快感のために虚ろに呆けているユラちゃんと瓜二つで。それでもどこかが決定的に似てなくて。  
 シーツに扇状に広がった二人の黒髪が混ざると、この二人が僕の恋人なんだっていう実感が湧いてくる。もちろん誰にも渡したくない独占欲も。  
 
「キラちゃん……ユラちゃん……」  
 
 自然と僕は右手に結合中のキラちゃんを、左手に余韻に浸っているユラちゃんを抱きかかえていた。  
 
「うぁあっ! はぁっ、あんっ、あぁァ……ひィっ! ああっ!」  
「ん…………あ……あぁ……」  
「二人とも、二人とも大好きだよ……っ!」  
 
 何も考えずにキラちゃんの膣を、ユラちゃんの感触を、二人の体温を味わう。  
 もう何も考えられない。この二人のこと以外は何も。  
 頭の奥がピカッと眩しく光ると目の前が真っ白になるほどの気持ちよさが背筋を駆け上がって  
 
「う……おおおおぉっ!!」  
「あぁぁぁっ! イッ、イクぅぅゥゥっ!」  
 
 二人同時に高みに達した。  
 
 
 ――んっ。  
 頭がすごく重い。はっきりしない意識のまま首を動かしてみるとキラちゃんとユラちゃんが一糸纏わぬ姿で僕の腕を枕に穏やかな寝息をたてていた。  
 安心しきってすべてを委ねる二人の寝顔を見ていると、僕のほうも自然と頬が緩んでしまう。ああ、起きたときにこのことを言ったらどんな反応をするだろう。照れるのか、それとも怒るのか……。  
 僕はわずかに腕を動かして二人を自分の方に引き寄せ、順繰りおでこに軽いキスを交わす。  
 
「言い忘れてたけど、おやすみ。二人とも」  
 
 どうか、今宵はよい夢を見られますように…………。  
 
 
 
 
 END  
 

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