ソースケ、やめて。  
 彼女を背中から抱きしめて肩口に顔をうずめる彼に、かなめは言った。  
「…無理だ」  
「片づけもの、まだいっぱいあるんだから」   
「俺も手伝うぞ」  
「あんた一人じゃできないでしょ」  
 言ってしまってから唇を噛みしめる。これではそうなると許したようなものだった。  
 彼と体を深く交えたあとすぐには立ち上がれないのも、適当なところで拒めない  
のも自分のせいだ。  
「できるのなら、いいのか」  
 首筋にふれた唇から舌先がのぞいて、舐められた首をすくめる。  
「っ、も、だめだってば」  
「…千鳥」  
 押しつけられた硬いものも、うなじにかかる彼の息も灼けるように熱い。  
 身体の芯が疼いて立っていられなくなるのは時間の問題で、かなめはすがるよう  
に自分の体に回された宗介の両腕に手をかけた。  
 彼らの中では小柄な方ではあっても、鍛えられた傭兵の腕がその程度で外れるわけなど  
無いのは承知の上で、ここで引かれたら困るのは自分の方なのに、押し切るのは彼という  
形にして彼に甘えてしまっている。  
「いいか」  
「――…っ」  
 何で、知ってるんだろう。  
 抑えた声に耳元で囁かれると弱いのは、彼には内緒にしてた筈だった。  
 頭は横にふったのに、薄手のニットごしに右の乳房をやわく掴んでいた彼の指先に  
一瞬力がこもる。  
 
 自分はもっときちんとしてられると思ってたんだけど、と下着の内側にすべり込む  
厚い手により感じる場所を探り当てられ指先を沈めてこられて、腰を浮かせた彼女は思う。  
 たった数日離れただけで、よりによって自分の体がこんなことになるなんて。  
 くぷ、と押し込まれる指が増えて、かなめはびくん、と背を反らせた。  
「や、ぁう」  
 自分のものより日に焼けて太くて爪の短い、節の大きな指を思い浮かべる。  
 二本、入ってる。  
「あ、あぁ、あ」  
 入り口の突起をさすり中をかき回していた彼の指が出し入れされる度に背が反って、  
ごつい節や短い爪の形まで感じるくらい入り口が狭まってくるのが自分でも  
わかってしまった。  
「あ、あっやめてソー、スケっ」  
 もうぬるぬるするものが床にも垂れてきそうで、もっと何か恥ずかしいものが  
奥の方からあふれてきてしまいそうで怖くなる。  
 がくがくと力の抜ける膝が折れる前にソファに横たえられ、濡れた下着を爪先から  
ぬきとられて、彼女は強く目をつぶった。  
「はぁ、ん…」  
 重ねた唇を貪るようにしゃぶり舌をからめられる。  
 足の付け根を押し広げ、彼を求めて熱く脈打つ箇所へ先を挿し入れた彼の動きが  
ほんの少しの間、止まる。  
 来る。  
「!あ、あ、」  
 深く呑み込む水音がするほど奥まで一気に貫かれて、彼女は喉をのけ反らせた。  
 
「やだっ、ソースケ、や、…あぁああ」  
 指よりもっと太く熱いものに最奥の行き止まりまで何度も何度も突き込まれて、  
腰が勝手に彼に向かって打ち寄せてしまう。  
 視界がぼやけて真っ白になって、手足を絡みつけるようにして彼に全身でしがみつく。  
 奇妙な形に張り詰めた彼自身にまとわりついたやわらかな肉壁はその度にずるずると  
引きずり出されて、快感に敏くなっていた柔い襞は痺れてひくつき、次を欲しがって  
熟れた果肉をもみ潰しているかのように蜜をあふれさせている。  
「あっぁあん、いやああっ」  
 自分を求める重い体にのしかかられて、嵐のような荒い呼吸を真上に聞く。  
 異様に我慢強くて寡黙な彼ですらこんな風になってしまうなんて、といつも驚くけれど、  
きもちよくてたまらなくて我慢が出来ないのは自分も同じ、いやそれ以上だった。  
 なんで、…こんなの、充血した粘膜がこすれてる刺激にただ反応してるだけの  
生理的なものじゃないの。  
 こんなはしたなくてみっともないとこ、ソースケにしか見せないんだろうけど。  
 ならどうしてソースケには平気なの。  
 なんでソースケはこんなあたしが平気なの。   
「そーすけ、やん、あっあああ、い、イっちゃうぅ、もぉやあぁイかせてっ」  
「く、ぅあ、千鳥、っ」  
 ソースケは、あたしをこんなふうにしたがるよね。  
 あたしに、こんなふうになっちゃうよね。  
 こんな壊れたみたいなの、なんでこんなにきもち、いいの。  
 行き止まりに先端を強く押し当てられ、固いものが内側から弾けるようにどくどくと  
熱いものを迸らせる。  
 脈打つように更に何度か太くなったのを腹の中いっぱいに感じて、彼女は突っぱるように  
伸ばしたももの付け根を細かく波打たせた。  
 
 千鳥、と呼ばれてしばらく呆けていたことに気付いたかなめは、もう、と潤んだ目の  
まま頬を膨らませ、思いきりじゃれついてくる大きな犬を撫でるように、汗だくの  
ぼさぼさ頭を指先ですいてやる。  
 雨の中の野良犬を連想させられる固いさわり心地は相変わらずで、まっすぐ自分を見ている  
彼の眼差しは目を閉じている間中思い浮かべていたものとまるで変わらなかった。  
 ねえ、…あたしの何がそんなに好きなの。  
 あんたのホントに欲しいものなんか、あたし持ってないかもよ?  
 言葉をかけられるのを待つ風情の彼に、本当のことは言えなかった。  
「…片づけはあんた一人でやってよね」  
 宗介は深く安堵の息を吐いてぐしゃぐしゃに乱れた姿の彼女を全身で抱きしめると、  
了解した、と答えて飽かず彼女の唇を深く求めた。  
 

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