ハッピーエンド後かなめの家にて
かなめが台所でくつくつと何かを煮込んでいる。スパイシーな匂い、かなめが得意とするカレーだ。
宗介はその様子を後ろから見ていた。その後ろ姿はとても綺麗で愛おしく、
どういえば分からない気持ちが押し寄せてきた。
(これが・・・・・幸せと言うやつなのか?だとして、俺は許されるのだろうか?)
その幸せの気持ちと思い出される。今まで出会ってきた人。
巻き込んでしまった人、自分が死なせてしまった人たち。
メリダ島で死んだ仲間達、酷い目に会わせてしまった陣高の皆、それに常盤
ナムサクでの”ナミ”
(彼女は俺が殺した・・・・俺が)
そしてクルツ・・・・・・・・・
(こりゃぁ、将来いい女になるぜ!)
(熱くたぎった俺の愛を受け入れてくれる優しい彼女。やっぱこれ、大事よ)
(あんないい子を泣かせるか、普通?!)
(ちゃんと謝ってやれよ?)
(このタイミング。おいしすぎじゃねぇのか、)
(『ソースケ、大好きだよ☆』。『俺ぼだ。愛じてる』・・・・と来たもんだ。
やってられねぇよ、実際。もうおまえ、死ね。思い切り死んでしまえ)
(≪―彼はすでに死亡しています≫)
!!
(・・・・・・・・ちゃんと謝ってやれよ・・・・・・・)
すさまじい悲しみ、ここに彼女といられる幸せ、複雑な気持ちが彼を押しつぶす。
彼がそっと彼女に近づいていく、 彼女が振り返って何か言う前に彼はかなめを抱きしめた。
優しく、包み込むように。 それでいて、まるで不安がる子供が母親に頼るような力で
「えっ?、ソースケ??」
あの後、結局”そういう仲”として落ち着いたのだったが、流石に彼女もいきなりのことで困惑した。
「かなめ・・・・・・・・・、
俺は今まで沢山の人を殺してきた。関係のない人も、仲間も死なせた。力がないばかりに。
どうしようもなく寂しいんだ、悲しいんだ。それでも・・・・・
君とずっと一緒に居たい。ずっとだ、絶対に離れたくない。」
「俺にそんな資格があるとは思えない。恨まれてるだろう。
それでも、それでもなんだ!!俺には君しかいない。」
「ソースケ・・・・・・」
彼女は彼の腕の中でまわり正面から抱き合う
「ソースケには私が付いてるわよ、いつまでも。
私はもう貴方と・・・・ずっと一緒って決めたから、
私、うれしいよ。ソースケがここに、私のそばに居てくれてる事が。
貴方を愛してるから・・・・・」
背伸びをしてそっとキスをする。それはまるで初恋の、ファーストキス どこまでも甘く切ない・・・・・・・