「おにいちゃん、せっくすしよっ」  
 もうすっかり寒くなり、木の葉が落ち始める初冬。  
 そんな日曜の昼下がり、僕は、幼女に体を求められていた。  
 
 僕にとっての彼女たちは、可愛い二人の妹だった。  
 るるちゃんにららちゃん。  
 彼女たちに『おにいちゃん』と呼ばれる事だって、  
ただ単に年の離れた男女の間では普通の事なのかもしれない。  
 それでも、僕にとってはただの手の掛かる妹だった。  
 いつでも僕に甘えてきて、時にはわがままを言って、  
無邪気に抱きついて、僕を困らせる。  
 夏祭りの時だって、一緒に行った映画だってそうだ。  
 僕には、妹と一緒に遊んでいたに過ぎない。  
 いったい、何でこんな事になってしまったんだろう。  
 
 
「いいかい、ららちゃん、そういう事はあんまり冗談で言うことじゃないんだよ」  
「でも、先生は好きな人としかしちゃいけないって授業で言ってたよ」  
「るぅたちは、おにいちゃんが大好きだもん」  
「君たちにはまだ早すぎるし、それに……」  
 僕は、君たちを妹としてしか見ていない。  
 そう言おうとして、僕はためらった。  
 僕の一言で今の関係が崩れてしまいそうだから。  
「おにいちゃん、ららたちはホントに大好きだよ」  
 この大好きだって、異性として好きだって事を、僕は知っている。  
 うすうす気付いていた。  
 彼女たちは小さいながら、僕のことを『おにいちゃん』として見ていなかった事を。  
 それは血族としてのお兄ちゃんでもなく、近所の優しいお兄さんとしてでもなく  
一人の異性として好かれていることに気付いていた。  
「あぁ、僕もるるちゃんだって、ららちゃんだって大好きだよ。  
 でもね、君たちみたいな歳でやると絶対に後悔すると思うよ」  
「後悔なんてしないもん」  
「おにいちゃんは、ららたちが好きじゃないの?」  
 僕は、彼女たちが心から大好きだと思う。  
 だけど、判らない。  
 僕は、彼女たちに欲情できるのだろうか。  
 僕は、彼女たちを傷つけないようにできるのだろうか。  
「もちろん大好きさ」  
 僕は、大きく腕を広げて二人を抱きしめてみる。  
 小さい身体。  
「おにいちゃん、ホントにるぅたちのこと好きなら抱いてよ」  
 るるちゃんが胸元で小さくささやく。  
「いや……それは」  
 僕が言いよどんだ瞬間、二人は僕の腕からするりと抜けていった。  
「おにいちゃん、ごめんなさい。 今日はもう帰る」  
 
 
 これで良かったんだよ。  
 自分にそう言い聞かせる。  
 お互いに大好きで、だけどそれは同じ意味の好きじゃなかった。  
 僕は、関係が壊れるのを恐れていたけど、壊れるしかなかったんだと思う。  
 あの二人は、傷ついただろうけど。  
 
 また一週間が始まる。  
 彼女たちに本当のことを伝えなければいけないと思っていた。  
 君たちを妹としか見ていないと。  
 だから、僕は君たちの身体を求めることはできないと。  
 
 学校帰りによく二人と出会った公園。  
 僕は、授業が終わると急いでそこまで走った。  
 二人に会って話をするために。  
 僕の気持ちを伝えるために。  
 彼女たちがここに来るとは限らないのに。  
 僕は、公園のベンチに座って二人を待つ。  
 公園のベンチに座って二人を待っていると、いろいろなことを考えてしまう。  
 今、るるちゃんとららちゃんに会ったらどう言ったら良いんだろうとか。  
 あの時、僕が二人の期待に応えていれば良かったんじゃないかとか。  
 三人で遊んだ思い出とか。  
 もう、ずっと会えないんじゃないかとか。  
 すっかり暗くなるまで僕は待ち続けた。  
 
 そして火曜日が過ぎて、水曜日、木曜日。  
 二人には会えなかった。  
 金曜日は、待つことが怖くて、まっすぐ家に帰った。  
 
 もう昼も過ぎただろうか。  
 休日だというのにまったく楽しくない。  
 こんなにもつらいと思った一週間は初めてだった。  
 二人の家に行こうとも、電話して話をしようと思ったりもした。  
 ただ二人が傷ついてるんじゃないかと、それだけが怖くて踏み切れなかった。  
ピンポーン  
 僕は、疲れた身体を起こし玄関へと向かう。  
 この一週間ろくに寝ていなかった。  
 ベッドに入り目を閉じると、あの二人のことを考えてしまう。  
 正直、こんな時に来客なんて来てほしくない。  
「すみません、どちら様で……」  
 戸を開けた一瞬、僕は、目を疑った。  
 あの二人、るるちゃんとららちゃんがいた。  
「おにいちゃん、今日あがって行ってもいいかな」  
「あぁ……あぁ、いいさ、どうぞ」  
 僕は、二人を家へと招き入れる。  
「おにいちゃんに一週間も会わなかったの初めてだね」  
「あぁ、そうだね」  
「るぅたち今日はね、おにいちゃんに言わなきゃいけないことがあるの」  
「僕も、言わなきゃいけないことがあるよ」  
 僕は、3人分のココアをテーブルに置いた。  
「外は寒かっただろ、ごめんな」  
 二人の赤い頬を見て、僕はまだ悩んでいた。  
 僕の本当の気持ち、二人を妹としてしか見ていないと伝えるべきだろうか。  
 それとも、僕は二人の期待に応えなくてはいけないのだろうか。  
 そして、そのとき僕は、二人の裸を見て欲情できるのだろうか。  
 時間がいつまでも流れていく。  
 
 もうココアもぬるくなったころ、僕は話を切り出すことにした。  
「なぁ、二人と……」  
「おにいちゃん」  
 僕の言葉をさえぎり、ららちゃんが話を始める。  
「この前は無理を言ってごめんなさい」  
「るぅたちはね、おにいちゃんがるぅたちの事妹としてしか見てないって知ってたの」  
「でもね、ららたちはおにいちゃんのこと大好きだから……だから」  
 僕は、言葉に詰まった。  
 僕は、どうすればいいんだろう。  
 なぜ彼女たちはこんなに純粋なんですか。  
「おにいちゃん」  
「二人とも、ごめんな」  
 二人はいつも僕に本音をぶつけてきた。  
 今までは、まだ子供だと思っていたけど、  
本当は僕が思っている以上にしっかりしていたのかもしれない。  
 僕も彼女たちに本音を伝えなくてはいけない。  
「僕は、君たちを妹としてしか見ていない」  
 二人は黙ったまま、うつむく。  
「でも、これから少しずつ君たちの事好きになっていくと思う。  
 だって、僕はるるちゃんもららちゃんも大好きだから」  
 都合良過ぎるな。  
 言った後、自分でもそう思った。  
「うん、おにいちゃんの言うこと判った」  
 ららちゃんがすっかり冷めたココアに口をつける。  
「おにいちゃんがららたちの事、妹としてしか見てないって判った」  
 僕も冷めたココアを口に含む。  
 味はしなかった。  
 
「でもね」  
 るるちゃんが続ける。  
「おにいちゃんが、るるたちのこと好きになるって言ってくれて、  
 今、とってもうれしいです」  
 軽い衝撃とともに僕の胸に飛び込んで来るるるちゃん。  
 ワンテンポ遅れてららちゃんも飛びつく。  
 僕は、彼女たちを力いっぱい抱きしめた。  
 彼女たちが大切だと心から思った。  
「おにいちゃん、いたいよ」  
「あぁ、ごめんごめん」  
 とっさに抱きしめた腕を緩める。  
「おにいちゃん、ダメかもしれないけど、お願いしてもいい?」  
「なんだい」  
 僕の腕の中で、上目遣いに見つめるららちゃんに答える。  
「一回だけでいいの、おにいちゃんが欲しいの」  
「おにいちゃんに一回だけでいいから抱かれたいよ」  
 どうすればいいんだろう。  
 僕にとって彼女たちはまだ妹という認識のほうが強い。  
 でも、僕は二人を女の子として好きにならないといけない。  
「ごめんなさい、おにいちゃんの事困らせちゃって」  
 僕は、緩めていた腕を無意識に力強く抱きしめていた。  
「いや、困ってなんか無いよ。  
 でも僕は君たちをまだ恋人として見れていないから。  
 そんな思いで抱きたくないんだ」  
「一回だけでいいの」  
「ららたち、おにいちゃんのこと好きで、大好きだから」  
 
 
「おにいちゃん、入るよ」  
 カーテンを閉めた自分の部屋、僕はベッドに座って待っていた。  
 部屋に入ってきた二人はバスタオル一枚だった。  
 シャワーを浴びてきたばかりの火照った二人の身体。  
 僕は二人の身体を包むバスタオルをやさしく脱がすと、ぎゅっと抱きしめた。  
「おにいちゃん、恥ずかしいです」  
 狂い無く同時に鳴る二つの鼓動が、僕の胸に伝わる。  
 まだ少し湿った髪からは微かなシャンプーの香り。  
 僕は、今までに無く、彼女たちがいとおしいと感じていた。  
 ゆっくりと二人をベッドまで連れて行く。  
「るるちゃん、ららちゃん、愛してるよ」  
 僕は、後ろから抱きかかえるようにした二人の胸にやさしく触れる。  
「あぅ、おにいちゃん」  
 二人の胸はまだ膨らみかけで、微かに肋骨のごつごつした感触が指先に伝わる。  
 そしてその奥の激しい鼓動も。  
「おにいちゃんに触ってもらって、うれしいです」  
「二人ともかわいいよ」  
 ゆっくりと指先を胸の突起に這わせる、と同時にるるちゃんの首元に口付けをした。  
「ひゃん、おにいちゃん……るぅ、おいしいですか?」  
「あぁ、おいしいよ」  
 柔らかなるるちゃんの肌は、かすかにしょっぱくて、熱かった。  
「はぅん、おにいちゃん、いいよぉ」  
 両手でるるちゃんの小さな胸をもみしだく。  
 微かに乳首に触れるたびに恥ずかしそうに喘ぐるるちゃんを見て、  
僕は確かに興奮していた。  
「おにいちゃん、ららだってもっとしてもらいたいの」  
 ららちゃんが振り向くと同時に僕の胸に抱きつく。  
 バランスを崩した僕は、二人を抱いたままベッドへと倒れこんだ。  
 
 ベッドに仰向けになったまま、僕は、二人の重さを感じていた。  
「おにいちゃん……だいじょぶだった?」  
 ららちゃんが申し訳なさそうに、僕の顔を覗き込む。  
「ららちゃん、悲しそうな顔しないで」  
 僕は、そのままららちゃんの首に手を回すと、やさしくキスをした。  
 一瞬だけの触れるようなキス。  
 ららちゃんの吐息が吹きかかるような距離で、僕たちは見詰め合った。  
「おにいちゃん、大好き」  
 今度はららちゃんからのキス。  
「おにいちゃん、るぅだって大好き」  
 胸の上に居たるるちゃんも、くちびるを一瞬だけ重ね合わせるような、  
幼げなキスをする。  
 僕は、るるちゃんの身体を抱きしめたまま指を彼女の股間へのばす。  
「きゃぅ……おにいちゃん、恥ずかしい」  
 まだうっすらとしか毛が生えそろっていないるるちゃんの秘所。  
 僕は、やさしく、やさしく指でさすった。  
「おにいっ……ちゃん、うれしぃよ」  
「ららちゃんもおいで」  
 僕は、ららちゃんも僕の身体の上に乗るように誘う。  
 ららちゃんは少し恥ずかしそうにしながらも、僕の身体にそって寝そべり、  
ゆっくりと僕の身体に手を回した。  
 僕は、彼女たちの期待に応えるために、二人の秘所を指で触れる。  
「はぅん、おにいちゃん」  
「ららね……くぅ、いいよぅ」  
 僕はいつの間にか、やさしく、時には激しく、二人の身体を指で求めていた。  
「くぅ、おにいひゃん」  
「あはっ、くぅん……あぅ」  
「あっ、あんっ、あああぁーっ……くぅ」  
 程無くして、僕の身体を抱きしめていた二人の腕の力が  
一瞬強くなったかと思うと、ゆるりと緩くなった。  
 
「二人とも、やめるなら今のうちだよ」  
 僕は、二人に念を押す。  
「最後まで……おにいちゃん、おねがい」  
 るるちゃんが上目遣いで僕を見つめる。  
「あぁ、判った。 僕はこのままでいるから、自分のペースでやりなさい」  
「ららが先におにいちゃんもらっていいかな」  
 るるちゃんがこくんと頷き僕から離れる。  
「おにいちゃん、ららは、おにいちゃんが大好きです」  
 そう言うと、ららちゃんは僕自身を手でやさしく触れ、自分の秘所をそれに近づける。  
 ららちゃんは、僕の身体にまたがったかと思うと勢い良く腰を落とした。  
「いっ、あくぅ、くぅっ……ふぅ」  
 一瞬、抵抗があったものの、ららちゃんの身体の奥にまで僕のものが入った。  
 小さな身体の中はきつくしまり、僕を拒むかの様にしめあげる。  
 ららちゃんの顔が苦痛で歪む。  
 やはり、まだ早すぎた。  
「ららちゃん、無理しないでいいんだよ」  
 ららちゃんは、痛さのためだろう、涙を流していた。  
「あくっ、おにいちゃん、ららはね、うれしくて泣いてるんだよ」  
 うそつき。  
 僕は、上体を起こしららちゃんを抱きしめる。  
 そのまま彼女の身体を持ち上げて僕の身体から引き離した。  
 僕は、ららちゃんが愛しくて悲しくて仕方なかった。  
「はくぅ……おにいちゃん、ごめんなさい」  
「いいんだよ、ららちゃん」  
「おにいちゃん、ぐすっ、大好きだよぅ、おにいちゃん」  
 緊張の糸が切れたのだろうか、泣き出すららちゃん。  
 僕は、ららちゃんの頭をやさしく撫でる。  
「おにいちゃん、るぅにもおにいちゃんをください」  
 
 二人との形だけの挿入が終わって、僕は裸のままベッドで二人を抱いていた。  
 二つのの鼓動を胸に感じながら、僕は考えた。  
 こんなことをして良かったんだろうか。  
 結果、彼女たちに痛い思いをさせてしまった。  
「おにいちゃん、ごめんなさい。 るぅたち無理なこと言って」  
 僕の胸の中でるるちゃんがささやく。  
「僕は、君たちに痛い思いをさせて満足させられなかった。  
 るるちゃん、ららちゃん、ごめんな」  
「ららたちはね、おにいちゃんと一つになれてうれしかったの」  
「おにいちゃんは、今日からるぅたちのこと好きになっていって。  
 るぅたちはそれまでずっと待ってます」  
 そうだ、二人は僕が思っているほど子供じゃないんだ。  
 これからまた思い出を作っていかないといけない。  
 妹との思い出でなく、大切な彼女との思い出を。  
「ららたちのことずっと好きになったら、おにいちゃんからえっちしようって言って」  
「えへっ、それまでに、るぅたちもがんばって最後までできるようにするよ」  
 僕は、やさしく、やさしく二人を抱きしめると彼女たちの耳元でささやいた。  
「るるちゃん、ららちゃん、僕は君たちが大好きです。  
 僕の彼女になってもらえますか」  
 綺麗に二つの声が重なる。  
『おにいちゃん、大好き』  
 

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