千鳥かなめが自慰に目覚めたのはここ最近のことである。  
 
今から半年前に相良宗介と初体験をすませた。  
初体験は我彼の緊張と、硬すぎる彼の股間が相まって激痛に見舞われたが、回数が片手を越える頃には快感と恋慕が入り交じって、彼と行為の虜となっていた。  
彼に触れていなければ夏の日差しさえも薄ら寒く感じられ、彼がいないというだけで、見知った自分の部屋が異国の荒野のようによるべなく感じられる。  
文字通り異国の荒野で銃風雷火に曝される彼を思うと、半身をもぎ取られたような心持ちになり、身を切るような錯覚の寒さから、自身の肩をキツく抱いてしまう。  
 
その抱きしめた腕に彼ほどの屈強さがあればどんなにいいだろう。  
この白い肌が浅黒く変色し、硝煙と彼特有の眠たくなるような汗の匂いを立ち上らせたらどんなにいいだろう。  
 
人知れず部屋のなか、ただ一人で自身を抱き締めた彼女は、海の向こうに向けられた本能を指先から滴らせて、肩に置かれた手を自身の股間に伸ばしてしまう。  
膝立ちになりスカートの中に手を差し入れる。ショーツの上からなどまだるっこしくて、いきなりショーツの下──彼に愛されて雌らしさを急速に増した陰部に指先を這わすと、普段彼にされるように柔らかく粘膜を弄び始めた。  
 
肢体を小刻みに揺すり、瞼を閉じて彼のことを想像する。  
硬い表情や引き締まった肉体。  
感情を殺した低い声といつの間にか好きになってしまった硝煙と汗の匂い。  
硬いのに弾力のある浅黒い肌──五感から察した彼の偶像を、自分一人しかいないこの部屋に創造する。  
沈んだこの部屋が一部活気立つように、瞼の外側に温もりを感じて、彼の唇がそこにあるような気がして滑稽にも中空に舌を突き出した。  
何もない虚空で想像の唇を貪って、下半身の唇でもまた、想像の彼の指をしゃぶるように貪っている。  
彼のものと錯覚された自身の中指が、熟れた陰唇に第二関節まで挿入され、淫らな粘膜を彼のように掻き毟ったかと思うと、彼女は息を荒げ一言呟いた。  
 
「……気持ち良くない」  
 
オッサン過ぎる言動の下に乙女回路を隠し持つ千鳥かなめ嬢は、欧米的な人格と宗介に対しては正直すぎる肉体とは裏腹に、自慰ではイケない女だった。  
 
*  
 
いいわよね!男の子は出しちゃえば、とりあえずおさまりがきくんだから!!  
 
昼休みの教室。かなめから見て右斜め前の席で、同級生の小野寺孝太郎と風間信二が、雑誌のグラビアページを覗き込み猥段に花を咲かせている。  
 
「やっぱ松浦ミキはサイコーだよな。顔もそうだけどこの乳!なんつーかマシュマロ?触れずともわかる説得力が、この乳にはあるっつーか……なぁ風間?めっちゃウィークデーのプロモの乳揺れっつったらな、あれはもう犯罪ですよ、犯罪」  
 
「そうだね……僕なんてあのプロモの最良乳揺れシーン、『ずばっと!』のとこを編集して、エンドレスで揺れ続けるMADを作っちゃったよ」  
 

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