「あのね、ソースケつらそうだから…このままじゃ家帰れないよね?だから」  
前屈みになって宗介にぐっと近づき、越えてはいけない領域へそっと、踏み込む。  
「もう一回だけ見てあげる…ソースケ、パンツ脱いで…」  
「あ、う…」  
下着を脱がされ、ぶるん!と弾けた刺激で限界付近だったものをまた放ってしまう。  
かなめは白く汚れても構わず微笑んだ。  
その表情が悪い感情から来ている様に思えて宗介は構えてしまうが、かなめは気にせず力を失い切らない棒をまた掴んだ。  
「あつい…凄いね、何回もおっきくなるね…」  
かなめの手の平が精液を絡めながら擦り寄ってくるので、宗介は目の前ががくがく揺れるような心地になる。  
気持ち良くてどうにかなりそうだ。  
「ち、ちど…千鳥っ!う…!」  
最初よりは幾分噴出する量は減って来たが、その分なんだか訳が解らない位気持ち良くなって来て、その事に酷くとまどった。  
最初は出ただけ、だったのが、段々違う感じが強くなって来ている。  
(きもちいい…)  
我慢の末の放尿とは訳が違う。こんなに気持ち良い事が世の中にあったとは。  
「千鳥、もっと強くしてくれ…」  
 
「…こう、なか?」  
ぷるぷるとした肉の棒を両手で包み、上下に擦る。  
宗介が見たこと無い位よがるので、かなめは困ってしまう。  
「ねえ、そんなにいいの…?」  
「はっ、うう…こ、肯定だ…脊髄が…とろけそうだ…」  
こちらに押し付けるようにして上り詰める彼を、かなめはいよいよ口でくわえてみる。  
鼻で息をすると、精液の臭いが喉の奥までいっぱいに広がった。  
「んっ…」  
舌先に触れた宗介の急所を吸いながら舐めると、宗介がのけ反ってまた射精する。  
どろりとした液体が喉の奥に飛び込んできて少しむせる。  
おしおきの気持ちを込めて根元を強く握ると、すっかり腰砕けになった宗介は女の子みたいな悲鳴をあげた。  
「ほんとに…どんだけ出るの?」  
「はあ…ちど、り…今のは…何だ…?」  
呆けながら同じ事をもう一度して欲しがっているのが判って、かなめは口元の精液を拭きながら少し笑ってしまった。  
さっきまで病気かもしれない、って怯えてたのに。  
再びこちらに向けて角度を持ちはじめた宗介の股間を見つめながら、かなめはそろりと自分の下着に手を伸ばす。  
もうぐじゅぐじゅだ。  
「くちで舐めるの、キモチ良かったの?」  
こくこくとうなづいてかなめの首筋に猛った棒を押し付けて、宗介は全くやめるつもりがないらしい。  
「フェラチオ、って言うのよ」  
じんわりと温まった体を持て余して、かなめは目の前の物に優しくキスしてからそっと囁いた。  
「あたしも…なめて…」  
 
言ってかなめは宗介の手をとると、自分のふとももまで誘導する。  
少々はしたない気はしたものの、もう我慢できなくて、かなめは下着を横にずらして「ここ…」と指示する。  
宗介は食い入るようにみつめていた。  
指でそっと触れると透明な液でぬるぬるしていて、そのまま人差し指を割れ目に押し込むとぬるん、と関節ひとつぶん沈み込む。  
かなめがか弱く鳴いたが苦痛は感じていないらしく、熱っぽい目で宗介をみている。  
「そーすけ、お、…おちんちん、を、こっちに…」  
求めに応じてかなめの上に四つん這いになって、顔を彼女の股に埋めてちゅくちゅくと吸うと、股間の方でもかなめの手と舌、  
 
そして胸が宗介の下腹やふとももを刺激した。  
赤く小さな舌が絡み付く。柔らかい袋を舌で押し、甘噛みしながら、ヘソの中を濡れた指で探るとかなめの額の辺りで竿が跳ね  
 
させて宗介が反応を見せた。  
かなめの胸の向こうにその様子を覗き込んで酷く興奮した宗介は、自分も負けじとかなめの性器をねぶる。  
唾液ではないものがダラダラ流れ、呼吸もそこそこにヴァギナに舌を突っ込むとアナルに鼻があたった。  
こちらも穴、だ。ならば。  
「あ…んっ!」  
べとべとの液で濡れそぼった人差し指で、ひくつく慎ましい穴をいじる。  
かなめの体が緊張にキュウ、と締まる。  
「だめ、そこ…だめぇ…」  
だめと言うくせにかなめは口も手も仕事を放棄して感じ入っていた。  
「千鳥、やめないでくれ」  
「ん…ごめ、うぅんっ…!」  
再び宗介の物を握ってみるが、全く集中出来ない。  
おざなりに舌をはわすかなめに物足りなさを感じながら、彼女の性器をぐちぐちと弄っていた宗介は、突然気付いた。  
「千鳥、挿入しよう」  
「へ…?」  
 
かなめが何を言われたか理解出来ない内に、宗介はかなめの上から退く。  
寝そべって感じ入っていたかなめを起して四つん這いにすると、限界近くまでたぎる棒を彼女の股におしあてる。  
「こうすれば君は感じているだけで良いし、俺は君の性器が弄り放題だ。…最高だろう」  
「ひ、あ…!」  
待って、というような動作をかなめがした様に感じたが、宗介はそれをあえて無視した。  
後ろから挿入するのはいつか見たけだものの性交のようで、そう考えると興奮が増す。  
角度を併せて手で握ったいちもつの先端をかなめの性器に埋めると、きゅーっと吸い込まれるような感触に襲われた。  
宗介は一瞬怯み、そして意を決してかなめの中に突撃を開始した。  
「ああっ!あ…ソ…」  
かなめの両手が宗介の背を掴み、こわばる。  
視界が真っ赤に染まったのは錯覚だろうか。かなめが泣いている気がするが構うことが出来ない。  
「やっ…ソースケ、だ、だめ…だめぇ」  
「く…ふっ…」  
細い腰を掴んで揺さぶって奥へ奥へと打ち付ける。  
入口できゅうと締め付けるかなめの口径は宗介を熱く包み込む壁と、奥でもちゅっと吸い付くような感触で刺激することをやめない。  
宗介の赤黒い性器を必死に飲み込み、指で尻の穴を弄ると怖がるかなめの白い尻や背中を眼下に望みながら、宗介は度々意識が途切れそうになる。  
かなめの中を行き来しながら、これがかつて同僚、仲間、周りの者たちから聞いた男女の行為かとうっすら理解した。  
(…気持ちいい)  
限界寸前の先端を一番奥にしっかり当てて射精すると、かなめの背筋がビクンと震えた。  
まだもの足りず動けば接合部から出しすぎた液体が溢れ、ふとももに、そしてシーツに垂れて広がった。  
「はあっ…千鳥、千鳥…!」  
「そっ…も、ダメ…んっ…」  
未だ威力衰えず、といった状態のいちもつを持て余し宗介が一度退く。  
解放されベッドに横たわったかなめの膣から流れ出る物を見て、宗介は自分の中で何かが満たされるのを感じた。  
 
「ちどり」  
「…何?」  
少しだけ首を動かして宗介を振り向くかなめの姿は目も唇も肩の角度もなにもかもいやらしくて、もう一度さっきのように  
むちゃくちゃにしたいと思い、しかしそっと撫でて舐めてもうこのまま動かしたくない、とも思う。  
「…気持ちよかった。凄く」  
「ふうん…」  
「君は、…どうだった?」  
「…まだ、なんか」  
わかんないよ、かなめは口の中で呟く。正直痛かったし、でも確かに痛いだけではなかった。  
(何か、奥で…じんってしてる)  
まだ股の間に何か挟まっているような感覚があるし、何より待って、と言ったのに聞き入れてくれなかった事は問い詰めてやりたい位だ。  
でも。  
「慣れてないから、だと思う、けど…何かはさまってる、みたいな」  
「俺もまだ包まれている様な心地だ」  
真正面からそう言って、宗介はまだ大きいままでいる自分の物をもにゅ、と掴んでいる。  
「ばっ…、ばか!そーいう事…」  
「いけないのか?」  
まだ出そうなので扱きだした宗介からばっと目を逸らして、かなめは枕に顔を埋める。  
「そーいうの!…あっ、あたしのいないとこでして!」  
「…そうか」  
見てくれたりしてくれたりしたものだから、てっきりかなめの前でするのは良い事なのだと思っていた宗介は少しショックを受ける。  
ではかなめの居ない所、となると。  
「千鳥、それではどこですればいいのだ?」  
「…は?」  
 
「居間か、玄関か…風呂場辺りが妥当だろうか」  
至極マジメな宗介の涼しげな顔の下には力強く漲ったアレがあって、何と説明したものか。  
頭を抱えたかなめに宗介は「頭痛がするのか?」と不安げに触れてくる。  
股がじんじんしてるのも、その奥がきゅんとするのも、顔が赤いのもどきどきするのも、全部今の本当の事。  
触れられた肩から「もっと!」と感じた事に正直に、かなめは正面の宗介をみつめた。  
「ソースケ、したい…?」  
「む?」  
向けられた視線の雰囲気に、宗介は鼓動が突然早くなる。  
放り出したままだった性器にかなめの指先が触れて、ちゅ、と柔らかく唇も重なる。  
「もっとしたい…?」  
「む、こ、肯定だ」  
「じゃあ…おねだり、してみせて」  
「お」  
おねだり、とは要求の幼児語だったか。  
焦りを感じながら、宗介は至極真面目に口を開く。  
「…再度挿入を試みても良いだろうか」  
「そんな言い方ダメ。…もっとかわいく」  
「かわい…いや、無理だ」  
「ムリじゃないよ。ソースケ、かわいいよ?」  
ふふ、と笑って余裕しゃくしゃくといった様子の彼女は、もしかすると自分がこの難題に打ち勝てないと判っての態度か。  
もう出来ないのか。もっとしたいのに。先ほどの、彼女の中でする射精をもう一度したい。  
必死に頭を回転させて、宗介は再度、かなめに向かって口を開いた。先ほどの彼女の言葉を倣って。  
「お、…おちんちん、を、君の…いや、その…!」  
口元を手の甲で覆ってもう限界だと宗介は俯く。  
「ちどり、はずかしい…」  
健康的な肌色故、目視は困難だが、宗介は赤面していた。弱りきった彼の姿に自分の中に新しい火が着くのを感じる。  
かなめは剥き身の彼にそっと触れた。  
「今日はそれで合格にしてあげるね…ソースケ」  
手のひらで倒すように押して、再び彼と自分の性器を密着させる。  
かなめの笑顔は美しいのに、何故か背中がゾクゾクとして、言い知れぬ緊張に硬く目を閉じて宗介は再度の結合に震えて息を吐いた。  
 

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